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「篤姫」総集編

  • 2008/12/28(日) 23:14:44

2008年の大河ドラマ「篤姫」の総集編を、12/26・27・28の三夜に渡り、全五部で放映。

短時間で全編を通して視聴できるため、一人の人物が年齢を重ねるごとに見せる成長と変化を、役者がどのように演じ分けているか目に見えてくるところが、総集編のおもしろさの一つである。

まず印象的だったことは、篤姫の12歳から49歳までのそれぞれの年齢を演じ分ける宮崎あおいの演技力の凄さである。天璋院と名を改めて以後は落ち着いた雰囲気になっていくのだが、家茂に初めて「母上さま」と呼ばれた頃は、表情や口調がまだまだ可愛らしかったのだとかんじた。

また和宮の表情や顔つきがだんだんと変わっていく堀北真希の演技も、印象的だった。
和宮は貴人であるため口数が少ないのだが、堀北真希はその内面を表情で表現。
徳川将軍家への降嫁を告げられた頃。
大奥に来たばかりの頃。
天璋院と初めて会った頃。
家茂をめぐって天璋院に嫉妬し怨んだ頃。
官軍が江戸城に近づく中、天璋院とようやく心を通わせた頃。
明治になり、天璋院にかつての嫉妬を打ち明けた頃。

時期が下るにつれてだんだんと和宮の表情が変わっていき、ついには天璋院に自然と笑顔を向ける姿が、改めて印象に残った。

「総集編」は、ドラマ本編を未見でも楽しめる独立した作品に仕上がっていたかというと、そこら辺には色々と物足りないところがないでもない。
だが、各人物の見せ場を盛り込まねばならないという制約を考えると、あれが精一杯だったのだと思う。

「篤姫」総集編も楽しませてくれた作品であり、おもしろかった。

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篤姫 第50回(最終回)「一本の道」

  • 2008/12/20(土) 23:59:02

【感想概略】
今回は「篤姫」の最終回であり、江戸城無血開城以後から明治時代、そして天璋院の死までが描かれたお話である。
明治の天璋院を描いた作品はあまり目にすることがなかったので興味深く、明治時代での天璋院の生き様が描かれ、天璋院に関わった人びとの姿が描かれ、おもしろく、見応えがあり、最後に楽しめた最終回であり、良かったと思う。


【勝、天璋院を訪ねる】
前回、天璋院たちは江戸城を去った。
そして今回のお話は、明治元年からはじまる。

赤坂の紀州屋敷に住まう天璋院を、勝が訪ねてきた。
手土産は立派な鮭と、酒の詰まった角樽である。
本寿院はみやげに大喜び、「勝どの勝どの」と心底嬉しそうな様子である。

そして勝は、駿河70万石に減封された徳川家の現状について、当主・家達は武芸学問の鍛錬に励んでいること、家臣たちは畑を開くなどして暮らしを安定させるため前向きに頑張っていることを報告する。
天璋院は家達の様子には笑みを浮かべるが、家臣たちの苦労には心が痛む様子である。

天璋院は勝に、時局について尋ねた。
すると勝は、薩摩が新政府の中心となるようだと言う。
複雑な様子の天璋院である。

この頃は、戊辰戦争が継続中であり、各地で旧幕臣が新政府軍に抵抗を続けているのだが、天璋院としては、まだ新政府に降伏して間もなく、公的な発言など許されず、戦闘停止を呼びかけることなどとても出来ないというところだろうか。

【帯刀、版籍奉還を久光に進言】
薩摩の鶴丸城。
家老・小松帯刀は、国父・久光に版籍奉還を進言。
まずは小松家の領地を返上すると申し出た。

久光は帯刀へ、静かに問う。
小松家の先祖たちに申し訳がないとは思わないのかと。

すると帯刀、過去に囚われては新しい国は作れないと言い、薩摩が率先して版籍奉還を行なえば、薩摩の先見の明を天下に知らしめることになるのだと訴えた。

久光は帯刀の進言を受け、版籍奉還の件を承認した。
ここで久光は帯刀に、大久保や西郷という下級藩士出身者たちが薩摩藩を動かしていることに、苦々しい気持ちがあることを明かした。
すると帯刀は、苦しそうな様子で話をきり上げ、退出してしまう。

一人残された久光は、亡き兄・斉彬につぶやく。
これが斉彬の夢見た新しき国の姿なのかと。

久光は、帯刀が自分に隠し事をしていること、そして時代は自分の想像を遥かに越えて大きく変わるであろうことを、それは必ずしも久光の望んだものではないことを察しながらも、帯刀に全てを委ねている様子である。
ここら辺、久光が格好良かった。

【お幸と兄、侍女・しの、天璋院を訪ねる】
明治2年。
薩摩から天璋院に客が訪れた。
何と、天璋院の母・お幸、兄・忠敬、そして侍女・しのである。
天璋院が母たちと会うのは、実に15年ぶりである。

お幸は天璋院の姿をみると思わず「於一…」とつぶやいてしまう。
だが、目の前の女性は徳川将軍家の大御台所である。
お幸と忠敬は両手をついて深々と頭を下げ、貴人への礼を執った。

すると天璋院はお幸の手を取って「於一で良いのです…」と言う。
天璋院とお幸は、たちまち元の母と娘に戻った。
そして忠敬も、ちょっと意地悪で口がわるいが、根は優しく妹おもいなところは相変わらずであり、天璋院をからかって笑いあうのである。

天璋院は、侍女・しのにも訪ねてくれたことに礼を言う。
しのは、かつて天璋院が薩摩藩主・斉彬の養女となり鶴丸城へ上がった時、ただ一人今泉島津家から天璋院に仕え続けた侍女である。その頃、天璋院にとって、しのはただ一人心を許せる相手だったのである。
天璋院はしのとの再会を喜び、しのと笑みを交わした。

お幸は、天璋院を「よくがんばりましたね」と誉めた。
すると天璋院は言う。
自分は母に教わったことを守ってきたのだと。
己の役割を果たすこと、片方聞いて沙汰しないこと、そして考えても分からない時は感じるままにせよということを。
だからこそ折々によき道が開けてきたと思うのだと。

お幸は、「そんなあなたの母であることを誇りに思います」と言い、家族三人は笑いあった。

【帯刀の死】
小松帯刀はいよいよ病が重くなり、大坂で入院していた。
看病するのは側室・お琴である。

責任感の強い帯刀は、新国家建設の途中で病に倒れたことが心底無念そうである。
そんなある日、薩摩から正室・お近がやってきた。
お近は、お琴と手紙をやり取りしていたことを明かし、お琴と二人で帯刀を看病するという。
このお近の配慮に、お琴も感激の様子である。

だが帯刀はもはや病床を離れることができない。
帯刀は、最後の力で西郷と大久保に手紙を書いた。

そして明治3年7月20日。
帯刀はお近にこれまでの礼を言うと目を閉じ、動かなくなった。
お近は「尚五郎さん…」とつぶやき、帯刀のために泣いた。

【大久保、天璋院を訪ねる】
明治3年8月。
赤阪の紀州屋敷の天璋院を、大久保が訪ねた。
大久保と直接会うのは、薩摩を旅立った時以来だろうか。

大久保は天璋院が姿を見せると手をついて頭を下げ、大御台所への礼を執った。

天璋院は大久保との再会を嬉しくは思うのだが、内心は複雑である。
今の大久保は新政府の実力者、一方、天璋院は敗者である徳川将軍家の人間なのである。
天璋院は大久保に、「新政府の大久保どのが、いかなる御用でしょうか?」と尋ねた。

すると大久保、薩摩の大久保正助として来たと言う。
そして居住まいを正し、帯刀の死を伝えた。
大久保は、自分が帯刀にできるせめてものこととして、天璋院の元に来たというところだろうか。

大久保は言う。
帯刀は最後の最後までこの国を案じていた、そして自分は帯刀の遺志を継ぐつもりなのだと。
一方、天璋院は衝撃のあまり、一瞬頭が真っ白になった様子である。

そして天璋院は一人になると、帯刀と交換したお守りを握りしめ、帯刀を思い、娘のように泣いた。

【大久保、薩摩の西郷を訪ねる】
新政府では、大久保と桂小五郎、そして岩倉具視たちが廃藩置県について協議していた。
廃藩置県は近代国家建設に必要であるが、岩倉は難しい顔である。
これは261藩の藩主たちに退いてもらうことであり、今の新政府にできるのかと。

そして桂は、廃藩置県を推し進めるには、人望と実力のある人物の力が必要と言う。
大久保は二人の言葉に、何事かを決意した様子である。

この頃、西郷は新政府から離れ、薩摩に帰っていた。
ある日、西郷は囲炉裏端で、帯刀からの手紙を眺めていた。
帯刀は、手紙の中で、西郷と大久保が力を合わせなければ新しい日本は実現しないのだと必死で訴えている。

すると大久保が訪ねてきた。
大久保は西郷に、薩摩は遠いと声をかけると、囲炉裏端にあぐらをかく。
そして懐から帯刀からの手紙を取り出し、西郷に示した。
これで西郷の心は決まった。

そして明治4年。
西郷は新政府に復帰。大久保と固く抱擁を交わすと政務に取り組み、廃藩置県を推し進めるのである。

この廃藩置県により、徳川家当主・家達は知藩事を免ぜられ、東京へ戻ってきた。
そして天璋院たちと暮らし始めるのである。

【西郷との別れ】
明治6年。
天璋院の元を、西郷が訪ねて来た。

西郷は廊下に控えて頭を下げ、天璋院からもう少し近くにと声をかけられても遠慮する。
西郷としては、天璋院を苦しめてしまったことへのケジメとして、あくまで貴人への礼を執るということだろうか。

そして西郷は薩摩に帰るといい、別れの挨拶に来たのだと言う。

天璋院は西郷の様子を見ると、何かあったのか尋ねた。
すると西郷は言う。
自分は古い男であり、古いものを易々とは捨てることができない。
だが自分は政府では他のものと衝突してしまい、自分がいると大久保も思うようにできないようなのだと。
どうやらこれは、征韓論で大久保たちと対立したことを言っているようである。

そして西郷は天璋院に、江戸総攻めを思いとどまらせてくれたことに礼を言い、今でも自分の主君は斉彬のみと思っていると打ち明けた。
天璋院は西郷に、亡き義父・斉彬も喜ぶだろうと言い、西郷に笑いかけた。

【和宮との再会】
明治7年。
天璋院を、静寛院こと和宮が訪ねて来た。
江戸城明け渡しの後、京に帰った静寛院だが、再び東京に住まいを移したのである。

再会を互いに喜ぶ天璋院と静寛院である。
さっそく二人は、勝のエスコートで一緒に芝居見物へ赴く。
その後は、勝の屋敷で一緒に食事であり、互いに給仕しあい、微笑み合うのである。

そして静寛院は、実は天璋院と家茂の互いに理解しあい心を通わせている姿に嫉妬していたことを明かす。
すると天璋院は、家茂は、家定を失った悲しみから救ってくれた方なのだといい、笑みを浮かべた。
家茂の話題でも、絆を深め合う天璋院と静寛院である。

だがこの後、静寛院は32歳の若さで世を去ってしまうのである。

【天璋院と勝】
天璋院の元にちょくちょく顔を出すのは、勝である。
勝は、新政府が四民平等を推し進める政策を打ち出すこと、だがすんなりとは進まないようだと報告する。
すると天璋院、「それはそうであろう」と新政府の大久保たちの苦難に理解を示す。
天璋院は、身分制度の撤廃に賛成であり、そして大久保を応援している様子である。

かつて天璋院は少女の頃、薩摩藩家老・調所広郷に尋ねたことがある。
人間が役割を超えて、人と人とが上手くやっていく方法はないものだろうかと。

身分制度の消滅は、役割を超えた世界に一歩近づくことと天璋院には思えたというところだろうか。

【大奥の仲間たちと再会】
明治9年。
徳川宗家の家達も年頃となり、近衛泰子(ひろこ)と婚約した。
天璋院はこれを祝い、家達と婚約者と一緒に記念撮影をしてもらうのである。
撮影する写真屋は何と、かつての瓦版売りであり、婚約者の表情が固いと百面相で笑わせ、その一瞬を撮影するのである。

すると唐橋が現れ、天璋院に客だと言う。
何と、滝山と重野をはじめとする、かつての大奥奥女中たちである。

滝山は笑顔で言う。
徳川宗家当主が婚約と聞き、一言お祝いを申し述べたく参上したと。

思わぬ再会に天璋院は大感激。
本寿院も久々に滝山の顔をみて大喜びである。

そして天璋院はふと思いつき、みんなで記念撮影をすることにした。
カメラの前で天璋院はつぶやく。
「今日は、最良の日じゃ」

【お近からの手紙】
明治10年。
西南戦争が勃発し、西郷は新政府軍に追い詰められ、城山で自刃した。

翌、明治11年。
大久保は馬車で移動中、不平士族たちに襲われ、暗殺された。
死の間際、大久保は思わず口にする。
まだまだ遣り残したことばかり、だがこういうものなのだろうかと。
そして最後に、西郷の名をつぶやき、死んだ。

天璋院は、親しい人が次々と亡くなっていくことが苦しそうな様子である。
そんなある日。
薩摩のお近から、手紙と香木が送られてきた。
手紙の中でお近は、天璋院の苦痛に理解を示し、その心痛の案じた。

そしてお近は綴る。
この香木は、亡き帯刀が京に上った時、お守りとして渡したものであり、天璋院に持っていてほしいのだと。

お近は続ける。
外国で生まれた若木が香木となり、縁あってお近の手元で香り、そして天璋院の元で香ることになった。人の志もそのようなものではないかと。

そしてお近は言う。
亡き帯刀、西郷や大久保、龍馬、そして天璋院の志を、我が子に伝えていくつもりなのだと。

天璋院は、お近の言葉に元気をもらった様子である。

【天璋院の死】
明治16年、家達の妻が懐妊した。
天璋院はこれを喜び、さっそく乳幼児用の縫い物をはじめた。
すると勝が訪ねて来た。

かつて滅亡間際に追い詰められた徳川宗家であるが、今では旧家として持ち直し、そしてまた新しい世代が生まれようとしていることに、勝は感慨深げである。

すると天璋院は言う。
自分は亡き家定の思いを受け継ぎ、徳川の心を子々孫々に伝えることを我が道と定めて歩んできた。
今となっては、人のしあわせとは、地位や名誉、ましてや財産などではなく、親しい友や家族と過ごす穏やかな日々にこそあると思っているのだと。

天璋院の至った境地に、思わず男涙を滲ませる勝である。

その晩。
天璋院は、座ったまま息を引き取った。

そして天璋院の魂は、過去の思い出にさかのぼり、若返っていく。

江戸城明け渡しを大奥のひとびとに申し伝えたこと。
慶喜と最初で最後に本音で話し、はじめて心を通わせたこと。
和宮とは大きなものを背負う者同士、なかなか上手くいかなかったこと。
家茂と心を通わせ、家茂を支えようと懸命だったこと。
対立していた井伊直弼に、一対一で本音でぶつかり、互いに心に通ずるものをかんじあうことが出来、理解しあうことが出来ると思えたこと。

家定と出会い、本当の心でぶつかるうちに心を通わせることが出来たこと、そして家定との別れ。
幾島と出会い、反発し、やがて強い絆で結ばれたこと。
斉彬と出会い、見出され、互いに理解しあったこと。

西郷と出会い、大久保と出会い、その人柄と生き様に敬意を抱き、互いに好ましく思ったこと。

今泉島津家の父のこと、母のこと、兄のこと、老女・菊本のこと。
無二の友・尚五郎のこと。

いつしか天璋院は於一に戻っていた。
於一は、野原を駆け抜け、侍女たちを振り切る。
そして於一は満面の笑みを浮かべ、手を振り続けた。


おわり

篤姫 第38回「姑の心 嫁の心」

  • 2008/09/27(土) 16:41:26

【感想概略】
今回は、将軍・家茂の上洛をめぐるお話である。
天璋院は義母として、家茂が将軍の責務を果たせるよう、ある時は政略について相談にのり、またある時は時局を踏まえて助言し、厳しくも温かく家茂を支え、見守っている。
だが、妻として家茂を大事に思う和宮は、場合によっては家茂に苦難の道をすすめる天璋院に対し、複雑な感情を抱く。そして和宮は、家茂上洛が天璋院の発案と知って激怒、家茂に大事にされる天璋院の姿に激しく嫉妬し、深く怨まずにはいられない。

史上の事件が人物たちの人生に直結した出来事と描かれて、人物たちのそれぞれの内面が描かれ、人物たちの視点から幕末を追体験でき、おもしろかった。

政略面では、幕府側では家茂の上洛が描かれ、諸藩の動きとしては長州の台頭と薩摩の後退が描かれていた。
久光が江戸へ出府している間に、長州の政治工作により親長州派の公卿が朝廷を牛耳ってしまう様子が描かれ、一方、薩摩は朝廷から締め出され、こうなっては久光にはどうすることもできず悔しがる姿が描かれていた。京は天誅を叫ぶ人斬りが横行する無法地帯と化し、まさに新選組の登場前夜の様相である。
ここら辺、幕末の政略劇がテンポ良く描かれており、興味深かった。

また薩摩側の動きとしては小松帯刀がいよいよ家老に就任する姿が描かれていた。
「知られざる英傑」若き家老・帯刀の、これからの活躍が楽しみである。
幕府側の改革派の動きとして、松平春嶽がこれまで将軍候補として支持してきた一橋慶喜に違和感を抱く姿が描かれていた。
春嶽の動きと内面がこれからどのように描かれるのか、楽しみである。
そして藩を越えた志士たちの動きとして、勝麟太郎と坂本竜馬との出会いが描かれ、こちらもおもしろかった。

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篤姫 第37回「友情と決別」

  • 2008/09/15(月) 16:39:54

【感想概略】
今回は、薩摩勢がついに江戸にやって来るお話である。島津久光と天璋院の対決が描かれ、勝麟太郎と小松帯刀の出会いが描かれ、薩摩のやり方に納得できない帯刀の苦悩が描かれ、朝廷が幕府を苦しめることへの和宮の苦悩が描かれ、和宮が徐々に天璋院に心を開く姿が描かれ、そして天璋院と帯刀の久々の再会が描かれ、おもしろかった。

【勅使・大原重徳、幕閣と会見】
1862年6月7日。
薩摩藩主の後見・久光は、藩兵500を率い、勅使・大原重徳を警護し、ついに江戸に到着した。

さっそく勅使・大原は、老中・脇坂安宅と板倉勝静と対面した。
会見には、久光の命により、小松帯刀も同席している。

ここで大原は脇坂たちに、「将軍・家茂が上洛し、朝廷と話し合うこと」「薩摩など有力諸侯を幕政に参加させること」「一橋慶喜と松平春嶽を幕政に参加させること」という勅命を伝え、幕政改革を実施するよう求めた。

だが脇坂は、のらりくらりと話しを引き延ばし、容易に応じようとしない。
どうやら話を立ち消えにさせてしまうつもりのようである。

これに久光は激怒。
大久保にどのような手を使っても構わんと命じた。

【幕閣、幕政改革を受け入れる】
勅使・大原は、再び老中・脇坂と板倉勝静と対面した。
一方、大久保は、隣室に、二人の藩士と潜んだ。
そして二人の藩士は、これみよがしに刀の鯉口を切った。

この音に脇坂は仰天。
さらに小松は、隣室との襖に手をかけた。

これに脇坂は大いに狼狽。
ついに幕政改革の人事については、受け入れてしまう。

薩摩は、脅しで幕府に要求を飲ませたのである。
これにより、一橋慶喜は将軍後見職に就任、松平春嶽は政治総裁職に就任する。

【天璋院、久光との対面を思案】
天璋院は、脅して言うことを聞かせるという薩摩のやり方に我慢ならない。
これは是非とも久光に会い、真意を問いたださねばならんと思う天璋院である。

だが久光は藩主でもなく、無位無官であり、江戸城に召し出す訳にはいかない。
どうしたものか、頭をひねる天璋院である。

すると御年寄・滝山は、間もなく前将軍・家定の命日だという。
天璋院は、滝山のアイデアを即座に理解し、満面の笑みを浮かべた。

間もなく、薩摩藩邸の久光に、内々の対面を求める天璋院の意向が伝えられた。
これに久光、おもしろいことになってきたと喜ぶのである。

【天璋院、久光と対面】
家定の命日。
天璋院は奥女中たちを引き連れ、上野の寛永寺へ墓参りに出かけた。
そして寛永寺の一室。
密かに通された久光と帯刀の前に、天璋院が姿を見せた。

天璋院は、帯刀の姿を見て一瞬動揺。
だが意思の力で平静を取り戻すと、久光へ単刀直入に薩摩の真意を尋ねた。
武力で幕政に介入するとはどういうつもりなのかと。

すると久光は言う。
全ては、日本を欧米列強に負けぬ強い国にするため。
そのために幕政改革を薩摩の手で成し遂げようとしたのであり、自分たちは間違ったことをしたとは思わないと。
だが久光、脅して幕閣に要求を飲ませたことについては、何かの間違いではとしらを切った。

さらに久光、攘夷は不可能と思うが、帝が攘夷の望むので、無理とは言わなかったのだという。
これに天璋院、それは自分たちに都合よく朝廷を動かすため、嘘を言ったのではないかという。

すると久光、出来もしない攘夷を実行すると約束したのは、幕府も同じではと暗い笑みを浮かべる。
ここに天璋院と久光は決裂した。

だが天璋院は、納得できない様子である。

【帯刀と大久保】
帯刀は、脅して幕政改革を受け入れさせた今回のやり方に、やはり納得がいかない。
だが大久保は、時には鬼にならねばならない時があるという。
そして大久保、自分と帯刀は考え方が違うのかもしれないと言い、立ち去った。

ここら辺、後の明治政府の最高実力者・大久保利通を伺わせるように思え、興味深かった。
そして大久保と帯刀は、これから徐々に、違う道を歩み始めるのだろうか。

【帯刀、勝麟太郎と出会う】
帯刀は、越前藩邸を訪れ、前藩主・松平春嶽と対面した。
春嶽は、薩摩の幕政改革の建白内容に好意的な様子である。

そこへ、新たな来客が現れた。
幕臣・勝麟太郎である。
遠慮しようとする勝だが、春嶽は笑って二人を引き合わせた。

勝は、春嶽に政治総裁職の就任を祝う。
そして帯刀が薩摩藩士と聞くと、芝居がかった口調で春嶽に言う。
薩摩は、武力を用い権謀術数を尽くして日本を変えようとしているのであり、用心しないと恐ろしいことになりますぞと。

これに帯刀は気色ばみ、勝に食ってかかった。
痛いところを突かれたが、決して薩摩の権益のために陰謀を巡らせているつもりはなく、面と向かって薩摩を陰謀の巣窟呼ばわりされるとさすがに黙っていられないというところだろうか。

だが勝は笑って帯刀に言う。
今回、薩摩は強引なやり方で幕府に改革を迫った。
そんなやり方は下の下だと。

すると帯刀、実は自分も今回の薩摩のやり方に納得していないという。
これに勝は驚き、そして言う。

上等な人間は、力で人を動かさないもの。
心で人を動かすのだと。

帯刀は、勝の言葉に、強い印象を受けた。
勝もまた、帯刀に好感を抱く。

今後、勝と帯刀の間でどのようなドラマが展開されるのか。
楽しみである。

【天璋院と和宮】
天璋院の元を、和宮が訪れた。
これまで和宮は、無言で天璋院を見つめ続けることが多かったが、天璋院がどうしても気になるらしく、いよいよ自ら接触を開始したようである。

まずは和宮、天璋院に手をつき、今回の朝廷の振る舞いを詫びた。
だが天璋院は、今回の件は、薩摩の責任と言い、薩摩を棄てた故郷という。

すると和宮は言う。
自分は故郷を棄てることなど出来ない。
それは天璋院も同じではないかと。

和宮の言葉に、天璋院は本当の本心を指摘された様子である。
そして天璋院は、小松帯刀との対面を決意。
将軍・家茂へ帯刀を召し出してもらえるよう頼んだ。
勿論快諾する家茂である。

【天璋院と帯刀、7年ぶりに再会】
小松帯刀は江戸城に召し出され、大奥の御広敷に通された。
そして帯刀の前に、天璋院が姿を見せた。
実に7年ぶりの再会である。

まずは天璋院、帯刀に突然呼び出したことを詫びた。
一方、帯刀は恐れがましくて平伏する。
今や天璋院は、将軍でさえ一目置く大御台所なのである。

すると天璋院は、ここは大奥、みんな家族であり、以前と同じように話してくださいと笑う。
そして奥女中たちが、碁盤と碁石を持ってきた。
さっそく碁を打ち始める天璋院と帯刀である。


帯刀は、薩摩の近況を天璋院に話す。
今泉のお幸も、忠敬も元気だと。
もっとも、今泉島津家が、久光に乗っ取られようとしていることは言えないのだが、これは天璋院を苦しめたくないからだろうか。
そして小松家の養子となった時、お近と夫婦になり、既に6年になるのだと話す。

お近と結婚と聞き、流石に驚く天璋院である。

天璋院も帯刀も、もしかしたらしばらく会わない間に、相手が違う人間になってしまっているのではという不安はあったと思う。
だが対局に集中し、語らう内に、互いに本質的なところは変わっていないことが分かり、何より嬉しい様子である。


そして帯刀は、今度の件について、正直に本心を明かした。
今回、薩摩は幕府を脅して、幕政改革を受け入れさせた。
それは、犠牲となった有馬たちの命を無駄にしてはならないと焦るあまり、武力で脅すという手段に訴えてしまったのだが、それは間違いだったと思うと。
そしてある人に、人を動かすのは心なのだと、決して力ではないと言われたと話す。

すると天璋院も話す。
ある人に、故郷を棄てることなど出来ないことと言われたと。
そして天璋院は言う。
自分は徳川の人間として徳川将軍家を守る、帯刀には、愛する故郷・薩摩を守ってほしいと。
帯刀は、天璋院の願いを受け止めた。

対局は、何と帯刀の勝ちである。
天璋院は帯刀に、腕を上げられましたねと笑う。

天璋院は、打ち筋の乱れから、対局相手が真実を口にしているかを読むことが出来る。
帯刀が今回の囲碁で勝ったのは、心に偽りなく対局に集中したこともあるのだろう。

そして天璋院と帯刀は、またの再会を約束しあった。


【生麦事件】
久光たちは幕府との交渉を終え、薩摩勢を率いて江戸を離れた。
一行は街道を進み、薩摩を目指す。
ところが久光の行列は、途中で、馬に乗ったイギリス人たちと出くわした。
だがこのイギリス人たち、道を譲ろうとしなければ、馬から下りようともしない。

この時代、大名家の行列に無礼を働いた者は、その場で斬られても文句は言えない。
そして薩摩藩士は、このイギリス人一行を斬り捨てた。

この事件は、天璋院にも即座に知らされた。
久光は攘夷を不可能と言っていたのに、何故外国人を斬ったのか。
イギリス側に非があるとしても、相手を斬殺してしまった以上、イギリスがこのまま引き下がるとは思えない。
この時代のイギリスは、七つの海に君臨する超大国である。
そんなイギリスを敵に回し、薩摩はどうなるのか、心底不安な様子の天璋院である。

なお、この生麦事件により、英国と薩摩藩は対立。
翌年には薩英戦争が勃発する。


【予告】
次回「姑の心 嫁の心」

篤姫 第36回「薩摩か徳川か」

  • 2008/09/08(月) 23:58:55

【感想概略】
今回は、島津久光の率兵上洛により、天璋院が大奥で孤立、追い詰められてしまうお話である。
薩摩による率兵上洛に直面して対応に追われる幕閣の様子、大奥の人びとがそれぞれ何を思ったのか、そして天璋院は何を思ったのか、まさに史上の事件に直面した人びとの内面と振る舞いが想像力で大胆に描かれ、興味深く、おもしろかった。

そして薩摩藩側では、久光による幕政改革へ向けての朝廷工作がすんなり進んだ訳ではない様子が描かれ、その中で発生した寺田屋事件は、有馬新七たちは、幕政改革のために敢えて討たれたものと描かれており、率兵上洛を描いたお話としておもしろく、興味深かった。


【天璋院、庭を散策】
今回は、庭を散策する天璋院と御年寄・重野からはじまる。
草木に咲く春の花を楽しむ二人である。

だがふと見ると、家茂と和宮が寄り添って立ち、庭を眺めている姿が目に入った。

天璋院は重野と、若い二人を邪魔せぬよう、そろそろと後退。
家茂と和宮が心を通わせていることを喜ぶのである。

【滝山、薩摩の率兵上洛開始を報告】
天璋院は、家茂に茶を点て、談笑していた。

すると御年寄・滝山が参上。
薩摩の島津久光が、兵1千を率いて薩摩を出発、京へ向かっているらしいと報告する。

これは天璋院にも初耳であり、驚くばかりである。
だが、これ以上詳しいことは滝山にも、家茂にも分からない。
今はどうしてみようもない天璋院である。

【老中・久世広周、天璋院を疑う】
老中・久世広周をはじめとする幕閣たちは、完全武装の藩兵1千を動員しての薩摩の行動に、困惑していた。
薩摩はいったい何をやらかすつもりなのか、全く不明なのである。

こうなると、疑惑の目を向けられるのは、薩摩出身の天璋院である。
何せ天璋院は、前藩主・斉彬の姫なのである。
何か知っているだろうと思われても無理はないというところだろうか。

そこで久世は、天璋院と対面。
薩摩から密書など届いていないだろうかと尋ねた。

だが天璋院は薩摩から何も知らされておらず、困惑するばかりである。
すると、臨席する家茂は、久世の問いに激怒、天璋院を疑うとは何事かと怒鳴りつけるのである。
家茂が味方をしてくれることに、天璋院は救われている様子である。

【島津久光、下関に到着】
島津久光は軍勢を率い、まずは下関に到着した。
ここには、先発した西郷が待っているはずである。
ところが西郷はどこにも見当たらない。
怒り狂う久光である。

すると小松帯刀と大久保は、平伏して久光に説明する。
実は藩内の攘夷派には、藩外の志士たちと一緒に突出を企てる者たちがおり、西郷は過激な者たちを思いとどまらせるため、志士たちの集結する大坂へ行ったのだと。

だが久光は西郷を許さない。
何せ西郷は、今でも幕府のお尋ね者なのである。
のこのこ出歩かれては、幕府への言い訳が立たないのである。
久光は西郷を捕らえ、島流しとせよと言う。

すると帯刀と大久保は、西郷を説得したいと願い出た。
久光は、二人の申し出を許した。

【帯刀と大久保、西郷と対面】
帯刀と大久保は、大坂で西郷と対面した。
だが西郷、久光の下では働きたくない気持ちがあると本心を明かし、島流しでも構わないという。
大久保は、西郷の心は動かせないと知ると、ならばせめて生きてほしい、薩摩のために役立てる日まで生きてほしいと訴えた。
もはや政略など関係ない大久保の心からの言葉を、西郷は承知した。

ここら辺、西郷と大久保の美しい友情であった。

【久光、京に到着】
久光と藩兵1千は、京に到着した。
さっそく久光は、岩倉具視をはじめとする公卿たちと対面。
幕政改革の勅許を帝が出すよう働きかけてほしいと訴えた。

だが公卿たちは、久光の訴えに難色を示す。
帝は公武合体のために和宮を将軍家に嫁がせたのであり、幕府とは問題を起こしたくないと思っているのだと。
岩倉は、薩摩も思い切ったことをするものだと、バカにしたように笑う。

そして公卿たちは久光に、とりあえず京の市中警護を依頼するのである。
これには久光、朝廷を尊び幕政改革を目指して来たのに軽くあしらわれ、市中警護などというスケールの小さなことを申し渡され、ガッカリした様子である。

久光の朝廷工作は、なかなかすんなりとは進まない様子である。

【天璋院、大奥で孤立】
本寿院と庭田嗣子と観行院は、薩摩の率兵上洛を、天璋院の陰謀と決めつけた。
そして真正面から、天璋院を裏切り者の悪党呼ばわり。
ここぞとばかりに天璋院をいじめるのである。
この三人、天璋院をいじめている時は、随分と活き活きしている。

滝山は、心情的には天璋院の味方である。
だが江戸幕府の統治下では、薩摩藩の行動は外様大名の分をわきまえないものであり、弁解の余地はない。
このため滝山は、大奥の秩序を保つためにも、薩摩出身の天璋院を大っぴらに味方できない様子である。

天璋院をはっきりと味方するのは、重野だけのようである。
重野は、一人になっても、天璋院を励まし続けるのである。

【天璋院、家茂に提案】
天璋院は、裏切り者扱いに苦しみながらも、徳川将軍家のための策を、家茂に提案した。
それは、安政の大獄で罰せられた公家・武家を赦免することであった。
朝廷から圧力をかけられる前に幕府が自ら行動すれば、幕府の面目は保たれるという天璋院である。
家茂は、天璋院の提案を受け入れた。

間もなく、松平春嶽や一橋慶喜をはじめとするかつての一橋派の人びとが赦免された。
一橋慶喜は、外様大名である薩摩藩が幕政を動かしたことに、不愉快そうである。

そして松平春嶽は、軍艦奉行並・勝麟太郎と対面した。
勝は春嶽に言う。
幕府はこのままでは、薩摩のいいなりになってしまう危険性があり、春嶽には幕政改革の先頭に立ってほしいと。
春嶽は勝の言葉に、何やら意欲的な様子である。

【久光、有馬たちの説得を試みる】
その頃、精忠組の特に過激な人びとは、有馬新七を中心に、突出を計画していた。
有馬たちの作戦。
それは京都所司代を襲撃し、さらに幕府寄りの公卿を暗殺するというものである。

これを知った久光は、突出など許さんと激怒。
まずは大久保を、有馬たちの元へ向かわせた。

大久保は、有馬の説得を試みた。
だが有馬の決意は固く、大久保の言葉を受け入れようとはしない。

久光は、今度は、精忠組の大山たちを説得の使者として、有馬たちの元へ送った。
だが、帯刀と大久保は、久光の元に留め置くのである。

【寺田屋事件】
久光の命を受けた大山たちは、船宿・寺田屋の有馬たちの元を訪れた。
さすがの有馬も、大山をはじめとする長い付き合いの男たちが差し向けられたことに、複雑な表情である。

大山たちは、有馬たちを必死で説得する。
説得に応じねば、上位討ちなのだと。

だが有馬、それでも良いと言う。
ここに交渉は決裂。

使者たちは、いきなり刀を抜き、「上位!」と叫びながら有馬たちに斬撃を振り下ろす。
だが有馬は必殺の一撃を刀で受け止めると、討手たちに反撃。
次々と討手を斬り伏せていく。

だが、討手たちは徐々に有馬たちを圧倒。
有馬は追い詰められていく。

有馬は、討手の一人の武器を封じ、壁に押さえつけると、自分ごと刺せと仲間へ指示。
そして有馬は、討手もろとも串刺しとなり、死んだ。

この斬り合いの末、有馬とその同志たちは鎮圧された。


寺田屋事件は、天璋院にも報告された。
天璋院は、薩摩藩士どうしが殺しあったことにショックを受けた。
そして、かつて大久保家を訪れた時に出会った若者、有馬新七が、首謀者として命を落としたことを知り、動揺を隠せない様子である。

【帯刀、有馬の真意、久光の本心を知る】
久光は、寺田屋で藩士同士が殺しあったことに苦しそうな様子である。
だが久光は帯刀に、これは藩にとっては幸いだったという。

実は寺田屋事件は、政略上、意外な効果をもたらした。
朝廷は、藩士を討ってでも断固として京の治安を守る久光を見直し、高く評価したのである。
間もなく朝廷は薩摩藩に、幕政改革の勅許を下した。

だが帯刀は、この幕政改革を目指しての率兵上洛に疑問を抱いていた。
これの率兵上洛は、つまりは幕府への脅しであり、天璋院の立場を悪くするのではないか。
そして、寺田屋事件を幸いという久光という人物を、信頼して良いものなのか。

帯刀は大久保に、率兵上洛への疑問を口にし、有馬たちが哀れだと言う。
すると大久保、自分は有馬たちを哀れとは思わないといい、意外な事実を明かす。

実は寺田屋には、有馬の託した手紙が残されていたのである。
有馬の手紙には、久光が朝廷の信頼を得るため、あえて自分たちは久光に討たれるのだと記してあった。

そして久光は、この有馬の手紙を見て、男泣きしたのである。
帯刀は、有馬の真意、久光の意外な真実を知り、幕政改革への決意を新たにする。

そして薩摩の軍勢は、朝廷からの勅使を護衛するという大義名分で、江戸を目指すのである。

【和宮、家茂に問う】
幕閣たちは、依然として天璋院を疑いの目で見ている。
そして和宮も、京での薩摩の動きを不審に思い、天璋院が何か知っているのではと思っている様子である。

和宮は家茂に、京での薩摩の動静について尋ねるが、家茂はいまだ明確にこたえられない。
すると和宮、天璋院に聞けばよいのではという。
和宮は実家との絆が強いので、天璋院もそうなのだろうと思い、実家である薩摩から何か聞いているのでは思うのかもしれない。
一方、家茂は、和宮に問い詰められ、困った様子である。

【家茂、天璋院を疑う】
ほとんどの者が、天璋院を疑っている。
こうなると家茂の中にも、天璋院を疑う気持ちが湧き上がってきた。

家茂は天璋院と対面したとき、つい口走ってしまう。
かつて天璋院は、一橋慶喜を将軍とすることを使命として、大奥へやって来た。
今回、慶喜が赦免されたが、また将軍に推すつもりではないのか。
言ってしまってから、家茂は慌て、これは老中の言葉というのだが、もう遅い。

天璋院は顔面蒼白、絶望の笑みを浮かべた。

【天璋院、薩摩の品々を火中に投ずる】
とうとう家茂にまで疑われ、思い余った天璋院は、とんでもない行動に出た。
大奥の庭に火をたき、薩摩から持参した思い出の品を、今泉の父の形見を、斉彬の形見を、次々と火に放り込み始めたのである。

重野は、天璋院を手伝わざるを得ないのだが、苦しそうな様子である。

滝山は、大奥の秩序を保つため、今回の件では天璋院と一線を引いていた。
だが滝山は本心では、天璋院のそばに骨を埋めたいとまで願っているのである。
天璋院がここまで追い詰められた姿に、滝山はついに泣いた。

本寿院と庭田嗣子と観行院は、こんな機会はめったにないとばかり、天璋院をいじめたおした。
だが、ここまで追い詰めてしまって少しやり過ぎたかなと、罪悪感をかんじている様子である。
そして和宮は、無言で天璋院を見つめる。

そこへ家茂がすっ飛んできた。
家茂は、天璋院が火に投じようとした掛け軸をひったくった。
それは、幾島が残した、亡き斉彬の掛け軸である。
家茂は天璋院に頭を下げ、天璋院を疑ってしまったことを、最後まで信じようとしなかったことを詫びた。

すると天璋院は言う。
自分は徳川の人間であり、これはその証なのだと。


【予告】
次回「友情と決別」
次回は、久々に天璋院と小松帯刀が再会するお話のようである。
どのような再会となるのか、注目したい。

篤姫 第35回「疑惑の懐剣」

  • 2008/09/06(土) 23:59:20

【感想概略】
今回の舞台は、家茂と和宮の結婚直後、薩摩で国父・久光による率兵上洛の準備が進められる頃である。時期は、1862年2~3月頃であろうか。
今回は、露骨な政略結婚のためよそよそしい関係からなかなか脱却できない家茂と和宮が、心を通わせるお話である。
そして天璋院と和宮が心を通わせる糸口を掴み始め、天璋院は和宮のことを好きになれそうだと思うに至るお話であり、和宮の懐剣疑惑への対応で珍しく落ち込む滝山が描かれ、滝山と天璋院の絆の深さが描かれるお話でもあった。
人物たちの内面と、徐々に絆が深まっていく姿が描かれ、おもしろかった。

政略面では、薩摩では、国父・島津久光は、小松帯刀と大久保の強い推挙で、初めて西郷吉之助と対面する姿が描かれていた。
だが西郷は亡き斉彬への敬愛の念が強いためか、久光をあまり良く思っていないようである。
西郷は、久光のプライドへの配慮など全くせず、久光にとって不愉快なことをストレートに指摘、久光をただの田舎もの呼ばわりするのである。
久光は、対面中は意思の力で怒りを抑えるが、西郷を下がらせると、あまりの屈辱に激怒する。
ここでは、対面中は怒りを抑えた久光が立派に思えた。
出会いからなかなか上手くいかない久光と西郷だが、二人のそりの合わなさは史実を踏まえてのようであり、興味深かった。

【和宮、仏間で手を合わせず】
徳川将軍家では、毎朝、仏間で仏壇に手を合わせるのが慣わしである。
前回、和宮は家茂と婚礼を行ない、夫婦となった。
そして今回、和宮は将軍の正室として、朝の参拝に参加した。

だが和宮は、仏壇に手を合わせようとはしない。
困惑する天璋院と本寿院たちだが、和宮は、手をついて頭を下げると、仏間を立ち去ってしまった。
どうやら和宮は、仏壇に手を合わせることは、御所風ではないので受け入れられないようである。

だが大奥の女子衆は、大奥の伝統を大事に思い、これを守り伝えることを誇りとしている。
和宮の行動は、女子衆たちを傷つけた様子である。

特に本寿院は、和宮の振る舞いに激怒。
だがさすがの本寿院も、帝の姫を罵倒する訳にはいかないためか、姑のしつけが行き届いていなのではないか!と天璋院を批判するのである。

【和宮の懐剣疑惑】
参拝の後。
天璋院の自室へ、御年寄・滝山が現れ、驚くべきことを報告した。

何と、和宮が懐剣を忍ばせているというのである。
これは、家茂が和宮の元へ渡ってきた際、お付の者が、和宮の懐にきらりと光るものを目撃したのだという。

これに天璋院は、家茂が危険ではないかと動揺する。
だが御年寄・重野は、和宮が家茂の命を狙ったのならば、昨夜いつでも機会があったはずと指摘した。
つまり、仮に和宮が懐剣を忍ばせていたとしても、いきなり家茂を殺す気は無いということである。
天璋院は一先ず落ち着きを取り戻した。

だが、この話が本当なら、家茂が危険なことに変わりはない。
滝山は早速、調査と問題解決に乗り出すのである。

【滝山、和宮を訪ねる】
まずは滝山、和宮の居住スペース「新御殿」を訪れ、和宮と対面した。
部屋の両脇には庭田嗣子をはじめとする女官たちが居並び、滝山を威圧している。

だが滝山は全くひるまない。
そして滝山、懐剣疑惑について、何と単刀直入に和宮へ尋ねた。

すると和宮側はこれを強く否定。
庭田嗣子を筆頭とする女官たちは、和宮への侮辱であると、怒りの色を見せた。
さらに嗣子の怒りは治まらず、この件とは無関係である天璋院に対し、激怒しはじめるのである。

ここで滝山は嗣子に反論、皆が天璋院に心服し、素晴らしいお方と敬愛していると話す。
滝山は、天璋院が侮辱されては黙っていられないらしく、そして天璋院の名を口にする時、滝山は嬉しそうである。
だが嗣子は、それは江戸方の意見であろうと一蹴、天璋院への敵意を隠さない。

さらに和宮の母・観行院は、滝山へ注文をつけた。
徳川将軍家では、正室を「御台様」と呼ぶが、この呼び名は何やら気持ちが悪い。
和宮のことは「宮さん」と呼べと要求する観行院である。

【滝山、将軍正室の呼称変更要求を、天璋院に報告】
滝山は、天璋院の元へ行き、和宮側が懐剣疑惑を否定したこと、そして将軍正室の呼称変更要求について報告した。
天璋院も、観行院の「宮さん」発言には少し驚いた様子である。

普段は冷静な滝山だが、御台様ではなく「宮さん」と呼べと要求されたことには、怒りの色を見せる。
だが天璋院は穏やかな笑みを浮かべると、良いではないかという。
今は、家茂と和宮がうまく行くことが何より大事なのだと。

しきたりや体面より、物事の本質を見極める天璋院の言葉に、滝山は目からウロコの様子である。
滝山は、天璋院の意見を受け入れた。

すると天璋院の部屋に、ドスドスと荒々しい足音が近づいて来る。
何と、本寿院の乱入である。
そして本寿院、「宮さん」とは何事か、姑として至らぬ何よりの証!と吼え、天璋院の教育不十分と激怒するのである。

「どっちもどっちじゃな…」と小声でつぶやく天璋院である。
ここら辺はコミカルでおもしろかった。

【島津久光、西郷と対面】
薩摩の鶴丸城。
藩の実権を握る国父・島津久光は、奄美大島から呼び戻した西郷吉之助と対面していた。
これは、小松帯刀と大久保の強い薦めによるものである。

久光は、率兵上洛についてどう思うか、西郷の考えを尋ねた。
だが西郷は亡き斉彬への敬愛の念が強いためか、久光をあまり良く思っていないようである。

西郷は、久光の率兵上洛を「無謀」と断言。
久光は当主でもなく、官位もなく、江戸の人びととの交わりもなく、いわば一介の「じごろ」(田舎者)であり、江戸に行っても何もできないだろうと、久光にとって不愉快なことをストレートに指摘する。
屈辱的な言葉に顔を引きつらせる久光、ハラハラしながら見守る帯刀と大久保である。

久光は、対面中はどうにか怒りを抑えるが、西郷を下がらせると激怒。
怒りのあまり煙管をへし折るのである。

帯刀と大久保は平伏、西郷は藩内の精忠組の者たち、そして諸藩の志士たちにも人望が厚く、必ず役に立つ人材と訴え、必死に西郷を庇うのである。
ここら辺、久光は亡き斉彬の志を理解し、その事業を引き継ごうとするところ、そして人の意見に耳を傾けるところ、不愉快なことを面と向かって言われてもどうにか我慢するところは、立派に思えた。

この後、大久保、西郷の説得を試みる。
大久保は、久光が上洛を日延べしたこと、そして何より久光は斉彬の遺志を受け継いでいるのだと訴えた。
西郷としても、亡き斉彬の遺志の実現を目指すと言われれば、力を尽くさない訳にはいかないようであり、大久保と帯刀への友誼もあり、大久保の説得を受け入れるのである。


【滝山、再び懐剣疑惑を報告】
再び家茂が和宮の元へ渡った翌日。
天璋院の元へ、血相を変えた滝山が参上した。
またも和宮の懐に、光るものを目撃した者がいるのだという。

和宮は本当に刃物を忍ばせているのか。
それならば、家茂の危機である。

ついに天璋院は、自ら行動を開始するのである。

【天璋院VS和宮】
天璋院は、和宮の元を訪れ、二人きりで対面した。
もっとも、御簾の向こうには、嗣子をはじめとする女官たちが控えている。

まずは天璋院、大奥の暮らしに不便はありませんかと当り障りのない話題から、会話を開始した。
だが和宮は、何を話し掛けても、おしとやかな声で「はい…」と言うばかり。
「何でも『はい』なのですね」と言う天璋院だが、和宮には全く本心を明かす気が無いようである。

ついに天璋院は和宮に、単刀直入に尋ねた。
家茂が渡ってきた時、懐剣を忍ばせているのかと。

すると和宮、はっきりした口調でそのようなことは無いと、天璋院の目を見て断言する。
この和宮、何かを守る時には、気の強さを発揮するようである。
だが和宮、何やら懐に手を当てている。

天璋院は和宮に、懐の中のものを見せてほしいと言うが、和宮は受け入れない。
すると天璋院、和宮ににじり寄り、力ずくで和宮の懐を検めようと襲い掛かった。

これには御簾の外に控える女官たちは仰天。
女官たちは、和宮ともみ合う天璋院に組み付き、和宮から引き離した。

その時、和宮の懐から、小さな鏡が転がり落ちた。
何と、光って懐剣に見えたのは、この鏡だったのである。

つまり和宮は、家茂と会う時は、少しでも良い自分を見てほしいので、身だしなみを確認するために鏡を忍ばせていたということのようである。
天璋院は事の真相を知ると、和宮を見て好ましい笑みを浮かべた。

【天璋院、家茂に本心を明かすことをすすめる】
天璋院は、家茂と対面。
そして和宮に、攘夷は困難と思っているという本心を明かすよう訴えた。

しかし家茂は難色を示す。
和宮とは形ばかり名ばかりの夫婦だからと。

すると天璋院は断言する。
和宮は分かってくれるはず。
そう思うのだと。
そして、これは母としての命なのだと。

家茂にとって、和宮はまだ良く分からない相手である。
だが天璋院は、和宮の人間性が分かっている様子である。

家茂は、ここは天璋院を信じ、その言葉に従うことにした。

【天璋院と滝山】
夜。
天璋院の前には、滝山が控えている。
天璋院は、和宮を可愛らしいといい、和宮を好きになれそうだと好ましい笑みを浮かべる。

だが滝山は、突然平伏し、天璋院に頭を下げ、謝罪する
天璋院としては、滝山が何を謝るのか、さっぱり分からない。

すると滝山は、今回の懐剣疑惑騒動は、全て自分の責任だという。

滝山は、責任感がとても強い。
そして今回の懐剣疑惑騒動について、深く責任を感じていた。
自分が疑惑を解明できなかったから、天璋院が和宮ともみ合うようなことになってしまったのではないか。

滝山は天璋院の前に平伏し、如何なる咎も受ける覚悟と頭を下げた。
だが天璋院は「そなたは大したおなごよの」と言い、好ましい笑みを浮かべる。

天璋院は滝山に語りかける。
大奥のみんなが安心して暮らせるのは、滝山が大奥全体に目を配っているからだと。

天璋院は、家臣たちの仕事を正当に評価する主である。
口うるさいと思われがちな滝山のことも、まさに大奥の柱であると正当に評価しているのである。

滝山は、天璋院の言葉に、激しく心を打たれた様子である。
そして、これからも天璋院に仕え、そのそばに骨を埋めたいと言う滝山である。

これには天璋院、うれしいことを言ってくれると笑みを浮かべる。
そして、滝山のおかげで、自分もはめを外せると笑う。

この言葉に滝山、はめを外すなどなりません!とピシャリと一喝。
すると天璋院、いつもの滝山の調子が出来てきたと喜ぶのである。

そして天璋院、たまには二人で一献飲もうと滝山を誘う。
滝山は、学級委員長モードで厳しい目を向けるが、天璋院はニコニコと滝山の色よい返事を待っている。

滝山は頬を緩め、「たまには、はめを外しますか」と天璋院の誘いを受けるのだった。

【家茂と和宮】
家茂が、和宮の元へ渡ってきた。

和宮は、家茂の元へ案内されて驚いた。
何と人払いされており、部屋には自分と家茂だけなのである。
これは天璋院の手配したものであった。

家茂は和宮へ、率直に本心を打ち明けた。
攘夷の実行は不可能であり、日本の選択肢は、開国するか、国を閉ざして外国との戦争で滅びるかの二つだけなのだと。

和宮は驚いた顔を見せるが、静かに言う。
自分が将軍に嫁ぐことを受け入れたのは、日本国のためと思えばこそ。
そして日本国のためならば、開国を受け入れると。

すると家茂、思わず和宮の手をとり、和宮が理解してくれたことに感謝した。
これには和宮、大いにドギマギした様子であり、家茂も気付くとすぐに離れてしまった。

だが和宮は、攘夷実行を条件に嫁いだのであり、何やら悲痛な様子である。
和宮は、公武合体が平和をもたらす証として生きるという。

すると家茂は言う。
それだけではなく、和宮をしあわせにすると。

和宮は、将軍に嫁ぐと決めて以来、しあわせを放棄したつもりであり、帝の姫として日本国のため使命を果たすことだけを役割と思ってきた。
将軍と心を通わせるなど、全く期待していなかった。
だが家茂は、和宮をしあわせにすると言う。

家茂の本心からの言葉は、和宮の何かを大きく動かした様子である。

【和宮、仏間にて】
そして翌朝。
仏間では、和宮は仏壇に手を合わせた。
驚いた様子の本寿院たち、そして笑顔の家茂と天璋院である。

【島津久光の率兵上洛】
薩摩では、率兵上洛がいよいよ実施されようとしていた。
まずは西郷が、先発して下関へ出発した。

そして帯刀は出発前、妻・お近に言う。
今度の率兵上洛は、幕政改革による日本革新を目指すまさに戦であり、命を落とすかもしれない、そのことを覚悟だけはしてほしいと。

だがお近は、帯刀が死ぬことを覚悟するなど嫌だという。
そしてお近は帯刀に、生きて帰るとお誓い下さいと迫った。
帯刀はお近に、必ず帰ってくると約束するのである。

そして3月16日、久光は、兵1千を率いて薩摩を出発した。
この情報に、各地の尊皇攘夷志士たちは、色めき立った。
坂本竜馬もその一人である。
次回以降、竜馬の活躍に期待したい。
一方、帯刀は、率兵上洛は、天璋院を苦しめることにはならないだろうかという、お幸の言葉が気になる様子である。

【天璋院と和宮】
大奥の庭。
天璋院は、奥女中たちを率いて庭を散策、花を咲かせる春の草木を楽しんでいた。
すると廊下を、和宮と女官たちが通りかかった。

嗣子は、天璋院に対し、露骨に敵意全開である。
だが、和宮は、天璋院のことが少し名残惜しそうである。
そして天璋院は和宮に、好ましい視線を送るのだった。


【予告】
次回「薩摩か徳川か」

篤姫 第34回「公家と武家」

  • 2008/08/30(土) 22:40:21

【感想概略】
今回は、いよいよ和宮が女官たちを率いて江戸城大奥に乗り込んでくるお話である。
時期は、1861~1862年2月頃であろうか。

江戸城大奥に来た典司・庭田嗣子をはじめとする女官たちは、将軍を「東の代官」と呼んで見下し、嫁ぎ先のしきたりを尊重する気はゼロ、徳川将軍家に対し、はじめからケンカ腰である。

当然はじまる和宮の女官と大奥の奥女中たちの対立とぶつかり合いが繰り広げられるのだが、京方の女官たちは、廊下で鉢合わせた奥女中たちに道を譲らせるなど精神的に侮辱するのに対し、江戸方の奥女中たちは、女官の裾を踏みつけて転倒させるなど、反撃の方法が直接的であり、対照的でおもしろい。

そして何とか両者が仲良く出来ないものかと天璋院が頭を悩ませ、ついに問題解決めざして行動力を発揮する姿が描かれ、家茂の人間性に心を動かされはじめる和宮が描かれ、おもしろかった。


政略面では、江戸の動きとして、攘夷派浪士が老中・安藤信正を襲撃した事件「坂下門外の変」が描かれていた。
幕閣は和宮降嫁を、幕府権威を高めるために推し進めている。
ところが攘夷派は、和宮降嫁を、朝廷から人質をとる幕府の謀略と思い、幕府への反感と敵意をますます燃え上がらせるばかり、幕閣への敬意などもはやカケラも無い様子である。
公武合体は、最大の目的であるはずの「幕府の権威回復」にほとんど役に立っていないところが描かれ、興味深かった。


一方、薩摩の動きとしては、まず国父・島津久光が小松帯刀と大久保の進言を受け、ついに挙兵上洛を決意する姿が描かれていた。ここら辺、ついに決断した久光が格好よく、すっかり久光の側近となった帯刀と大久保の、実は藩政に絶大な影響力を発揮しているようすが興味深かった。

次に、薩摩藩内の中下級武士の有志グループである精忠組では、有馬たちが大久保との間に溝をかんじ、行き違いが重なり、もはや決裂という姿が描かれていた。のちの寺田屋事件と、のちの明治政府の最高権力者・大久保利通を伺わせ、興味深かった。

そして、久光は帯刀と大久保の進言を受け、西郷を奄美大島から呼び戻すことを承知、西郷が久々に帰還し、大久保と帯刀に迎えられる姿が描かれていた。
全て、まさに幕末の薩摩藩ならではの政略劇であり、興味深かった。

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篤姫 第27回「徳川の妻」

  • 2008/08/10(日) 17:57:04

【感想概略】
今回は、これまで義父・斉彬の使命と薩摩の人間としての立場、そして家定の意思との間で苦しみ、葛藤していた篤姫が、自分の心の声を聞き、自分としての立場をついに思い定めるお話である。これまで苦悩の表情を浮かべることの多かった篤姫が吹っ切れた晴れ晴れとした顔を見せたお話であり、おもしろかった。

政略面では、一橋派と紀州派の、大老の座を巡る政治工作合戦が描かれ、家定が井伊を大老に選ぶ姿が描かれていた。井伊を大老に選んだのは家定の意志であることは史実と同じであり、ここら辺は興味深かった。

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篤姫 第26回「嵐の建白書」

  • 2008/07/27(日) 19:04:57

【感想概略】
今回は、家定が篤姫との間に溝を感じ、二人の間がこじれてしまうが、仲直りするお話であり、おもしろかった。相手との違いがあることを受け入れることで、家定と篤姫の絆はより深まったように思えた。

政略面では、京を舞台に、一橋派と紀州派、幕閣と公卿たちが入り乱れ、通商条約勅許と次期将軍の座を巡っての政治工作を繰り広げ、幕末特有の時代性が感じられ、興味深かった。

※「篤姫」感想の更新がしばらく滞っていたが、本日(7/27)ようやく26話分を更新できた。あと3話分も何とかアップロードする予定である。

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篤姫 第25回「母の愛憎」

  • 2008/06/28(土) 23:59:15

【感想概略】
今回の影の主役は、本寿院と、大久保の母・フクであったように思う。
本寿院の家定への愛情と、家定を脅かすものへの憎悪が描かれ、フクの大久保への厳しくも優しい母の愛が描かれ、篤姫が斉彬の密命に疑問を抱き家定への想いとの間で苦悩する姿が描かれ、家定の篤姫への想いと本寿院への愛情が描かれ、いい話だったと思う。

政略面では、紀州派の井伊直弼が老中・堀田正睦に次期将軍について働きかける姿が描かれ、老中・堀田と米国総領事・ハリスの通商条約についての交渉が描かれ、一橋慶喜を次期将軍としての幕政改革を目指す島津斉彬が焦りを深める姿が描かれ、幕末の時代性が感じられ、興味深かった。

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