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マクロスF 第4話「ミス・マクロス」

  • 2008/05/05(月) 23:59:07

【感想概略】
今回は、ランカが夢を現実のものとするため目の前のチャンス「ミス・マクロスフロンティアコンテスト」に挑戦するお話であり、アルトがS.M.Sへの参加の最終試験として模擬戦闘を行なうがバジュラの急襲を受けてしまい実戦へ突入するというお話である。

コミカルなお話と迫力ある戦闘描写と同時に、人生を自分の意思で切り開くために行動しながらも自分を信じ切れないランカの姿が描かれ、家業を宿命として受け入れることに納得できず人生を自分の意思で選択し自分の力で切り開こうとするアルトの姿が描かれており、おもしろかった。

またアルトは、ミス・マクロスコンテスト会場で、父の姿を見ると恐怖に近い表情を見せていた。アルトの父もまた、歌舞伎の家に生まれ芸道を追及してきた者の芸へのこだわりと凄みを感じさせる人物と思えた。アルトとアルト父の確執とはどのようなものなのか、今後描かれることが楽しみである。

戦闘描写では、アルトのS.M.S参加最終試験でのクァドラン・レアとの模擬戦闘、そして突如出現したバジュラとの戦いが楽しめた。

さて今回の戦闘描写で注目したところは、ゼントラーディ兵器である女性用パワードスーツ「クァドラン・レア」、そしてクァドラン・レアを駆るゼントラーディパイロットたちである。
とくに印象的だったのは、やはりクラン・クランである。

このクァドラン・レア部隊は、公式HPによるとS.M.Sの「ピクシー小隊」とのこと。
「クァドラン・レア」は、マクロスシリーズの第一作「超時空要塞マクロス」では「クァドラン・ロー」と呼ばれ、敵方・ゼントラーディ軍の兵器として登場、女性部隊のミリア・ファリーナが搭乗していた機体である。かつての強敵が頼もしい味方として登場することには、心奮わせるものを感じた。
同時に、S.M.Sにゼントラーディ兵器を用いる部隊が存在するという描写は、物語に厚みをかんじさせてくれるものである。


【アルト、S.M.Sでしごかれる】
前回アルトは、バジュラについての真実を知ることを選び、S.M.Sへの参加の意思を明らかにした。
そして今回アルトは、S.M.Sの見習として、ミハエルにしごかれていた。

アルトはシュミレータでは連戦連敗。
罰として動力をオフにしたパイロットスーツを着用して走らされたりするのである。
だが実は、シュミレータの難易度は恐ろしく高く設定されていた。
これは、アルトが驕りの心を抱かないようにとの、ミハエルの配慮なのであった。

ミハエルにしごかれ、授業中は居眠りし、毎日へとへとのアルトである。

【ランカ、ミス・マクロスコンテストへ出場】
ランカは、歌手になるという夢を持っている。
だが夢を現実のものとするためには、力をつけるために努力を重ね、目の前にチャンスがあれば掴みに行かねばならない。

これまでランカは、すぐに「わたしなんか」と口にし、夢を現実に出来るとはあまり思っていなかったようである。だが前回、ランカはアルトに後押しされ、決意を固めた。

そしてランカは、夢を現実のものとするため、「ミス・マクロスフロンティアコンテスト」にエントリーし、予選を通過する。ランカの友人・ナナセは、これを知り、我がことのように喜ぶのである。

だがランカの兄・オズマは、ミス・マクロスフロンティアコンテストを「低俗」の一言で切り捨て毛嫌いする。どうやらオズマ、職業としての「歌手」というものに全く理解を示していない様子である。
このためランカは、兄にはミス・マクロスコンテストへの参加をひた隠しにしていた。
そんなランカを熱心に応援するのはやはり友人のナナセ、そしてアルトである。

そしていよいよミス・マクロスコンテスト当日。
ナナセとアルトは、ランカの努力と夢の実現を信じ、ランカを応援するためコンテスト会場へ行き、こまめにランカを応援する。

コンテスト会場には、シェリル・ノームも、審査員として姿を見せる。
ランカを励ますシェリルだが、ランカには光るものをかんじているらしく、ランカへ一目置いている様子である。

だがランカは、他のコンテスト参加者たちにどうしても気後れしてしまう。
ランカは今ひとつ自分に自信を持ちきれない。

コンテストの最中、アルトはS.M.Sから召集を受け、止むを得ず席を立った。
そしてランカはアルトの姿が消えたことに、不安をかき立てられた様子である。

ミス・マクロスコンテストの最終選考の結果、ランカは落選した。

【アルトVSクァドラン・レア】
アルトはバルキリーを駆り、S.M.S参加最終試験として、小惑星群宙域を飛行していた。
随伴して飛行する2機のバルキリーを駆るのは、それぞれミハエルとルカである。

この小惑星群は、7000年前のゼントラーディ軍の古戦場である。
そして偵察飛行でこのことを明らかにしたのは、S.M.Sである。
正規軍である新統合軍は、出撃に面倒な手続きが必要などの官僚的な制約が多く、コストも高く、しかも士気と練度が低いのだという。このため、民間軍事会社であるS.M.Sが重宝されるというミハエルたちである。

すると、アルトたちは模擬戦の仮想敵を探知した。
猛スピードで飛来するのは、何とゼントラーディ兵器、女性用機動戦闘型パワードスーツ「クァドラン・レア」である。

アルトたちは猛烈な高機動戦闘を展開。
アルト機は仮想敵機の背後を取り、模擬弾を連射、まずは一機を「撃墜」した。
するとアルト、バルキリーの肩に銃を担ぎ、歌舞伎のように見栄を切るのである。
この行動はオズマの理解の及ぶところではなく、バカ呼ばわりされるアルトである。

すると突然、バジュラが出現した。
アルトたちは、模擬戦用のペイント弾しか搭載していない。

バジュラの姿に、アルトはオズマの話を思い出す。
今から11年前、第117次大規模調査船団が壊滅、1000人以上が犠牲となった。
この事件、表向きは、フォールド断層に巻き込まれての遭難事故とされている。
だが実際は、第117次大規模調査船団はバジュラによって壊滅させられたのであり、ランカはこの事件の生き残りなのだという。

【アルトVSバジュラ】
ミハエルはアルトへ撤退するよう叫ぶ。
だがアルトは、バトロイド形態でナイフを抜き、猛然とバジュラに突撃した。
アルト機はナイフをバジュラに突き立てる。
が、ナイフではバジュラを仕留めるには明らかに攻撃力不足である。
アルト機はバジュラに振り回され、放り飛ばされてしまう。

なおも突撃しようとするアルトを、赤いクァドラン・レアを駆るパイロット「クラン・クラン」は制止、自分たちは偵察任務の帰りで実弾を装備しているという。

そして赤いクァドラン・レアは、ミサイルを猛射。
ことごとく敵に命中、猛爆発を起こす。
敵の姿は爆炎に消えた。

が、爆炎が晴れると、なおも戦闘能力を保つバジュラの姿があった。

バジュラの装甲防御は強靭である。
クァドラン・レアの攻撃もことごとく弾き返してしまう。
そして、バジュラの攻撃力は強大であり、大破壊力の光線を赤いクァドラン・レアへ向けて猛射する。

だが、機動性ではクァドラン・レアが遥かに上である。
赤いクァドラン・レアは高機動性を発揮、敵砲撃をかわしつつ、たちまちバジュラの懐へ飛び込み、頭部の急所へ大型銃を突きつけ、発砲した。
この一撃はバジュラの頭部装甲を破壊、急所が剥き出しとなる。
だが惜しくもそこまでであり、バジュラ急所の破壊まで、あと一歩及ばない。
とてつもない頑丈さのバジュラ装甲である。
そして次の瞬間、バジュラは怪力で、クァドラン・レアを放り投げた。

ここでアルト、古戦場を漂うゼントラーディ兵器の銃を握るとバジュラへ突撃。
剥き出しとなった頭部急所へ、至近距離から発砲した。
アルト機の放った砲弾はバジュラに致命の一撃を与え、バジュラは爆発四散した。

【誇り高き戦士、クラン・クラン登場】
アルトたちのバルキリーおよびS.M.Sのクァドラン・レア部隊「ピクシー小隊」が本艦への帰艦した。
格納庫には、大破したアルト機が無残な姿を晒している。
オズマは、アルトの無謀な戦闘を叱責する。
さらにオズマ、古戦場のゼントラーディ銃を骨とう品呼ばわりし、撃てたのは幸運という。

だが、オズマの言葉に納得出来ない者がいた。
「ゼントラーディの兵器は優秀だ。何千年経とうが、つまらん動作不良など絶対に起こさん!」

声の主は、赤いクァドラン・レアのパイロットである。
そして赤いクァドラン・レアのハッチを開けて飛び降り、地響きを立てて着地したは、ピクシー小隊の隊長クラン・クランである。
このクラン・クラン、不敵な口調の凛々しい女性武人であり、ゼントラーディ人であることに誇りを持っているところが伺える。

オズマはクラン・クランに、アルトについて尋ねる。
するとクラン・クラン、アルトを未熟ながらも認めると不敵に笑うのである。

【アルトの入隊祝い】
S.M.Sのメンバーたちは、ランカとナナセがバイトする中華料理店「娘々」で、アルトの入隊祝いを行なっていた。

すると、どこかで見たような三人の女性があらわれた。
一人は生意気そうな童女。
一人はおっとりした印象の若い女性。
もう一人はボーイッシュな女性である。

童女は何と、クラン・クランであった。
このクラン・クラン、ゼントラーディ人サイズの時はグラマラスなのだが、マイクローン化すると幼児体系の童女と化してしまうという思わぬ特徴を持つ。
マイクローン化したクラン・クランは、童形のこども声でも口調は不敵なまま、だが元もとの性格であろうすぐムキになる子供っぽいところが増幅されて見えてしまうのである。

今後のクラン・クランの更なる活躍を期待したい。
そして、ピクシー小隊の残る二人のゼントラーディパイロット、ネネ・ローラとララミア・レレニアについても描かれることを期待したい。

そして翌朝。
結局アルトの入隊祝いは朝まで続いたようで、眠そうなアルトである。
すると突然、何者かが足を伸ばし、アルトを転ばした。
何とシェリル・ノームの仕業であった。
災難に出くわしたような顔を見せるアルトである。

【予告】
次回「スター・デイト」

マクロスF 第3話「オン・ユア・マークス」

  • 2008/05/02(金) 16:56:04

【感想概略】
今回は、アルトとランカ、そしてシェリルの三人に強い繋がりが生まれたお話である。
そして自ら運命を切り開くシェリルの信念が描かれ、アルトとランカがそれぞれ自ら運命への新たな一歩を踏み出す姿が描かれたお話でもあった。

今後三人がどのようなドラマを展開するのか、三人はそれぞれ自らの力でどのような運命を切り開いていくのか、楽しみである。

そして相変わらず人物もメカも背景もビジュアルはきれいであり、メカ戦の迫力は素晴しく、おもしろかった。

【アルト、ランカ、シェリル、退避壕へ駆け込む】
前回、ランカは変装したシェリルと出会い、相手の正体を知らずにシェリルの魅力を熱く語り、自分の密かな夢を明かした。
シェリルはランカに好意を抱き、ランカへ一曲披露し、正体を明かすのである。

そこへアルトが出現。
さらにバジュラが出現した。
バジュラは私設特務軍事機関S.M.Sのバルキリー部隊と激戦を繰り広げる。
だが戦闘の最中、流れ弾が居住艦の外壁に命中、大穴が開いてしてしまった。
大穴からは、猛烈な勢いで空気が宇宙へ吸い出されていく。
アルトは咄嗟にランカとシェリルを連れ、近くの退避壕へ駆け込み、エアーロックを閉じた。

一方、S.M.Sのバルキリー部隊は、激闘の末、バジュラを撃破した。
だが、この戦闘でオズマ・リーは負傷してしまう。

【アルVSシェリル】
退避壕へ避難したアルトとランカ、そしてシェリルだが、密閉空間から出るに出られない状況下であり、三人ともあまり居心地は良くなさそうである。

アルトは余裕がなく、怯えるランカを思いやる余裕がない。
シェリルは、そんなアルトの配慮の無さをずけずけと指摘。
アルトは、本当のことなので反論できないのだが、シェリルの容赦ない言葉にちょっと傷ついた様子である。

その時、艦が揺れてシェリルがアルトに倒れ掛かり、服の胸がはだけてしまう。
アルトにしてみれば不可抗力なのだが、シェリルはアルトに対し激怒、変態と罵る。
売り言葉に買い言葉、アルトはシェリルに対し、ステージで凄い衣装をまとっているだろうと指摘、露出狂と罵った。
ますますぶつかり合うアルトとシェリルに、ランカはドン引きである。

だがランカ、怯えながらも二人に肉まんを勧め、腹がへっては何とやらと必死で訴えた。
自身の恐怖を必死で抑えて二人を思いやるランカの姿に、アルトとシェリルは冷静さを取り戻した様子である。

ところが、空気の循環系が戦闘の影響で故障、あと15分も空気が保てない状況に陥ってしまう。
するとシェリル、一か八か退避壕の扉を開けるという賭けに打って出る。

この極限状況下で、シェリルは本領を発揮した。
シェリルにとって、自分の人生は自分自身のものであり、運命とは、自ら切り開くものなのである。
そしてシェリルの過剰とも女王様とも見える凄まじい自信は、努力と実績の裏づけがあればこそのものなのである。
この死に直面した状況下での、肝の座ったシェリル姐さんの姿は、格好良かった。

だが、退避壕の扉が開くと、そこにはシェリルのマネージャが笑顔で佇んでいた。
このマネージャ、マクロスF船団では違法扱いの技術によってシェリルの居所を突き止めたと言うことのようである。
シェリルはマネージャを見つめ、思わず穏やかな笑みを浮かべた。
実はシェリル、マネージャとの絆は深いようである。
このマネージャは只者ではないようであり、今後の更なる活躍を期待した。

シェリルは別れ際、ランカに何事かをささやき、微笑みかけ、去った。
ところがこの後、ランカは負傷した兄の姿を目撃してしまう。
ランカは錯乱状態に陥り、意識を失った。

【アルト、ランカの事情を知る】
アルトは、オズマの病室を訪ね、ランカの事情を知った。

実はオズマは、ランカの実の兄ではない。
ランカの親兄弟は、11年前にバジュラによって一人残らず亡くなっていた。
そしてランカはこの記憶を思い出せなくなり、さらに家族を失った惨劇を思い起こさせる情景に出くわすと、錯乱状態に陥るというのである。

アルトは、オズマのランカへの態度が、ランカ本人に全て秘密にするというやり方が納得いかない。
アルトは自分の運命が他者に決められることが我慢ならない。
アルトにとって人生とは自分自身の判断で選択し、自分自身の力で切り開いていくものであり、他者の思惑通りのレールを歩むなど言語道断ということのおうである。
そしてバジュラの正体を知らずに過ごすことは、アルトにとっては、他者に自分の命を預けるも同然であり、とうてい納得できることではないようである。

アルトはオズマに、バジュラとは何なのかと詰め寄る。
するとオズマ、24時間待つのでそれまでに真実を知るか覚悟を決めるよう告げるのである。
どうやらバジュラの正体を知ったものは、バジュラとの戦闘に参加しなければならないということのようである。

アルトの悪友・ミハエルや後輩・ルカが、高校生ながらS.M.Sに参加しているのは、二人にも何か因縁があるということなのだろうか。
ここら辺が明かされるのも楽しみである。

ルカはアルトに、これまでS.M.Sへ参加していたことを隠していたことが申し訳なさそうである。
だがルカは、アルトのS.M.S参加は確実と思い、学校以外でもアルトと飛べることが嬉しそうである。
一方ミハエルは、アルトは家と父から逃げたいだけではと指摘、険しい表情を崩さない。

【アルト、墓地でランカと出会う】
アルトは、墓地を訪れた。
墓地では、バジュラの襲撃と戦い戦死した新統合軍の将兵たちの葬儀が行われていた。

そこでアルトはランカと出くわす。
墓地でランカは歌を口ずさむ。

ランカは言う。
自分は家族のことを何も憶えてない。
唯一憶えているのはこの歌だけなのだと。
そして、誰も聞く者のいないこの墓地でたまに歌っているのだという。

だがランカ、退避壕に閉じ込められ、死の危機に直面した時、密かに抱く夢に対する実現への想いを強くしたようである。
そしてランカは、アルトの後押しの言葉を受け、何事かを決意したようである。
一方アルトもまた、何かを決意した。

墓地でアルトは待つ。
するとオズマが姿を見せた。
アルトはS.M.Sへ参加の意思を伝えた。

オズマは問う。自分たちS.M.Sは正規軍ではなく、戦闘で命を失っても戦死ではなく事故死と扱われ、戦没者墓地へ葬られることもない。家族に死の詳細を伝えられることもない。それでもよいのかと。

だが、アルトの決意は揺るがない。
ルカはアルトへ抱きついて喜び、ミハエルはしごいてやると笑うのである。

アルトにしてみれば、運命を自分で切り開くため、そして空への憧れがアルトを突き動かしたということのようである。
またアルトは父との間には確執があり、また彼女もいないようであり、一人で生き一人で死ぬことに悔いはないということのようである。
だが、アルトに大事に思う人間ができた場合、ここら辺への考え方はどうなるのであろうか。

【ランカ、一歩を踏み出す】
間もなく、ランカはミスマクロスコンテストのオーディションを受けた。
シェリルがランカに耳打ちしたのは、どうやらこのことだったようである。
夢に向けて一歩を踏み出したランカの姿に、シェリルは嬉しいしそうである。

【予告】
次回「ミス・マクロス」

マクロスF 第2話「ハード・チェイス」

  • 2008/04/19(土) 23:59:57

【感想概略】
「超時空要塞マクロス」は、1982年の放映以来の人気作品であり、何度も新作が作られている。本作は、テレビアニメとしては「マクロス7」以来の新作である。
本作「マクロスF」の舞台は西暦2059年、宇宙を航行する移民大船団「マクロスフロンティア」である。
このマクロスフロンティア船団は、新統合政府の推し進める移民政策による25番目の超長距離移民船団であり、1000万人以上の人びとが宇宙船に暮らしていた。

前回は見逃してしまい、この2話から視聴開始したので、良く分からないところもあったのだが、おもしろかった。
まずやはり、CGによるメカ描写及び戦闘描写、居住艦内部に広がる街並みの描写が素晴らしかった。次回以降、さらなる戦闘描写が楽しみである。

人物については、まず主人公・早乙女アルト、二人のヒロイン、ランカ・リーとシェリル・ノーム、そして私設特務軍事機関「S.M.S」のオズマ・リーが印象的であった。
主人公・早乙女アルトは、美星学園のパイロット養成コースに通う高校生であり、美形で文武に優れるという、天が二物も三物も与えたようなすごい男性なのだが、アルト自身は自分の美貌にさほど興味が無いようであり、今回のお話を見る限りでは、かなり生真面目な性格のようである。

シェリルのマネージャの女性も、苦労が多そうで気になるところである。
多くの人物たちが登場したが、それぞれどのようなドラマを展開するのか、楽しみである。

【アルトVSバジュラ】
今回の冒頭。
物語は、異形の敵「バジュラ」の襲撃を受けたマクロスフロンティア船団の居住艦内市街地での戦いからはじまる。

主人公・早乙女アルトはバルキリーに搭乗し、バジュラからヒロインの一人ランカ・リーを守って戦う。
アルトがバルキリーを駆って善戦できるのは、美星学園パイロット養成コースの次席の腕は伊達ではないということのようである。

そしてバジュラの群れからマクロスフロンティア船団の人びとを守って組織的に戦うのは、私設特務軍事機関「S.M.S」のバルキリー部隊である。
軍隊より民間軍事会社が武力の中心というところは興味深い。
そしてS.M.Sのスカル小隊を率いて戦うパイロットが、オズマ・リーである。
オズマは、VF25を駆り、バジュラと戦う。

まず、このバルキリーとバジュラとの戦闘描写が素晴らしかった。
バルキリーの戦闘描写は、変幻自在の動きが素晴らしく、同時に巨体の戦闘機械としての重量感をかんじさせ、さらに装甲防御の硬質感をもかんじさせるものなのである。

そして、敵であるバジュラであるが、なかなかに手強い。
バルキリーの銃で猛射しても、動きを抑える牽制にはなるが、致命打とはならないのである。
オズマはVF25を駆って猛然とバジュラに突撃、ナイフを突き刺し、仕留めるのである。

そして戦いの最中、バジュラは何故か撤退し、ひとまず危機は去った。

【バジュラについて】
敵であるバジュラは、公式HPによると「宇宙生物」とのことである。
このバジュラもまた、プロトカルチャーの生み出したものの末裔なのだろうか。

バジュラについては、謎が多い。

例えば、バジュラがマクロスフロンティア船団を襲撃した理由である。
これは、マクロスフロンティア船団が、バジュラたちの縄張りに踏み込んできたからだろうか。
だが、私設軍事特殊機関「S.M.S」のオズマ・リーたちは、バジュラのことを知っており、バジュラたちの縄張りに知らずに踏み込んだ訳ではなさそうである。

バジュラとは何者か。
なぜマクロスフロンティア船団を襲うのか。
オズマたちはなぜバジュラのことを知っていたのか。
明かされるのが楽しみである。

【アルト、連行される】
バジュラ襲撃の翌日。
アルトは、美星学園に姿を見せた。

だが学園に、新統合軍のキャシー・グラス中尉が兵を率いて現れ、アルトは連行されてしまう。

キャシー中尉はいう。
民間人であるアルトが、戦闘機に搭乗し、武器を振るって戦ったことは告発に値すると。
そしてキャシー中尉は、アルトの戦闘行為を不問に付すことを交換条件に、アルトを軍に勧誘するのである。
キャシー中尉がアルトを勧誘するのは、本人の言葉通りにアルトのパイロット能力の高さを評価してのことだろうか。それとも何か裏があるのだろうか。

だがそこへ、S.M.Sのオズマ・リーが出現する。
驚くキャシー中尉だが、何とキャシー中尉はオズマと顔見知りなのである。
この二人には、何か因縁がありそうである。

そしてオズマは、アルトを強引に連れて行ってしまう。

【アルト、S.M.Sの本拠へ】
アルトはオズマに連れられて、S.M.Sの本拠地へ来た。
このS.M.Sであるが、兵器会社から兵器の供与を受けるなど装備は充実し、武力集団としてかなりの戦闘力を持つ様子である。

オズマがアルトをS.M.Sへ連れて来た理由。

それは、アルトが搭乗したS.M.S保有バルキリーのパイロットの死に様を、語らせるためだった。
生き残った者は、死んだ者の最後を仲間に伝えることが、S.M.Sの流儀なのだという。

ところが、バジュラが再びマクロスフロンティア船団の宇宙船を襲撃した。
実はバジュラ、巨大な宇宙船の影に潜んでいたのである。

アルトは、自分もバルキリーに乗せるようオズマに迫る。
だがオズマは、アルトを一喝して殴り飛ばし、アルトを安全区域に放り出すのである。

【ランカ・リーについて】
本作のヒロインの一人、ランカ・リーは、お嬢さま学校に通う高校生である。
そして歌手「シェリル・ノーム」に憧れ、自身も歌手になりたいという夢を密かに抱いている。

このランカ、髪が緑色なのだが、実はゼントラーディ人のクォーターなのだという。
つまり、ランカの祖父か祖母がゼントラーディ人ということなのだが、ゼントラーディ軍との接触から約50年が経過し、とうとうゼントラーディ人と地球人との孫の世代が登場してきたのである。

なお、ランカはS.M.Sのオズマ・リーの妹である。
オズマは、ランカに心配をかけないため、S.M.Sの戦闘部隊ではなく人事部に勤務しているとウソをついているのだが、オズマはランカを溺愛しており、ランカにとってオズマは、妹思いの優しい兄のようである。

【シェリル・ノームについて】
もう一人のヒロイン、シェリル・ノームは、近隣の「マクロス・ギャラクシー」船団出身のトップアイドルである。
近隣の船団というところを見ると、移民船団同士は、相互に協力しあえる程度の距離を保って航行しているということかもしれない。

今回のお話では、シェリルはマネージャの目を盗み、変装して出かけていた。
このシェリルを見ると、エキセントリックなところのある人物と思えたのだが、歌手とは、歌という手段で自らを表現する一種の芸術家であり、シェリルの一面は芸術を生み出す者に見られる激しさなのかもしれない。

【ランカとシェリル】
今回、ランカは、変装したシェリルと出会った。
そして本人と知らずに、シェリル・ノームの魅力を大いに語り、ランカ自身の秘めた夢を明かした。

シェリルはランカに好感を抱いた。
そして展望公園で、シェリルは、ランカのために一曲披露するのである。

ランカは、目の前の女性がシェリルの変装と気付く。
そしてシェリルの歌に、ランカのためだけに憧れのシェリルが唄ってくれたことに、涙を浮かべて大感激である。

するとそこへ、オズマから放り出されたアルトが現れた。
アルトの姿を見て驚くランカ、喜ぶシェリルである。
そして三人の前に、バジュラが姿を見せた。

【予告】
次回「オン・ユア・マークス」
今回のラストで、再びバジュラがマクロスフロンティア船団を襲撃した。
同じ場所に居合わせたアルト、ランカ、シェリルはどうなるのか。
次回が楽しみである。


【マクロスF前史 星間戦争から宇宙移民の開始まで】
本作「マクロスF」で描かれる宇宙移民が開始されるまでの経緯は、以下の通りである。

第一作「超時空要塞マクロス」で、地球人類は、初めて地球外知的生命体「ゼントラーディ人」による軍事組織「ゼントラーディ軍」と遭遇した。西暦2009年のことである。

このゼントラーディ人だが、平均身長10mという巨人種族であり、短時間ならば真空の宇宙空間でも活動できる強靭な肉体を持つ。
そしてゼントラーディ人の社会は、何とゼントラーディ軍という軍隊のみで構成される社会であり、歌をはじめとする文化活動というものが存在しない世界であった。
実はこのゼントラーディ人、太古に銀河で高度な科学を誇った種族「プロトカルチャー」が兵器として生み出した種族なのである。
そして50万年前にプロトカルチャーが滅亡した後も、ゼントラーディ軍は戦い続けていた。

ゼントラーディ軍の将兵は、地球側の宇宙戦艦マクロスと交戦する中で、地球側のアイドル歌手リン・ミンメイの歌をはじめとする地球の文化に、初めて触れた。

当初、マクロス艦内には、戦闘から逃れた民間人が多数居住、とてつもなく巨大な艦内に街を築き、市民生活を営んでいた。
この避難者の中にはテレビ局のスタッフもおり、「マクロステレビ」を開設した。
ミンメイは、マクロステレビによる「ミス・マクロスコンテスト」で優勝して以来、歌手として活動。やがてその歌声は、ゼントラーディ軍の知るところとなったのである。

そしてゼントラーディ軍の将兵たちはすっかり地球文化の虜となり、ついには地球統合軍の宇宙戦艦マクロスへ亡命する者たちまで現れ出すのである。

これに対し、ゼントラーディ軍の実力者・ボドルザー司令は、地球人類の文化を、ゼントラーディ軍の存続を危うくする重大な脅威と判断した。
そしてボドルザー司令は、配下の大艦隊「ボドル基幹艦隊」を率いて地球を包囲。
無数の宇宙戦艦で地表へ猛烈な砲撃を浴びせ、地球人類を滅亡の一歩手前まで追い詰めたのである。

絶望的な状況の中、地球統合軍から除け者扱いの宇宙戦艦マクロスが、ボドル基幹艦隊に立ち向かった。
この時、ボドル基幹艦隊の前に立ち塞がったのは、マクロスだけではない。
何と、それまで地球側と戦っていたゼントラーディ軍ブリタイ艦隊とラプラミス艦隊、及びカムジン艦隊も、地球側として参戦したのである。
ブリタイ艦隊の指揮官ブリタイは、自分たちは既に地球の文化に「汚染」されており、ボドルザー司令はいずれ自分たちも抹殺すると見抜き、地球側に味方したのである。

この戦いでは、地球側はどうにか敵の大艦隊を壊滅させ、ボドルザー司令を戦死に追い込んだ。
だが、地球側の被害もまた甚大であった。

地球では、生き残った人びとは、新統合政府を設けた。
この新統合政府には、ブリタイ艦隊をはじめとするゼントラーディ人たちも合流。
ゼントラーディ人も、人類の一員に加わったのである。

そして新統合政府は、人類が生き残る道を模索した。
ボドルザーの大艦隊は壊滅させたとはいえ、ゼントラーディ軍そのものは依然として存続しており、再び人類が、そして文化が、滅亡の危機に直面する可能性は、消え去っていないのである。

新統合軍は、ゼントラーディ軍の工場衛星を接収するなど、軍備増強も図った。

だが新統合政府の首脳たちは考えた。
人類が、ゼントラーディ軍の大艦隊と武力で対抗することを推し進めれば、いずれ地球は、ゼントラーディ軍のように「戦うためだけの社会」になってしまうのではないかと。

そして、新統合政府は人類存続のため、人類を銀河の各方面へ移民させる事業を推し進めていく。
マクロスフロンティア船団もまた、この移民事業による大船団の一つなのである。