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電脳コイル 19話「黒い訪問者」

  • 2007/10/06(土) 23:58:55

京子の電脳体、黒い影に連れ去られる!
ヤサコとフミエ、黒い影に追い詰められながらも、京子奪還を敢行!

【感想概略】
今回は、前回以上に怖いお話であったが、妹をおもう気持ちは恐怖を圧倒し毅然と行動し続けるヤサコの格好よさ、恐怖に震えながらも決してヤサコを見捨てず行動をともにするフミエ、本来の人間性が段々と見えてくるイサコ、幼児なりに前向きに行動する京子、などなど、おもしろかった。

【黒い影、ヤサコとフミエに迫る】
停電で真っ暗になったヤサコ宅。
子供部屋から夕焼けのような光が洩れてくる。
ヤサコとフミエは子供部屋へ駆け込むと、黒い影が京子の電脳体の手を取り、連れ去ってしまった。

メガネをかけた状態で京子の姿を見ると、電脳体を失って真っ黒であり、「NO DATA」の文字が見える。

すると、電脳霧から黒い影たちが現れた。
「京子を返して!」と訴えるヤサコ。

だが黒い影はこたえず、ヤサコとフミエに手を伸ばす。
フミエはメガビームを放つが、効果がない。
次にお札を放つと、黒い影は苦しみ始めた。

ヤサコは生身の京子を抱きかかえ、フミエと子供部屋を逃げ出した。

【メガバアの結界】
黒い影は一体だけではなく、何体も姿を現す。
暗い廊下の壁から、床から、次々と現れる黒い影は、かなり怖い。

デンスケは、ヤサコを助けようと黒い影に飛び掛り、霧の中へ消えてしまう。

追い詰められたヤサコとフミエは、メガバアの部屋のある棟へ逃げ込んだ。
一方、追ってきた黒い影たちは、廊下で立ち往生してしまう。
何と、メガバアの結界が、黒い影の侵入を阻んだのである。

廊下のガラス戸の向こう、電脳霧の立ち込める庭にも黒い影たちが見える。
結界のため、侵入はしてこないのだが、不気味である。

ここら辺は、手に汗握った。

【イサコ、ハラケンと会う】
イサコはいまだ「通路」を見つけられない。

猫目の話にある、「通路」を開く未知の要因がハラケンかもしれないと思ったイサコは、ハラケンの家の前に来た。
すると窓が開いてハラケンが顔を出した。

公園に移動したイサコとハラケン。
ハラケンは、勝手に動いたことを詫びるが、「あんな取引、すべきじゃなかった」とイサコ。

もうこれ以上関わらないよう忠告するイサコ。
メガネを取り上げられ、もう何も出来ないと自嘲的に言うハラケン。

ここら辺、イサコはいつものように偽悪的に振舞っているが、本当は誰にも傷ついてほしくないというのがイサコの本心のように思えた。

今後、イサコの隠された本心が描かれれば、これまでの冷酷非情な振舞いが違ったものに見えるのかもしれない。

【ヤサコとフミエ、メガバアの部屋へ退避】
少し落ち着いたヤサコとフミエ。

ヤサコは、電脳体が「あっち」へ行って戻れなくなり、意識が戻らなくなるという話は、単なる都市伝説ではなく、京子の電脳体を取り戻さねばならないという。

フミエは、それは単なる都市伝説であり、京子ちゃんは眠っているだけであり、朝になれば目を醒ますというが、その言葉はどこか自信なさそうである。
サッチーに撃たれて死んだ子供などおらず、メガネの世界の出来事は全てただの映像だというフミエ。

だがヤサコは言う。
「カンナは死んだわ」

フミエは、反論できない。

ヤサコは自分の腕をフミエに見せる。
電脳体が少しずれている。
さっき黒い影に触れられたためだった。

メガネを外すというフミエに、ヤサコはいう。
「フミエちゃんは、メガネをはずしていいよ…。私は、京子の電脳体を取り返すまで、外さない。」

危機的状況であるにも関わらず、フミエを巻き込むことを潔しとせず、京子は自分ひとりで奪還するつもりのヤサコ。
妹のためならば命すら惜しまぬ決然としたヤサコは、姉として立派だと思う。
そして、家族の事情に、他人であるフミエを巻き込むまいとするヤサコは、友として立派だと思う。

フミエは、ヤサコに最後まで付き合い、ともに戦うことにした。
怖いことが大の苦手なのに、他人の妹のために義理立てする必要はないかもしれないのに、一人で逃げ出してもおかしくはないのに、ヤサコと行動をともにするフミエは、立派だと思う。

【ヤサコとフミエ、メガバアへ連絡】
ヤサコとフミエは、メガバアへ連絡を取ろうとするが、指電話は繋がらない。
すると黒電話が鳴り、受話器を取るとメガバアだった。
ヤサコとフミエは、状況を説明し、メガバアに対策を請うた。

メガバアはいう。
黒いメタタグ「コイルタグ」を電脳体に貼れば、電脳体と生身の身体のずれは治る。

【ヤサコ、メガシ屋へ潜入】
ヤサコは京子をフミエに預け、コイルタグを取りに行く。
一緒に行こうかと言うフミエに、京子を見ていて欲しいというヤサコ。
怖くないの?というフミエに、怖いわ、死ぬほど、というヤサコだが、その表情は決然としていた。

ヤサコはメガシ屋の店舗へ入り込み、コイルタグを探す。

お札の束を見つけるヤサコだが、イリーガルが出現。
ヤサコはコイルタグ以外のお札を黒い影に投げつけた。
黒い影は苦しむと消えた。

だが、電脳霧の中から、一人、また一人と、黒い影が現れる。
暗闇の店内で、「おいで…おいで…」とつぶやきながらヤサコへ迫ってくる黒い影たちは、かなり怖い。

壁にぶつかったヤサコは、隠し扉に気付き、内部へ入り込み、扉を閉めた。

そこは隠し廊下であり、壁には夥しい結界のお札が貼られ、緑色の光を放っていた。
ここには黒い影もしばらくは侵入できない。

【ヤサコ、メガバアの部屋へ帰還】
引き続きメガバアとの通話中のフミエ。
メガバアは言う。
電脳体と生身の身体の距離は3メートル以内でないと、コイルタグは発動しない。

が、通話中、電話が切れてしまう。
10円が切れたためだった。
2020年代に10円電話というのは、すごく珍しいのかもしれない。

フミエは着信履歴を探すが、黒電話にそんなものがあるはずがなかった。
ここら辺はおかしかった。

するととつぜん壁のお面がガタガタと揺れだし、壁が開き、ヤサコが現れた。
思わず悲鳴をあげるヤサコとフミエである。

隠し廊下は、メガシ屋とメガバアの部屋をつないでいたのである。

京子を元に戻すため、ヤサコは指電話で京子との連絡を試みる。

【ヤサコ、京子との通話に成功】
京子は、たくさんの鳥居の立つ石の階段を登っていた。
階段の両脇にはたくさんの屋台が並んでいるが、店の人はみな黒い影。
黒い影から、京子はりんご飴をもらう。

京子が飴に口をつけようとしたとき、ヤサコとの指電話がつながった。

「おねえちゃん?」とこたえる京子の声が、フミエにも聞こえる。
が、フミエは生身の京子を見て顔を引きつらせる。
指電話から京子の声は聞こえるが、生身の京子の口は動いていないのである。

ヤサコは京子へ必死で呼びかける。
「そこから逃げて!」

ここら辺、黄泉の国の食べ物をたべると、死者の国の住人になってしまうというイザナミの神話を思い出した。

【京子、逃走】
京子はヤサコの言葉に素直に従い、飴を投げ捨てた。

すると、それまで魂を抜かれたようだった京子は、周囲の異常さに気付き、階段を駆け下りた。
転ぶが泣かない京子。

本当に身の危険をかんじている時は、幼児であっても危険からの離脱を最優先し、泣くことを後回しにする京子の姿にはリアリティをかんじる。

路地を走る京子は、霧の中に自分を探す黒い影たちを見て、気付かれぬよう声を殺す。

いつもなら、普段は騒ぎまくりの京子が怯え、隠れ、声を殺す姿は、恐怖に直面した幼児のリアリティが描かれていて興味深いと思うところだが、今回ばかりは京子の恐怖が伝わってきた。

ついに黒い影に取り囲まれた京子は、必死の形相で指差し、「ウンチ!」と叫んだ。
この声を聞き、デンスケが走ってきた。
デンスケは京子を背負うと猛然と駆け出し、黒い影の群れから離脱した。

【ヤサコとフミエ、隠し廊下へ退避】
一方、ヤサコとフミエも追い詰められていた。
黒い影は、とうとうメガバアの部屋へ入り込んで来た。

ヤサコとフミエは、隠し廊下へ退避する。
ここはオジジが建てた家なのだと説明するヤサコ。

二人は、隠し廊下が古い空間と繋がっていることに気付く。
廊下の彼方に広がる空間から、デンスケの声が聞こえた。

【京子の電脳体、奪還成功】
必死でしがみつく京子を背に、デンスケは隠し廊下へ駆け込んだ。
デンスケの背から転げ落ちた京子に、フミエはコイルタグを貼り付ける。

すると京子の電脳体は、生身の身体と重なり、元に戻った。
京子の奪還は成功した。

だが、黒い影たちは、隠し廊下をも侵食しはじめた。
フミエはお札を手に、強行突破の構えを見せる。


今回の出来事で、ヤサコがイサコの話を疑う理由は無くなった。
そして、イサコの兄の電脳体を元に戻す方法も、その糸口が明らかになったように思える。
次回以降、ヤサコとイサコの関係がどうなるのか、楽しみである。

【予告】
ヤサコとフミエは、京子の奪還には成功したが、黒い影の大群に取り囲まれ、依然として状況は危機的である。
予告映像を見ると、ヤサコが大ピンチのように見える。
ヤサコ、フミエ、京子たちは、どうやって黒い影の大群の包囲から脱出するのか?

イサコの加勢はあるのか?

次回は玉子も登場するようであり、楽しみである。

電脳コイル 18話「異界への扉」

  • 2007/09/29(土) 23:57:09

イサコ、遂に「通路」を開くが?!
ハラケン、「通路」の中へ!
ヤサコ宅に「通路」出現!京子、黒い影に連れ去られる!

【感想概略】
今回は、全編シリアスであり、笑うところが一つも無い回であったが、「通路」の謎の一端、イサコの協力者の正体、ハラケンの真の目的、玉子の凛々しさ、ヤサコの過去に起きた「何か」の一端、フミエのヤサコへの情の厚さ、イサコの実は優しい一面が描かれ、おもしろかった。

次回、京子はどうなるのか、この危機をヤサコとフミエはどう切り抜けるのか、イサコはどう動くのか、猫目の目的は何か、玉子はどう動くのか、本心を明かしてしまったハラケンの次なる行動は?
楽しみである。

ふと思ったのだが、前回サッチー相手に善戦したが、最後は集中砲火を浴びたらしいガチャギリとナメッチは、どうなったのだろうか?
こちらも描いてほしいところである。

【ハラケン、イサコと取引】
前回、イサコは「通路」を開こうとするが、玉子はサッチー5機を繰り出してイサコの暗号式を片端から破壊。
イサコは追い詰められた。

だが窮地のイサコの前にハラケンが現れ、サッチーのアクセスコードと引き換えに取引を申し込む。
条件は、自分を「あっち」へ連れて行くこと!
イサコはハラケンとの取引を承諾した。

【イサコ、サッチーを撃破】
イサコは、アクセスコードを利用してサッチーに反撃、内部から破壊した。
そして引き続き「通路」を開くことを試みる。
が、「通路」の出現場所を指定する暗号式を破壊されてしまい、どこに「通路」が現れるのか分からない。

イサコは「通路」を探して走り出す。
まずはハラケンと合流しようとするが、ハラケンはいない。
ハラケンはイサコを信じられず、「通路」を求め歩き去った後だった。

イサコは「通路」を探して走り出す。

一方、ヤサコもハラケンを探すが、ハラケンの存在をかんじ、その方向へ駆け出した。

【ハラケン、「通路」の中へ】
ふらふらと歩くハラケンの前に、巨大な、黒い鍵穴が出現した。
ハラケンは中に入っていった。

すると目の前に夕暮の交差点が現れ、黒い影が交差点の向こうに立っている。
黒い影の顔の口の周囲は白く、女の子の口が見え、女の子の声がする。

カンナの名を呼んで近寄ろうとするハラケンだが、その時、ヤサコの声が聞こえた。
次の瞬間、「通路」が崩れ始め、あっという間に崩壊。
交差点も黒い影も消え、地に膝をついたハラケンだけが残された。
が、その身体は、電脳の身体と生身の身体がずれていた。

【ヤサコ、ハラケンを発見】
ヤサコは、電脳の身体と生身の身体のずれたハラケンを見つける。
生物部の合宿の夜と同じ現象と気付くヤサコ。

ヤサコは、ハラケンの電脳ポシェットから黒い電脳お札を取り出し、ハラケンに貼り付けた。
すると、身体のズレは治った。

その様子を物陰から見て、ハラケンに異常は無さそうなことに安堵するイサコ。
ここら辺では、イサコの実は優しい本当の姿が垣間見えた気がした。

【ハラケン、本心を明かす】
とぼとぼと歩くハラケンと、その後に続くヤサコ。
ぽつりぽつりと会話を交わす二人だが、ついにハラケンは本心を明かす。

死んだカンナは「あっち」にいてずっと苦しみ続けている、自分がその苦痛を埋め合わせなければならない、そんな都市伝説のような話をヤサコに信じてもらおうとは思わない、と。
自由研究など、嘘なのだと。

ヤサコは、ハラケンはカンナのことで1年も苦しんだのだからと慰める。
だがハラケンは、1年前いなかったヤサコに何が分かるのかと拒絶。
なおもヤサコは、手伝えることがあったら言って、と声をかけるが、もう放っておいてほしいと言うハラケン。

ハラケンは、自分が「通路」の中にいる時に、ヤサコが声をかけてくれたことへ礼を言うと、歩き去った。

【玉子、ハラケンの本心を知る】
帰宅したハラケンは、再び交差点へ行こうとする。
そこへ、玉子が現れた。

玉子は、破壊されたサッチーと事件現場周辺の写真から、ハラケンの裏切りを知った。
そして玉子は、ハラケンに聞く。
何故こんなことをしたのかと。

ついにハラケンは、玉子にも本心を明かした。

カンナが死んだのは自分のせいだ、カンナが死ぬ前、「いつも僕に頼らずに、たまには一人で何かやってみせろ」と言ったのだと。
自分はカンナに会って、彼女の苦しみを埋め合わせねばならないのだと。

玉子はハラケンからメガネを取り上げた。
我を忘れて取り返そうとするハラケンを、玉子は強く抱きしめる。
ハラケンは、玉子の服をかきむしって本気で抵抗するが、間もなく玉子にすがりつき、泣き始めた。

玉子は、ハラケンの両肩を掴むと、ベッドへ突き飛ばした。
ベッドに倒れたハラケンに、玉子は「死人なんかに、あなたを渡してなるもんですか」と言い残し、去った。

毅然とした態度をとる玉子は立派に思えた。
また、いくら小6とはいえ、男子を押さえつける玉子の腕力はよほど強いのではないか。年中バイクに乗って鍛えられているのだろうか。

実はこの場面、玉子はハラケンを手篭めにするのではないか、唇くらい奪うのではないかと、冷や冷やした。

【イサコ、猫目と連絡】
イサコは兄の病室に駆け込むが、兄に変化はない。
「通路」を開いただけでは兄は回復しないことに、イサコは少し落胆の様子である。

イサコは協力者に連絡をとる。
協力者は、何と猫目であった。
猫目はイサコに協力し、何を狙っているのだろうか。
タケルの黒幕も、猫目だろうか。
しかし、小学生を利用するのは、違法行為のような気がする。

イサコは「通路」を開く試みについての不明点を、猫目に尋ねた。

猫目は答える。
「通路」については、自分たちは「先生」の方法を踏襲するのみで、全ては分からない。
「通路」を開く方法は、かつて反応があったのと同じ方法であり、暗号式などは間違えてはいないだろう。
まだ空間が不安定であり、今夜中に、コントロールできない「通路」が開く危険性がある。但し、制御暗号がないため、どこに開くのか分からない。
「通路」は、キラバグの特殊なリンクをきっかけに、古い空間に変質が起きて開く。だが今日のデータによると、きっかけはキラバグだけではなく、もう一つの「未知の要因」がある。それが何かは分からないが、この「要因」は、滅多に発生しない。

これを聞きイサコは、自分のために1年前のようなことを起こしたくないと言うと、猫目の制止を振り切り、走り去った。

イサコの言う「1年前」の出来事と、カンナの死は関係があるのだろうか。

「先生」とは、何者であろうか。
ヤサコの祖父か?

「通路」を探すイサコだが、夜になっても見つからない。
イサコは、モジョたちに「古い空間」をしらみつぶしに探すことを命じた。
モジョは久々の登場である。

【フミエ、ヤサコ宅に泊まる】
ヤサコはフミエと合流。
が、フミエはヤサコの様子がいつもと違うことに気付く。
ヤサコを家に送るフミエだが、今晩はヤサコ宅に泊めてもらうことにした。
「別にあんたが心配だからじゃないわよ。あたしが勝手に泊まりたいだけ」というフミエは、何て情に厚いのだろうと思った。

この夜、ヤサコの両親は結婚式に出席して不在、メガバアは旅行。ヤサコ宅にはヤサコと京子だけである。
ヤサコとフミエ、京子は一緒にお風呂に入るのだが、お客さんがいるためはしゃぎまくる京子には、幼児の行動のリアリティがかんじられ、おもしろい。

今回は、フミエのヤサコへの友情の厚さ、京子の無邪気な明るさに救われている気がする。

【ヤサコ、フミエに話す】
子供部屋に京子とデンスケを寝かせると、ヤサコは、ハラケンとの間にあった出来事を、フミエに話した。
するとフミエ、自由研究なんて嘘、というハラケンの言葉に憤慨するのである。
多分ヤサコのために怒っているのだろう。

ヤサコは話を続ける。
都市伝説のように、ハラケンの電脳の身体と生身の身体がずれていた。
交差点で、「黒い鍵穴」のようなものを見たが、あれは単なる電脳空間ではなかった。
あの鍵穴は、きっと別の世界に繋がっている。
思い出したのだが、黒い鍵穴は、幼い頃に見たことがある。
あの穴には、何か秘密がある。

怖い話だが、それを淡々と話し続けるヤサコも怖い。

フミエは、ヤサコの話に本気で怯える。
いつもなら、怖がるフミエを可愛らしいと思うところだが、今回ばかりはフミエの恐怖が視聴しているこちらにも伝わってきた。

すると突然停電。
メガネをかけたフミエは、室内に何故か電脳霧が発生していることに気付く。
直後、子供部屋からデンスケの声が聞こえた。
見ると、子供部屋の方から、夕焼けのようなオレンジの光が洩れてくる。

ヤサコとフミエは子供部屋へ駆け込む。
すると室内に、「通路」が開き、その中には夕暮の交差点が広がっている。
そして、黒い影に手を引かれる京子の姿が見えた。

【予告】
まずは京子がどうなるのか、気になるところである。
ヤサコ、フミエが独力で黒い影から奪還するのか。イサコも手を貸すのか。

猫目の言う、「通路」を開くのに必要な「未知の要因」とは、実はデンスケか?ヤサコのメガネか?ヤサコ自身か?

この「通路」開通騒動は、ひとまずどのように決着するのか。
楽しみである。

電脳コイル 17話「最後の夏休み」

  • 2007/09/22(土) 23:58:16

玉子、イサコと全面戦争!
ハラケン、イサコと同盟?!

【感想概略】
今回、物語はいよいよ佳境へ突入。久々に登場した大黒黒客はパワーアップして活躍、玉子はクールで格好良く、そしてハラケンの真の目的が明らかとなってきたようで、おもしろかった。
次回、イサコはどうなるのか、ハラケンはどうするのか、ヤサコに活躍の場はあるのか、フミエに出番はあるのか、楽しみである。

ふと思ったのだが「もてる生物部の男子」というのは、アニメには珍しい気がする。

【ハラケンの悪夢】
ハラケンは夢を見ていた。

霧の立ち込める、ひと気の無い街で、女の子の声が聞こえてくる。
ハラケンは声に向かってさ迷い、交差点にたどり着く。
顔を上げると、黒い影が立っている。
影は口の辺りだけが白く、女の子の口が見える。
その時、交差点のハラケンに自動車が突っ込んで来た。
轢かれる瞬間。

ハラケンは悪夢から覚めた。
この夢をハラケンは何度見ているらしい。
夢の中の女の子は、やはりカンナだろうか。

ハラケンはこれをただの夢とは思っていないようである。

【病院のハラケン】
ハラケンは、病院で精密検査を受けた。
検査の結果、異常は無かった。

医師はハラケンに言う。
電脳メガネと体調の不具合の因果関係は、現在証明されていないと。
そして玉子から、場合によってはハラケンからメガネを取り上げるように言われたことを明かすが、自分も一日中メガネを手放せず、人のことは言えないと笑う。

本作で電脳メガネとして描かれる「拡張現実感」の技術は、実際に医療での利用が考えられているという。
医師が電脳メガネを手放せないという描写は、現実の拡張現実感の研究と重なり、興味深かった。

【プールのヤサコとフミエ】
ヤサコとフミエは、小学校のプールに来ていた。
フミエは、ビニールボールをぶつけた男子をプールに突き落とすなど、いつもながらの元気である。
一方ヤサコは、前回のイサコの告白と拒絶のことを考え、元気がない。

【玉子、ハラケンを案ずる】
ハラケンは検査の後、電話で玉子と通話していた。

「今朝、顔色が悪かったみたいね?」と玉子はハラケンを案ずる。
するとハラケンは言う。
夢を見ただけなんだ、カンナは僕に会いたがったっている、会って話をしたがっていると。
ちょっと病的なかんじのハラケンである。

玉子は、もうカンナのことは忘れなさい、もしこの間のようなことが起きればメガネを取り上げると、いつもの甘さが感じられぬ厳しい口調である。

ハラケンは、「関係ない、自由研究なんだ」と反論。
だが玉子は、自由研究など口実だろうと指摘する。

【ヤサコ、古い空間にイサコたちを見かける】
プールの後、ヤサコはフミエと別れ、図書館へ向かった。

その途中、ヤサコは古い空間に気付いた。
古い空間はサッチーが初期化しまくっており、まだ残っていることに少し驚くヤサコである。

ヤサコはそこに、イサコとガチャギリ、ナメッチの姿を見つけた。

【ヤサコ、キラバグについて調べる】
ヤサコは図書館で怪しげなサイトを閲覧していた。
先日の、イサコの兄が「あっち」へ魂と電脳の身体が行ってしまい戻れなくなった、というイサコの言葉が気になるらしい。

ヤサコの閲覧するサイトには、キラバグやミチコさんの噂や伝説について記されていた。
「キラバグを集めるとミチコさんを呼び出すことが出来、ミチコさんは何でも願い事をかなえてくれる。」
「キラバグは、隔離された空間に接続するプログラムであり、『あっち』との通路を開く。」

調べ物に没頭するヤサコは、ハラケンに肩をたたかれると、驚いて大きな声を出してしまう。
周囲に謝るヤサコとハラケンは、何て礼儀正しい子なんだろうとおもう。

【ヤサコ、ハラケンに告白?!】
ヤサコは、イサコの目的についてハラケンに語った。
イサコの目的は、「あっち」に行ってしまったお兄さんの意識を取り戻すことではないか、と。

「私ったらばかみたいよね」というヤサコに、ハラケンは言う。
意識が「あっち」へ行った者の悲しい思いは、その原因となった者が癒さねばならないとしたらと。

ヤサコは、思いつめた様子のハラケンを案ずる。
ハラケンはイサコと同様、悩みを誰にも言えずに過ごしてきたのではないかと。

ここでイサコの名が出てくる辺り、ヤサコの内面の複雑さが伺える気がする。

ヤサコは言う。
自分たちにとって、この夏は小学校最後の夏休みであり、楽しいことやおもしろいことをして過ごしていいんじゃないか。

するとハラケンは、ヤサコに言った。
イリーガルや都市伝説について調べるのは単なる好奇心であり、「カンナなんか」関係ない。
そして、明日ヤサコの見つけた古い空間を見に行き、何も見つからなければ自由研究は適当にまとめてしまい、ダイチやデンパも呼んで、みんなで楽しく過ごそうと。

「心配してくれてありがとう」と礼をいうハラケンである。

ヤサコは「私、ハラケンのこと…」と言いかけるが、鳩の飛び立つ音にかき消された。

【玉子、出撃】
翌日、ガチャギリとナメッチは、古い空間でイリーガルを追っていた。
指揮をとるのはイサコである。

そんなイサコたちの様子を、玉子はレーダーで伺う。
その背後には、3機のサッチーを従えている。
玉子は、イサコの暗号式がメガバアのメタタグを源流とすることを突き止め、サッチーに対暗号式対策を施していた。

「イサコ、私が止めてあげる。あなたのやろうとしていることは、間違っている」
玉子はつぶやき、サッチーを突撃させた。
玉子とイサコの全面戦争の開始である。

今回の玉子は、終始クールで格好良い。

【ハラケン、ガチャギリたちを尾行】
イリーガルを追うガチャギリとナメッチの前に、ハラケンが現れた。
「俺たちをつけていただろう!」と胸倉をつかむガチャギリだが、ハラケンはいう。
イサコに会わせてくれ、と。
ガチャギリとナメッチは、ハラケンの只ならぬ様子を気味悪がり、走り去った。

【イサコの噂】
ガチャギリとナメッチは物陰に隠れ、暗号式の罠を張り巡らしてイリーガルを待ち伏せていた。
待つ間、ナメッチは気味悪そうにイサコについての噂を話す。

イサコはキラバグを集めてミチコさんを呼び出そうとしている、その時には生け贄が必要なのだ、と。

だがガチャギリは「くだらねえ」と一蹴。
暗号式を使えるようになればもっと儲けられる、それだけが狙いだと、あくまでクールなガチャギリである。

ふと思ったのだが、せっかく20話以上も話数があるのだから、ガチャギリやナメッチを主役とし、この二人はそれぞれ何を思って電脳ライフを送っているのか、特にガチャギリは何故そんなに儲けたいのかを描いたお話を見たい気がする。

【大黒黒客VSサッチー軍団】
ガチャギリとナメッチの前に、キュウちゃんが現れ、光線を撃ってきた。
玉子の対暗号式対策の効果である。

暗号式で見えないはずなのに何故だ?!と驚きながら、とりあえず逃げ出す二人。
すると今度はサッチーが出現、いつになく執拗に追ってくる。

逃げながらガチャギリとナメッチは、地面に記述した暗号式を発動。
暗号式は光を放ちながらサッチー3機を緊縛、身動きを封じた。

喜ぶ二人だが、何とさらに2機のサッチーが出現。
形勢は逆転した。

サッチーの群れはガチャギリとナメッチの抵抗を排除し、光線で暗号式をデリートしはじめた。

【ハラケン、イサコと取引】
イサコはイリーガルからキラバグを取り出し、次の行動へ移ろうとしていた。
それはミチコさんを呼び出すことだろうか。

が、サッチーが暗号式を片端からデリートするため、イサコは危機に陥っていく。
焦るイサコだが、そこへハラケンが現れる。

ハラケンは言う。
君と取引したい、サッチーのアクセスコードと引き換えに「あっち」へ連れて行ってほしいと。
思わぬ人物の思いがけぬ申し出に、今度ばかりは驚くイサコである。

一方、図書館の前でハラケンを待ち続けるヤサコは、例の古い空間はカンナの事故現場の近くと気付く。

【予告】
次回、ハラケンはコイル電脳探偵局を離脱、イサコ軍団に合流し、行動をともにするのだろうか。
楽しみである。

電脳コイル 16話「イサコの病室」

  • 2007/09/15(土) 23:58:40

イサコ、兄の秘密をヤサコに明かす!ヤサコ、かつて出会った少年はイサコの兄と知る!
ハラケン、意識不明となったメガネの子供がイサコの親族らしきことに気付く!
猫目、玉子の上司として着任、イサコの兄について明かす!
キラバグを集めるまでイサコを泳がせる玉子と猫目、何を狙う?!

【感想概略】
今回は、謎の少年「4423」の謎の一端、イサコの兄の秘密の一端が明かされ、イサコが頑なに他者との交わりを拒む理由の一端が垣間見えた。
いよいよ謎が明らかになりはじめ、そしてイサコの内面の真実の一部が描かれ、おもしろかった。

イサコは、ヤサコとは、本心では親しくなりたいと思っており、拒まれるのが怖くて、自分から拒絶しているような印象を受けたのだが、どうなのだろうか。
二人の関係がどうなるのか、これからも注目したい。

【ダイチ、しごかれる】
今回はダイチが久々の登場である。
ダイチは小学校の体育館で、ダイチチから柔道の稽古を受け、しごかれていた。

稽古の後、ダイチは疲れ果てて寝転んでしまう。
そんなダイチを心配する真の友・デンパである。

ダイチは、柔道の稽古に参加する理由を、デンパに明かした。
自宅の電脳空間を滅茶苦茶にしたため、毎日稽古に出ないと父にメガネを使わせてもらえないのだという。

ここでデンパ、ガチャギリとナメッチは、イサコから暗号式の特訓を受けているとダイチに伝えた。
この話にダイチ、「イサコにすっかり手なずけられおって…」と、すっかりイサコの弟子となってしまったかつての大黒黒客の仲間たちの様子に悔しげである。

いずれガチャギリとナメッチが、イサコ軍団の精鋭として戦う日が来るのだろうか。

【ヤサコとフミエ、一緒に勉強】
場面変わってヤサコ宅。

夏休みもあと一週間。
ヤサコとフミエは一緒に宿題を片付けていた。
宿題が大問題という普通に小学生らしい姿を見せる二人である。
だがそれもほぼ片付いた。

フミエは宿題が一段落したことに伸びをする。
一緒にいるのは、すっかり気心のしれたヤサコだけなので、フミエは無防備にリラックスしまくりである。

残る宿題は、自由研究のみである。
だが、これが難物であった。

ヤサコとフミエは、ハラケンを手伝ってイリーガルの自由研究を行なっていた。
だが、なかなか研究がまとまる目処が立たない。
ハラケンのこだわりも原因の一つらしい。

フミエはヤサコに、ハラケンは放って置いて自分たちだけで自由研究をまとめることを提案する。
「これじゃいつまで経っても終わんないわ」というフミエである。

するとヤサコ。
イリーガルの研究は、もともとハラケンのはじめたものなので、自分たちだけでまとめるわけにいかないと、フミエをたしなめた。

フミエはヤサコに、魚・ヒゲ・クビナガを自由研究のネタにすれば終わるではないかと提案する。

が、ヤサコは全て却下した。
「魚」と「ヒゲ」は、大事件となったため、自分たちが関係者と明かせない。
「クビナガ」は、デンパがそっとしておいてほしいというから、公表できない。

イリーガルに優しさを示すヤサコに、フミエは呆れて言う。
イリーガルとはコンピュータウイルスであり、ウイルスに気を遣ってどうするのかと。

するとヤサコ、「クビナガの時はフミエちゃんも号泣したでしょう?」と、フミエの痛いところを突いた。
真っ赤になって「あれは空気を読んであわせてやったのよ」というフミエである。

提案をことごとく却下され、フミエは、自由研究のアイデアに行き詰まってしまった。
手洗いに立ったフミエだが、ふと居間から聞こえるテレビの声に足をとめた。

居間でテレビに見入っていたのは京子であった。
京子が見ているのは、交差点のイリーガルを霊現象のように扱うワイドショー番組である。
普段の暴走ぶりから一変、無言でテレビに集中の京子である。

いつの間にか、フミエも京子の隣でワイドショー番組に食い入っている。
そしてフミエ、「これだ!」とひらめいた。

何事かを思いついたフミエは、ヤサコのところへ駆け戻った。
だがその時ヤサコは、メガバアが病院で一大事との連絡を受けていた。

ヤサコとフミエは、急いで病院へ向かった。

【メガバア、自由に生きる女】
病院でヤサコとフミエが見たもの。
それは、秋刀魚を七輪で焼こうとし、看護士に羽交い絞めにされるメガバアであった。

メガバアは、力づくで看護士を振りほどこうとする。
だがその瞬間、ぎっくり腰になってしまった。
もはや電脳アイテムとは無関係に騒動を巻き起こすメガバアである。

呆れたフミエは、ヤサコにメガバアの世話を任せた。
そして先に図書館へ向かうのだった。

【ヤサコの祖父も重要人物?】
「最近の医者や看護士には年寄りへの敬意がかんじられんわい!
ウチのオジジの病院への貢献を思えば、秋刀魚を焼くくらい小さなことよ!」
メガバア、怒り心頭である。

ヤサコは、メガバアの言葉から、亡き祖父・オジジのことについて尋ねた。
するとメガバアはヤサコへ話す。
オジジは、病院で、電脳メガネを医療へ役立てる研究を行なっていたのだと。
ヤサコは、オジジが人のための立派な仕事をしていたことを知ると、眼を輝かせた。

ヤサコの祖父は電脳メガネ開発に深く関わった人物のようである。
ここらへんも、今後の伏線となるのだろうか。

【アキラ、盗撮をヤサコに知られる】
ヤサコは、薬を受け取るのを忘れたメガバアを見送り、薬を受け取りに病院に残った。
すると、また妙な声が聞こえてきた。

ここにも古い空間が?とヤサコは声のする方を探す。
だがヤサコが見つけたのは、フミエの弟アキラであった。
アキラは、不気味な笑い声を立てながら、盗撮の成功を喜んでいた。

隠し撮りを見られてしまったアキラは、ヤサコに土下座。
盗撮は姉から自分の尊厳を守るためであり、どうか姉には内密に、と頭を下げた。

ヤサコは「なかなかおもしろく撮れているわ」と大量のフミエ盗撮画像を眺めた。
そして、土下座するアキラに苦笑しながら、反省しているようだとアキラを見逃すつもりであった。

ところがヤサコ、画像の中に、自分がドブに片足を突っ込んだり、犬に追われる姿を発見。
ヤサコは画像に映った自分の屈辱的な姿に激怒。
顔を真っ赤にして、「盗撮なんて許しません!全部消去しなさい!」と怒り心頭である。

だがヤサコ、画像の中に、病院を訪れるイサコの画像に気付いた。
ヤサコは、自分の屈辱的な姿を収集されたことへの怒りも忘れ、イサコの画像に注目する。

【ヤサコ、イサコの盗撮をアキラへ命令】
アキラはいう。
イサコが見舞う病室は、暗号式の結界が張られていて中をのぞけない。
いかにも怪しい病室だというアキラである。
だがアキラは、暗号よけのパッチを作ったという。

これを聞くとヤサコは即座にアキラへ、イサコの盗撮を指示した。
この言葉にアキラ、「盗み撮りの是非はどうします?」とヤサコをジト目で見た。
するとヤサコは「フミエちゃんにばらすわよ」とアキラを脅迫。
無理矢理従わせるのであった。

アキラは、「どうしてイサコさんをそんなに気にするんです?」とヤサコへ尋ねる。
だがヤサコは、画面に映る病室番号に驚き、アキラの声も耳に入らない。

イサコが訪ねた病室の部屋番号は、何と「4423」であった。
そして、ヤサコが幼い頃に出会った謎の少年は、自らを「4423」と名乗っているのである。
これらが無関係とは思えない。

【病室「4423」】
アキラの放ったミゼットは、イサコが訪れた病室へ忍び込んだ。
ミゼットは室内を映し出す。
そこには意識不明で寝たきりの少年が横になっていた。

そして少年の手首の傷を見て、ヤサコは驚く。
かつて出会った少年「4423」にも同じ傷があったのである。

ヤサコは、病室へ、イサコの元へ駆け出した。

【図書館のハラケンとフミエ】
フミエは図書館で、ハラケンに合流した。

早速フミエは、交差点のイリーガルを幽霊扱いするワイドショー番組をハラケンに見せた。
そしてフミエ、「こいつを丸写しすれば、あっという間に終わると思わない?」と何やら邪悪な笑みを浮かべ、ハラケンに提案するのである。

だが、ハラケンはフミエの案を却下したようである。
そればかりか、電脳ナビからメガネの事件全般へ、研究の調査範囲を広げていた。
フミエは、「わたしの言うとおりにすれば楽できるのに~」と言いながらも、気なる情報があったかハラケンに尋ねた。

ハラケンは言う。
4年前、子供たちが短時間意識不明になる事件が各地で発生した。
だが、すぐに意識を取り戻したので大騒ぎにならかった。
ただ、被害者全員が電脳メガネを使っていたらしく、その時奇妙な幻覚を見たらしい、と。

するとフミエ、「なんか裏がありそうね」とハラケンの話に関心を示す。
そして早速資料を探しに行くのであった。
自分の意見が退けられても根に持たず、他者の考えを素直に認められるフミエは、偉い気がする。

ハラケンは、事件を報じた記事の中に「天沢」の名を見つけた。
その時、フミエが何か資料を見つけてもどってきた。
だが何とハラケンは、見つけた記事をフミエから隠してしまったである。

ハラケン、やはり猫目の指摘どおり、研究はカンナと会うためなのだろうか。
そしてフミエにもヤサコにも真の目的を隠し、事実上利用しているだけなのだろうか。

一方、フミエが見つけた資料。
それは、4年前の事件の被害者の子供達が、事件直後に描いた絵などの載った本であった。

【猫目、玉子の上司として着任】
大黒市役所に勤務する玉子の前に、猫目が現れた。
何と、玉子の上司として着任するというのである。

玉子は思い切り驚くが、猫目が上司と聞いて嫌そうである。

玉子は猫目に尋ねる。
イサコは何のためにキラバグを集めるのか?

猫目は言う。
イサコの兄が意識不明で入院中だと。
そして猫目は玉子に、自分たちには警察権が無い以上現行犯現場をおさえるしかないと言い、イサコがキラバグを集めきるまで泳がせるという方針を再確認するのである。

玉子と猫目は、何かを守ろうとしているように見える。

玉子と猫目の因縁、二人の目的、4年前に何が起きたのか。
明かされるのが楽しみである。

【ヤサコ、イサコと接触】
ヤサコは、イサコを追って病院の敷地内を走った。
だが、見失ってしまう。
すると、「さっきから何故私をつける?」とイサコが現れた。

ヤサコは動揺し、イサコへ支離滅裂なことを口にする。
イサコへ伝えたいことがたくさんありすぎて、そしてイサコを盗撮したことの後ろめたさもあるためのようである。

が、ヤサコは、イサコへ一気に告げる。
イサコのいた病室にいた人に、会ったことがあるかもしれない、と。

イサコはヤサコの胸倉を乱暴に掴み、壁に押し付け、問い詰めた。
「貴様!どういうことだ?!兄のことを、なぜ知っているんだ?!」

が、「兄?」とヤサコがつぶやくと、イサコは手を離した。

ヤサコは一気に尋ねた。
幼い頃にイサコの兄に会った。
その時「何か」があった。
イサコの兄に「何」があったのか教えてほしい、と。

【イサコ、兄のことを明かす】
イサコは、必死に教えて欲しいと訴えるヤサコの様子に、秘密を打ち明ける決心をした。
「そんなに知りたいなら、教えてやる。でもお前は信じない…。きっと、私がおかしなことを言っているとしか…」

イサコは、ヤサコに明かした。
「私の兄は、戻れなくなったんだ…。魂は電脳の身体とともに、あっちに行ったままだ。今も…」

「あっちて都市伝説に出てくる…そんなことって…」
ヤサコは思わずつぶやく。

イサコは、ヤサコの様子をじっとうかがっていた。
だがヤサコは、イサコの打ち明けた話をにわかに信じられない様子である。

「やはりな」
信じてもらえなかったことにイサコは、自嘲的な笑みを浮かべ、つぶやいた。

「思ったとおり、お前も、大人たちと同じだな…」
イサコは怒りをあらわにし、ヤサコを見ようとしない。

イサコはやけになったように、震える声で、ヤサコへ怒りの言葉をぶつけた。
「ああ、お前の言うとおり、都市伝説さ!
バカバカしい話だろう?
気が済んだろう?
私がおかしな子だって分かって、満足だろう?」

「満足したなら…もう二度と近づくな!」
イサコはそういうと、ヤサコに背を向けて去った。


もしかしたらイサコは、兄が「あっち」から戻れなくなったと周囲に訴えるが、大人にも子供にも相手にされなかったのだろうか。
一番助けてほしい時、信じてほしい時に全く信じてもらえなかったから、他人を頼らず信じず心を閉ざすのだろうか。

以前、「私たち、お友達になりましょう!」と自分の心に踏み込んで来ようとしたヤサコを、イサコが拒絶したのは、ヤサコだって自分の言うことを信じないだろう、変な子と白い目でみるだろうと、心を開いても裏切られ傷つくだけだと思ったからだろうか。

今回、ヤサコはイサコの話を否定した訳ではないのに、イサコはかなり傷ついたように見えた。これは、全面的に信じてほしいと思えばこその反応に思える。

今回のイサコの反応は、ヤサコは信じなかったが、予想とは少し違う反応?、という態度にも見えた。

【予告】
次回は久々にガチャギリとナメッチが登場するようである。
暗号式による電脳バトルが展開されるのだろうか。
楽しみである。

電脳コイル 15話「駅向こうの少年」

  • 2007/09/08(土) 23:58:53

ヤサコ、駅向こうで不思議な少年タケルと出会う!
幼い頃「何か」があった場所を探すヤサコとタケル!

【感想概略】
今回は、まさにヤサコが主人公の回である。

ヤサコがこだわらずにはいられない幼い日にあった「何か」の一端、母親への態度と同学年の子供への態度の違い、初めて明かされるヤサコの特殊能力の一端、引越す前の友人への複雑な想いが垣間見え、ヤサコを描くお話であり、おもしろかった。

また、イサコが駅向こうで地元の子供たちとトラブルを起こしていることが明らかとなり、陰で謎めいた顔を見せる新キャラクター・タケルも登場し、楽しめた。

【ヤサコ、迷子になる?】
母子でデパートを訪れたヤサコは、屋上で、姿を消した京子を探していた。

ふと駅向こうの街並みを見ると、電脳霧のかかった古い空間が目に止まる。
今度はあそこへ行ってみようと思ったその時、迷子案内でなぜか自分の名が呼ばれた。

赤面し、駐車場へ行くと母と京子の姿があった。

【ヤサコ、母と口論】
ヤサコは母に抗議する。

京子はすぐ戻ってきたが、ヤサコには連絡すらつかないのでアナウンスで呼んだと言う母。
ヤサコは子供扱いされたことが我慢ならないのだが、母は自分の判断に一片でも誤りがあるとは思わない。

あなたは昔から方向音痴だから、と母は、ヤサコが幼児の頃に迷子になった話を持ち出すが、これもヤサコの自尊心を傷つけた。

ヤサコはかなり怒っているのだが、母は全く意に介さず、早く自動車に乗るよう声をかける。
すっかり拗ねてしまったヤサコは、用事があると言い残し、駐車場を飛び出す。

母にしてみれば、ヤサコが幼児だったのはつい最近のことであり、母の感覚では、ヤサコの基本的なところは、幼児のころからそう変わっていないのだろう。

一方ヤサコにしてみれば、自分としては幼児の頃とは別人くらいのつもりでいるのに、小さい子供扱いされ、馬鹿にされたような気分なのだろう。

ここら辺では、小6という微妙な年頃のヤサコと、子供はいつまでたっても子供という感覚の母との温度差が感じられ、そしてヤサコが子供扱いに立腹する「年齢相応の子供」と描かれ、おもしろかった。

【イサコを恨む少年たち】
ヤサコは、デパートの駐車場を飛び出したはよかったが、さっそく迷子になってしまった。

そこへ、険しい目つきをしたメガネの少年が現れた。
この少年、駐車場でのヤサコ母子の口論を聞いていたのだが、その目は何故か敵意に満ちている。

少年は、ヤサコの名前が「ユウコ」であることを聞くと、二人の仲間を呼び出す。
そして、お前は「天沢勇子」だな!と決めつけた。
何とこの少年たち、ヤサコをイサコと勘違いしているのである。

そして、自分たちの縄張りを荒らすことを激しく非難。
人違いを主張するヤサコの声に一切耳を貸さず、少年たちはキラバグを出せと近づいて来た。
どうもイサコは、よほど恨まれることをしているらしい。

【ヤサコ、逃走】
ヤサコは、いきなり走り出して逃亡を開始した。
が、少年たちも怒りの形相で追跡する。

行き止まりに走りこんでしまったヤサコだが、空間からいきなり手が、そして子供の上半身が現れ、ヤサコを引っ張った。

するとヤサコの姿は電脳メガネをかけたものには見えなくなった。
ヤサコを追う少年たちは、あさっての方向へ走っていった。

【タケルとの出会い】
ヤサコを助けたのは、小柄な可愛らしい少年である。

ヤサコたちが隠れた電脳空間の足元には、暗号式が書かれていた。
あなた暗号屋、と尋ねるヤサコに、これは「天沢勇子」が書いたものだろうと少年。
「天沢勇子」と知り合いなの?と聞かれ、ちょっと考えてからとぼけるヤサコである。

ヤサコを助けた少年はタケルと名乗った。
ヤサコより小柄な男の子だが、第一小学校の6年生であり、ヤサコと同学年である。

ヤサコは道に迷ったことをタケルへ素直に明かし、大黒駅の場所を尋ねた。
が、何とすぐ近くに建物が見えていた。

ここら辺、ヤサコは母には意地を張るが、同世代の子供には素直な顔を見せるところがおもしろい。

【駅向こうは田園地帯】
タケルはヤサコを駅へ案内する。
駅向こうはあまり開発されておらず、昔ながらの田園風景が広がっている。
ヤサコは、目に映る風景に見覚えがあること気付いた。

ヤサコはつぶやく。
幼い頃、この辺りで迷子になったことがあり、その時「何か」があり、それを思い出したいのだと。
これを聞いたタケル、思い出の場所探しを手伝うと言い、その特徴を聞くと、張り切って駆け出すのであった。

【ヤサコは「天然男殺し」?!】
思い出の場所が見つかった!と思ったが、違っていた。

がっかりし、自分の勘違いなのか、そもそも本当に「何か」があったのかすら分からなくなったと、自信を無くしはじめるヤサコ。

だが、タケルは言う。
思い出の場所を見つけたいと思うヤサコの気持ちは本物であり、だからこそ、「本当の何か」がきっと見つかると。

タケルの言葉で、ヤサコは元気を回復した。
そして、男の子がみんな、あなたみたいだったらいいのにね、と発言。
赤面するタケルである。

ヤサコに他意はないのだろうが、これはタケルに誤解されても仕方ないかもしれない。

【思い出の場所は「古い空間」?】
思い出の場所をなおも探し続けるが、全く見つからない。
これだけ探しても見つからないのなら実在しない場所かも、夢だったのかもしれないと、諦めがついたような微笑でつぶやくヤサコ。

だがタケルは、電脳メガネで古い空間を見たのかもしれないと指摘する。

気を取り成したヤサコは、今度は古い空間を探し始めた。

【ヤサコの特殊能力?】
闇雲に古い空間を探すという方法では、思い出の場所にたどりつけるとしても、大変な時間がかかりそうである。

タケルは、こんな時は、イマーゴが使えれば便利なのに、とつぶやく。
イマーゴとは、古い空間を探す超能力のようなものなのだと。

するとヤサコはつぶやく。
私、たまに声が聞こえることがある、と。

ヤサコはだんだんと思い出してきた。
幼い頃、祖父の葬儀の日、デンスケを探して迷子になり、「4423」と名乗る少年と出会ったこと。
その時、黒い何かに襲われて逃げ出し、迷子になり、そしてイリーガルと出会っていたことを。
そのイリーガルと出会ったのは、古い空間であることを。

そしてヤサコは走り出した。
一瞬面食らったタケルも、その後を追う。

古い空間の目の前にヤサコは辿り着いた。
が、その空間はキュウちゃんがフォーマットしている真っ最中であった。

あの先に思い出の場所がある、「何か」を思い出せると、走り出そうとするヤサコを、タケルが引き止めた。
古い空間は、キュウちゃんにより完全にフォーマットされてしまった。

【都市伝説「古い空間は危険」】
何か思い出せた?、と尋ねるタケルに、ヤサコは自分の記憶が現実だったのか、幼い頃の夢だったのでは、とまたまた自信がなくなってきた。

そしてヤサコはタケルに、なぜあんなに止めたのかと、尋ねる。
タケルは言う。

都市伝説によると、バージョンの極端に古い空間は危ない、「生身の身体」と「電脳の身体」にズレが生じ、魂ごと「あっち」に連れていかれ、戻って来れないのだと。
もし古い空間へ行った場合は、新しい空間に戻るまで電脳メガネを外してはならず、「電脳の身体」がズレた時にメガネを外すと、戻れなくなるのだと。

そんなの作り話よ、というヤサコに、あくまで都市伝説の話といいながら真顔で忠告するタケル。
ヤサコも神妙な表情である。

そして夕方。
今日はありがとうというヤサコに、僕もたのしかったよとタケル。
二人は駅で、微笑ましく別れた。

【ヤサコ帰宅】
暗くなってから帰宅したヤサコに、母はチクリと嫌味をいう。
途端に拗ねた子供の顔になるヤサコ。

だが母は、ヤサコがちょっとくらい拗ねても全く気にせず、普通に会話を続ける。

前の学校の担任の先生からの連絡なのだが、前の学校のヤサコの友達「マユミちゃん」が引っ越すのだと。
一番中の良い友達で、いつも一緒にメガネ遊びをしていたでしょう、という母の言葉だが、ヤサコの表情は決して喜んでいない。
触れたくないものに触れられたような、複雑な表情である。

ここら辺は、4話でイサコが指摘した「前の学校のトラブル」のことのようであり、引越す前の友人へのヤサコの複雑な想いが垣間見えた。

ヤサコは前の学校で何があったのか。
いずれ描かれる日が楽しみである。

そしてヤサコは今日の出来事を思い出しながら、おもう。
幼い日の出来事、あれはやはり夢だったのか?それとも?

【タケルは何者?】
一方、ヤサコを見送ったタケルは、何者かと通話中である。
カンナと同じ、イマーゴの子供に出会った、と。

どうやらタケルは、ただの少年ではないようである。
一体誰と連絡をとっているのか。
目的は何か。
そしてカンナには、どのような秘密があるのだろうか。

【予告】
次回は、フミエ、ハラケン、オバチャン、猫目、そして久々にイサコが登場するようである。
予告映像では、ヤサコがイサコに壁に押し付けられ、胸倉を掴まれていた。
ほとんどヤサコを無視していたイサコだが、何があるのであろうか。
楽しみである。

電脳コイル 14話「いきものの記録」

  • 2007/09/01(土) 23:30:10

【あらすじ】
今回は、フミエの弟・アキラの視点から描かれた総集編である。
同時にアキラとフミエの日常、そして謎の男・猫目とハラケンの出会いが描かれていた。

【感想概略】
アキラから見た「電脳コイル」ワールドのキャラクターたちがおもしろく、全編これでもよかったくらいだが、猫目との接触には、今後の新展開への期待をかきたてられた。

【アキラのフミエ盗撮日記】
アキラが飼っている電脳ペット「ミゼット」には、見聞きしたものを録画録音する機能がある。
この機能を使って、アキラは姉フミエの行動を記録していた。
いずれフミエを訴える時の証拠にするためである。

記録の主な内容は、アキラに対するフミエの横暴な行動の数々である。

アキラにとっては、バスの墓場での最大の出来事は、イサコの大黒黒客リーダー就任ではなく、フミエにズボンを下ろされ、お尻を叩かれまくったことである。
何とこの時の動画も保存してあるのだ。

【アキラの趣味的動画コレクション】
もっとも、アキラ趣味の盗撮動画も少なくないようで、ヤサコ、オバチャン、イサコの動画もたんまりと保存してある。

アキラは小4にして既に異性への関心に目ざめ(多くの男性はそうなのか?)、優しい女の人に憧れるとヤサコに頬を赤らめ、胸の大きな女の人に憧れるとオバチャンの胸を凝視。

オバチャンのことは、性格的には姉フミエと大差なく、例えサッチーを導入していなくても、謎と混乱をぼくらの街にもたらしただろうと、ほとんど歩く災厄よばわりだが、セクシーなら許容できるようである。
アキラは、フミエのことを6年生にしてぺったんこであり、一生あのままなどと言うが、発育の時期は個人差が大きく、まだまだ分からないだろう。

そして勇ましい女の人に憧れるとイサコへも色目を使い、サッチーをも撃破する強さを大絶賛。
そして何と、イサコのプライベートまで盗撮。
病院におじを見舞うイサコの姿から、学校では決して見せることのないイサコの素顔の一端を知るのである。

病院のイサコを盗撮したのは、てっきりダイチへの忠義と簒奪者イサコへの反感からと思っていたが、全く違うらしい。

なお、アキラは男性に対しそっけなく、大黒黒客の4人は名前の紹介のみ、ハラケンに至っては「頼りない人」の一言で斬り捨てていた。

【姉をなめんなよ】
アキラは、盗撮した画像音声は裁判の証拠にならないことを知り、ショックを受ける。
しかし、こんどは自由研究として、フミエの記録を続行するのだった。
タイトルは「いきものの記録」。
「姉も、広い意味では生き物」という理由である。

が、フミエは自分が弟に盗撮されていることに勘付く。
「姉をなめんなよ」とつぶやくフミエだが、どう行動するのだろうか。

アキラをおしおきか。
それとも泳がせて利用するのか。

今後の橋本姉弟の動向に期待したい。

【ハラケン、猫目と出会う】
交差点でハラケンは何かを見て飛び出すが、後から両肩をつかまれ、事なきをえた。
ハラケンを助けたのは、メガネをかけた猫目の若い男性である。

メガネの子供の事故が多いから気をつけた方がいいと言い残して立ち去る猫目を、ハラケンは呼び止めた。

公園でハラケンのイリーガル研究を見る猫目は、たいしたものだと感心する。
猫目は、イリーガルについての仮説を話すが、徐々に声音がかわっていく。

そして猫目は忠告する。「これ以上、深入りするな」
自由研究というのは嘘、本当はカンナに会いたいのだろう、とつぶやく。
ハラケンは動揺する。

猫目はハラケンの肩を抱き、耳元で、深入りしすぎるとカンナのように戻れなくなる、と囁く。
そして、「『電脳コイル』という言葉を知っているか。知らないなら4年前の出来事を調べてみるといい」と謎の言葉を残す。
猫目は、僕の忠告を軽んじないことだと言い残し、去った。

本作のタイトル「電脳コイル」とは、てっきり「コイル電脳探偵局」のことかと思っていたが、そればかりではないようである。
また、4年前の事件とは、オバチャンがメガバアに借りを作った出来事のことだろうか。
そして、カンナは何の目的でイリーガルの研究をしていたのかも、新たな謎として浮上してきた。

謎は深まるばかりである。
これらの謎が明かされることを楽しみにしたい。

【イサコ、久々登場】
場面変わって薄暗い部屋の大きなディスプレイの前。
男の子と女の子をかたどった小さなストラップを手に、イサコはつぶやく。
「もうすぐ会えるわ、お兄ちゃん」

【予告】
新たな謎、ハラケンの誰にも明かしていない真の目的、イサコの目的、その行方はどのように描かれるのか。
いよいよ次回から本格的に再開する「電脳コイル」の新展開に期待したい。

電脳コイル自由研究

  • 2007/08/25(土) 23:56:00

イサコ役の桑島法子とフミエ役の小島幸子がナビゲーターとなり、「電脳コイル」のこれまでのあらすじ、主要キャラクター、電脳グッズ及び電脳ペット、などをおさらいする特番。

分かりやすい内容であった。
これで次回から、違和感なく「電脳コイル」が楽しめるというものである。

桑島法子も小島幸子もナビゲーターに徹し、終始おすましさんだったが、役のイメージが強いため、特に桑島法子は本当は何か企んでいるように見えて仕方なかった。

小島幸子は桑島法子より背が高いというのも、おもしろかった。

電脳コイル 13話「最後の首長竜」

  • 2007/08/04(土) 23:06:56

ヤサコとハラケン、デンパの友達である首長竜型イリーガル「クビナガ」と出会う!
クビナガの生息地に迫る危機!
ヤサコたちのクビナガ脱出作戦の行方は?!

【感想概略】
今回は、いい話であった。
近年のアニメには珍しく、「死」を正面から扱っていた。

なお、タマコが本当に17歳であることが判明、これにはかなり驚いた。

また今回もイサコはお休みであったが、イサコが出てきたら問答無用にキラバグを取り出そうとするため、お話がバトルアクションになってしまうからであろうか。

【巨大イリーガル「クビナガ」】
イリーガル研究のため集合するヤサコとハラケンだが、フミエは欠席。塾の夏期講習があるのだという。
小6で将来を考え、まじめに勉強するフミエは、かなりしっかりしているのではないか。

さて、ヤサコとハラケンは「カンナの日記」にある道を調べているうちに、巨大なイリーガルがデンパに顔を近づけるのを目撃。
デンパが襲われているのか?!と焦るが、実はこのイリーガルはデンパの友達で、デンパは「クビナガ」と呼んでいた。ダイチにも内緒にしており、誰にも内緒だよとデンパは念押しする。

【デンパとクビナガの出会い】
デンパがクビナガに出会ったのは半年前、通常空間に打ち上げられている所を助けたのであった。
性格はおとなしく、電脳ペットが近づくと逃げ出すほどである。

このクビナガ、黒いところしか移動できず、光にも弱い、という性質があり、生息できる環境はかなり限られていた。
クビナガの生息地は、黒い地面のグラウンドで、一日中かならず日陰になる場所があった。だからクビナガは生きていることができたという。
半年前にはクビナガの仲間は大勢いたが、今はクビナガ一匹だけであった。

【フミエ、卒倒】
ヤサコはフミエをグラウンドへ連れて行き、手で目隠しした。
フミエの驚く顔が見たかったのである。

目の前に巨大なクビナガが現れても、フミエは微動だにしない。
「恐れ入ったわ、フミエちゃん」とヤサコは惚れ直す。
さすがフミエ、根性の座り方が違う、という訳ではなく、立ったまま気絶したのであった。

「びっくりしたでしょ」とうれしそうなヤサコ。
日陰にぐったりと横たわり、ヤサコに風を送られながら、「私、大きな物は苦手なのよ」とつぶやくフミエは、意外な弱みがかわいらしかった。

【「しょせんは作り物の命、感情移入すると損」】
が、フミエの反応は意外と冷淡であった。
「しょせんは作り物の命、感情移入すると損」と、何故か否定的なことばかり言うフミエ。
いつもは穏やかなデンパは、珍しく強い口調で反論する。
だがフミエは「でも、生き物はいつか死ぬのよ」とつぶやき、「私いま、夏期講習で忙しいの。もっとおもしろいものかと思って来たけど、損しちゃった」と捨て台詞を残し、去ってしまう。

いつものフミエらしからぬ言動である。

ヤサコは、フミエが電脳ペットをサッチーに殺されたことを話して弁護するが、落ち着きを取り戻したデンパは、フミエの言葉にも正しさのあることを認めていた。

【クビナガ絶体絶命の危機】
だが、グラウンドの再開発が開始され、事態は急変する。
間も無く、今の生息地でクビナガは生きていけなくなってしまうのだ。

ヤサコたちは街中を探し回り、ようやくクビナガが生息できる古い空間を見つけた。
あとは、ここにクビナガを連れて行けばよいのだが、これが問題であった。
クビナガは、サーバが黒と認識する地面しか移動できないため、移動できるルートがどうしても限られてしまうのだ。

さらに、市の景観計画により黒いアスファルトの道に白いタイルが敷き詰められていき、クビナガの通れる道はますます限られてしまった。

【コネを当てにする】
ヤサコたちは、コネを利用することにした。

まず最初の人物に会いに、ヤサコたちは清純女学院を訪れる(すごい校名だ!)。
現れたのは、何と女子校のミニスカ制服姿のタマコであった。
驚愕のハラケン「オバちゃん?!」ヤサコ「コレが?!」「コレとは何よ!」と突っ込むタマコだが、視聴者も驚きだ!本当に17歳だったのか!

だがタマコは、道路は自分の管轄外であり、例えケンちゃんの頼みでも無理、ときっぱり断った。
例え溺愛するハラケンの希望であっても道理を曲げないタマコは、偉いと思う。

次に、ヤサコの父に頼むのだが、最近頻発する大規模な電脳空間異変のため、他部署の管轄である道路のことに口出しはとても出来ないという。
なおこれらの事件、渦中にはヤサコたちがおり、ヤサコはつぶやく「普段の行動が裏目に出たわ…」。

【フミエ参上!】
ここでフミエが登場。手伝ってやる代わりにメタバグの1割上納をデンパに要求。
「あんたって人は…」と呆れるヤサコである。
それにしてもヤサコ、ついにフミエをアンタ呼ばわり、もはやすっかり遠慮の無い仲だ。

さてフミエは、新しいルートを探すまで時間稼ぎをしてやると、ハッキングにより工事を妨害。
エレベータを止めるのは効果があるかもしれないが、イタズラ電話や、タバコの自販機を遠隔操作など、どちらかというと子供っぽいイタズラが多く、「あれで本当に工事遅れるのかしら…」と疑いの目のヤサコであった。

【クビナガ脱出作戦】
が、事態はさらに悪化。
間も無く工事現場へサッチーが出入り出来るようになると言う。

もはや一刻の猶予もないと、ヤサコ、フミエ、デンパ、ハラケンはまだ真っ暗な早朝3時に集合。
栄養ドリンクをゴクゴク飲み干すフミエはエンジン全開、一方のヤサコ、ハラケン、デンパは眠そうな顔がおかしく、また普通に子供らしいところにはちょっとほっとした。

クビナガを連れて移住先へ急ぐヤサコたち。
タイムリミットは日の出までである。
だが、ハラケンは冷静にヤサコへつぶやく。クビナガはあまりに無理をしたため、例え無事にたどり着けても長くはもたない、と。

【クビナガ消滅】
努力も空しく、間に合わなかった。
川岸にたどり着いた時、日が昇り始めた。
クビナガは、林立する煙突の影に向かって猛然と進みだし、朝日の中で消滅した。

悲嘆にくれるデンパ、涙するヤサコ、悲しむハラケン。
そして、しょせんは作り物の命、感情移入したら損なだけ、と言いながら涙が止まらないフミエは、なんていい子なんだろうとおもった。

最後のヤサコのモノローグを聞くと、死の間際にたとえ幻あっても、仲間たちの姿を見ることのできたクビナガの最後は、まだ救いのあるものだったのかもしれないと思えた。
そして種族は違えど、自分のために泣いてくれる友達と出会えたのは、幸せなことなのではないか。


来週は高校野球のため、お休みである。
次回放送は8/25で「電脳コイル自由研究」だそうだが、総集編か特番だろうか。

電脳コイル 12話「ダイチ、発毛ス」

  • 2007/07/28(土) 23:51:34

イリーガルを求め古い空間を探すダイチ、ヒゲ・イリーガルに感染!
ヒゲはヤサコたちに感染し、町全体へ感染!

【感想概略】
今回の主役は、前半はダイチ、後半はヤサコであった。

ヤサコはこれまで優等生的な一面か、おませさんな顔が目立つことが多かったが、今回は、何かに没頭すると思わず徹夜してクマをつくり、危ない目で不健康そうな笑みを浮かべるという、意外な一面を見せてくれた。

そして今回の物語は、予想を全く越えたストーリーで笑えると同時に、人類文明について考えさせられ、おもしろかった。

また、超微細イリーガルが顔面に作った古い空間を「ヒゲ」として表現し、さらに超微細イリーガルが人の顔の上に文明を築くなど、ビジュアル的にもおもしろかった。

【こりない少年ダイチ】
前回、フミエに土下座したダイチ。

「もうダメだ~、オレは転落人生だ~、末路は南極で凍死するんだ~(?)」と暗い考えばかりにとらわれていたが、デンパの励ましであっさり復活した。

なのであるが、ダイチは再びイリーガルを捕まえてメタバグを採集しようと言い出す。
前回の失敗から、ほとんど何も学んでいないダイチであった。

が、今度ばかりはデンパが強行に反対。

またイリーガルをいじめるなら、ぼくは帰ると言い切り、本当に背を向けると、さすがのダイチも折れ、頭を下げてもうイリーガルをいじめないと誓うのであった。

真の友デンパによって、どうにか真人間の道にとどまっているダイチなのである。

【ダイチ、唇を奪われる】
さて、イリーガルをいじめないと誓ったダイチであるが、やはりイリーガル探しを開始。
なぜかついて来る京子とともに、一日中神社の境内や床下の古い空間を探し回るのであった。

遊び疲れて眠りこけた京子を、ダイチは背負ってヤサコ宅へ送り届けるのだが、「まさか誘拐?!」といきなり疑いの目で見られ、礼さえ言われないのであった。
ヤサコがダイチをどう思っているか、何やら表れている気がする。

翌日も、ダイチはデンパと、何故かついて来る京子とともに、一日中イリーガルのいそうな古い空間を探し、またまた眠りこけた京子を背負ってヤサコ宅へ届けた。

ダイチは、京子が勝手についてきたと真実を話すのだが、ヤサコは滅茶苦茶疑わし気だ。
そして、ダイチの背で目を覚ました京子は、何を思ったか、いきなりダイチの口に吸い付いたのである!
その瞬間、ダイチもヤサコも驚愕、一瞬思考停止した。

が、ヤサコは即座に京子をダイチから引き剥がした。
京子をしっかりと抱きしめたヤサコは、キッとダイチを睨んだ。
その目は、大事な妹を守ろうとする姉の目であった。

「もう京子には近づかないでね!」とヤサコは怒りの声を投げつけ、荒々しくドアを閉じるのであった。

「こっちこそ被害者だ~」というダイチの言葉も、ヤサコの耳には届かない。
もはやダイチは完全に犯罪者扱いであった。

【「全裸とは家庭だ!」】
帰宅しても、ダイチに安息の時はない。
風呂上りのダイチチは、居間を堂々と全裸で歩き回るのである。
そこには、年頃の息子への配慮など、微塵も無かった。

「きたねえもん、見せんな」、というダイチに、「全裸で過ごせない家庭なんて、家庭じゃあない!家庭とは全裸、全裸とは家庭だ、グワハハハハ」と、あくまで豪快なダイチチである。

さらに、「まだ生えてもいねえくせに!(笑)オレなんかお前の年には、ボッサボサだったぞ、グハハハハ」などと年頃の息子を相手に、何の配慮も無くデリケートな話題をぶつけるのであった。

そして夏のある日、ダイチは自分の異変に気付き、デンパの前に姿をあらわさなくなってしまうのである。

心配した真の友デンパは、フミエに相談するが、明日の登校日にはダイチも登校するだろうから、何か分かるだろうと、あくまで落ち着いた対応のフミエであった。

【ダイチ、発毛ス】
さて登校日、憔悴しきったダイチが現れるが、電脳メガネをかけると、なんと口のまわりに無精ヒゲが生えている。メガネの生徒たちは皆、度肝を抜かれた。

放課後、フミエとヤサコは、ダイチをメガバアの元へ連れて行く。
心配したデンパと、ハラケンも一緒であった。

【ヒゲの正体】
さっそくダイチのヒゲを調べるメガバア。

「まだ子供だと思ってたら、この坊主も、もうこんな年かい、フエヘヘヘ」と頬を紅潮させ、「グエヘヘヘ、若い肌はええのう」と小学生相手に何やら危ない興奮をみせるメガバアだが、あっという間にヒゲを正体を調べ上げた。

ヒゲと見えるのは、極微小イリーガルの作った古い空間であること、さらに極微小イリーガルを拡大してみると、互いに会話をしていることをつきとめるのである。

【ヒゲの感染拡大】
ヒゲの正体に驚愕するヤサコたちだが、「おねえちゃん」と声をかけてきた京子の顔を見て絶句!
幼女の顔に、何と無精ヒゲ!
「伝染するのよ!このヒゲは!!」と叫ぶフミエ。

チュウしたら大変なことになるというヤサコの言葉を聞いた京子、面白いイタズラを思いついた笑みを浮かべ、デンパの口に吸い付く!
哀れデンパは、白目を剥いて卒倒した。

次の獲物を狙う京子だが、「仕方ない…、集団的自衛権発動よ!」というフミエたちからメガビームの集中砲火を浴び、縛り上げられるのであった。

キスしなければ平気と思っていた一同だが、ヤサコの指先に毛が生えていることに気付く。
そして1時間後…。

ヤサコはヒゲ面で「もうお嫁に行けない!」と泣きじゃくる。
「あきらめちゃだめよ、ヤサコ!」と目に涙をためながら励ますヒゲ面のフミエ。
「そうだよヤサコ!きっと何とかなる!」と慰めるヒゲ面のハラケンに、「アンタは男だから、そんなのんきなこと言えんのよ」と気休め言うなと怒るヒゲ面のフミエ。
未だ茫然自失のダイチと困った顔のデンパという、収拾のつかない状況であった。

【ヒゲの文明を発見!】
ヤサコたちは、メガバアのワクチン完成を待っていた。
その時、「でけた!」というメガバアの声。

ワクチンができた?!と喜ぶヤサコたちだが、メガバアはヒゲ型イリーガルが村や都市を造り、文明まで築いていることをつきとめたと説明する。
驚くヤサコたちに、ヒゲ型イリーガルの言葉を翻訳するソフトが出来たと発表。
「余計なもの作ってんじゃねえ~!」と思わず叫ぶヤサコたちであった。

【ヤサコ、ヒゲの文明にはまる】
その夜、何となくヒゲを観察するヤサコは、チャット機能でヒゲに言葉を伝達可能なことに気付き、ヒゲたちにたびたび助言。
すっかりヒゲの文明育成に夢中になり、ヒゲたちから神として崇められ、思わず徹夜してしまうのである。

目の下にクマをつくりながらヒゲ文明の魅力をフミエに語るヤサコの目が、危なくて好きだ。

【ヒゲ、街中で大感染!タマコ、大激怒!】
フミエは、大黒市内の様子を見て絶句。
ヒゲは町中に広がり、男性女性関係なく爆発的に感染していたのである。

ヒゲを退治するためサッチーは大忙し。
電脳ヒゲの生えた顔面に、ビームを叩き込みまくっていた。

こっそり逃げようとするフミエの前に、やはりヒゲ面のタマコが現れ、「またお前らか!(怒)」と叫びながらフミエの襟首を引っつかんで離さず、「もう我慢できない!お前ら告訴する!」と目を睨みながら大激怒。
ヒゲが生えていると、フミエを捕まえ顔を近づけるタマコが変質者に見えるから不思議である。

【ヒゲ文明に夢中】
再びメガシ屋にあつまったヤサコ、フミエ、ハラケンの「コイル電脳探偵局」と、ダイチ、デンパの「元祖黒客」たち。
深刻な表情の一同そっちのけで、ヒゲ文明に夢中のヤサコ。
一同、おもしろそうだな、と興味を惹かれる。

そして…。

ヤサコもフミエもダイチも、ヒゲの駆除などすっかり忘れ、ヒゲの文明育成に夢中になるのであった。
「ねえ聞いて!最近、飛行機が飛んだのよ!」と目を輝かすフミエ。
「ケンカするなよ~」と困り顔のダイチ。
「戦争って本当に無駄なんだね…」と、何かを学んだようなハラケン。
「あとちょっとで、ロケットが出来るかも」と喜ぶヤサコ。

その時。
ヤサコの左頬からロケットの炎がシュルシュルと舞い上がった。
皆が感動、祝福ムードの瞬間、炎はヤサコの右頬へ落下、核の炎が舞い上がった…。

何と、ヒゲたちは核戦争をはじめてしまったのである。
自らの行いに恐怖するヒゲたち…。

【闘争のヒゲ文明】
争いを止めるよう訴えるヤサコだが、その言葉はヒゲたちに省みられない。
「ヤサコは死んだ」などと説く哲学者の言葉が信じられてしまったせいでもあった。

ミサイルをメガビームで次々と撃墜するフミエたちだが、ビーム切れは時間の問題であった。

その時、どうにかヤサコの言葉に反応があったが、それは、争いを止めれば滅ぼされるだけです、という言葉。
さらに、ヤサコさん達はケンカをしないんですか?仲間同士だからって、必ず仲良く出来るんですか?とヒゲは問いかける。

「このまま放っときましょうよ、こんな文明、ケンカして、自滅した方がいいのよ!」というフミエに、「ひどいわフミエちゃん」というヤサコ。

が、気がつくと、ミサイルの発射はぱったりと止んでいる。

ヒゲたちが戦争の愚かさに気付いてくれたのか?!ヤサコの言葉が通じたのか?と思った瞬間!
ヤサコの頬から放たれたミサイルは、フミエの顔に着弾、核の炎を上げた。

何と何と、ヒゲたちは、今度は星間戦争をはじめてしまったのである。
まるで「装甲騎兵ボトムズ」の百年戦争だ。

お互いの間に障壁を築き、星間ミサイルによる滅亡を何とか阻止しようとするヤサコたち。

「どこで…どこで間違えてしまったの…。私のかわいいヒゲたち…」と涙するヒゲ面のヤサコ。
もはやヒゲの駆除などすっかり忘れ去られていた。

【ヒゲ文明、約束の土地へ旅立つ】
星間戦争で互いに壊滅的打撃を受けた各ヒゲ文明圏たち。
文明レベルを維持できなくなるほどの深刻な状況になってようやく、ヒゲたちはヤサコの言葉に耳を傾けた。
そして、新しく進むべき道を示してくれるよう、ヤサコに頼んでくるのである。

「最後は神頼みかよ、勝手なもんだ」というダイチに、「そう、人間と同じようにね…」というハラケン。

ヤサコたちは、近所のおじいさんの禿頭を新天地として紹介、ヒゲたちはヤサコに大感謝であった。
しかし数日後、様子を見てみると、ヒゲたちは置き手紙を残し、さらに約束の土地を探して旅立った後であった。

夕暮の土手で、ヒゲたちの置き手紙を読むヤサコたち。
ヒゲの文明を最も可愛がっていたヤサコだけでなく、フミエも、ダイチも、デンパもハラケンも、神妙な表情である。

ヒゲたちの文明は、ヤサコたちの心に何かを残した。

今回の物語の展開であるが、例えイリーガルであろうと、知的生命体が神の導きで問題を解決する、という終わり方よりは、良心的な結末だったと思う。

電脳コイル 11話「沈没!大黒市」

  • 2007/07/21(土) 23:56:14

イタズラ坊主の思いつきが、大事件を呼ぶ!
ダイチ、金魚のイリーガルを捕獲!飼育!巨大化!
いま明かされる、オバちゃんとメガバアの衝撃の過去!

【感想概略】
今回は、まさに「コイル電脳探偵局」と「元祖大黒黒客」という子供同士のグループの物語であり、ちょっとしたイタズラが大事件へ発展、子供だけでは手がつけられなくなるが、大人の力を借りつつも、最後は子供がカタをつける展開は、スリリングで笑えておもしろかった。

また、古い空間を空中に浮かぶ巨大な水の塊と描く表現も、ビジュアル的におもしろかった。今後も、バリエーション豊かな電脳世界を見たいところである。

【ダイチの大儲け作戦】
今回の影の主役はダイチであった。

さて、「元祖黒客」を旗揚げしたダイチだったが、メタバグが簡単には見つるはずもなく、資金不足に苦しんでいた。

心配する真の友デンパだが、ダイチは得意げに大儲けの作戦を語る。
それは、イサコのようにイリーガルからメタバグを採集することであった。

ダイチは、アキラに電脳ペット「ミゼット」でフミエとヤサコの会話を「収集」させ、イリーガルからメタバグが採集できること知ったのだと自慢げに明かす。
デンパは冷静に「盗聴だね…」と鋭いツッコミをいれていた。

但し、ダイチが盗聴で得た情報は、かなり大雑把なものだった。
なのであるが、ダイチはこれを自己流に解釈。

イリーガルの生き胆はメタバグと断言!
イリーガルに手を素早く突っ込めばメタバグを採集できる!
素早く手を突っ込む練習もした!と力強く言い切るのである。

困った様子のデンパは、ダイチの解釈と作戦に、いまいち納得できない様だが、それでもダイチに付き合う、まさに真の友であった。

【金魚型イリーガルを捕獲】
さてダイチとデンパ、イリーガルからメタバグ採集と決めたはよいが、イリーガルがそう簡単に見つかるはずもない。

ここに思わぬ味方(?)が登場する。スーパー幼女・京子であった。

黒い生き物を見たこと無いか?とダイチから聞かれ、京子は「あるよ」と即答。
京子はイリーガルのいそうな古い空間を探し当て、ダイチはそこで何と金魚型イリーガル捕獲に成功するのである。

ダイチと京子、実は名コンビ?

【イリーガルを飼育】
ダイチ宅へ金魚型イリーガルを持ち帰ったダイチとデンパだが、この金魚、自力で周囲に古い空間を電脳水の塊として発生させ、少し大きくなった。

これを見たダイチは、金魚が大きくなればそれだけ大量のメタバグが手に入ると喜び、金魚の飼育をはじめるのであった。

間もなくダイチは、金魚にテクスチャを餌として与えると大きくなることを発見。
さらに、この金魚は赤い餌が好きで黒い餌は嫌いなことまで突き止めるのである。
ここら辺は、さすが生物部というところだろうか。

ダイチはデンパを連れて、餌用に建築物などのテクスチャを剥がして廻るのだが、ここでダイチが語った電脳講座は「電脳コイル」の電脳世界の仕組みを知るうえで勉強になり、素直にダイチに関心した。

せっせと金魚の世話をして、その成長を喜ぶダイチだが、デンパは不安げである。
金魚を見つめるダイチの目が危なくて好きだ。

ダイチの目論見どおり、金魚はどんどん成長した。
が、しまいには恐竜のように巨大化。
巨大魚となってダイチ宅を飛び出し、攻撃してきたキュウちゃんをバリバリと喰らい、古い空間を次々に増殖させ、大黒市を混乱に陥れはじめるのだった。

【フミエの要求「報酬は土下座だ」】
茫然自失のダイチを救うため、デンパはフミエに助けを求めた。
引き受けても良いと言うフミエだが、報酬として、何と土下座を要求。

真の友デンパは、ダイチのためならと躊躇せず土下座。
ヤサコはその友誼の厚さに心打たれるが、フミエにはそんな男気は微塵も理解されなかった…。

ダイチも土下座だ!ダイチはどこだ?!と無情な要求のフミエであり、ヤサコのとりなしにも全く耳を貸さないのであった。

【巨大魚VSサッチー】
さてその頃、ハラケンとラブラブ電話中のオバちゃんの元へ、緊急事態発生の報告が入った。
オバちゃんは、勇ましく出動!
まずは事件発生地へ急行し、矢吹丈との試合後のホセ・メンドーサのようにやつれたダイチを逮捕するのである。

続いて巨大魚イリーガルを倒すため、サッチーを電脳水へ突撃させた。
ところがサッチーは、電脳水にプカプカと浮かんでしまい、普段の素早い動きが発揮できない。
それでもサッチーは光線を発射、見事巨大魚に命中させる。
ところが、これまではあらゆる敵(イサコを除く)を葬ってきた必殺光線も、巨大魚のあまりの巨体に致命打とならない。
水中では向かうところ敵無しの巨大魚は、恐竜のような顎でサッチーに喰らいつき、圧勝するのであった。

【イサコ、傍観】
イサコも悠々と泳ぐ巨大魚イリーガルに気付いたのだが、さすがにその大きさにはちょっとびびったようである。

しかし、巨大魚の体内にメタバグが無いことを冷静に分析、そのまま放置した…。
大怪獣が街で暴れようと、自分の得にならないことはしないイサコ女王様であった。

【オバちゃんとメガバアの因縁】
サッチーを撃破されたオバちゃんは、目の前に現れたメガバアに協力を要求する。
ここでオバちゃんとメガバアの、衝撃の過去が明かされる。
何とオバちゃんこと原川タマコは、かつてコイル電脳探偵局・会員番号弐番だったのである。

ところがメガバア、タマコのことを全く思い出せない。本当か?とぼけているのか?
「メガバアに過去はないのよ!昔のことは次々と忘れるんだから!」と、何故か勝ち誇ったように宣言するフミエ。

「ワシは過去よりも、未来に生きる女なのじゃよ」と前向き発言(?)のメガバアであるが、ふいにタマコのことを思い出し、メガバアの家のコタツでお漏らしした過去を暴露した。
さらにタマコへ頭を下げて頼めと要求するのである。
4年前に貸しがあったな、とメガバア。
タマコは、あの時のことを許してくれるのかとつぶやき、深々とメガバアへ頭を下げた。

メガバアとタマコの過去に何があったのか、いずれ明かされることを期待したい。

【巨大魚退治!その前に土下座だ】
メガバアは、メタバグを練って電脳お札を作成。
これで巨大魚が退治できると思った瞬間、フミエはお札を奪い、タマコにダイチの無罪放免を要求する。
事は急を要する非常事態であり、タマコはこれを渋々受け入れた。

フミエはやはりダイチを心配しているのか?と思った瞬間!
フミエは、さらに要求を突きつけた。
それはダイチへの謝罪要求であった。

ヤサコのとりなす声も、フミエには全く届かない。

さあ土下座しろ、早く謝れとフミエとタマコは、ダイチを責め立てた。この二人実は似てる?
そして遂にダイチは、土下座してフミエへ謝罪するのである。
フミエは、心の底からから嬉しそうであった。

【巨大魚退治!】
ここからがコイル電脳探偵局及び元祖大黒黒客の活躍である。

電脳探偵たちは、電脳お札が効力を発揮する場所を探り当て、お札を貼ると巨大な水の栓が出現!
栓を抜くと電脳水はどんどん排水されていき、水を失った巨大魚はたちまち小さくなり、遂にサッチーの光線で退治されたのである。

【燃え尽きたダイチ】
ダイチは、真っ白に燃え尽きたように空ろな目で座り込んでいた。

しかし、フミエはダイチへ一片の同情も示さず、「ヤサコぉー、そんなの放っといて早く乗りなさいよー」と終始カラッとしているであった。
ヤサコは、あまりの気の毒さにダイチへ励ましの声をかけるが、その時の横顔が水木しげるの絵に似ているところが好きだ。

金魚を失い、落ち込むダイチ…
と思ったら、「へっへっへ…誰が本気で謝るか!」と邪悪な高笑いのダイチであった。


次回も笑える話のようであり、楽しみである。