FC2ブログ
  1. 無料アクセス解析

馬賊(渡辺龍策/中公新書)

  • 2007/04/14(土) 22:22:39

中国近代史や実在のアウトローに興味があるので、この本を読んだ。
著者は幼児のころ、北洋軍閥の頭目・袁世凱に抱っこされたのだが、その時に肩を脱臼、大人になっても痛むことあるというエピソードの持ち主である。

これまで馬賊については漠然としたイメージしかなかったのだが、この本によると史実の馬賊とは、以下のようなものであったという。

馬賊の実態は、中国の特に東北地方の、村落自警団の精鋭部隊である。

日本軍は、日露戦争(1904~1905)で馬賊を利用。その後の中国侵出でも、馬賊を利用し続けた。
日本に利用される馬賊は、「謀略馬賊」と呼ばれる。そして日本人の中には、大陸に渡って馬賊のリーダーとなり、日本軍に協力した者もいた。

軍閥割拠、満州国(1932~1945)建国の頃まで、馬賊は活躍した。
しかし、日中戦争(1937~1945)以後、馬賊は活躍の場を失っていった。

そして中華人民共和国の成立(1949.10月)により、馬賊は完全に消滅したという。

馬賊と中国近代史について、勉強になった。

中国人民解放軍(平松茂雄/岩波新書)

  • 2007/04/13(金) 22:25:11

この本を読んだのは、古代から現代に至る中国史全般に興味があり、歴史を左右してきた要素である軍事について関心があるからである。
中国についての知的好奇心を満たしてくれることを期待しつつ、本書を読んだ。

【感想】
人民戦争とはどのようなものか、前近代的な人民解放軍の実態、中国沿岸の島をめぐる国府軍との戦い、朝鮮戦争・中ソ紛争・中印紛争・中越紛争での人民解放軍の戦いぶり、中国の核開発、ソ連との対立、アメリカとの接近、小平による軍の近代化、軍と政府の権力闘争などについての記述が興味深く、面白かった。

風林火山 第14回「孫子の旗」

  • 2007/04/08(日) 21:47:59

関東管領・上杉家が信濃へ侵攻!
同盟者・諏訪頼重の裏切り!
武田晴信は諏訪家滅亡の内部分裂工作を画策!
孫子が大好き、晴信と勘助!
遂に登場「風林火山」の旗!


【あらすじと感想】
関東管領・上杉家の軍勢が信濃へ進攻してきた。
すると武田家の同盟者・諏訪頼重は、盟約を無視して関東管領と和議を結び、
信濃の武田領を奪ってしまう。

これまで諏訪頼重は、武田信虎に圧迫される可哀想な人のように
描かれていたが、信虎追放が嬉し過ぎたのか、
「風林火山」の登場人物に相応しい野心的な行動をとりはじめた。

武田領を奪った時の諏訪頼重の笑顔は、実に活き活きとしていた。
信虎に圧迫されていた頃は、苦渋の表情ばかりだったのに…。
それでこそ、信虎さまの娘婿である。
諏訪頼重がもっとも輝く時。それは武田家を裏切っている時である。

裏切り者・諏訪を滅ぼすため、
武田晴信は山本勘助の献策を採り、諏訪家の内部分裂を図り、
諏訪氏庶流の野心家・高遠頼継の寝返り工作を開始する。

今回、勘助と教来石景政は、密使として高遠頼継の領地を訪れた。
そして二人は一芝居打ち、高遠が自発的に諏訪頼重に謀反を起こすよう誘導した。
ここらへんは、ユーモラスに描かれ、おもしろかった。

前回、勘助を疫病神呼ばわりしていた三条夫人は、
今回、勘助の悪口を晴信に吹き込んでいたが、
かえって晴信にたしなめられていた。
三条夫人が、今後さらにもっとおもしろいことをやってくれることを
期待したい。

風林火山 第13回「招かれざる男」

  • 2007/04/01(日) 21:49:11

山本勘助VS鬼美濃・原虎胤の一騎打ち!!
三条夫人、暗黒面に開眼!?


【感想】
前回、猛将・原虎胤に勝負を挑まれた勘助。
今回、勘助は何だかんだと言いくるめて勝負を翌日に延期させ、
その間に下準備を整えた。そして、
いざ勝負の場では、笑える策略で傷つけることなく原を屈服させ、
同時にその知恵で武田家家臣の心を掴んだ。

なお、この勝負を見ていたら、
勘助に利用された挙句に殺された青木大膳が思い出された。

今回注目されたのは、晴信の正室・三条夫人である。
史料には、三条夫人の人柄を伺わせるエピソードは無いそうである。
つまり、どう描くかは自由なのだが、他の作品では、
三条夫人は、嫉妬深い女性に描かれることが多い気がする。

従来の人物像とは違う三条夫人を見たいとおもっていたところ、
本作の三条夫人は、おっとりしているが、時々鋭い発言をするお姫様という、
他の作品とは少し異なる人物造型が面白いとおもっていた。

だが「風林火山」の登場人物たるもの、三条夫人もまた一筋縄ではいかないようである。

三条夫人は、勘助に対し漠然と不安を抱いていたが
第二子が病で失明すると、それを勘助と結びつけ、
勘助に対し、露骨に嫌悪の情を示していた。
勘助には何の責任も無いのに。

三条夫人は勘助イジメに参戦するのだろうか?
勘助と和解することはあるのだろうか?
意外な一面を見せた三条夫人。今後の活躍を期待したい。