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電脳コイル 17話「最後の夏休み」

  • 2007/09/22(土) 23:58:16

玉子、イサコと全面戦争!
ハラケン、イサコと同盟?!

【感想概略】
今回、物語はいよいよ佳境へ突入。久々に登場した大黒黒客はパワーアップして活躍、玉子はクールで格好良く、そしてハラケンの真の目的が明らかとなってきたようで、おもしろかった。
次回、イサコはどうなるのか、ハラケンはどうするのか、ヤサコに活躍の場はあるのか、フミエに出番はあるのか、楽しみである。

ふと思ったのだが「もてる生物部の男子」というのは、アニメには珍しい気がする。

【ハラケンの悪夢】
ハラケンは夢を見ていた。

霧の立ち込める、ひと気の無い街で、女の子の声が聞こえてくる。
ハラケンは声に向かってさ迷い、交差点にたどり着く。
顔を上げると、黒い影が立っている。
影は口の辺りだけが白く、女の子の口が見える。
その時、交差点のハラケンに自動車が突っ込んで来た。
轢かれる瞬間。

ハラケンは悪夢から覚めた。
この夢をハラケンは何度見ているらしい。
夢の中の女の子は、やはりカンナだろうか。

ハラケンはこれをただの夢とは思っていないようである。

【病院のハラケン】
ハラケンは、病院で精密検査を受けた。
検査の結果、異常は無かった。

医師はハラケンに言う。
電脳メガネと体調の不具合の因果関係は、現在証明されていないと。
そして玉子から、場合によってはハラケンからメガネを取り上げるように言われたことを明かすが、自分も一日中メガネを手放せず、人のことは言えないと笑う。

本作で電脳メガネとして描かれる「拡張現実感」の技術は、実際に医療での利用が考えられているという。
医師が電脳メガネを手放せないという描写は、現実の拡張現実感の研究と重なり、興味深かった。

【プールのヤサコとフミエ】
ヤサコとフミエは、小学校のプールに来ていた。
フミエは、ビニールボールをぶつけた男子をプールに突き落とすなど、いつもながらの元気である。
一方ヤサコは、前回のイサコの告白と拒絶のことを考え、元気がない。

【玉子、ハラケンを案ずる】
ハラケンは検査の後、電話で玉子と通話していた。

「今朝、顔色が悪かったみたいね?」と玉子はハラケンを案ずる。
するとハラケンは言う。
夢を見ただけなんだ、カンナは僕に会いたがったっている、会って話をしたがっていると。
ちょっと病的なかんじのハラケンである。

玉子は、もうカンナのことは忘れなさい、もしこの間のようなことが起きればメガネを取り上げると、いつもの甘さが感じられぬ厳しい口調である。

ハラケンは、「関係ない、自由研究なんだ」と反論。
だが玉子は、自由研究など口実だろうと指摘する。

【ヤサコ、古い空間にイサコたちを見かける】
プールの後、ヤサコはフミエと別れ、図書館へ向かった。

その途中、ヤサコは古い空間に気付いた。
古い空間はサッチーが初期化しまくっており、まだ残っていることに少し驚くヤサコである。

ヤサコはそこに、イサコとガチャギリ、ナメッチの姿を見つけた。

【ヤサコ、キラバグについて調べる】
ヤサコは図書館で怪しげなサイトを閲覧していた。
先日の、イサコの兄が「あっち」へ魂と電脳の身体が行ってしまい戻れなくなった、というイサコの言葉が気になるらしい。

ヤサコの閲覧するサイトには、キラバグやミチコさんの噂や伝説について記されていた。
「キラバグを集めるとミチコさんを呼び出すことが出来、ミチコさんは何でも願い事をかなえてくれる。」
「キラバグは、隔離された空間に接続するプログラムであり、『あっち』との通路を開く。」

調べ物に没頭するヤサコは、ハラケンに肩をたたかれると、驚いて大きな声を出してしまう。
周囲に謝るヤサコとハラケンは、何て礼儀正しい子なんだろうとおもう。

【ヤサコ、ハラケンに告白?!】
ヤサコは、イサコの目的についてハラケンに語った。
イサコの目的は、「あっち」に行ってしまったお兄さんの意識を取り戻すことではないか、と。

「私ったらばかみたいよね」というヤサコに、ハラケンは言う。
意識が「あっち」へ行った者の悲しい思いは、その原因となった者が癒さねばならないとしたらと。

ヤサコは、思いつめた様子のハラケンを案ずる。
ハラケンはイサコと同様、悩みを誰にも言えずに過ごしてきたのではないかと。

ここでイサコの名が出てくる辺り、ヤサコの内面の複雑さが伺える気がする。

ヤサコは言う。
自分たちにとって、この夏は小学校最後の夏休みであり、楽しいことやおもしろいことをして過ごしていいんじゃないか。

するとハラケンは、ヤサコに言った。
イリーガルや都市伝説について調べるのは単なる好奇心であり、「カンナなんか」関係ない。
そして、明日ヤサコの見つけた古い空間を見に行き、何も見つからなければ自由研究は適当にまとめてしまい、ダイチやデンパも呼んで、みんなで楽しく過ごそうと。

「心配してくれてありがとう」と礼をいうハラケンである。

ヤサコは「私、ハラケンのこと…」と言いかけるが、鳩の飛び立つ音にかき消された。

【玉子、出撃】
翌日、ガチャギリとナメッチは、古い空間でイリーガルを追っていた。
指揮をとるのはイサコである。

そんなイサコたちの様子を、玉子はレーダーで伺う。
その背後には、3機のサッチーを従えている。
玉子は、イサコの暗号式がメガバアのメタタグを源流とすることを突き止め、サッチーに対暗号式対策を施していた。

「イサコ、私が止めてあげる。あなたのやろうとしていることは、間違っている」
玉子はつぶやき、サッチーを突撃させた。
玉子とイサコの全面戦争の開始である。

今回の玉子は、終始クールで格好良い。

【ハラケン、ガチャギリたちを尾行】
イリーガルを追うガチャギリとナメッチの前に、ハラケンが現れた。
「俺たちをつけていただろう!」と胸倉をつかむガチャギリだが、ハラケンはいう。
イサコに会わせてくれ、と。
ガチャギリとナメッチは、ハラケンの只ならぬ様子を気味悪がり、走り去った。

【イサコの噂】
ガチャギリとナメッチは物陰に隠れ、暗号式の罠を張り巡らしてイリーガルを待ち伏せていた。
待つ間、ナメッチは気味悪そうにイサコについての噂を話す。

イサコはキラバグを集めてミチコさんを呼び出そうとしている、その時には生け贄が必要なのだ、と。

だがガチャギリは「くだらねえ」と一蹴。
暗号式を使えるようになればもっと儲けられる、それだけが狙いだと、あくまでクールなガチャギリである。

ふと思ったのだが、せっかく20話以上も話数があるのだから、ガチャギリやナメッチを主役とし、この二人はそれぞれ何を思って電脳ライフを送っているのか、特にガチャギリは何故そんなに儲けたいのかを描いたお話を見たい気がする。

【大黒黒客VSサッチー軍団】
ガチャギリとナメッチの前に、キュウちゃんが現れ、光線を撃ってきた。
玉子の対暗号式対策の効果である。

暗号式で見えないはずなのに何故だ?!と驚きながら、とりあえず逃げ出す二人。
すると今度はサッチーが出現、いつになく執拗に追ってくる。

逃げながらガチャギリとナメッチは、地面に記述した暗号式を発動。
暗号式は光を放ちながらサッチー3機を緊縛、身動きを封じた。

喜ぶ二人だが、何とさらに2機のサッチーが出現。
形勢は逆転した。

サッチーの群れはガチャギリとナメッチの抵抗を排除し、光線で暗号式をデリートしはじめた。

【ハラケン、イサコと取引】
イサコはイリーガルからキラバグを取り出し、次の行動へ移ろうとしていた。
それはミチコさんを呼び出すことだろうか。

が、サッチーが暗号式を片端からデリートするため、イサコは危機に陥っていく。
焦るイサコだが、そこへハラケンが現れる。

ハラケンは言う。
君と取引したい、サッチーのアクセスコードと引き換えに「あっち」へ連れて行ってほしいと。
思わぬ人物の思いがけぬ申し出に、今度ばかりは驚くイサコである。

一方、図書館の前でハラケンを待ち続けるヤサコは、例の古い空間はカンナの事故現場の近くと気付く。

【予告】
次回、ハラケンはコイル電脳探偵局を離脱、イサコ軍団に合流し、行動をともにするのだろうか。
楽しみである。

体調不調

  • 2007/09/21(金) 23:37:44

今日は体調が不調である。
帰りの電車で気分が悪くなり、帰宅後、すぐ眠ってしまった。
数時間後、目がさめたのだが、大分楽になった。

思い当たる原因は、寝不足と風邪である。
いつも、本を読んだりネットを閲覧しているうちに、つい夜更かししてしまう。
眠れる時は早く寝るのが身のためだと、今日ばかりは強く思った。

今日の買い物

  • 2007/09/20(木) 23:09:52

「レッドガーデン」2巻(綾村切人/幻冬舎コミックス)
アニメのマンガ化作品の第二巻。1巻がおもしろかったので続きも面白いことを期待して購入。




「カルドセプト」6巻(かねこしんや/マガジンZKC)
ゲームのマンガ化作品。2年ぶりの新刊。間が空きすぎて、前巻がどんな話か忘れてしまったので、まずは5巻を読む予定。

感想は後日の予定。

今日の買い物

  • 2007/09/19(水) 23:07:25

殿といっしょ1巻」(大羽快/メディアファクトリー)
戦国武将の4コママンガ。
表紙オビの「こんなモン買う金があるなら眼帯買え!!!」と怒鳴る伊達政宗。
裏表紙オビの「四人合わせて島津四兄弟!!!」。
「キサマ責任とって一日で城を建てろ!!!できなければ焼く!!!」と秀吉に怒鳴る信長。
などなどに心惹かれて購入。
力いっぱいバカバカしい内容への期待が高まるというものである。

ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」2巻(原作:横山光輝/脚本:今川泰宏/漫画:戸田泰成/チャンピオンレッドコミックス)
怪しいおじさん達が大活躍した1巻がおもしろかったので購入。
表紙も裏表紙も女気皆無の男祭りで、期待を高めてくれる。

エル・カザド」(廣瀬周/チャンピオンレッドコミックス)
テレビアニメのマンガ化作品。
オビは、アニメでナディ、エリスを演ずる伊藤静と清水愛の推薦文なのだが、「ムチムチで…プリンプリンで…エロエロで大好きです!」。
エル・カザドってそういう話だったっけ?
なお、表紙は下乳で微笑むナディと、妖しい目つきでナディに抱きつくエリスである。
期待したい。

感想は後日の予定。

柳絮(井上祐美子)

  • 2007/09/18(火) 23:56:59

中国の南北朝時代、4世紀中頃~5世紀初の東晋後期の激動の時代を生きた名門貴族の女性・謝道ウンの婚礼の日から晩年に至るまでの年月を描いた物語。

【感想概略】
中国史を題材とした小説に、東晋時代を描いた作品はあまりなく、それだけでも貴重な作品である。
本作は、このあまりなじみのない時代をしっかりとした時代考証に基づき、魅力的な人々を取り上げて活き活きと描いており、おもしろかった。

【貴族の才女】
物語の面白さの大きな要素は、登場人物の魅力である。
歴史を題材とした作品では、人物描写が無味乾燥になる恐れがあるが、本作の主人公・謝道ウンは、少女の頃から晩年まで、活力を失わない魅力的な人物に描かれている。
物語は晩年を迎えた主人公の一人称で語られるのだが、利発で勝気な少女が人生を重ねる間に、人間として深みを増していくようすには好感がもてた。
この作者の作品では、女性の方が活き活きとしている気がする。

主人公以外の登場人物たちも魅力的に描かれている。
小説に登場することの少なかった桓温・謝安・劉裕といった東晋時代の人物たちが、体温をもった生身の人間として、活き活きと描かれているのである。

【激動の東晋時代】
歴史小説の面白さの一つは、その時代独自の雰囲気がかんじられること、あたかも時代の只中にいるような追体験が出来ることである。

本作の主人公・謝道ウンの生きた時代は、激動の時代である。
東晋王朝の統治のもと、一見社会は安定しているが、有力貴族同士の対立、社会不安の増大、対外的には五胡十六国の諸王国の脅威、などなど、国内国外情勢は常に緊迫しており、当事者にとっては大変だが、読者にとっては波乱に飛んで面白い時代であった。

本作では、朝廷の実力者・桓温の簒奪未遂、ヒ水の戦い、桓玄の簒奪、孫恩の乱、劉裕の登場、などなど東晋時代の数々の事件を、貴族の一女性である主人公の目を通し、自らの人生の行方と直結した緊迫感をもつ事態として描かれており、主人公の視点から東晋時代の激動を追体験でき、この時代独特の社会の雰囲気がかんじられた。

また陶淵明など、日本でも有名な東晋時代の有名人がちらりと出てくると、思わずうれしくなった



鉄砲隊と騎馬軍団 新説・長篠合戦(鈴木眞哉/洋泉社/2003/5/31)

  • 2007/09/17(月) 23:40:46

本書「鉄砲隊と騎馬軍団」は、長篠合戦は、従来言われているように足軽鉄砲隊と騎馬軍団の戦いであり、以後の戦いを一変させた『戦術革命』だったのかを、史料を検証し論考した本である。

【感想概略】
戦国時代、織田・徳川連合軍と武田軍との間で繰り広げられた長篠の戦いは、現代の日本では「武田騎馬軍団」と「織田家の鉄砲足軽隊による鉄砲三段撃ち」との戦いとして、有名である。

ところが本書によると、確実な史料を検証すると、実はこれらは明治以降に生まれた俗説であるという。
従来の通説が、確実な史料の検証により、次々と覆されていく内容は、おもしろかった。

【長篠の戦いへの素朴な疑問】
長篠の戦いでの鉄砲三段撃ちについては、個人的に不思議に思うことがあった。

長篠の戦い以後、信長の戦いでも、秀吉の天下統一戦争でも、関ヶ原の戦いでも、大阪の役でも、同じ戦法で勝った戦いを聞いたことがなく、依然として軍勢同士のぶつかり合いが語られることが多いからである。

【従来の通説は、当時の史料には見えず】
本書では、確実な史料にあたって、長篠の戦いを検証している。

すると、「武田騎馬軍団」や「鉄砲三段撃ち」などといった長篠合戦についての従来の通説は、史料的信憑性の低い軍記物語にしか記されていないという。

【騎兵部隊は、戦国大名家には存在し得ない】
合戦当時の史料によると、そもそも武田家には騎馬兵のみで構成された「騎馬軍団」などなく、騎兵突撃など行っていないという。

戦国時代、武田家に限らず各戦国大名家では、騎乗するのは身分がある程度高い者であった。だから、騎兵のみを集めて騎兵部隊を作るなど、そもそもできないことだったのである。

【鉄砲三段撃ちは後世の説】
そして当時の史料には、信長が「鉄砲三段撃ち」を行なったという記述は見られない。

「鉄砲三段撃ち」や「武田騎馬軍団の騎兵突撃」は、明治以降入ってきた西洋軍法の影響を受けてそのような解釈がでてきたらしいという。

【通説は俗説】
本書は当時の史料にあたり、長篠の戦いでは、鉄砲隊による騎兵部隊の突撃の制圧などそもそも行なわれておらず、それどころか「騎兵部隊」も戦国時代には存在し得なかったと検証している。

なぜ、長篠の戦い以後、同じ戦法で勝った戦いを聞いたことがなく、鉄砲隊が以後戦いの主力となったという話も聞かないのか。
長年個人的に不思議の思っていたが、本書からその答えの一つを知ることができた気がした。



風林火山 第37回「母の遺言」

  • 2007/09/16(日) 23:59:02

大井夫人、勘助と対面し、晴信の行く末を託す!
関東管領・上杉憲政、北条氏康の軍勢に敗北、越後へ逃亡!
長尾景虎、上杉憲政と対面!
勘助、今川家と武田家の政略結婚を北条家に通知、同時に北条との和睦を打診!
太郎の傅役・飯富虎昌、武田と今川が対立した場合の太郎の立場を案ずる!
大井夫人、死去!

【感想概略】
前回は戦国女性たちのお話であったが、今回は武将たちの生き様のお話であった。
武将たちそれぞれの格好良い瞬間が描かれ、見せ場が多く、おもしろかった。

そして大井夫人のお話でもあり、現代とは異なる乱世を生きた人間が最期に至る境地の一つが描かれ、興味深かった。

【勘助、初めて大井夫人と対面】
冒頭、大井夫人は、勘助と初めて対面した。
そして大井夫人は、由布姫は、諏訪にいてこそ武田家との縁を大切に思ってくれる、四郎も同じといい、晴信の行く末を勘助に託した。
これは、四郎に家督を継がせるために武田家中に乱を起こさぬように、勘助に釘を刺していたのだろうか。

【大井夫人、三条夫人に遺言】
ある日、大井夫人は、三条夫人と談笑していた。
大井夫人は、太郎と今川家の姫の婚礼が決まったことを祝福する。
そして「これで武田家と今川家が永劫安泰であればよいのう。そなたの苦労も報われるというもの」と三条夫人をいたわった。

「お北様の苦労に比べれば」という三条夫人に、大井夫人はいう。

「私は、苦労などしておらぬ。
苦労など、忘れた。
私には、栄誉も苦難も、この世への執着も、時の移ろいさえもない。
何も無くなって、ようやく心の平安を得たのです。
いずれそなたにも、左様な時が来よう」

そして「それまで、苦労など、修行と思えばよい」といたずらっぽく三条夫人にささやき、「これがそなたに残せる、唯一の言葉です。どうか心を強くもって、晴信と生きてくだされ」という。

涙する三条夫人に、大井夫人は「泣けるだけ、そなたは若い」と微笑んだ。

【関東管領・上杉憲政、北条家に追われ越後へ逃れる】
上州では、関東管領・上杉憲政の勢力と北条氏康の軍勢が争っていた。
だが関東管領は劣勢となり、もはや敗北を覆すのは不可能であった。

関東管領の重臣・長野業政は、憲政に進言する。
もはや負けは必至であり、越後へ落ち延び再起を期するべきであると。
そして業政は上州の自領に残り、北条への抵抗を続ける覚悟だと。

上杉憲政は、業政のこの進言を受け入れた。
そして、「これまで苦労をかけた」と業政に礼を言うのだった。

これまで困った殿様だった憲政だが、この瞬間は格好良かった。
長野業政はいつもながら知友兼備の武将で格好良く、美しい主従の絆であった。

間もなく、上杉憲政は越後へ落ち延びた。
一方、憲政の嫡男・竜若丸は、家臣の進言により、上州へとどまるのである。

【真田幸隆たち、長野業政を案ずる】
甲斐の真田幸隆の屋敷に、幸隆と妻・忍芽、嫡男・信綱、そして同輩・相木市兵衛が集まった。
そこで真田家に仕える忍・葉月は、幸隆たちに、上州の情勢について、関東管領が越後に逃れた後も、長野業政が上州に留まっていることを報告する。

幸隆たちは、この長野業政のことを心配していた。
かつて幸隆親子は、武田家に敗れ流浪していた頃、長野業政の世話になった。
そして最近も、海野家再興の際に、業政の力を借りている。
つまり業政は、真田家にとって大恩人なのである。

だが、武田は北条と和睦しようとしており、長野に味方して北条と敵対する訳にはいかない。
なかなか妙案の浮かばない幸隆たちである。

【勘助、三国同盟を打診】
勘助は、小田原城の北条氏康を訪れた。
氏康は小山田信有の死について触れ、「気の毒なことであったのう」とねぎらう。
他家の陪臣の死であっても、気配りを忘れない氏康である。

勘助は、今川家と武田家の政略結婚を通知した。
同時に、武田と北条の和睦を打診する。

笑う北条家重臣・清水吉政だが、勘助は越後の長尾景虎を新たな脅威と説き、景虎に備えるための同盟の必要を訴えた。

景虎の名を聞き、思案の氏康である。

【長尾景虎、関東管領・上杉憲政と対面】
越後に逃れた上杉憲政は、長尾景虎と対面した。

義を重んずる景虎は、春日山城に上杉憲政を呼びつけるのではなく、府中の屋敷に滞在する憲政の元を自ら訪れた。
そして景虎主従は下座につき、上座の上杉憲政に対し礼をとるのである。

上杉憲政は、関東管領に対する敬意のかんじられる景虎主従の態度に、満足そうである。
そして憲政、北条氏康を討つため、嫡男・竜若丸を救うため、すぐにでも出陣することを景虎に求めた。

このとき直江実綱と柿崎景家が、景虎の後ろから心配そうに見つめているのがおもしろい。
多分、すぐ出兵します、などと景虎が言い出すことを心配していたのだろう。

そもそも、直江にとっても、柿崎にとっても、関東管領などというものは、あくまで越後での勢力拡大に利用すべき権威なのである。
上州での戦いなどという、長尾家臣団にとって何の得にもならない出兵など、問題外なのだろう。
直江と柿崎は、会話に割って入り、「すぐの出陣はお控えくだされ」と訴えた。

だが景虎には、直ちに上州へ出陣する気はなさそうである。
まずは景虎、なぜ憲政が上州に残らなかったのか、なぜ竜若丸を落ち延びさせなかったかについてを、やんわりと批判した。
すると憲政、景虎の指摘に怒り出し、「嫡子を助けるのか!助けんのか!」と怒鳴り散らした。

だが景虎は動じない。
景虎は義を重んじ、旧来の権威を尊重するが、無批判に権威に従う訳ではない。
だからこそ、たとえ相手が関東管領という権威の高い者であっても堂々と思うところを述べ、無批判に憲政の命令に従わないのである。

ここで宇佐美定満は、竜若丸は既にこの世にいないと憲政に告げ、密偵が調査した竜若丸最後の様子を伝えた。

竜若丸最期の詳しい様子を聞き、憲政は激しく悲しむ。
困った殿様の憲政であるが、子への情は本物である。

そして景虎は、「北条氏康は、この景虎が、いずれ成敗つかまつる」と宣言した。

「いずれ」という言葉はただの社交辞令である場合が多い。
だが景虎の場合は、本気全開であることがビシバシ伝わるのである。

景虎は、義のためなら猪突猛進ではなく、自軍と敵軍の勢力バランスを踏まえた上で冷静に対応する知恵ある者と描かれおり、格好良かった。

【氏康、竜若丸と一騎打ち】
上州にとどまった竜若丸だが、家臣に裏切られ、北条氏の捕虜となってしまった。
家臣たちは北条氏康へ、竜若丸の身柄と引き換えに、自分たちを北条家家臣に加えてほしいと訴えた。

氏康は、竜若丸の顔を見た。
竜若丸は、未だ闘志を失わず、氏康を睨みつけている。

氏康は竜若丸の縄を斬り、太刀を与えると、自らも太刀をとった。
そして言った。
「さあ来い、竜若丸!」

竜若丸は、何度も氏康に斬撃を打ち込み、弾き返される。
が、ついに氏康の眉間に一太刀浴びせた。

再び斬りかかる竜若丸は、氏康の一撃を受け、討死した。

氏康は、討死した竜若丸を讃えた。

「見事な最期じゃ。
これぞ、まことのもののふぞ。
この氏康、生涯忘れはせぬ!」

そして氏康は、竜若丸を差し出した裏切り者たちを斬り捨てさせるのだった。

【武田家嫡男・太郎、今川家との婚礼が決定】
今川義元の姫と、武田家嫡男・太郎の婚礼が、正式に決定した。

これを喜ぶ三条夫人だが、太郎の傅役・飯富虎昌は嬉しそうでない。
飯富は、武田と今川が対立した場合の太郎の立場を案じているのである。

【勘助、晴信に北条との政略結婚を進言】
甲斐に帰還した勘助は、晴信に北条との政略結婚を進言する。
娘を政略の道具として、他国へ人質に差し出すことに苦渋の表情の晴信である。

晴信は勘助に、母・大井夫人へ北条との盟約のことは伏せておくように言う。
今川家との婚儀が近い今、余計な心配をかけさせたくないという。

晴信は言う。母はもう長くはない。
母は自分が家督を継いでから、いやそれ以前から、ひと時も、心安らかであったことが、ない。せめて最期だけは、心安らかに、御仏の元へ行かせてやりたい、と。

【久々登場、信虎さま】
大井夫人は夢を見た。
夢の中で、太郎は今川との戦に反対し、晴信は「戦をするのは、この世の常じゃ!」と太郎を怒鳴りつけた。
太郎と晴信に、かつて父・信虎を批判した晴信と、信虎が重なる。
そして太郎は、太刀を抜いて晴信に斬りかかった。

これらは、後の武田軍の今川領侵攻をめぐる晴信と飯富の対立、太郎の廃嫡の伏線のようである。

そして、久々に信虎さまを見たが、なつかしく、自然体に暴君な人柄が凄すぎて笑ってしまった。
あの存在感には、抜きん出たものをかんじる。
年末に放映されるであろう総集編の第一部は是非、大河ドラマ「武田信虎」にしてほしいものである。

【大井夫人、死去】
死期の迫った大井夫人は、持仏堂で不動明王に語り始めた。

わたくしは、あらゆる人の争いを、見て参りました。
あらゆる人の欲を、憎しみを、見て参りました。
あらゆる、見たく無いものを、見て参りました。
故に、もはや人の心を恐れることは、なくなりました。
されど、あなた様の御心だけは、見えませぬ。

大井夫人は倒れ、死去した。

乱世に翻弄され、敵将の妻となり、夫は多くの妾を囲い、夫と息子が争い、息子は側室の娘婿と争い、その娘は心労で死んだ。
大井夫人の心中は、測りようがない。

【予告】
次回は、信濃の独立領主としての村上義清の最終決戦のようである。
合戦描写に期待したい。

ハヤテのごとく! 第25話「心を揺らして」

  • 2007/09/16(日) 17:45:49

ナギ、誤解によりハヤテを伊澄に売却!
マリアに諭され、反省し落ち込むナギ!
ギルバート、ナギへのハヤテの愛の深さを測るため、ナギに狂言誘拐を持ちかける!
暴走巨大ロボVSハヤテ!

【感想概略】
原作未読。
今回は、ナギの誤解によるハヤテ追放の危機と和解という、いつものパターンのお話であるが、マリアの他に、伊澄とワタルとサキも巻き込み、ギルバートも一応善意から首を突っ込み、兄妹の仁義から咲夜も登場するという、規模の大きな騒動が楽しめた。

欲をいえば、せっかく登場した巨大ロボの戦闘をもう少し楽しみたかったが、それはまたの機会に期待したい。

【マリア、ナギを諭す】
ナギは、ハヤテが伊澄さらに咲夜と浮気したと誤解し激怒。ハヤテを伊澄に売り飛ばし、精神的にも深く傷つけてしまう。
ワタルのレンタルビデオ店に転がり込んでいたナギだが、なぜか居場所を知らないはずのマリアが訪れる。

ナギの潜伏先を教えたのは、ナギのSPたちであった。
お前たちは私の味方ではないのか!と怒鳴るナギにたじろぐSPたち。
が、マリアの一睨みで、SPたちはマリアの味方についた。
眼光一つで屈強の男たちを従わせるマリアに、サキは尊敬のまなざしである。

マリアはナギを諭す。
お金でハヤテを売り飛ばすのは、ハヤテの酷い両親がしたのと大差ないことだと。
ナギは、やり過ぎを反省すると同時にハヤテに嫌われたのではと、落ち込む。

マリアはナギの反省を見届けると、ワタルとともに伊澄邸のハヤテの元へ急行。
伊澄邸でハヤテと対面したマリアは、ナギの元へ戻るようハヤテを説得するが、ハヤテはなかなか決心がつかない。

【ナギの狂言誘拐】
ビデオ店に残ったナギとサキの前に、三千院家の遺産相続候補・ギルバートが現れた。

ギルバートは、ハヤテのナギへの愛を試すため、狂言誘拐をナギに持ちかける。
良識と自信のなさから渋るナギだが、ギルバートの言葉にブチ切れ、狂言誘拐に乗るのだった。

【牧村志織の巨大ロボ】
ナギたち三人は、東京地下の大空洞へ移動。
なぜこんなところに?というサキに、愛を測るには、障害が大きくなくては!というギルバート。

そしてギルバートは巨大ロボに搭乗した。

「お前、またハヤテと戦う気か!ハヤテが怪我でもしたらどうするつもりだ!」というナギに、「心配無用デース、人に優しい仕様になってマース」というギルバート。

実はこの巨大ロボ、牧村志織が友人(ギルバートのことか?)に頼まれて作ったものである。

この巨大ロボ、かつてハヤテと戦った介護ロボ・エイトのシステムを流用していた。
それもエイトが、ハヤテとナギへの煮えたぎる憎悪と復讐心を抱いていた頃のものであり、危険極まりない代物であった。

おまけに牧村は、寝ぼけながらつくったため、その凶暴性をコントロールするための制御チップを付け忘れていたのである。

【ナギ、伊澄と咲夜への誤解が解ける】
この地下大空洞に、なぜか咲夜も現れる。
何とこの地下大空洞は、伊澄邸の真下なのだという。
だがそれ以上に驚くべきことに、ギルバートは咲夜の異母兄で隠し子であり、咲夜は兄のやることを見届けにきたのだという。

なぜこんなことになったのか?尋ねる咲夜。すると、
ナギ「それは…、ハヤテが伊澄と浮気して…」
咲夜「はぁ?!」
ナギ「伊澄だけではない!お前とだって、ハヤテはよく遊んでいると!」

「よく遊んでるで、どつき漫才で」とからっと答える咲夜。
ほっとするナギを見て、咲夜はニヤニヤとイヤらしい目で笑い、「13歳の分際で、『遊んだ』っていう言葉を、そういう風にとらえとったんかいな~」「マ・セ・ガ・キ」と、ナギをからかうのであった。

【巨大ロボ、暴走】
ところが巨大ロボが暴走、ギルバートの制御を受け付けなくなった。
ツインテールのクソガキを殺すという巨大ロボだが、咲夜がナギのツインテールをほどくと、ナギを見失ってしまう。

この巨大ロボ、電子頭脳が安物のため、ツインテールでしかナギを見分けられないのだった。
こうなると巨大ロボに害はなさそうだが、咲夜たちは狂言誘拐を中止することにする。

サキは携帯で、伊澄邸のワタルたちに心配しないよう連絡を入れる。
が、大音声で「殺す」といいながらナギを捜し求める巨大ロボにより、携帯をとり落とし、落ちた携帯は壊れてしまう。

ワタルたちは、ナギが誘拐され殺されそうだと誤解した。
顔面蒼白のマリアたちが振り返ると、ハヤテの姿はなかった。

今度は咲夜が携帯で連絡を入れるが、巨大ロボはここにいる人間全てを殺せば、ナギを抹殺できることに気付く。
咲夜は、すごくまずい状況だから助けに来い、と連絡を入れた。

【ハヤテVS巨大ロボ】
暴走ロボの巨腕がパンチを繰り出し、絶体絶命のナギ。
そこに、布に包んだ棒状のものを背負ったハヤテが現れる。
布の中身は何と、ベルト給弾式の機関銃である。

巨大ロボは、牧村志織による他のロボと違い、ミサイルやレーザーなどの飛び道具は全く装備していなかった。
巨体怪力のみが唯一の武器であるところを見ると、ギルバートはあくまでナギとハヤテを仲直りさせるための悪役を演じるだけのつもりであり、ハヤテに怪我をさせるつもりはなかったことが伺える。

が、怒りに燃えるハヤテは、ギルバートを誘拐犯と決めつけ、巨大ロボの頭頂へ機関銃を連射、弾丸を叩き込みまくった。
どうも巨体ほど装甲は頑丈でなかったらしく、巨大ロボは蜂の巣になり、爆発四散した。
ここら辺からも、巨大ロボの設計目的は、ハヤテ抹殺ではないと思われる。

そしてナギとハヤテは和解。
元の鞘に収まったナギとハヤテを見て、微笑む伊澄である。

今回の件、伊澄の真意は何だったのだろうか。
伊澄はハヤテを好ましく思っているが、ナギとハヤテをお似合いと思っており、二人の間に割って入る気はないようである。
ハヤテを買う、と言ったのは、実はナギに反省を促すためだったのかもしれない。

【今回気付いた小ネタ】
◆東京地下大空洞の石像は、「勇者ライディーン」の人面岩。
◆東京地下大空洞に転がるメカの残骸は、「装甲騎兵ボトムズ」のスコープドッグ、「ゲッターロボ」のゲッター1、「マジンガーZ」のマジンガーZなど。「イデオン」、「ガンダム」、「UFOロボ・グレンダイザー」もあった気がする。
◆予告の「ハヤテの女装にドッキドキ」は「ツバサクロニクル」の予告ナレーションより。

「ハヤテのごとく!」のギルバートが気になる

  • 2007/09/16(日) 17:44:39

【善意の人ギルバート】
25話で再登場したギルバートのことが気になった。

以前、ナギから財産継承権を奪おうとしたギルバートであるが、25話では何と、純粋にナギへの善意から行動しているのである。

ハヤテに嫌われたのではと悩むナギのため、ギルバートは巨大ロボまで用意し、自ら悪者役すらかってでる。
狂言誘拐という手段には問題があるが、実はギルバートは、世話焼きの善人のようである。

そして巨大ロボの暴走は牧村の責任であって、ギルバートの本意ではなかった。
それなのに、ハヤテに誘拐犯と決めつけられ、妹・咲夜からも誰からもかばってもらえず、ハヤテの機関銃で巨大ロボもろとも蜂の巣にされるギルバートは、可哀想な気がした。

今回、ギルバートは全く悪くないのではないか。

更に今回、ギルバートは咲夜の異母兄であり、隠し子であることが咲夜の口から明らかになった。
この環境を見ると、ギルバートには大いに同情の余地がある気がする。
それにしても咲夜の父というのは、婚外子を設けて認知すらしない、とんでもない男のようである。

「ハヤテのごとく!」のナギとマリア

  • 2007/09/16(日) 17:43:57

25話の、誤解によるハヤテ追放騒動を見ていると、ナギはお目付け役のマリアがいなければ、気分一つで使用人に生殺与奪の権をふるう、とんでもない暴君になっている気がする。
マリアがナギを諭さねば、ハヤテは追放されたままの可能性すらあったのではないか。

ナギの環境は、13歳の少女の成長には決してよいものではないのだろう。
莫大なお金を自由にでき、数億円という大金すら、はした金。
間違ったことをしでかしても、それを指摘してくれる親はいない。

これでは、何でも自分の思い通りにならないと気の済まない、思いやりの心を持たぬ自分勝手な人間になっても、無理はない気がする。

マリアはナギのワガママについて、絶対に容認できないことは断固として許さない。
だが、マリアはナギを思い通りにできるわけでない。
例えば、ナギは学校をさぼりがちだが、マリアといえども登校を無理強いは出来ないようである。

ナギは果たして、自制心を身に付けることが出来るのだろうか。
このまま大人になったら、危険極まりない気がする。

それとも、マリアは一生、ナギから目を離せないのだろうか。
もしかしたら、出来るだけ長生きをしてナギの暴走を抑えることが、マリアの宿命なのかもしれない。