FC2ブログ
  1. 無料アクセス解析

機動戦士ガンダムOOセカンドシーズン 第12話「宇宙で待ってる」

  • 2008/12/22(月) 23:59:54

【感想概略】
今回の「ガンダムOO」では、カティ大佐率いるアロウズ部隊とスメラギの指揮するプトレマイオス及びガンダムとの戦いが描かれ、戦場で再会した沙慈とルイスのそれぞれの葛藤と苦悩が描かれ、ツインドライブの力を目の当たりにして動揺するリボンズが描かれ、衛星兵器メメントモリによる被害の拡大とカタロンの動きが描かれ、メメントモリによる無差別殺戮に憤るセルゲイ大佐は上官からは緘口令を徹底することを命じられ良心と軍規の板挟みとなって苦悩する姿が描かれ、おもしろかった。


【プトレマイオス追討作戦】
前回、カティ・マネキン大佐はカタロン部隊を率い、ラグランジュ3のソレスタルビーイング小惑星秘密基地を奇襲した。
するとスメラギは、プトレマイオスとガンダムを指揮して応戦。
小惑星基地のメンバーたちを逃がすため、自ら囮となってアロウズ部隊に立ち向かう。

そして戦闘の最中、刹那の駆るダブルオーは、沙慈の搭乗するオーライザーとドッキング。
ダブルオーライザーとなってツインドライブの力を発揮、さらにトランザムを発動、圧倒的な強さを見せる。

だがツインドライブによるGN粒子の影響か、戦場ではパイロット同士の心の声が聞こえあい、沙慈とルイスは互いの存在に気付くのである。

【ダブルオーVSガラッゾ】
ツインドライブによる不思議な現象は、長続きするものではないらしく、すぐにパイロット同士の声は聞こえなくなった。

刹那はダブルオーライザーを駆り、猛然と飛翔。
行く手をさえぎる敵機を撃破し、プトレマイオスの救援に向かう。

するとブリング・スタビティの駆るガラッゾが出現。
五本の刃のビームサーベルを抜刀。
刃を一本に収束させると、ダブルオーライザーに襲い掛かった。

刹那はダブルオーライザーをさらに加速。
GNソードを構えて突撃、ガラッゾの刃と真正面から激突、刃で押し合う。

ガラッゾのパワーは尋常ではなく、前回は怪力自慢のセラヴィを力で圧倒したほどである。
だがダブルオーライザーのパワーはそれ以上、ガラッゾを力押しで押していく。

ブリングは瞬時に間合いをとり、強烈な一撃を繰り出す。
が、ダブルオーライザーは瞬時にかわし、ガラッゾから距離を取り、飛翔。
猛烈な高機動戦闘を展開、ガラッゾを翻弄。
そして砲撃。
ガラッゾのモニターカメラを破壊、視界を封じ、さらに砲撃。

次々と命中弾を浴びせ、手足を破壊。
ついにガラッゾは爆発四散した。

だが間一髪、ブリングは小型艇で脱出するのである。

【ケルディムVSコーラサワー】
ロックオンはケルディムを駆り、銃で敵MSの群れに応戦する。
その時、ケルディムの銃が被弾、爆発四散した。
何と、コーラサワーの仕業である。

コーラサワーはジンクスを駆り、そのままケルディムに組み付く。
そしてケルディムの両脇に、槍を構えたジンクスが2機出現した。
どうやら、武器を封じた上で、左右から串刺しにする作戦のようであり、絶体絶命の危機に焦るロックオンである。

その時、ダブルオーライザーが飛来、ケルディムを狙う敵機を撃破。
この隙にケルディムはコーラサワー機を一撃、戦闘力を奪った。

【ダブルオーVSガデッサ】
刹那は、何者かがプトレマイオスを狙っている声に気付いた。
そしてダブルオーライザーで飛翔、声の元へ向かう。

一方、リヴァイブ・リヴァイバル大尉の駆るガデッサは、GNメガランチャーにエネルギーをチャージ、その照準をプトレマイオスに向けていた。

その時、リヴァイブは何者かの接近をかんじとり、身構えた。
次の瞬間、ガデッサが足場としていた小惑星が震動。
何者かの刃が小惑星を十文字に斬り裂いていく。
ダブルオーライザーの仕業である。

間一髪、ガデッサは小惑星を離脱。
出現したダブルオーライザーめがけてGNメガランチャーを放つ。
だがダブルオーライザーはリヴァイブの必殺の砲撃をかわし、猛然とガデッサに襲い掛かる。

リヴァイブはガデッサでビームサーベルを抜刀。
必殺の突きを繰り出し、ダブルオーライザーに致命の一撃を浴びせた。

ところが、斬り捨てたのは何と敵機の残像である。
どうやらダブルオーライザーはツインドライブの力により、GN粒子によって質量を持つ残像を生み出せるようである。

ダブルオーライザーの残像にリヴァイブは翻弄され、ついに強烈な斬撃を浴びてしまう。
ガデッサは大破、爆発四散した。
一方リヴァイブは、ガデッサ爆発の直前、脱出艇で逃れ、戦場を離脱するのである。

【アロウズ部隊、撤退】
ダブルオーライザーの出現と奮戦、そしてガデッサおよびガラッゾの撃破により、戦場のパワーバランスは崩れた。
するとカティ大佐は全部隊に撤退を指示、兵を退くのである。
退くべき時は退く、カティ大佐である。

一方、スメラギはガンダム各機に引き続き警戒を指示。
そしてアレルヤから輸送艇が安全宙域に離脱したとの連絡を受けると、速やかに戦闘宙域を離脱。当初の目的であるメメントモリ破壊に向かうのである。

【ルイス、沙慈をソレスタルビーイングと思い込む】
ルイス准尉は撤退の最中、なぜ沙慈がガンダムに搭乗していたのか考えた。
そして、恐ろしい推測に思い至っていく。

刹那もソレスタルビーイングの構成員だった。
沙慈は、その刹那の隣人。
実は、5年前から沙慈はソレスタルビーイングと関係していたに違いない。
沙慈も、ルイスの父と母を殺した仇の一味だったのだと。

絶望的な結論に、ルイスは壊れた笑みを浮かべた。

【沙慈と刹那】
刹那は、沙慈の元を訪ねた。
実は刹那、沙慈をかなり気にかけているのである。

案の定、沙慈はルイスがアロウズにいたことにショックを受けて苦悩。
これは刹那たちのせいだと非難する。

刹那は沙慈に、ルイスをアロウズから取り戻すために「戦え」という。
だがこれは、暴力に訴え、力ずくで目的を果たせと言っている訳ではない。
刹那としては、目的のために行動することを「戦え」という言葉で表現しているのである。

そもそも刹那は、言葉によるコミュニケーションが苦手である。
これは刹那が、子どもの頃に少年兵に仕立て上げられ、戦闘技術以外を知らない生活が長かったためもあるのだろう。

だが沙慈には、刹那独特の言い回しなど理解できない。
刹那は一生懸命自分の言わんとすることを伝えようとするが、なかなか上手くいかない。
ついに沙慈は激怒、刹那を殴りつけ、立ち去ってしまうのである。

二人の会話を聞いていたのはロックオンである。
刹那は「立ち聞きなど趣味が悪い」と指摘。
一方、ロックオンは「聞こえちまったんだよ」と涼しい顔である。

そしてロックオンは刹那に、「あんたは不器用だな」と笑う。
ロックオンは、刹那が伝えたかったことを理解しているのである。

そしてロックオンは刹那に、罪滅ぼしのつもりなのかと尋ねた。
すると刹那は言う。
「過去じゃない。未来のためだ」

【ルイス准尉、ジニン大尉の遺品整理を見送る】
カタロン艦内。
ルイス准尉は、バラック・ジニン大尉の遺品が運び去られる光景を眺めていた。
そこにアンドレイ少尉が姿を見せ、ジニン大尉は戦死によって中佐に特進したと告げる。
複雑な様子のルイスである。

ここでアンドレイは、ルイスに戦場で聞こえた声について尋ねた。
あの声は何なのか、ルイスは敵と交信していたのではないか、敵に親しい知人がいるのではないかと。

だがルイスはアンドレイの指摘を強く否定。
さらにソレスタルビーイングへの憎悪を剥き出しにする。

するとアンドレイは、ルイスの右腕を掴むと静かに言う。
「華奢な腕だ。パイロットのものとは思えん。君は、アロウズにいるべきではない」

その時、アンドレイ少尉の表情が苦痛に歪んだ。
何と、ルイスが義手でアンドレイの腕を掴み、怪力で締め上げているのである。

ルイスは拒絶の視線をアンドレイに送り、立ち去った。

【リヴァイブとブリング】
リヴァイブは、「人間などに後れをとるとは!」と心底悔しそうな様子である。
そして、リボンズが事前にツインドライブのことを教えてくれていればと言う。
一方、ブリングは無言である。

その時、リヴァイブとブリングに、リボンズからダブルオー奪取の指令が降った。
この作戦には、ヒリング・ケアも参加するのだという。

リヴァイブはこの指令から、リボンズもツインドライブの力を知らなかったらしいことに思い至った様子である。

【メメントモリ、リチエラ王国を掃射】
アロウズは、メメントモリを再び掃射した。
今度の標的は、リチエラ王国の軍事基地である。

超巨大レーザー光線により、軍事基地は跡形も無く消滅。
そして、基地近くに設けられていた百万人規模の難民キャンプも壊滅してしまうのである。
どうやらアロウズの目的は、中東地域の軍事力をことごとく削ぎ落とすことのようである。

カタロン中東支部は、早速この情報を掴む。
幹部たちは、大虐殺に憤るが、地上からは何も出来ない。
カタロン宇宙艦隊のメメントモリ破壊作戦の成功を祈るばかりのクラウスたちである。

【スメラギ、メメントモリへの奇襲作戦を発動】
一方、プトレマイオスも、メメントモリの掃射と虐殺を探知した。
するとスメラギは、ガンダム3機にトランザムを発動させ、最大船速でメメントモリへ向かうのである。
まだ大激戦の直後だというのに、早速作戦を発動する闘将スメラギである。

もっとも、スメラギとしては合理的判断に基づく作戦なのだろう。
確かに激戦直後であり、ガンダムとプトレマイオスはまだ万全の体制とは言い難い。
だがそれは、アロウズも同様である。
またアロウズ将兵の多くは、あの激戦の直後に、奇襲された側が奇襲を敢行するとは思わないのではないか。

スメラギとしては、敵戦力と警戒態勢の整わぬ今こそ奇襲のチャンスと考えているというところだろうか。

【セルゲイ大佐、緘口令を命じられる】
セルゲイ大佐は、アロウズのメメントモリによる無差別殺戮に憤っていた。
もともとセルゲイ大佐は、アロウズによる弾圧を批判的な目で見ていたが、もはやメメントモリの件を、このまま済ませる気はないようである。

ところがセルゲイは上官から、将兵たちに対する緘口令の徹底を命じられてしまう。
この命令に抗議するセルゲイだが、連邦大統領の特命であり、これは命令であると言い渡されてしまう。

こうなっては、命令への服従を軍人の本分とするセルゲイ大佐としては、従うしかない。
だがセルゲイ大佐はやはり納得がいかず、良心と軍規の板挟みとなって苦悩している様子である。

【沙慈の脱走未遂】
沙慈は、こっそりとオーライザーに乗り込んだ。
プトレマイオスを脱走し、ルイスと会うためである。

以前、沙慈はルイスから両親を奪ったのは、チームトリニティであり、刹那たちではないことを知った。
だがルイスがアロウズのMSパイロットとなっていることを知り、改めて戦争への怒りと憎悪が再燃したようである。
沙慈としては、何者であろうと戦争に手を染める集団の傍にはいたくなく、そしてルイスに会って人殺しを止めさせたいというところだろうか。

沙慈はつぶやく。
「戦争なんか、やりたい奴が勝手にやってろよ。
僕たちは取り戻すんだ。あの頃を、あの日々を」

だが沙慈は、自分のその言葉からふいに思い出す。
自分の浅はかさのため、カタロン秘密基地の人びとが虐殺されたこと。
その時のティエリアの言葉を。
「そういう現実から目を背ける行為が、無自覚な悪意となり、このような結果を招く」

沙慈は脱走を思いとどまった。
だが、ではどうしたら良いのか分からない。
苦悩する沙慈である。

そして刹那は無言で、オーライザーに乗り込んだ沙慈を見つめていた。
刹那としては、沙慈がオーライザーもろとも脱走しても、咎めることは出来ないと思ったというところだろうか。

【ルイス、沙慈への想いを捨てる】
一方、ルイス准尉は、沙慈と二人で映った画像を眺めていた。
そして携帯端末を操作し、沙慈との思い出の画像を全て消去した。
次回以降、ルイスは沙慈であっても躊躇無く銃口を向けるのだろうか。

【メメントモリ、カタロン宇宙艦隊を掃射】
カタロン宇宙艦隊は、第一艦隊と第二艦隊の二手に分かれメメントモリに接近していた。
そして両艦隊は作戦予定宙域に到着。
まずはメメントモリにミサイル発射口を向け、集中砲火を浴びせようとする。

その時。
メメントモリの宇宙側に巨大な砲口がせり出し、エネルギーをチャージ。
そしてカタロン第二艦隊めがめて超巨大レーザー光線を掃射。
カタロン艦船は次々と巨大な光に飲み込まれ、爆発四散していく。
何と一瞬で、カタロン第二艦隊の半数は壊滅してしまったのである。

【プトレマイオス、メメントモリ掃射を探知】
一方、プトレマイオスも、メメントモリが掃射されたことを探知した。
そして、プトレマイオスクルーたちも、メメントモリが宇宙も掃射できることに、驚いている様子である。

ロックオンは、仲間が生きたまま焼き殺されることに、心底怒りを覚えている様子である。
そして刹那はつぶやく。
「これが連邦の、いや、イノベイターのやり方だ」


【予告】
次回「メメントモリ攻略戦」

雑記

  • 2008/12/21(日) 23:59:49

本日体調不調。
「機動戦士ガンダムOO」12月21日放送分は、明日更新の予定。

篤姫 第50回(最終回)「一本の道」

  • 2008/12/20(土) 23:59:02

【感想概略】
今回は「篤姫」の最終回であり、江戸城無血開城以後から明治時代、そして天璋院の死までが描かれたお話である。
明治の天璋院を描いた作品はあまり目にすることがなかったので興味深く、明治時代での天璋院の生き様が描かれ、天璋院に関わった人びとの姿が描かれ、おもしろく、見応えがあり、最後に楽しめた最終回であり、良かったと思う。


【勝、天璋院を訪ねる】
前回、天璋院たちは江戸城を去った。
そして今回のお話は、明治元年からはじまる。

赤坂の紀州屋敷に住まう天璋院を、勝が訪ねてきた。
手土産は立派な鮭と、酒の詰まった角樽である。
本寿院はみやげに大喜び、「勝どの勝どの」と心底嬉しそうな様子である。

そして勝は、駿河70万石に減封された徳川家の現状について、当主・家達は武芸学問の鍛錬に励んでいること、家臣たちは畑を開くなどして暮らしを安定させるため前向きに頑張っていることを報告する。
天璋院は家達の様子には笑みを浮かべるが、家臣たちの苦労には心が痛む様子である。

天璋院は勝に、時局について尋ねた。
すると勝は、薩摩が新政府の中心となるようだと言う。
複雑な様子の天璋院である。

この頃は、戊辰戦争が継続中であり、各地で旧幕臣が新政府軍に抵抗を続けているのだが、天璋院としては、まだ新政府に降伏して間もなく、公的な発言など許されず、戦闘停止を呼びかけることなどとても出来ないというところだろうか。

【帯刀、版籍奉還を久光に進言】
薩摩の鶴丸城。
家老・小松帯刀は、国父・久光に版籍奉還を進言。
まずは小松家の領地を返上すると申し出た。

久光は帯刀へ、静かに問う。
小松家の先祖たちに申し訳がないとは思わないのかと。

すると帯刀、過去に囚われては新しい国は作れないと言い、薩摩が率先して版籍奉還を行なえば、薩摩の先見の明を天下に知らしめることになるのだと訴えた。

久光は帯刀の進言を受け、版籍奉還の件を承認した。
ここで久光は帯刀に、大久保や西郷という下級藩士出身者たちが薩摩藩を動かしていることに、苦々しい気持ちがあることを明かした。
すると帯刀は、苦しそうな様子で話をきり上げ、退出してしまう。

一人残された久光は、亡き兄・斉彬につぶやく。
これが斉彬の夢見た新しき国の姿なのかと。

久光は、帯刀が自分に隠し事をしていること、そして時代は自分の想像を遥かに越えて大きく変わるであろうことを、それは必ずしも久光の望んだものではないことを察しながらも、帯刀に全てを委ねている様子である。
ここら辺、久光が格好良かった。

【お幸と兄、侍女・しの、天璋院を訪ねる】
明治2年。
薩摩から天璋院に客が訪れた。
何と、天璋院の母・お幸、兄・忠敬、そして侍女・しのである。
天璋院が母たちと会うのは、実に15年ぶりである。

お幸は天璋院の姿をみると思わず「於一…」とつぶやいてしまう。
だが、目の前の女性は徳川将軍家の大御台所である。
お幸と忠敬は両手をついて深々と頭を下げ、貴人への礼を執った。

すると天璋院はお幸の手を取って「於一で良いのです…」と言う。
天璋院とお幸は、たちまち元の母と娘に戻った。
そして忠敬も、ちょっと意地悪で口がわるいが、根は優しく妹おもいなところは相変わらずであり、天璋院をからかって笑いあうのである。

天璋院は、侍女・しのにも訪ねてくれたことに礼を言う。
しのは、かつて天璋院が薩摩藩主・斉彬の養女となり鶴丸城へ上がった時、ただ一人今泉島津家から天璋院に仕え続けた侍女である。その頃、天璋院にとって、しのはただ一人心を許せる相手だったのである。
天璋院はしのとの再会を喜び、しのと笑みを交わした。

お幸は、天璋院を「よくがんばりましたね」と誉めた。
すると天璋院は言う。
自分は母に教わったことを守ってきたのだと。
己の役割を果たすこと、片方聞いて沙汰しないこと、そして考えても分からない時は感じるままにせよということを。
だからこそ折々によき道が開けてきたと思うのだと。

お幸は、「そんなあなたの母であることを誇りに思います」と言い、家族三人は笑いあった。

【帯刀の死】
小松帯刀はいよいよ病が重くなり、大坂で入院していた。
看病するのは側室・お琴である。

責任感の強い帯刀は、新国家建設の途中で病に倒れたことが心底無念そうである。
そんなある日、薩摩から正室・お近がやってきた。
お近は、お琴と手紙をやり取りしていたことを明かし、お琴と二人で帯刀を看病するという。
このお近の配慮に、お琴も感激の様子である。

だが帯刀はもはや病床を離れることができない。
帯刀は、最後の力で西郷と大久保に手紙を書いた。

そして明治3年7月20日。
帯刀はお近にこれまでの礼を言うと目を閉じ、動かなくなった。
お近は「尚五郎さん…」とつぶやき、帯刀のために泣いた。

【大久保、天璋院を訪ねる】
明治3年8月。
赤阪の紀州屋敷の天璋院を、大久保が訪ねた。
大久保と直接会うのは、薩摩を旅立った時以来だろうか。

大久保は天璋院が姿を見せると手をついて頭を下げ、大御台所への礼を執った。

天璋院は大久保との再会を嬉しくは思うのだが、内心は複雑である。
今の大久保は新政府の実力者、一方、天璋院は敗者である徳川将軍家の人間なのである。
天璋院は大久保に、「新政府の大久保どのが、いかなる御用でしょうか?」と尋ねた。

すると大久保、薩摩の大久保正助として来たと言う。
そして居住まいを正し、帯刀の死を伝えた。
大久保は、自分が帯刀にできるせめてものこととして、天璋院の元に来たというところだろうか。

大久保は言う。
帯刀は最後の最後までこの国を案じていた、そして自分は帯刀の遺志を継ぐつもりなのだと。
一方、天璋院は衝撃のあまり、一瞬頭が真っ白になった様子である。

そして天璋院は一人になると、帯刀と交換したお守りを握りしめ、帯刀を思い、娘のように泣いた。

【大久保、薩摩の西郷を訪ねる】
新政府では、大久保と桂小五郎、そして岩倉具視たちが廃藩置県について協議していた。
廃藩置県は近代国家建設に必要であるが、岩倉は難しい顔である。
これは261藩の藩主たちに退いてもらうことであり、今の新政府にできるのかと。

そして桂は、廃藩置県を推し進めるには、人望と実力のある人物の力が必要と言う。
大久保は二人の言葉に、何事かを決意した様子である。

この頃、西郷は新政府から離れ、薩摩に帰っていた。
ある日、西郷は囲炉裏端で、帯刀からの手紙を眺めていた。
帯刀は、手紙の中で、西郷と大久保が力を合わせなければ新しい日本は実現しないのだと必死で訴えている。

すると大久保が訪ねてきた。
大久保は西郷に、薩摩は遠いと声をかけると、囲炉裏端にあぐらをかく。
そして懐から帯刀からの手紙を取り出し、西郷に示した。
これで西郷の心は決まった。

そして明治4年。
西郷は新政府に復帰。大久保と固く抱擁を交わすと政務に取り組み、廃藩置県を推し進めるのである。

この廃藩置県により、徳川家当主・家達は知藩事を免ぜられ、東京へ戻ってきた。
そして天璋院たちと暮らし始めるのである。

【西郷との別れ】
明治6年。
天璋院の元を、西郷が訪ねて来た。

西郷は廊下に控えて頭を下げ、天璋院からもう少し近くにと声をかけられても遠慮する。
西郷としては、天璋院を苦しめてしまったことへのケジメとして、あくまで貴人への礼を執るということだろうか。

そして西郷は薩摩に帰るといい、別れの挨拶に来たのだと言う。

天璋院は西郷の様子を見ると、何かあったのか尋ねた。
すると西郷は言う。
自分は古い男であり、古いものを易々とは捨てることができない。
だが自分は政府では他のものと衝突してしまい、自分がいると大久保も思うようにできないようなのだと。
どうやらこれは、征韓論で大久保たちと対立したことを言っているようである。

そして西郷は天璋院に、江戸総攻めを思いとどまらせてくれたことに礼を言い、今でも自分の主君は斉彬のみと思っていると打ち明けた。
天璋院は西郷に、亡き義父・斉彬も喜ぶだろうと言い、西郷に笑いかけた。

【和宮との再会】
明治7年。
天璋院を、静寛院こと和宮が訪ねて来た。
江戸城明け渡しの後、京に帰った静寛院だが、再び東京に住まいを移したのである。

再会を互いに喜ぶ天璋院と静寛院である。
さっそく二人は、勝のエスコートで一緒に芝居見物へ赴く。
その後は、勝の屋敷で一緒に食事であり、互いに給仕しあい、微笑み合うのである。

そして静寛院は、実は天璋院と家茂の互いに理解しあい心を通わせている姿に嫉妬していたことを明かす。
すると天璋院は、家茂は、家定を失った悲しみから救ってくれた方なのだといい、笑みを浮かべた。
家茂の話題でも、絆を深め合う天璋院と静寛院である。

だがこの後、静寛院は32歳の若さで世を去ってしまうのである。

【天璋院と勝】
天璋院の元にちょくちょく顔を出すのは、勝である。
勝は、新政府が四民平等を推し進める政策を打ち出すこと、だがすんなりとは進まないようだと報告する。
すると天璋院、「それはそうであろう」と新政府の大久保たちの苦難に理解を示す。
天璋院は、身分制度の撤廃に賛成であり、そして大久保を応援している様子である。

かつて天璋院は少女の頃、薩摩藩家老・調所広郷に尋ねたことがある。
人間が役割を超えて、人と人とが上手くやっていく方法はないものだろうかと。

身分制度の消滅は、役割を超えた世界に一歩近づくことと天璋院には思えたというところだろうか。

【大奥の仲間たちと再会】
明治9年。
徳川宗家の家達も年頃となり、近衛泰子(ひろこ)と婚約した。
天璋院はこれを祝い、家達と婚約者と一緒に記念撮影をしてもらうのである。
撮影する写真屋は何と、かつての瓦版売りであり、婚約者の表情が固いと百面相で笑わせ、その一瞬を撮影するのである。

すると唐橋が現れ、天璋院に客だと言う。
何と、滝山と重野をはじめとする、かつての大奥奥女中たちである。

滝山は笑顔で言う。
徳川宗家当主が婚約と聞き、一言お祝いを申し述べたく参上したと。

思わぬ再会に天璋院は大感激。
本寿院も久々に滝山の顔をみて大喜びである。

そして天璋院はふと思いつき、みんなで記念撮影をすることにした。
カメラの前で天璋院はつぶやく。
「今日は、最良の日じゃ」

【お近からの手紙】
明治10年。
西南戦争が勃発し、西郷は新政府軍に追い詰められ、城山で自刃した。

翌、明治11年。
大久保は馬車で移動中、不平士族たちに襲われ、暗殺された。
死の間際、大久保は思わず口にする。
まだまだ遣り残したことばかり、だがこういうものなのだろうかと。
そして最後に、西郷の名をつぶやき、死んだ。

天璋院は、親しい人が次々と亡くなっていくことが苦しそうな様子である。
そんなある日。
薩摩のお近から、手紙と香木が送られてきた。
手紙の中でお近は、天璋院の苦痛に理解を示し、その心痛の案じた。

そしてお近は綴る。
この香木は、亡き帯刀が京に上った時、お守りとして渡したものであり、天璋院に持っていてほしいのだと。

お近は続ける。
外国で生まれた若木が香木となり、縁あってお近の手元で香り、そして天璋院の元で香ることになった。人の志もそのようなものではないかと。

そしてお近は言う。
亡き帯刀、西郷や大久保、龍馬、そして天璋院の志を、我が子に伝えていくつもりなのだと。

天璋院は、お近の言葉に元気をもらった様子である。

【天璋院の死】
明治16年、家達の妻が懐妊した。
天璋院はこれを喜び、さっそく乳幼児用の縫い物をはじめた。
すると勝が訪ねて来た。

かつて滅亡間際に追い詰められた徳川宗家であるが、今では旧家として持ち直し、そしてまた新しい世代が生まれようとしていることに、勝は感慨深げである。

すると天璋院は言う。
自分は亡き家定の思いを受け継ぎ、徳川の心を子々孫々に伝えることを我が道と定めて歩んできた。
今となっては、人のしあわせとは、地位や名誉、ましてや財産などではなく、親しい友や家族と過ごす穏やかな日々にこそあると思っているのだと。

天璋院の至った境地に、思わず男涙を滲ませる勝である。

その晩。
天璋院は、座ったまま息を引き取った。

そして天璋院の魂は、過去の思い出にさかのぼり、若返っていく。

江戸城明け渡しを大奥のひとびとに申し伝えたこと。
慶喜と最初で最後に本音で話し、はじめて心を通わせたこと。
和宮とは大きなものを背負う者同士、なかなか上手くいかなかったこと。
家茂と心を通わせ、家茂を支えようと懸命だったこと。
対立していた井伊直弼に、一対一で本音でぶつかり、互いに心に通ずるものをかんじあうことが出来、理解しあうことが出来ると思えたこと。

家定と出会い、本当の心でぶつかるうちに心を通わせることが出来たこと、そして家定との別れ。
幾島と出会い、反発し、やがて強い絆で結ばれたこと。
斉彬と出会い、見出され、互いに理解しあったこと。

西郷と出会い、大久保と出会い、その人柄と生き様に敬意を抱き、互いに好ましく思ったこと。

今泉島津家の父のこと、母のこと、兄のこと、老女・菊本のこと。
無二の友・尚五郎のこと。

いつしか天璋院は於一に戻っていた。
於一は、野原を駆け抜け、侍女たちを振り切る。
そして於一は満面の笑みを浮かべ、手を振り続けた。


おわり

雑記

  • 2008/12/19(金) 23:59:53

今日は忘年会があった。
会費は4000円、3日分の食費に相当する額であるが、このような飲み会としては妥当なところだろうか。

飲み会では多くの人は、酒に酔っていい気分になり、日頃から親しい人たちや普段はあまり接点が無い人たち等、色々な人たちと会話に花を咲かせ、好きな人にとっては本当に楽しいようである。

だが酒が嫌いで(身体が受け付けない、味も全く好きになれない)、あまり社交的でない人間にとって、酒の席は針のむしろの上にいるようで苦痛である。手持ち無沙汰で過ごす2時間は、えらく長く感じる。
出来れば参加を遠慮したいのだが、付き合いというものがあって、なかなか難しい。

そのような訳で今日は帰宅が遅くなり、疲れた。

「MC☆あくしず」Vol.11(イカロス出版)を購入

  • 2008/12/18(木) 23:51:37

「ハイパー美少女系ミリタリーマガジン」を名乗る軍事雑誌の第11号。
この「MC☆あくしず」は、第二次大戦を中心に陸海空の軍事情報を分かり易く親しみやすく紹介してくれるので、毎号楽しみにしている雑誌である。

今号の特集は、「陸自の戦車がこんなに可愛いわけがない!」
これは、陸上自衛隊の戦車を創設から現在、さらに開発中の新戦車までを詳細に解説するとのことであり、「MC☆あくしず」ならではの内容が楽しみである。

さらにこの他の記事も充実の内容が期待され、こちらも楽しみである。



「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ劇場版」予告動画について

  • 2008/12/17(水) 21:33:47

「装甲騎兵ボトムズ ペールゼン・ファイルズ劇場版」公式HPで、予告動画が配信されている。12/10に配信開始されたようである。

http://www.votoms.net/movie/special/votms_pailsen_files_movie_pv02_l.asx

1分強ほどの動画なのだが、渋くて格好良く、戦闘描写に迫力があっておもしろく、思わず何度も見ている。
劇場版は全12話を120分に再構築しているとのことだが、この予告動画を見ていると、期待が高まるというものであり、楽しみである。

「百年の誤読」(岡野宏文・豊崎由美/ちくま文庫)を購入

  • 2008/12/16(火) 22:38:16

オビにはデカデカと「剥がします!ベストセラーの化けの皮!」の文字。
さらに裏表紙の解説に興味を惹かれ、パラパラと見てみるとおもしろかったので購入。
なお、裏表紙の内容紹介は以下のとおり。

「稀代の本読み2人が、20世紀100年間のベストセラーを読み尽くす!
徳冨蘆花の『不如帰』や与謝野晶子の『みだれ髪』から始まり、渡辺淳一の『失楽園』、五木寛之の『大河の一滴』まで。
明治・大正の文豪から昭和の重鎮までを、俎上に載せて語り尽くす。
意外な本に感動したり、今読むと驚くほどつまらない作品だったり…。
読書の喜びを教えてくれる一冊。」

通して読むのが楽しみである。



「黒鉄ぷかぷか隊」1巻(栗橋伸祐/イカロス出版)

  • 2008/12/15(月) 23:18:00

軍事雑誌「MCあくしず」に連載の海戦マンガの単行本。
第二次世界大戦中のインド洋を舞台に、通商破壊艦「畝傍」(うねび)の活躍を描く。

九鬼副長、間宮内務長、来島と能島、そしてちょくちょく遊びに来るニナ艦長はじめとする魅力的な人物たちのコミカルな艦内生活が楽しく、枯れた老艦長以外は女性ばかりの通商破壊艦・畝傍、艦長をはじめとして女性ばかりのドイツ海軍潜水艦や英国の女性艦長率いる駆逐艦が入り乱れて砲雷撃戦をシリアスに繰り広げる戦闘描写は迫力があり、第二次大戦中の戦いの海ならではの時代性もかんじられ、おもしろかった。

連載を毎回楽しみにしている作品なのだが、通して読むと新たな発見があり、描き下ろしマンガも結構多く、連載既読でも楽しめる一冊である。

畝傍の戦いの行方はどうなるのか。
間宮の一途な想いは報われるのか。
2巻も楽しみである。



機動戦士ガンダムOOセカンドシーズン 第11話「ダブルオーの声」

  • 2008/12/14(日) 23:59:57

【感想概略】
今回は、イノベイターについて明かすティエリアとこれを受け止める仲間たちの姿が描かれ、宇宙に潜むソレスタルビーイングの撃破を目指すカティ大佐と迎え撃つスメラギとの知略のぶつかり合いが描かれ、そしてオーライザーと合体したダブルオーの意外な能力が描かれ、沙慈とルイスの思わぬ再会が描かれ、おもしろかった。
次回、戦いの行方がどうなるのか、楽しみである。


【セルゲイ大佐、メメントモリの威力を目撃】
前回、アロウズは衛星兵器メメントモリでスイール王国を掃射。
スイール王国の首都圏を壊滅させた。
その爆風は、スイール国境に展開するセルゲイ大佐の率いる連邦部隊をも巻き込んだ。

そして今回、セルゲイ大佐の座乗する地上戦艦は、何とか爆風を持ちこたえた。
やがて土煙が晴れてくると、セルゲイ大佐の眼前に、異様な光景が広がっていた。
何と、連邦部隊の間近まで、地面が深くえぐりとられているのである。

【グッドマン准将、メメントモリの力を喜ぶ】
メメントモリ掃射の指揮をとったアロウズのグッドマン准将は、その絶大な力に大満足。
凶悪な笑みを浮かべ、「本当の意味で戦争が消えるのだ」と言う。
グッドマン准将としては、実は本気で平和を願っており、アロウズの行過ぎた弾圧も、真の平和を実現するための信念に基づく行動なのかもしれない。

【サーシェス、メメントモリに驚嘆】
リボンズ一味のアジト。
サーシェスはメメントモリの破壊力に「こいつはスゲエ!」と大興奮。
だが、凄すぎて、戦争にならないのではとつぶやく。
すると「かもね」と穏やかな笑顔で言うリボンズである。

一方、王留美は、メメントモリによる大虐殺を目の当たりにして、心の痛みをかんじている様子である。

【ネーナ、王留美に不信を抱く】
ネーナは、メメントモリの威力と、これを実際に行使してしまうイノベイターの手法に大興奮。
「これがイノベイターのやり方…もうたまんない!」
頬を上気させてつぶやくネーナである。

だがネーナは、イノベイターに心服している訳ではない。
ネーナは王留美に、ソレスタルビーイングに見切りをつけ、イノベイターに加担するのかと問う。
すると王留美は、そのような次元の考え方では、真の変革は訪れないと言い、謎めいた笑みを浮かべる。

ネーナは、王留美の言葉に全く納得がいかない。
それどころか、兄たちを殺したサーシェスを手先とするイノベイターたちを信用する気にはなれず、そのイノベイターと組む王留美にも不信感を抱いている様子である。

【カタロン、メメントモリ撃破作戦を始動】
カタロンも、スイール王国の首都圏が壊滅したこと、それが衛星軌道上からの巨大なレーザ光線によるものであることを掴んでいた。

早速カタロンの宇宙部隊は、衛星兵器メメントモリ破壊作戦を発動。
戦闘艦23隻、宇宙戦用モビルスーツ43機という大兵力が動き出した。

これはカタロン宇宙戦力の全てなのだが、シーリンはこれでも勝率は低いと表情を曇らせる。

困難な状況に苦悩するシーリンは、アジト内の託児所をそっとのぞいた。
そこでは、マリナがオルガンを弾いて、子供たちの相手をしている。
シーリンはマリナの笑顔をみて、ひと時癒されている様子である。

【ティエリア、イノベイターのことを仲間たちに明かす】
ソレスタルビーイングの小惑星秘密基地では、地球圏での異変を察知。
それが衛星からのレーザー兵器による攻撃であることを掴んだ。

ティエリアは、この無差別殺戮に直面し、ついに決意した。
そしてスメラギをはじめとする仲間たちに、地球連邦とアロウズを陰から操り支配しようとする者たちについて、ヴェーダの生体端末であるイノベイターたちのこと、リボンズのことを明かすのである。

スメラギは、ティエリアの言葉に、チームトリニティによる武力介入や、30機のジンクスを国連に供与したのもイノベイターの仕業と、合点が行った様子である。

そして刹那は、イノベイターのたくらみを自分自身の意思で破壊すると断言。
すると、これに同意するラッセたちである。

ティエリアは、自分もイノベイターと同じ種族であることを明かそうとする。
だが、スメラギは「だいたいの事情は分かったわ」と言ってティエリアの言葉をさえぎり、まずは衛星兵器の破壊が先決と言い、ティエリアがこれ以上何か言おうとすることを押しとどめた。

そしてスメラギはティエリアに、頼もしい笑みを向けて言う。
「あなたはわたし達の仲間よ」

【リヴァイブ大尉、ソレスタルビーイングのアジトを探す】
アロウズの宇宙艦。
リヴァイブ・リヴァイバル大尉は、カティ・マネキン大佐に、ソレスタルビーイングの秘密基地探索を申し出た。
カティ大佐はこれを了承、するとリヴァイブはガデッサを駆り、出撃した。

そしてリヴァイブ、資源衛星群で脳量子波を送った。
これにマリーは気付くのだが、この脳量子波は自分に対して送られたものではないことをかんじとる。
一方、アニューは、何やら不自然な様子を見せた。

間もなくリヴァイブは、ソレスタルビーイングの秘密基地を捕捉、アロウズ艦隊に報告するのである。

これは、アニューがリヴァイブの脳量子波に返信し、これによってリヴァイブは敵基地の所在を知ったということだろうか。
だがアニューには、その自覚があるのか不明である。

【カティ大佐、ソレスタルビーイング秘密基地へ攻撃開始】
スメラギは、小惑星秘密基地のメンバー全員に、指示を下した。
プトレマイオス発進後、情報破棄の上、基地から退避するようにと。

だが突如、基地を強烈な衝撃が襲った。
カティ大佐の率いるアロウズ艦隊が、基地にミサイル攻撃を開始したのである。

スメラギはまずはガンダムを出撃させ、続いてプトレマイオスを発進させた。
プトレマイオス自ら囮となり、その間に他のメンバーたちを脱出させるという作戦である。

敵部隊の注意がプトレマイオスに集中する中、ソレスタルビーイングの輸送艇が次々と発進する。
その護衛につくのはアリオスガンダムである。

【カティ大佐、MS部隊による波状攻撃を開始】
ところが、プトレマイオス付近に突如アロウズMS部隊が出現した。
この敵部隊、熱を遮断する布をまとい、伏兵として潜んでいたのである。
そしてMSの群れが、プトレマイオスに襲い掛かった。

これを迎え撃つのは、刹那の駆るダブルオーである。
するとコーラサワー機が、奇妙な物体を投擲。
この物体から怪しげな煙が猛然と広がり、ダブルオーをたちまち包み込むと、強烈な電撃が刹那を襲った。
絶叫を上げる刹那である。
どうやらこの兵器の目的は、ダブルオーの動きを封じ、プトレマイオス側の戦力を分断して各個撃破に持ち込むことのようである。

続いてアロウズ部隊の第二陣が出現、プトレマイオスに襲い掛かる。

【ティエリアVSブリング・スタビティ】
セラヴィは、敵の新手をツインバスターキャノンで砲撃。
これで敵MSをまとめて撃破できるはずである。

ところがセラヴィの砲撃の前に、ブリング・スタビティがMSを駆って立ち塞がり、GNフィールドを展開。
セラヴィの攻撃を弾き返してしまう。

ブリング機はそのまま猛加速、セラヴィの間合いに踏み込み、組み合った。

セラヴィは怪力無双、これまで力比べで負けたことは無い。
ところがブリング機のパワーはそれ以上であり、握り合うセラヴィの指は異様な方向に曲がっていく。
セラヴィは砲撃、ブリング機とひとまず間合いをとった。

【ダブルオーVSバラック・ジニン小隊】
刹那はダブルオーを駆り、敵の電撃兵器を破壊。
行動の自由を取り戻し、プトレマイオスの援護に向かおうとする。

すると何者かがダブルオーを砲撃した。
バラック・ジニン大尉の率いるMS部隊の仕業である。
ジニン大尉は距離をとりながら攻撃、手堅い戦いぶりでダブルオーを釘付けにする。

【プトレマイオス、直撃弾を浴びる】
一方、リヴァイブ大尉はガデッサを駆り、GNメガランチャーの照準をプトレマイオスに合わせていた。
そして砲撃。

大破壊力の光線は、プトレマイオスの強力なGNフィールドを突破。
船体を貫通、猛爆発を起こした。
損傷箇所は第三格納庫。
イアンがオーライザーの調整を行なっていた場所である。

スメラギは沙慈に、イアンの無事を確認してもらえるよう依頼。
沙慈はイアンの元へ急いだ。

一方、ガデッサは次弾砲撃のため、エネルギーのチャージを開始。
そしてカティ大佐は、勝利を確信し、不敵な笑みを浮かべる。

カティ大佐としては、戦争根絶などという夢想に傾倒し、道を誤ってしまったスメラギに、せめて自分の手で引導を渡したい、同時に優れた武人との戦いには喜びをかんじずにはいられないというところだろうか。

【沙慈、オーライザーで発進】
沙慈は第三格納庫に辿り着き、扉を開けた。
だが、格納庫内部は激しく破損、船体上部から下部まで大穴が貫通し、溶けただれ、無残な有様である。

そして沙慈は、力なく浮遊するイアンに気付いた。
イアンは沙慈の呼びかけに意識を取り戻すと、沙慈に言う。
オーライザーをダブルオーに届けてほしい、みんなを、仲間を守るのだと。

沙慈は、駆けつけたマリーにイアンを託し、オーライザーに搭乗。
発進の許可をスメラギに求めた。
スメラギは沙慈の申し出を承知、オーライザーはダブルオー目指して発進した。

【ダブルオー、オーライザーとドッキング】
ジニン大尉の率いるMS部隊に苦戦する刹那に、沙慈からオーライザーとの合体を呼びかける通信が入った。
驚く刹那だが、合体を即断。
ダブルオーを飛翔させ、オーライザーと合流、ドッキングした。

合体したダブルオーは、ツインドライブの力を安定して発揮し、猛然と加速。
GNソードを抜き、立ち塞がるジニン大尉の機体の胴体を両断。
ジニン機は爆発四散した。

さらにダブルオーはトランザムを発動。
するとGN粒子の影響か、異変がおこった。
何と、パイロットの意識が剥き出しとなり、周辺宙域のパイロット同士の心の声が聞こえあってしまうのである。

間もなく沙慈とルイスは、お互いの存在に気付いた。
そして互いに、なぜガンダムと一緒にいるのか、なぜアロウズにいるのか、訳が分からず、頭が真っ白になっている様子である。


【予告】
次回「宇宙で待ってる」

時代劇スペシャル「母恋ひの記」

  • 2008/12/13(土) 23:59:15

谷崎潤一郎の小説「少将滋幹の母」のドラマ化作品。
平安時代中期の公家社会を舞台とする時代劇。

【感想概略】
時代劇で描かれる時代の多くは、江戸時代か戦国時代、たまに鎌倉時代であり、これ以外の時代が描かれることは少ない。
なので本作はまず、平安時代を題材とするところが貴重である。

そして物語であるが、母・北の方に対し、過剰なまでの愛情を抱く異父兄弟・滋幹と敦忠の内面と葛藤が描かれ、妻・北の方を奪われた国経の複雑な思いが描かれ、人物たちの内面の描写と、人物同士のドラマが楽しめた。作中で描かれる題材は、平安時代だからこそ真正面から描けるテーマと思え、興味ぶかい。

また時平の家来を怪演する本田博太郎や、強欲な権力者だが憎めないところのある時平、敦忠の心優しい兄、どこまでも滋幹を味方する乳母、強気でプライドが高く情の深い女性・右近などなども、いい味を出していた。

さらに本作の大きな見所は、映像で描かれる美麗な平安絵巻である。
平安時代を描いた衣装や建物・小道具などの美術は素晴らしく、ビジュアル的に美しいところも好きであり、まさに見応えがあった。

本作のようなお話も面白いのだが、そのうち平安時代を舞台に、今度はスカッとするような映像ドラマを見たいところである。


【北の方と、二人の異父兄弟】
平安時代中期の10世紀初期。
非業に死した菅原道真の怨霊が恐れられていた頃。

藤原滋幹と敦忠は、母を同じくする異父兄弟である。
そしてこの二人の母が、絶世の美女と呼ばれる女性・北の方である。

この滋幹と敦忠は、ともに母・北の方に対し、過剰なまでの愛情を抱いていた。

滋幹は幼い頃に母から引き離され、一目でも母と会えることを望んでいる。
そして敦忠は、母が本当に愛しているのは異父兄・滋幹ではないのかと思って苦しみ、母の愛情を独占することを望んでいた。

【実力者・時平、北の方を奪う】
北の方が二人の母となった事情は複雑である。
もともと北の方は、大納言・国経の妻であり、一子・滋幹を授かった。
北の方と国経の年齢差は何と50歳以上なのだが、夫婦仲は円満である。

だが、時の実力者・藤原時平が、北の方に横恋慕した。
そしてついに、77歳の国経に、23歳の北の方を差し出させてしまう。

この時、滋幹は7歳、まだまだ母が恋しい年頃である。
そして北の方は時平との間に、一子・敦忠を授かった。

【滋幹と敦忠、ともに母を想う】
滋幹少年は、優しく美しかった母を慕い続けた。
その思いは成人しても変わらず、むしろ深まるばかりである。

一方、敦忠は、母・北の方は、自分を見てくれていないのではと思い、幼い頃から複雑な思いを抱いていた。
敦忠は、母には自分だけを見てほしかった。
自分だけを愛して欲しかった。
北の方の愛情を独占したかった。
だが敦忠には、北の方は常に滋幹のことを想っているように思えてならないのである。

滋幹は、何とか母のことを思い切ろうとするのだが、どうしても母への想いを断ち切ることができない。
そして敦忠は、何とか滋幹を母から引き離し、母の心から滋幹を追い出そうと画策する。

滋幹と敦忠。
母・北の方への二人の想いは、それぞれに何をもたらすのか。
ここら辺が、本作の一つの大きな見所である。