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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第13話「葬送」

  • 2015/12/28(月) 02:22:49

【感想概略】
今回は、鉄華団及びタービンズとブルワーズとの戦いに決着がつき、メリビットの提案により葬儀を行なうお話である。
昭弘、シノをはじめとする少年兵たちは、葬送という死者を弔う儀式を行なうことで仲間や身内を失った苦痛に一区切りをつけ、心の痛みを抱えながらも前に進んでいく姿が描かれ、見応えがあり、面白かった。

そしてラスト、三日月はクーデリアの唇にくちづけし、驚いて飛びのいたクーデリアに「可愛かったから。ごめん、嫌だったか?」と平然と発言。これには見ているこちらも驚いた。
おそらく、名瀬がアルカとキスしながらの発言から「可愛く見えたらキスする」という行動を学び、実践したのだろう。ただし、事前に相手の同意が必要ということは分かっておらず(今回の件はセクハラと言われても仕方ないものであり、一種の暴力だろう)、自分の行動が重大な結果を招くかもしれないということも分かっていないようである。
ボディガードが護衛対象に手を出すというのはプロフェッショナルとしては論外だが、三日月はそうしたことを知らないのかもしれず、これは一般的な恋愛や交際について彼は今ひとつよく分かっていないということだろうか。

【昭弘と昌弘】
前回、鉄華団及びタービンズは、宇宙海賊ブルワーズから売られたケンカを買い、デブリ帯で待ち伏せするブルワーズを逆に奇襲。ブルワーズ撃滅と、ブルワーズで少年兵として戦いを強いられている昭弘の弟・昌弘の救出を目指して激闘を繰り広げる。
だが昌弘は、クダル・カデルの駆るガンダム・グシオンから昭弘を庇い、グシオンのハンマーにコックピットを直撃されてしまう。

そして今回。
クダルはグシオンで逃走するが、三日月はバルバトスで執拗に追跡する。
そして昭弘は昌弘機に取り付き、コックピットの装甲の隙間をこじ開け、潰れたフレームに挟まれて動かない昌弘の名を叫ぶ。
すると昌弘はか細い声で返事をするが、もはや虫の息である。
だが痛みをかんじていないようであり、昭弘は阿頼耶識システムの影響と気づく。

昌弘は昭弘に、人間は死んでも魂は生まれ変わるというウソみたいな話がある、だがヒューマン・デブリの自分には関係ないことだ、これがヒューマンデブリの最後なのだといい、「ねえ、分かった?兄貴…」と弱々しく笑う。

だが昭弘は昌弘の言葉に納得などしない。
「分かってたまるかよ!お前がここで死んじまっても、生まれ変わって戻ってくるんだよ!」と叫ぶ。

昌弘は昭弘の手を握り、「先に確かめてくるね…兄貴…兄ちゃん…」と言うと動かなくなった。

【ブルワーズ少年兵発砲】
ブルワーズ艦に突入したシノたち突撃班は、艦内の制圧作戦中、一室に10人ほどの少年兵が潜んでいるのを発見した。
これにシノは、自分たちはお前たちの敵ではないと言い残して立ち去ろうとする。

が、ブルワーズ少年兵の一人が恐怖に駆られ、拳銃を取り出して発砲、鉄華団の少年兵を射殺した。
たちまち激しい銃撃戦となり、室内のブルワーズ少年兵たちは全滅、シノの仲間が何人も死んだ。

【バルバトスVSグシオン】
三日月はバルバトスでグシオンを追撃、太刀でグシオンの装甲の隙間を突き、確実にダメージを与えていく。
クダルは逃走しながらも、機体上半身に4門装備した大破壊力の火砲、400ミリ・アンカーバスターでバルバトスを砲撃する。
が、バルバトスはデブリを掴むとグシオンに向けて投げ、アンカーバスターを防ぐ。

クダルは三日月の戦いぶりに、「お前、楽しんでるだろう?人殺しをよお?!」と接触通信で叫ぶ。
三日月はクダルの指摘を少し気にするが、「まっいいか。コイツは死んでいい奴だから」というと、太刀の切先をグシオンのコックピットに突き刺し、コックピットもろともクダルを真っ二つにした。

三日月は任務として戦う中で殺人を楽しんでいるらしいのだが、これも阿頼耶識システムの影響だろうか。

【マクギリスとアルミリアの婚約パーティー】
地球の洋上、ギャラルホルンが本部を構える巨大な人工島。
島内のガエリオ邸では、ガエリオの妹・アルミリアとマクギリスの婚約パーティーが盛大に催されていた。
大勢の紳士淑女が招かれた華やかな催しだが、「イズナリオ様は妾の子をうまく使ったものね」とマクギリスの出自を嘲笑する者もおり、ギャラルホルンの内情も複雑なようである。

またこの出席者の発言から、マクギリスはイズナリオの妾の子のようなのだが、イズナリオから実子と認知されず、養子という形式でなければファリド家の人間と認められなかったということだろうか。

やがて正装したアルミリアが会場に現れるが、「家のためとはいえ、さすがに焦りすぎだろう。相手はまだオムツがとれたばかりの子供…」という男性客の声が耳に入ってしまう。男性客としては、アルミリアを侮辱するつもりはなく、9歳の子供を政略結婚に利用する非情さに憤ってのことかもしれない。
だがアルミリアは、自分がマクギリスとつり合わない子供であるという事実を突きつけられ、マクギリスと談笑するドレス姿の若い女性たちと自分を比べて傷つき、バルコニーに駆け込むと涙を流してしまう。

【マクギリスとアルミリア】
マクギリスはアルミリアの様子がおかしいことに気づき、バルコニーで背を向けるアルミリアに「踊らないのかい?」と声をかけた。
アルミリアは振り向かずに、自分は子供だから踊れないと答える。
泣き顔を見せまいと振り向かない、気丈なアルミリアである。

するとマクギリスはアルミリアを抱きかかえ、「さあ踊りましょう。レディ」と笑う。
アルミリアは笑われてしまうと慌てるが、マクギリスは胸を張って言う。
「あなたを笑うものがいたら、私が許さない。あなたはここにいる誰よりも、素敵なレディだ。」

マクギリスの真意は不明だが、アルミリアは家柄ではなくマクギリスという人間を見ていることは分かっており、アルミリアの心が真っ直ぐであること、涙を見せまいとする気丈さには敬意を抱いており、アルミリアの味方であるという姿勢にウソはないというところだろうか。

【オルガ、ブルワーズ少年兵を預かる】
鉄華団はブルワーズ艦を制圧、投降した少年兵たちをモビルスーツデッキに集めた。
チャド、ダンテたちに囲まれ、少年兵たちは暗い目でうずくまっている。

そこにオルガが現れ、ブルワーズの少年兵たちは鉄華団で預かるという。
これに少年兵たちは、自分たちはさっきまで鉄華団と交戦していたのに何故と戸惑う。
オルガは、それが仕事だったのだろうと理解を示す。
そして自分たちをヒューマン・デブリと卑下する少年兵たちに、ヒューマン・デブリとは宇宙で散ることを恐れない、誇り高き選ばれたヤツラだと言い、「鉄華団はお前たちを歓迎する」と笑うのである。

少年兵たちはオルガの真意を理解した。
そして絶望の生活が終わったことに涙を流した。

ダンテは、同じヒューマン・デブリということで少年兵たちがどうなるか気をもんでいたようで、「恩に着るぜ…団長…」とオルガに礼を言うのであった。

【シノと三日月】
装甲艦イサリビの遺体安置室。
シノは遺体袋の前で、自責の念に苦しんでいた。
これは指示を出した自分が不甲斐ないせいだ、これなら自分が死んだほうがマシだとつぶやく。

そんなシノに三日月が声をかける。
「駄目だシノ。そういうのはこいつらに失礼だ」

シノを気遣う、心優しい三日月である。

【オルガ、カバヤンを脅す】
タービンズの装甲艦ハンマーヘッドのブリッジに、ブルワーズの頭領ブルック・カバヤンが連行された。
艦長席の名瀬は苦しい表情のカバヤンに「きっちり賠償金は払ってもらうぜ」と不敵に笑い、傍らに立つオルガに「何が所望だ?兄弟」と尋ねた。

これにオルガは船1隻とモビルスーツ全部と即答。
カバヤンは思わず、「吹っかけ過ぎだろ?!」と叫ぶ。
するとオルガはカバヤンの胸ぐらを掴み、「それが不満なら、あんたの肉を切り売りしたっていい。脂肪が多すぎだろうが、犬の餌ぐらいにゃなるだろ」と脅し、カバヤンに要求をすべて受け入れさせた。

マフィアのような交渉は上手になってきたオルガである。

【鉄華団及びタービンズの会議】
装甲艦ハンマーヘッドの応接室に、名瀬とオルガ、ビスケット、ユージン、シノ、整備士・雪之丞、そして経理担当メリビットが集まり、対ブルワーズ戦の報告と、今後について会議を行なっていた。

まず雪之丞が、対ブルワーズ戦の鹵獲品は、船2隻、修理可能なモビルスーツ10機、異常に装甲の厚い機体ばかりであり、おかげで中身ば無事なものが多い、特にグシオンは出物だと報告する。

メリビットはこれらの機体は鉄華団で維持するのか尋ねる。
これにオルガは、すべて売却すると即答した。
これには他の年長組が驚くが、オルガは昭弘の弟を殺した因縁のある機体を使う訳にはいかないと理由を説明する。

するとメリビットは、「お葬式を出したらどうですか?」と提案した。
自分の生まれたコロニーでは、死者は葬式で送り出す、魂があるべき場所へ戻れるように、そして無事に生まれ変われるようにという願いを込めるのだと。

オルガは葬式について「なんすかそれ。うさんくさっ」と否定的である。
どうやら葬式は、この時代の少なくとも圏外圏では廃れた文化のようである。

一方名瀬は「いいじゃねぇか」と前向きであり、葬式とは昔は割と重要な儀式だったらしい、葬式により死者の魂が生きていた頃の苦痛を忘れるという話もあると言う。

するとシノは、ならば葬式を行いたい、少しでもあいつらが痛みを忘れられるならという。
そこに昭弘が顔をだし、「俺からも頼みたい」と頭を下げた。

これで鉄華団年長組の多くは葬式に賛成し、その実施が決定した。
ユージンとシノは準備のため早速イサリビに向かうが、オルガは少し不満そうである。
そして、そんなオルガを見るメリビットの目付きが何やら不穏である。

【オルガとメリビット】
艦内の通路で、面白くなさそうな顔のオルガにメリビットが「気に入らないみたいですね」と声をかけた。
オルガは、隠さずに葬式への不満を言う。
魂が生まれ変わるなど正直ピンとこない、先に逝った仲間にはどうせ会える、葬式などする暇があるのならこれからどう生きるか考えるのに時間を使った方がいいと。

するとメリビットは言う。
それはオルガがそう思っているだけであり、ここにいる誰もが仲間の死に納得できている訳ではない。葬式とは生きている人間のためのものでもある、大切な人の死を受け入れるためのものでもあるのだと。

遠ざかるメリビットの足音を聞きながら、オルガは「ほんと上から目線だよな、オバサン…」とつぶやく。
オルガとしては、メリビットの言葉に一理あると認めざるを得ないが、言われっぱなしは悔しいので一言くらい陰口を叩きたいというところだろうか。
が、陰口になっていなかったようで、メリビットは「聞こえてますよ。ガ・キ」と言い残し、立ち去るのであった。

【葬式】
葬儀の日。
装甲艦イサリビの甲板には棺が一つ置かれ、中には食べ物、帽子、ヌイグルミ、銃など、故人の思い出の品、好物、贈り物が入れられていた。
甲板にはシノ、昭弘など年長組、ヤマギなど年少組、名瀬とアルカなど20人ほどが宇宙服姿で列席し、その他の者は艦内で式に参加する。
そしてブリッジで艦長席のオルガが、式の開始を厳かに宣言する。
「よし。みんな祈ってくれ。死んだ仲間の魂があるべき場所へ行って、そんでもって、きっちり生まれ変われるようにな」

棺は宇宙に送り出され、甲板でも艦内でも、式の参加者たちは目を閉じ、故人に黙祷を捧げる。
続いてオルガの指示で弔砲を二発撃つ。

すると二発の砲弾はそれぞれ巨大な花火となり、宇宙に浮かび上がった。
これには式の参加者は全員大喜びであり、雪之丞はこれはヤマギのアイデアだと笑い、ヤマギも嬉しそうである。

名瀬はシノに、葬式とは生きている者に思い切り泣くことを許してくれる場でもある、だから今日くらいは泣けと声をかける。
だがシノは「格好よかった仲間を見送るってときに、自分らがだせぇのは嫌です」と言い、涙を見せなかった。

葬式を行なうことにより、少年兵たちは親しい者の死を受け入れ、少なくとも気持ちに一区切りつけることはできたと思う。

【フミタンと少年兵】
その夜。
食堂を掃除するアトラ、クーデリア、フミタンの元を、年少組のライド・マッスが、自分よりも年下の、泣いている少年兵を連れて現れた。
ライドは、この少年兵が泣きやまなくて他の少年兵たちが眠れないので、ここに連れてきたのだという。
面倒見の良いライドである。

「母ちゃん…」とつぶやいて泣く少年兵に、アトラは両手を差し出し「おいで。抱っこしてあげる」と微笑む。
が、少年兵は「いい。アトラおっぱいないし」と断り、「どうせならフミタンがいい!」と言いながらフミタンに抱きついて泣いた。
フミタンは少し驚くが、少年兵を抱きしめた。

【ヤマギとシノ】
シノはヤマギの元を訪れ、葬式を彩ってくれた花火の礼を言った。
そして、自分が死んだ時もあいつを派手に咲かせてくれと明るい口調で言う。

するとヤマギは「嫌だよ」と即答し、あれは細工が面倒だし、金もかかるし、そんなちょくちょく葬式出されたらたまらないと言う。
これにシノは「違いねえ」と笑い、もう一度礼を言うと去った。

ヤマギとしては、シノに死んで欲しくないと言いたいようだが、シノには伝わっているだろうか。

【鉄華団とタービンズの会議 その2】
装甲艦ハンマーヘッドの応接室に、名瀬とアルカ、オルガ、ビスケット、ユージン、三日月、そして経理担当メリビットが集まり、ブルワーズからの鹵獲品の売買手続き完了したことを確認していた。

すると名瀬とアルカは突然濃厚な口づけを開始した。
これにユージンは動揺、「何いきなりイチャついてんすか!」と当然の疑問を口にする。
すると名瀬は、人死が多い年には出生率が上がる、子孫を残そうと判断するのだろう、そうすると隣にいる女性が滅茶苦茶可愛く見えると言う。

これにオルガ、ユージン、ビスケットは顔を赤らめるが、三日月はあまり興味なさそうである。
そもそも名瀬とアルカがどういうつもりなのか不明である。
鉄華団の少年兵たちに、彼女をつくって結婚することを考えさせようとしているのだろうか。

【昭弘とオルガ】
艦内のモビルスーツデッキ。
固定されたグシオンを見上げながら、昭弘はオルガに「こいつを俺にくれねえか?」と申し出た。

昭弘は言う。
葬式の時、死んだ者たちのことを思い出した。
大して話したことのない奴らでも思い出がある。
だが昌弘との思い出は子供の頃のものしかない。
一番新しくて一番強い思い出は、昌弘の死になってしまった。
ならせめて、昌弘の思い出と一緒にいたいと。

【クーデリアと三日月】
艦内の廊下では、クーデリアがフミタンに話しかけていた。
年少組の少年兵たちはいつもはあんなに明るくて、葬式の時も氷の花にはしゃいでいたのに、急に泣き出す者がいるのは不思議な気がすると。

するとフミタンは淡々とした口調で答える。
「無理もありません。彼らはまだ子供。無意識のうちに多くの葛藤を胸に押し込めている。そのひずみが時に表れるのでしょう」
これは、フミタンも子供時代は大変苦労しており、そして今も葛藤を胸にかかえているということだろうか。

フミタンはクーデリアにもう休むよう促すが、もう少しだけと言われると一礼して立ち去った。
そこに三日月が現れ、火星ヤシをクーデリアに渡そうとするが、三日月の指先が震えている。

クーデリアは三日月もまた無意識のうちに押し込めている気持ちがあるのかもしれないと思い、三日月を抱きしめた。
だが三日月の態度に変化はなく、クーデリアの唐突な行動に少し困惑しているように見える。

クーデリアは三日月の無感動な反応に動揺、先ほどフミタンが小さな子たちをこうしたら落ち着いたのでと言い、「ごめんなさい」と子供扱いしたことを謝る。

すると三日月は突然、クーデリアの唇にくちづけした。
クーデリアは驚いて飛びのくが、三日月は「かわいいと思ったから。ごめん、嫌だったか?」と言う。

クーデリアはまんざらでもなさそうだが、三日月はどういうつもりなのか。
多分、名瀬の発言から「かわいいと思ったらキスする」という行動を学び、実践したのだと思うのだが、三日月の真意は不明であり、クーデリアに対し恋愛感情があるのかも不明である。

【ノブリスのクーデリア暗殺計画】
一方、火星の大富豪ノブリス・ゴルドンは、不穏な笑みを浮かべてつぶやく。
「ギャラルホルンに虐げられている民衆たちは、美しき革命家の登場を待ち焦がれている。
決めた。クーデリア・藍那・バーンスタインの死を飾る舞台はコロニーだ。」

そして装甲艦イサリビのブリッジでは、フミタンがクーデリアからプレゼントされたネックレスを眺めて複雑な表情を見せる。フミタンはノブリスのスパイということなのだろうか。
いよいよノブリスの企みが明らかになりそうだが、フミタンの正体と真意についても注目したい。

【予告】
次回「希望を運ぶ船」

予告ではクーデリアが顔を真っ赤にして百面相していたが、まず三日月との件がどうなるのだろうか。
そしてノブリスがクーデリア暗殺を企てるコロニーで何が待つのか、次回も注目したい。

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第12話「暗礁」

  • 2015/12/21(月) 03:10:39

【感想概略】
今回は、鉄華団及びタービンズがブルワーズと激突、昭弘はブルワーズの少年兵となっている弟・昌弘の説得を試みるが…というお話である。
鉄華団及びタービンズは、ブルワーズ討伐と同時に昌弘救出に力を尽くすが、さすがの三日月も殺す気で襲い掛かってくる敵機を相手に手加減する余裕は無く、三日月はバルバドスでパイロットを狙って敵機を次々と撃破する戦いの非情さが描かれ、昭弘と昌弘には衝撃の結末が訪れ、見応えがあると同時にショッキングであった。

昌弘は昭弘の言葉を受け入れず、昭弘の手を振り払うが、昌弘は希望のない生活があまりにも長かったのであり、絶望の生活はもう終わると短時間で納得することは難しかったのかもしれない。
ただ、これまで昌弘は、自分の本心も弱音も誰にも言えなかったが、昭弘に本音をぶつけることが出来た。昭弘が恨み言でもどんな言葉でも受け止めてくれたこと、昌弘という人間を無条件に受け入れてくれたことは、昌弘にとって少しは救いになっていると思いたい。
そして昌弘がマン・ロディで昭弘のグレイズ改を突き飛ばしたのは、昭弘を守ろうとう気持ちもあったと思う。

【鉄華団とタービンズ、対ブルワーズ作戦を立案】
鉄華団はクーデリアを護衛して地球へ向かう途中、宇宙海賊ブルワーズの襲撃を受けた。
そしてグレイズ改を駆る昭弘は戦場で、ブルワーズのパイロットとなっている生き別れの弟・昌弘と再会した。

そして今回。
オルガと名瀬は、自分たちにケンカを売ったブルワーズを討つことを決意し、ビスケット及びアルカ、ラフタたちを加えて作戦会議を開く。

ブルワーズは鉄華団を奇襲し、クーデリアの身柄を名指しで要求してきた。
これは、鉄華団の航路及びクーデリア護衛任務について知らなければ出来ないことである。
だが地球行きの航路はタービンズが独自に作成したものであり、航路情報を盗まれるとしたらテイワズの拠点「歳星」である。
テイワズ内に機密情報を洩らす者がいることについて名瀬は組織が大きくなると全てに目を行き渡らせるのは難しいと言い、苦い表情である。

ビスケットは、ブルワーズは航路情報に基づいて待ち伏せを行なう可能性があることを指摘。
するとアミカは、それならばやりようはあると不敵な笑みを浮かべる。
そして鉄華団及びタービンズの対ブルワーズ作戦が決定した。

【ビスケット、作戦を説明】
強襲装甲艦イサリビのブリッジではビスケットが作戦についてオルガ、ユージン、チャド、そしてクーデリアとフミタンに説明する。

鉄華団とタービンズは、宇宙のゴミが集まる「デブリ帯」を航行予定であるが、これは敵に知られてしまっている。これを逆手にとり、「デブリ帯」で敵を奇襲するという作戦である。

このデブリ帯は、かつての厄祭戦時の残骸が無数に浮遊する宙域なのだが、まだ生きているエイハブリアクターも浮遊している。エイハブリアクターは人工的に重力を生み出す機械でもあり、このため宇宙ゴミが引き寄せられ、不自然に宇宙ゴミが密集して航行の障害となり、エイハブリアクターによる電波障害も発生しているという、まさに宇宙の難所である。だがテイワズの調査により、デブリ帯を抜ける航路が開拓され、利用されているのだという。

そこで、タービンズで最も航続距離の長い百里、そしてバルバドスに長距離ブースターを搭載して先発させる。
通常モビルスーツは、母艦からあまり遠くない範囲を哨戒するので、ブルワーズはこの2機のすぐ後に装甲艦イサリビと装甲艦ハンマーヘッドがいると考え、百里とバルバドスを攻撃し、イサリビとハンマーヘッドを探して姿を見せるだろう。そこを奇襲、鉄華団の少年兵たちがモビルワーカーで敵艦に取り付いて侵入、白兵戦で敵艦の守備隊を排除し、敵艦を制圧するという作戦である。

【三日月と昭弘】
出撃準備を行なう三日月のもとを昭弘が訪れた。
昭弘は、敵兵に弟・昌弘がいたら、その時は…というが、これ以上のことは言えない。

すると三日月は、「昭弘が来るまで、適当に相手して時間稼いでみる。ただ、こっちがやられそうになったら約束は出来ない。その…悪いけど」と言う。
昌弘救出に力は尽くすが、確約は出来ないと申し訳なさそうな三日月だが、三日月の誠意は昭弘に伝わっている様子である。

【アトラとクーデリア、三日月にお弁当を渡す】
モビルスーツデッキで出撃の準備を行なう三日月をアトラとクーデリアが訪れた。
そしてアトラはお弁当を渡し、クーデリアと作ったのだと言う。クーデリアは、私は簡単なお手伝いだけですが…と赤面するが、アトラは三日月に「もっとおいしいもの用意して待ってるから、絶対帰ってきてね」と笑った。
そんな三人に、雪之丞は微笑ましい様子である。

間もなく、三日月はバルバドスで発進、艦外で長距離ブースター・クタン参型と合体、ラフタの駆る百里と合流した。
三日月はラフタに、ブルワーズとの争いに巻き込んでしまったことを詫びる。
するとラフタは「昭弘の弟、助けに行くんでしょ?んな話きいちゃあ、こっちも黙ってらんないっての」と笑う。人情に篤いラフタである。
そしてバルバドスと百里は、デブリ帯に向けて出発した。

【ブルワーズの少年兵たち】
ブルワーズ艦の格納庫の隅で、昌弘をはじめとするスペースデブリの少年兵たちがスティック状の携帯食料をかじっていた。これが彼らの食事のようなのだが、屋外の食堂で、温かい食事を食べていたCGSの方がまだマシに思える。

昌弘は一本携帯食料が余っていることに気づく。
すると少年兵ビトーは、それは前回の戦闘でバルバドスに討たれて戦死したペドロの分であり、係の者が間違えて置いていったのだという。
少年兵の一人、デルマは「ペドロのやつ、今頃どっかで生まれ変わっているかもしれねえな」と明るい口調で言う。デルマとしては、少しでも雰囲気を明るくしたいと思ってのことだろう。

だが昌弘は、「そいつは人間の話だろう、俺たちはデブリだ。死んだってなんにも変わらないさ」と言う。
たとえ死後のことであっても希望など期待しない、昌弘の絶望はどれほど深いのかと思う。

そこにクダル・カデルが出現。
少年兵アストンを殴り、さっさと仕事に戻れ怒鳴りつけた。
「鉄血のオルフェンズ」には、マルバ、コーラル、オルクスなど外道な大人が数多いが、クダルの外道ぶりはこれまで登場した悪党たちと比べても抜きん出ている気がする。

【鉄華団とタービンズ、デブリ帯に突入】
三日月のバルバドスとラフタの百里は、デブリ帯の回廊に突入、母艦との通信は不能となった。
飛行中、三日月はアトラのお弁当を食べながら、タブレット端末で文字の勉強をしている。これにラフタは呆れた様子なのだが、危険な作戦前だというのに平然とした様子の三日月の度胸に舌を巻いたというところだろうか。

一方、装甲艦イサリビでは、オルガはユージンに操船を頼み、「やっぱりここ一番ってときは、お前じゃねぇとな」と笑う。
するとユージンは「しょうがねえなあ」と言いながらも嬉しそうに引き受けるのである。
そんな二人に、ビスケットとチャドは微笑ましい様子である。

続いてタービンズの装甲艦ハンマーヘッドでは、装甲艦イサリビとナビゲーションシステムをリンクした。タービンズは命をイサリビに預けたのだが、名瀬は「これでこっちは、お前らにおんぶに抱っこだ」と笑う。

そして装甲艦イサリビ内の食堂には、アトラ、クーデリア、そしてメリビットがいた。
今度ばかりは、非戦闘員はブリッジではなく最も安全とされるところに待機しているようである。
アトラは、クーデリアの不安そうな表情を見るとクーデリアの手に自分の手を重ね、「三日月は大丈夫だよ、きっと」と笑って励ます。

【鉄華団とタービンズ、奇襲作戦開始】
三日月のバルバドスとラフタの百里は回廊を飛行し続けるが、視界にはデブリ以外は何も見えない。
だがデブリの陰に潜むブルワーズのモビルスーツ、マン・ロディは二機を発見、ブルワーズ艦に報告した。

これを受け、ブルワーズの首領ブルック・カバヤンはモビルスーツ隊を出撃させた。そして敵艦が接近してきたら奇襲してやろうと手ぐすね引いて待ち受ける。
その時、ブルワーズ艦は左舷からのエイハブウェーブを検知した。
ユージンが阿頼耶識システムで装甲艦イサリビを操船し、デブリ帯を突っ切ってきたのである。

続けてタービンズの装甲艦ハンマーヘッドが加速。
ブルワーズ艦の左側面に頭突きを浴びせ、敵艦を小惑星に叩きつけた。
さらに装甲艦イサリビはアンカーをブルワーズ艦に打ち込んで固定、そしてイサリビからはシノたちの搭乗するモビルワーカー部隊が出撃、敵艦に取り付くと外壁を爆破して艦内に突入し、白兵戦による敵艦制圧作戦を開始するのである。

【昭弘出撃】
ブルワーズ艦の頭領カバヤンとクダル・カデルは、奇襲を行なうつもりが奇襲されたことに動揺。
だがカバヤンは引き下がるつもりはない。
計画通りにいかなくても臨機応変に対応する柔軟性の高さを見せるカバヤンである。

カバヤンはクダル・カデルに装甲艦イサリビと装甲艦ハンマーヘッドを潰すことを指示、自分たちは艦内に突入した鉄華団の相手をするという。
クダルはこれを受け、ガンダム・グシオンで出撃した。

一方装甲艦イサリビでは、昭弘がグレイズ改で出撃しようとしていた。
今回の昭弘の任務は、敵兵となっている昌弘を説得のようである。

昭弘はオルガに「ヒューマン・デブリの俺らなんかのために…」と詫びる。
するとオルガは、昭弘が自分をヒューマン・デブリと卑下することを「まだ言ってんのかよそれ。いいかげん聞き飽きたぜ」と一喝。
そしてオルガは「これから先は変えられる。俺らの手でいくらでもな。それをまずお前が証明してみせろよ」と言い、昭弘を送り出した。

【三日月とアルカ、艦の防衛に向かう】
ブルワーズのモビルスーツ隊は、ラフタたちに苦戦。
これにクダル・カデルは隊を二手に分け、一手をモビルスーツの迎撃に向かわせ、自らはもう一手を率いて装甲艦イサリビ、装甲艦ハンマーヘッドに向かう。

これにアルカは、昭弘機の援護をアジーとラフタに任せ、自らはハンマーヘッドの直掩に向かう。
そして三日月はバルバドスで装甲艦イサリビの防衛に向かう。

【装甲艦イサリビVSブルワーズMS隊】
クダルはグシオンで装甲艦イサリビに接近して砲撃、命中弾を浴びせる。
致命打ではないが、グシオンの火砲はかなりの威力である。

そこに三日月がバルバドスで飛来。
イサリビに群がる敵機の間合いに一瞬で踏み込み、敵機のボディにメイスで強烈な一撃を浴びせ、コックピットを叩き潰した。
敵兵は即死のようだが、イサリビの危機であり手加減できる状況ではなく、三日月としては止むを得ないというところだろうか。

この隙に、オルガはイサリビの態勢を立て直す。

【昭弘と昌弘】
昭弘はグレイズ改を駆り、敵機のエイハブウェーブからついに昌弘機を発見した。
昌弘は発砲するが、昭弘は命中弾を真正面から受けながら加速し、昌弘機に組み付いた。

昭弘は接触通信で昌弘に「待たせたな昌弘。迎えに来たぞ」と語りかける。
だが昌弘は「兄貴についていって、それで何が変わるっていうんだ…デブリは宇宙で、ゴミみたいに死んでいくんだ」と言い、昭弘の手を取ろうとはしない。

昭弘は、自分もそう思っていた、だがこんな自分を人間扱いしてくれる、家族と呼んでくれる奴らができた、みんな昌弘を待っていてくれると訴える。

すると昌弘は激怒。
「俺があんたのことを待ってる間、一人だけいい目にあってたのかよ」と笑う。

一方、三日月はバルバドスでグシオンを追撃。
クダルは部下たちに援護するよう叫ぶが、誰も応答しない。
宇宙には、撃破されたマン・ロディの残骸が複数漂っており、昌弘機以外は壊滅であろうか。

バルバドスから必死に逃げるクダルは、昌弘機と昭弘機が組み合っていることに気付いた。
クダルは昌弘にそのまま押さえているよう命じ、ハンマーを振り上げて加速する。

その時、昌弘はマン・ロディで昭弘機を突き飛ばした。
そして反動で漂う昌弘機にグシオンのハンマーが命中した。

【予告】
次回「葬送」

昌弘を失った昭弘が不憫すぎる。
鉄華団側にも犠牲者が出たようだが、この苦しみをどうやって乗り越えていくのか、次回に注目したい。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第11話「ヒューマン・デブリ」

  • 2015/12/14(月) 02:04:17

【感想概略】
今回は、昭弘が弟・昌弘と意外な再会を果たし、鉄華団及びタービンズのモビルスーツVS宇宙海賊ブルワーズのマン・ロディ及びガンダム・グシオンとの戦闘が描かれ、ブルワーズ内の昌弘たちヒューマン・デブリの少年兵たちの仲間の絆が描かれ、ブルワーズの頭領ブルック・カバヤンとMS部隊の隊長クダル・カデルの外道ぶりが描かれ、希望など全く無い暮らしが長すぎて楽しいという感情を抱くことにすら罪悪感を抱き、タカキの負傷をバチが当たったと自分を責める昭弘の苦悩と、そんな昭弘を笑顔で受け入れ、昭弘の弟は自分たちの兄弟も同じと昌弘奪還に闘志を燃やすオルガをはじめとする鉄華団のメンバーたちの人情が描かれ、タカキは一命をとりとめ、ギャラルホルンでは、マクギリスとその9才の婚約者アルミリアとの微笑ましい様子が描かれ、マクギリスとガエリオは現在のギャラルホルンに問題意識を持っており、クーデリアを利用して現状の変革を図っていることが明かされ、面白かった。

メリビットは、前回は怪しく見えて仕方なかったのだが、名瀬の信頼も篤いようであり、今回の様子を見ると善人なのかもしれない。ただマフィア関係の人間であり、今回の修羅場での度胸の良さや医療の知識も一体どのような過去を背負っているのかと気になるところである。

【バルバドス参戦】
前回、宇宙で哨戒任務中の昭弘とタカキは、謎のモビルスーツ3機に襲われ窮地に陥った。

その頃、三日月と雪之丞は、高速で強襲装甲艦イサリビに接近していた。
雪之丞が搭乗するのは長距離輸送ブースター・クタン参型であり、内部に三日月が搭乗するバルバドスを収納している。

このクタン参型は、戦場に高速でモビルスーツ及び物資を輸送するための機体であり、第一の武器はその高速である。

そして三日月は昭弘たちの危機を知るとクタン参型の操縦を雪之丞に任せ、バルバドスに太刀と滑空砲を搭載すると離脱、昭弘機にハンマーチョッパーを振り上げたマン・ロディの間合いに高速で踏み込み、敵機の装甲の隙間に太刀を突き刺す。敵機の動きは停止し、昭弘とタカキは間一髪で助かった。

一方、僚機を討たれた敵機のパイロットは、仲間の死に動揺していた。
敵機のパイロットたちは、何と中学生くらいの少年たちである。

【バルバドスVSマン・ロディ】
そして今回。
三日月は撃破した機体を敵機に蹴り飛ばして盾とし、この隙に昭弘とタカキを守り、小惑星群の中をイサリビへの撤退を図る。

一方、クタン参型の操縦を任された整備士・雪之丞だが、機動兵器の操縦は専門外のようで、高速飛行する機体に振り回されながら必死で操縦桿を握っていた。
昭弘は三日月に礼を言うと同時に、雪之丞を心底心配するが、三日月は「敵からは離れていっているし、回収は後でもいいでしょ」と冷静に結論、思わず「鬼かよ…」とツッコミをいれる昭弘であった。

敵部隊の兵士は、仲間がバルバドスに討たれたことに激怒。
バルバドスと昭弘機、タカキ機を執拗に追跡、手榴弾をバルバドスに向かって投げる。
続けて敵機は手榴弾を砲撃。
手榴弾は爆発し、大量の煙幕が吹き上がり、バルバドスの視界を塞ぐ。

この隙に敵機は背後からバルバドスに急接近し、斬撃を繰り出す。
が、バルバドスは紙一重で攻撃をかわす。
バルバドスの動きに、敵機の少年兵は相手もまた自分たちと同じ「阿頼耶識つかい」であることを理解した。

【バルバドスVSガンダム・グシオン】
その時、小惑星の陰から新手が出現した。
ガンダムフレームの機体「ガンダム・グシオン」、パイロットは筋骨隆々とした凶相の男、クダル・カデルである。このクダル、自信があるのか、ファッションへのこだわりなのか、宇宙服を着ていないのだが、装甲に穴が開いたら大変なことになるのではないか。

クダルは戦闘に昂揚して目をギラギラを光らせ、「まだ終わりじゃないのよ~!」とオネエ言葉で狂喜しながら、逃走する昭弘機とタカキ機を追撃する。

これに三日月が発砲。
するとクダルは、他のモビルスーツには昭弘機とタカキのモビルワーカーを人質に取ることを命じ、自らはバルバドスに襲いかかる。

バルバドスは滑空砲を発泡、グシオンに命中弾を浴びせる。
が、グシオンは重装甲で弾き返し、ほとんどダメージを受けておらず、牽制にすらならない。
三日月はグシオンに急接近し、近距離で砲撃するが、グシオンは難なくかわす。
見た目に似合わぬグシオンの高機動に三日月は思わず「意外と速い」とつぶやく。

【ラフタとアジー参戦】
昭弘機は、タカキの搭乗するモビルワーカーを庇いながら小惑星間を逃走するが、敵モビルスーツは執拗に昭弘機を追撃。ついに昭弘機にタックルを浴びせ、衝撃でタカキのモビルワーカーはひしゃげ、昭弘機から離れてしまう。

敵モビルスーツはタカキのモビルワーカーを掴むが、昭弘機は敵機に組み付き、タカキを奪い返そうと力を込め、接触通信でそいつを返せと叫ぶ。

一方、敵兵は昭弘の声と言葉に驚愕。
そして接触通信で昭弘に応答し、モニターに姿を見せて「昭弘…兄貴?」と問うた。
昭弘は、モニターに映る敵兵が生き別れとなった弟であることを理解した。

その時、ラフタが高機動モビルスーツ「百里」で駆けつけた。
昭弘機は、動揺する昌弘の駆るマン・ロディからタカキ機を奪い返す。
そして百里の背中につかまっていたアジーの駆る百錬が昌弘のマン・ロディに組み付いた。

【ブルワーズMS隊、撤退】
グシオンは背中に装着した巨大なハンマーを握り、バルバドスに振り下ろす。
バルバドスはハンマーをかわすが、グシオンのハンマー攻撃は意外と高速であり、全く油断がならない。

三日月はバルバドスでグシオンの頭部に斬撃を浴びせるが、重装甲に弾き返されてしまい、なかなかダメージを与えることができない。

そこにラフタが百里で飛来、グシオンを砲撃し、命中弾を浴びせる。
グシオンを駆るクダル・カデルは、タービンズのモビルスーツとも戦うには推進剤が少なくなってきた現状は不利と判断し、部下たちを率いて撤退した。

【タカキ負傷】
昭弘機はタカキ機を連れて帰還するが、タカキ機に呼びかけても応答はなく、装甲がひしゃげていてハッチが開かない。
装甲を切断してようやくタカキを救助し、モビルスーツデッキの床に寝かせるが、タカキは重傷を負っていた。

オルガはタービンズ艦に医師の派遣を頼み、それまでタカキを保たせろと叫ぶ。
だが少年兵たちに応急処置の心得などなく、どうすることも出来ない。
その時メリビットが飛び込んでくるとタカキの状態を確認、少年兵たちにてきぱきと指示を出して必要な医療器具を持ってこさせ、タカキの応急処置を開始した。

メリビットにより、タカキは一命を取り留めた。
オルガはメリビットに礼を言う。
だがメリビットはオルガに冷たい目を向け、船医も乗せずに火星から地球まで惑星間航行するなど団長失格ではと言う。
オルガは返す言葉が無い。

【ブルワーズ、タービンズに宣戦布告】
タービンズ艦をオルガとビスケットが訪れると、名瀬は何者かと通信中であった。
相手は宇宙海賊ブルワーズの頭領ブルック・カバヤンである。
ブルックは名瀬に宣戦布告、テイワズが後ろ盾だからといっていい気なるなと言い放ち、自信満々である。

ブルックとの通信後、名瀬とアルカは、オルガとビスケットに現状を説明する。
敵はブルワーズという宇宙海賊であり、クーデリアの身柄を要求している。
だがブルワーズは武闘派であるが、テイワズと戦えるほどではない。
それが妙に強気なのは、何か大きな後ろ盾を得たのかもしれないと。

【アイン、地球を眺める】
地球の衛星軌道上。
ギャラルホルンの地球軌道基地グラズヘイム2では、アイン三尉が地球を眺めていた。
実はアインは火星出身であり、地球を見るのはこれがはじめてなのである。

すると二人連れのギャラルホルン将校のうち、一人がアインに気付く。
そしてアインを火星生まれの汚いサルと馬鹿にしはじめた。
どうやらギャラルホルンでは、火星出身者は差別されているようである。

するともう一人の将校が、小声で止めた方がよいと言う。
アインはマクギリス・ファリド特務三佐の船で来た、ファリド家はギャラルホルンを束ねるセブンスターズの御家門だと。

マクギリスとガエリオは若いのに三佐、クランクはこの二人よりかなり年上なのに二尉だったのが気になっていたのだが、ギャラルホルンは一種の貴族制社会であり、特定の一族が世襲的に権力を握っていることがこれではっきりした。

【アイン、復讐を誓う】
アインを愚弄する将校は僚友の忠告を聞かず、アインに詰め寄ると「お前のようなヤツがそばにいてはファリド特務三佐の名が汚れるんだよ」と言う。

するとアインは、自分の上官はガエリオ・ボードウィン特務三佐であり、マクギリス・ファリド特務三佐の名を汚す心配はありませんと丁寧な口調で答えた。
これに将校は怒ってアインの胸ぐらを掴み、「ボードウィン家もセブンスターズの一家門じゃねぇか。バカにしてんのか?」と睨みつけるが、アインは全く動ぜず、田舎者へのご教示ありがとうございますと礼を言う。
アインが全く怒らず丁寧な受け答えをすることに、将校は毒気を抜かれ、舌打ちを残して立ち去った。

一方アインは、心中でつぶやく。
自分はあの少年たちを討てればそれでいい、その機会をくれるなら誰であろうとついていくと。アインにとってはクランクの敵討ちが第一であり、そのためには自分が馬鹿にされることなど問題では無いようである。だが亡きクランクが敵討ちを喜ぶとは思えない。アインには恨みを乗り越えることを期待したいのだが、今後に注目したい。

【ギャラルホルンの高官イズナリオ】
地球の洋上に浮かぶギャラルホルン地球本部、ヴィーンゴールヴ。
広い執務室では威厳のある初老の男性が、跪くマクギリスとガエリオの火星遠征をねぎらっていた。
この初老の男性、名をイズナリオといい、二人の上司でありマクギリスの養父である。多分オープニングで、マクギリスの抜いた短刀に映る男性であろう。

イズナリオはマクギリスに、家に戻ってゆっくり出来るか尋ねるが、マクギリスは任務があるからと言い、やんわりと家には帰らないと答える。

【マクギリスとガエリオ、ガエリオの実家へ】
マクギリスとガエリオは、イズナリオへの報告後、ガエリオの実家に向かっていた。
ガエリオはマクギリスに、家に戻らなくていいのかと尋ねる。
するとマクギリスは義父には会った、そう何度も見たい顔では無いと言い、ガエリオも「まあそうだな」と理解を示す。

どうやらイズナリオはマクギリスと上手くやりたいと思っているようだが、マクギリスはイズナリオに良い感情を抱いておらず、表面的に仲の良いフリをすることすら我慢ならないようである。この義理の親子の間には何があったのだろうか。

【ガエリオの妹、アルミリア】
ガエリオの実家は広壮な邸宅であり、広いホールのような玄関にはメイドたちが居並び、ガエリオの帰宅を出迎える。

そして花を片手に走ってきた9才の少女こそ、ガエリオの妹でありマクギリスの許嫁であるアルミリアである。
アルミリアはマクギリスに飛びつくと「いらっしゃいマッキー!」と満面の笑顔で喜び、握っていた花をプレゼントした。
ガエリオは、三ヶ月たってもお前はお子様のままだったかとからかうと、アルミリアは「私はもう立派なレディーです。紅茶のいれ方も覚えたんだから」と反論し、後で紅茶を入れてあげると目を輝かせる。

【マクギリスとガエリオ】
別室のソファに腰を下ろすマクギリスに、ガエリオは「チョビ髭の野郎から何か連絡はあったか?」と尋ねた。
どうやらトドを手先に使っているようである。

これにマクギリスは、クーデリアの所在を突き止めたとの連絡を受けた、存外使える男のようだという。
仕事は正当に評価するマクギリスであり、トドにとっては旧CGS社長マルバより良い上司かもしれない。

ガエリオはこれを聞き、早速出撃して三日月にやられた借りを返すと意気込む。

が、マクギリスはガエリオをたしなめて言う。
ドブをさらうのはドブネズミにでもやらせておけばいい。
我々はもっと大局を見る必要がある。
今回の火星遠征ではっきりした、ギャラルホルンの監視の目は辺境の隅々まで届かない。そしてギャラルホルン内部には、コーラルのような腐敗の芽が育っている。

するとガエリオは指摘する。
腐敗の芽を育てのは、ギャラルホルンの現体制だろう。
だが、その現体制の支配力がギャラルホルンそのものであることもまた事実であり、誰も内部を変えようとしない。

これにマクギリスは言うのである。
だからこそ、現体制を揺るがす強力な駒が必要だと。

ガエリオは「クーデリア・藍那・バーンスタインがその駒になりえると?」と尋ねると、マクギリスは「そうなれば、それでもいい」と肯定する。

この二人、現在のギャラルホルンによる支配体制に不満を抱いており、これを根本的に変革することを本気で実行するつもりであることが、これではっきりした。
そして変革のためにクーデリアを利用するつもりのようである。
マクギリスとガエリオはどのような変革を目指し、どのような世界を実現しようとしているのだろうか。

【クーデリアとアトラ】
強襲装甲艦イサリビ。
クーデリアはタカキ負傷に特に役に立てなかったことに、「また何も出来なかった…」と落ち込んでいた。
そこにアトラと年少組の子どもたちが通りかかり、「クーデリア先生!」と声をかけ、タカキのためにお菓子や食べ物を集めている、先生は何してたの?と尋ねた。

クーデリアは「私には何もできないから…」とますます落ち込む。
アトラはクーデリアを見て何か気づくと、「ありますよできること」と笑い、まずは見舞いにクーデリアを誘うのだった。
小さなことでも出来ることがあると前向きに考えてまずは行動し、クーデリアにも手を差し伸べるアトラはなんていい子なのだろうとおもった。

そしてクーデリアは、戦闘や負傷者の治療では無力かもしれないが、政治的には世界の有り様を左右するほどの存在なのであり、少年兵たちの過酷な現実、ギャラルホルン支配下の世界の非情な現実を知ることが、今後の彼女の行動の力になっていくのだと思う。

【ブルワーズの少年兵たち】
ブルワーズ艦では、クダル・カデルが少年兵たちを一列に並ばせた。
そしてタカキ捕獲に失敗した昌弘を殴り、倒れると顔を踏みつけた。
まるでオルガがクーデターをおこす以前の旧CGSである。

クダル・カデルが殴り飽きて立ち去ると、少年兵たちは昌弘に「ごめんな、何もできなくて…」と詫びた。
そして少年兵の一人は、仲間を殺したバルバドスに激怒、「あいつら絶対にぶっ殺してやる。絶対だ!」と怒りを隠さない。

昌弘は仲間たちに、敵パイロットの一人が兄と言えず、複雑な表情である。

【昭弘、オルガと三日月に本心を明かす】
強襲装甲艦イサリビの医務室。
タカキのベッドの前で、昭弘は「バチが当たったのかもしれねえな」とつぶやき、タカキ負傷は自分のせいだと自嘲していた。

その声を、病室に顔を出したオルガと三日月が聞いていた。
オルガは、タカキに指示を出したのは自分であり、昭弘のせいではないと言い、三日月は「らしくないな、昭弘」という。三日月なりに、昭弘がいつもと様子が違うので心配しているようである。

二人の言葉に、昭弘はとうとう、弟がタカキを襲ったモビルスーツに乗っていたことを明かし、本心をぶちまけた。
最近楽しかった。
オルガたちと鉄華団を立ち上げて、一緒に戦って、ラフタたちにシミュレーターでしごかれるのも楽しかった。
楽しかったから、自分がゴミだということを忘れてた。
ヒューマン・デブリが楽しくて良い訳がない。
だからバチが当たったのだと。

楽しいという感情を抱くことに罪悪感を感じ、タカキ負傷は自分が分不相応な感情を抱いたことへの罰だと思う昭弘は、これまでどれほどの絶望にさらされ、どれほど何もかも諦め、自分の心を殺してきたのかと思う。

すると三日月は「俺たちのせいで、昭弘に罰が当たっちゃったんだ」と言い、オルガは「鉄華団が楽しかったのが原因ってことは、団長の俺に責任があるな」という。

これに昭弘は、そういうつもりで言ったのではないと慌てるが、オルガは責任は全て自分がとると言う。
そして「どのみちお前の兄弟だってんなら、俺たち鉄華団の兄弟も同然だ。なあそうだろ?お前ら!」と笑う。

いつの間にか昭弘の背後にはユージン、シノ、ビスケットたち年長組と、ヤマギたち年少組、雪之丞がおり、話を全部聞いていたようである。
そして昭弘の苦悩を笑顔で受け止め、昌弘救出に闘志を燃やすのであった。

その時、タカキが意識を取り戻し、「うるさくて、寝てらんないんですけど」と苦情を言った。
少年兵たちは喜んで駆け寄るが、タカキは状況が分からず、何故みんながいるのか少し驚いているようである。
そしてメリビットは医務室では静かにするよう注意しながらも、少年兵たちに好ましい笑みを浮かべるのであった。

【予告】
次回「暗礁」

予告ナレーションは、クダル・カデルの「たぎる、たぎるわ~」という強烈なものであった。
次回は、ブルワーズが潜む暗礁宙域での戦いということだろうか。
まずはモビルスーツの戦闘に期待したい。

FC2ブログからトラックバックが張れない

  • 2015/12/07(月) 23:38:23

本日22:00頃、当該FC2ブログから他ブログ様へトラックバックを張ることが出来なくなっていることに気付いた(昨日まではトラックバック機能は正常に動作していた)。

このトラブルは今年の1月、3月にも発生しており、ネットで問題解消方法を調べて色々と試しても復旧せず、数日後に自然復旧ということを繰り返している。
今回もネットで復旧方法を調べつつ、数日様子を見ようと思う。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第10話「明日からの手紙」

  • 2015/12/07(月) 01:48:42

【感想概略】
今回は、昭弘、タカキ、ビスケット、クーデリアそれぞれが家族に抱く思いが描かれ、アトラの過去と三日月との出会いが明かされ、テイワズからメリビット・ステープルトンが窓口兼お目付役として装甲艦イサリビに乗艦し、一方的な命令で鉄華団に乗り込んできたメリビットに不快さを見せるオルガが描かれ、ラストでは昭弘とタカキの絶体絶命の危機に新生バルバドスが参戦する姿が描かれ、面白かった。

【三日月、イサリビを見送る】
テイワズの母艦、巨大宇宙船「歳星」から、鉄華団の強襲装甲艦イサリビと、タービンズの強襲装甲艦ハンマーヘッドが地球へ向けて出港した。
三日月と整備士・雪之丞は、歳星からイサリビを見送るのだが、これはバルバドスの整備がまだ終らないためである。
雪之丞が寂しいかと尋ねると、三日月は「うん、寂しいよ」と素直に答える。自分を実体より良く見せようなどとは思わず、思ったことは正直に口にする三日月である。
雪之丞はそんな三日月を、戦闘でとてつもなく強いとはいってもまだまだ子供なのだと微笑ましさを感じている様子である。

【装甲艦イサリビ、火星からのメールを受信】
装甲艦イサリビでは、火星からのビデオメールを受信していた。
鉄華団の経理担当デクスターは、テイワズの支援によって火星居残り組は経営危機を脱したと報告するが、その周りでは年少組の子どもたちが元気に飛び回っており、デクスターは子供たちに好かれているようである。

ユージンとシノは、デクスターからの良い知らせと火星居残り組の元気そうな様子に喜び、テイワズさまさまだと笑顔であるが、ビスケットはなにやらそわそわしており、オルガに促されると別室へ走っていた。

不思議そうなユージンとシノに、オルガは説明する。ビスケットには妹たちからメールが届いている、だが鉄華団には身寄りの無い者が少なくないので、ビスケットの提案により親族からのメールは別室で見ることにしたのだという。

オルガはビスケットの気遣いに好ましい笑みを浮かべるが、ユージンはあまり関心がないようで「俺は家族からのメールより、女からのメールがほしいぜ」と夢見る表情で非実在彼女からの愛のことばを妄想する。
するとシノは、遠くにいて会えない女より目の前のおっぱいの方がいいと力説し、「最近女を知ったユージン君」とユージンをからかう。この若さで風俗好きという困ったシノである。
これにユージンは反論、愛情が大事なのだと主張し、オルガに同意を求めるが、オルガは困った表情で「俺は女なんて別に…」と言うのが精一杯である。

ユージンは女性や恋愛の話題が苦手で女性経験も無さそうというオルガの弱点を見つけて喜び、女の一人や二人は知らないと一人前の男とは言えねえぜと力説する。

だがオルガが「いいんだよ、俺には鉄華団っていう家族があるんだから」というと、苦笑して納得するユージンとシノであった。

なお、これまでのオルガの実績を見ていると、女性経験の有無は少なくともリーダーの資質とは関係なさそうである。

【ビスケットとタカキ、家族からのメールを見る】
別室では、ビスケットが双子の妹、クッキーとクラッカからのビデオメールを眺め、元気そうな近況報告と自分を気遣う言葉に笑顔を浮かべる。

すると年少組のリーダー格、タカキが現れた。妹からメールが来たので見に来たのだ言う。
ビデオメールに映るタカキの妹フウカは、可愛らしく利発そうな少女であり、現在は施設ぐらしである。

タカキはビデオメールに映る妹に目を細めながら妹はすごく頭がいい、妹を学校にも入れてやりたいという思いを語り、夢みたいな話だと自嘲する。
だがビスケットは頼もしい笑みを浮かべ、夢ではないという。
テイワズ傘下となったことで鉄華団メンバーの給料は上がるだろうし、この仕事が成功すれば鉄華団の名は上がり、依頼される仕事の量は増え、料金も良くなるだろうと。

タカキとビスケットは、家族の明るい未来に思いを馳せ、そのためにもっと仕事に頑張ろうと笑顔である。そんな二人に、通りかかった昭弘は何かに気づいたような表情を見せる。

【クーデリア、母からのメールを見る】
クーデリアは艦内の自室で母からのビデオメールを見るが、クーデリアについて良くない噂を聞いている、一度火星に帰ってきてほしい、クーデリアの父バーンスタインも心配しているという母の言葉を聞き続ける気になれず、途中で停止してしまう。

クーデリアは、父は自分の存在が不安でたまらないようだと自嘲し、フミタンに巻き込んでしまったことを改めて詫びる。
フミタンは「それが私の役目ですから」と言い、表情を動かさないのだが、本心は決して平静ではないように思える。

【お目付役メリビット】
タービンズの強襲装甲艦ハンマーヘッドでは、タービンズ首脳陣と鉄華団年長組がこれからの航行について確認していた。

モビルスーツや艦船の動力であるエイハブリアクターは電波障害を発生させるため、宇宙の航行では航路管制システム「アリアドネ」をギャラルホルンに気付かれないよう道標として使用しなければならない。なので装甲艦イサリビは、指示通りについてきて欲しいと名瀬はオルガに言う。
これにオルガは頭を下げて礼を言う。

問題は、ギャラルホルン管理外の航路を利用するため、海賊まがいの同業者が襲撃してくるかもしれないことだが、武闘派として有名なタービンズにケンカを売る同業者がいるとは思えないと名瀬は笑う。

続けて名瀬は、今後はテイワズの人間を一人、装甲艦イサリビに乗船させてほしいと言う。
オルガは、自分たち鉄華団をまだ信用出来ないということかと不満顔だが、名瀬は「お互いうまくやるためにも窓口は必要だ。色々と役に立つ女だぜ」と笑う。
そしてアルカに呼ばれ、スーツ姿の若い女性が姿を見せた。
この人物こそ、前回泥酔したオルガにハンカチを渡した女性、テイワズ銀行部門出身のメリビット・ステープルトンである。

アルカもメリビットに好意的であり、オルガたちは商売については素人であり、商売に詳しいメリビットに色々教えてもらうといいと笑う。

気まずそうなオルガに、メリビットは笑顔で握手を求める。
オルガが戸惑いながら手を差し出すと、メリビットはオルガの手を握って微笑んだ。

【オルガとメリビット】
装甲艦イサリビに乗艦したメリビットに、年少組の子どもたち、そしてユージンは好意的である。

一方メリビットは鉄華団の運営効率化のため精力的に活動を開始し、まずは必要なデータの所在をオルガに尋ねる。
オルガはビスケットにデータを用意させるというが、メリビットに対する態度はそっけない。
オルガはメリビットと目を合わせようとせず、「鉄華団を見張るのがあんたの仕事だ」と言い、彼女を異物と見なしていることを隠そうとしない。

メリビットは「私のことが嫌いですか?」と少し悲しそうに言うのだが、オルガは命令ならば受け入れるまでで好きも嫌いもない、但し俺たちの家に土足で上がるような真似はさせないと言い残して立ち去った。

メリビットはいわば本社からのお目付役であり、本社に良い報告をしてほしいのでメリビットに愛想の良い顔をするという選択肢もオルガにはあるのだが、そう出来ないのがオルガの正直なところなのだろう。

一方のメリビットは、オルガに対する振る舞いがあざといような、大人の女性が少年を手玉にとろうとするような怪しい印象を受けるのだが、気のせいだろうか。

【アトラとクーデリア】
艦内の食堂で片付けをしているアトラをクーデリアが訪れ、手伝いを申し出た。
母からのビデオメールの内容に気が晴れず、身体を動かして余計なことを忘れたいという理由なのだが、アトラの顔を見ると安心するというところもあるのかもしれない。

両親と上手く行っていないクーデリアは、アトラに両親のことを尋ねた。
するとアトラは「いません」と即答。
あわてて謝るクーデリアに、アトラは三日月や皆がいてくれたと笑う。

クーデリアが「鉄華団の人たちとはずっと前から?」と尋ねると、アトラは三日月との出会いを語り始めた。

【アトラの過去】
アトラが三日月と出会ったのは10才の時である。
その頃アトラは、「女の子ばかりのお店」で雑用をしていた。
このお店というのは、現代の日本でいうところのキャバクラのようである。

だが小さなアトラは雑用も上手くできず、毎日失敗して、その度にいじめられ、殴られ、失敗の罰として何日も食事を抜かれたりしていた。

そしてある日。
あまりの空腹に眠れなくなり、アトラはついに店を抜けだした。
アトラは怪しい風俗街から歩きに歩くが、とうとう空腹と疲労のあまり、ある店舗の前で腰を下ろした。

すると目の前に、10才くらいの少年がサンドイッチにかぶりつこうとしている。
この少年こそ三日月であり、既にCGSに入社しているようである。

三日月は、見ててもやらないよ、これは俺が働いて金を稼いで買ったんだというと、サンドイッチを全部食べた。

アトラは「私だって働くから」と言い、決して情けにすがろうとしない。
実はかなりプライドの高いアトラである。
だが、ついに空腹のあまり動けなくなってしまう。

三日月は見かねたのか、店舗に入るとポケットから有り金全部を取出し、店の女主人に「なんでもいいから、これで食い物売って。あいつ、腹減り過ぎて立てないみたいなんだ」と訴えた。

女主人は、アトラを店に入れて食べ物を与え、事情を聞いてアトラを雇うことにした。
アトラはクーデリアに言う。
「だから三日月のおかげなんです。私がこうしていられるの」

【アトラ、クーデリアを励ます】
クーデリアはアトラの壮絶な過去に圧倒されるが、それでも少し羨ましいとアトラに言う。
アトラには、信頼できる仲間という家族がいつもそばにいる。
だがクーデリアには両親がいるものの、父はクーデリアの命を奪おうとしたと。

するとアトラは「ご…誤解とかじゃないんですか?」と言い、自分の見聞きした範囲内では父親は娘を可愛がっており、クーデリアの父のことは何かの間違いではと訴え、クーデリアを何とか慰めようとするが上手くいかない。

アトラは「ごめんなさい。私、何も分かってないのに」と詫び、「でもクーデリアさんは、私たちの仲間の、家族の一人ですから!」と力強く言う。

アトラに仲間、家族と言ってもらえたことに、クーデリアは笑顔で礼を言った。
両親と上手くいかないクーデリアの心は、アトラによって随分救われたと思う。

一方アトラは、クーデリアも同じ家族という自分の言葉から、タービンズの女性は全員名瀬の妻という家族であることを連想。
そしてタービンズのように、自分とクーデリアも三日月の妻になれば皆幸せということを思いつき、「頑張りましょうね、クーデリアさん!」と力強く言うのであった。

【昭弘とタカキ、哨戒任務に出発】
タービンズ艦では、昭弘がシミュレーターでラフタと戦闘訓練を行なっていたが、哨戒任務のため訓練を切り上げた。
するとラフタは昭弘に何かあったのか声をかけた。いつものような、自分から命を投げ出すような無茶な戦い方をしなくなったと。
ラフタの指摘に昭弘は少し驚いた表情である。

哨戒任務の準備を行なう昭弘の元にタカキが現れた。
そして、訓練は十分行なったし絶対に迷惑はかけないので一緒に行かせてほしいと訴えた。
昭弘は、見張りの目は多いほうがいいだろうと了承。
間もなく昭弘はグレイズ改に搭乗し、タカキの搭乗するモビルワーカーを牽引して出撃した。

【昭弘の過去】
道々タカキは昭弘に、妹を学校に入れてやるという目標が出来た、だからもっと色々な仕事を覚えたいのだと話すが、すぐに謝った。

昭弘は「ヒューマン・デブリに家族の話は禁物か?気にすんな。お前が妹のために頑張ってんのは見てて分かったよ」と笑う。
そして実は自分にも昌弘という弟がいたことと、自らの凄絶な過去を明かした。

かつて昭弘は、商船団を経営する家族と宇宙をあちこち渡り歩いていた。
昭弘は荷物運びを手伝い、弟・昌弘も兄の真似をして手伝おうとし、二人は仲の良い兄弟だった。

だがある時、商船団は海賊に襲われて大人は皆殺しにされた。
そして昭弘たちはヒューマン・デブリとして各地の人買い業者にバラ売りされ、弟・昌弘とも離れ離れになった。

昭弘は言う。
少し前までは自分のことに精一杯で弟のことを思い出すこともなかった。
だが鉄華団に入れてもらい、家族のような仲間が出来ると考える。自分にもホントの家族がいたのだと。

オルガがクーデターを起こすまでのCGSでは、昭弘たちには何の希望も無く、自分の心を殺すしか正気を保つ術がない状況であり、弟のことを思い出すこともなかったのも止むを得ないと思う。

「まっ、もう生きちゃいないだろうがな」と自嘲する昭弘を、「こうやって仕事していれば、いつかきっと会えますって!」とタカキは慰める。

【バルバドス参戦】
その時、タカキは何か動いていることに気づいた。
昭弘は所属不明のモビルスーツ三機が接近していることに気付いた。
モニターに映る機体は、公式HPによるとマン・ロディという機体であり、ブルワーズという組織のものだという。

昭弘はグレイズ改の背中にタカキのモビルワーカーを張り付かせると離脱を図る。
が、マン・ロディ三機はグレイズ改の周囲を飛び回りながら発泡、次々と命中弾を浴びせる。
昭弘は銃で反撃するが、タカキのモビルワーカーを庇いながらのため、高機動戦闘が困難なようである。

そして一瞬の隙をつき、敵機が昭弘機の間合いに踏み込み、斧のような武器「ハンマーチョッパー」を振り上げた。
その時バルバドスが飛来、日本刀を抜くと昭弘機に取り付く敵機に突き立てた。


【予告】
次回「ヒューマン・デブリ」

今回は、昭弘とタカキが無事だったのでほっとした。
タカキは妹のためにも、もう少し命を大事にしてほしい。

敵モビルスーツ又はブルワーズに昭弘の弟がいることが考えられ、それも気になる。
次回、まずはモビルスーツ戦に注目したい。


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