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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第16話「フミタン・アドモス」

  • 2016/01/25(月) 02:44:16

【感想概略】
今回は、コロニーで謀略により労働者たちとギャラルホルンとの間に武力衝突が発生、混乱に乗じた暗殺計画からフミタンはクーデリアを庇い…というお話であり、フミタンの葛藤とクーデリアとの絆が描かれ、見応えがあった。ついに来るべきものが来たということかもしれないが、やはりショックであった。流血をなんとか回避しようとしていたサヴァランも気の毒だった。
そしてアトラはギャラルホルンの拷問を逃れたばかりで、殴られた両頬はまだ腫れ上がっているのに、クーデリアを案じて三日月と街中を探しまわる姿には、なんていい子なのだろうと思った。
またガエリオは今回の作戦には嫌悪感を抱いているようであり、いくら不満分子とはいえ謀略であぶり出して皆殺しにするというやり方には露骨に不快さを表し、アインは見せしめの虐殺に心を痛めている姿は、せめてもの救いになっていると思う。

【フミタン、姿を消す】
前回、ドルト3コロニーのホテルのクーデリアとフミタンの前に謎の仮面の男が出現し、フミタンはノブリス・ゴルドンの密偵だと告げた。クーデリアはフミタンを侮辱されたと激怒するが、フミタンは仮面の男の言葉を認め、クーデリアの前を立ち去った。
一方、ドルト3の企業本社前には労働者たちが武器を手に集まり、企業上層部に対し話し合いに応ずるよう拡声器で訴えるのだが、社屋の前にはギャラルホルン兵とモビルワーカーが陣取っており、不穏な様子である。

そして今回、クーデリアは街の中をフミタンを探して駆け回っていた。
クーデリアは、フミタンが自らをノブリスの密偵と認めても、フミタンを大事に思う心は全く揺らがない。
一方フミタンはクーデリアが自分を探していることを分かっているが、彼女の前に出ることが出来ない。

【フミタン、宇宙港を目指す】
フミタンはクーデリアの前を去ったが、今後のあてなど全く無い。
密偵であることをクーデリアに知られたので、もはやクーデリアの元には戻れない。
だがクーデリア暗殺を企てるノブリス一味に戻ることは問題外である。
フミタンとしては、せめてクーデリアが自分を探すことをあきらめて安全なところに移動し、暗殺の手を逃れてほしいというところだろうか。

フミタンが思い出すのはクーデリアと出会った頃のことである。
当時10~11歳くらいのクーデリアは火星の人々の実情に興味を抱き、フミタンに教えてほしいとせがんだ。真っ直ぐな目で「あなたの知っていることを教えてほしいの」と言い、目を輝かせる。困惑しながらもフミタンが話をすると、クーデリアはますます目を輝かせてフミタンを見つめる。

フミタンは心中でつぶやく。
「嫌いだった…。何も知らない、ただ真っ直ぐな彼女の瞳が」

【童女クーデリア、フミタンとスラムを訪れる】
やがて、フミタンから火星の貧困層の実情を聞いた童女クーデリアは、ますます関心を深め、ついにフミタンに案内させてスラムを訪れた。
だが、その環境の劣悪さ、貧民たちの困窮はクーデリアの想像を超えていた。
道端には、10歳くらいの痩せこけた女の子が、暗い瞳で膝を抱えてうずくまっている。

駆け寄ろうとするクーデリアの腕をフミタンは押さえ、「その場限りの施しと、彼女らを救うことは違います」と言う。
だがクーデリアは目の前で飢えている人を見て居てもたってもいられず、女の子に駆け寄るとキャンディーを差し出し、口に含ませた。満面の笑みを浮かべるクーデリアは、とても良いことをした気分だっただろう。

その時、クーデリアの周りを数人の子どもたちが取り囲み、手を差し出した。
さらに後ろから、歯の欠けた老人が近寄り、施しを求めた。

一人の女の子にキャンディーを施しただけで、たちまち何人もの人々に取り囲まれ、施しを求められる。
クーデリアはフミタンの言葉を理解したが、薄汚れた風貌の見知らぬ人々に囲まれることは恐怖であり、救いを求めてあたりを見渡すがフミタンの姿が見当たらない。

クーデリアは涙目でスラムを走り回り、フミタンの姿を探す。
実はフミタンは、わざとクーデリアを置き去りにして隠れたのだが、泣きながらフミタンを探すクーデリアを見かねて姿を見せた。クーデリアはフミタンに抱きつき、「私、最低だ!」と言い大泣きした。

【クーデリア、フミタンと再会】
ドルト3のフミタンはなるべくクーデリアから遠ざかろうと思ったのか、宇宙港へ向かう。
だがギャラルホルンの命令により宇宙港は一時的に封鎖され、フミタンの乗るエレベーターは地上に戻ってしまう。
そこでフミタンは、黒服の男二人に道を塞がれた。
ノブリスの部下たちである。

ノブリスの部下はフミタンの胸ぐらを掴んで壁に押し付け、「お前はお前の仕事を果たせ。逃げられるなんて思うなよ」と脅す。
そして黒服はフミタンに、間もなく労働者のデモ隊とギャラルホルンとの間に衝突が起こるので、その混乱にクーデリアを送り込むよう言い渡した。

フミタンは無言で街に戻り、デモ隊の傍らを歩いて行く。
表情はいつもの鉄面皮だが、(私は何をしている…一体何を…)と心中でつぶやき、内心は全く穏やかでない。

その時、デモ隊を挟んで道の向こう側にクーデリアが現れた。
そしてフミタンに気付き、その名を呼び、笑顔で手を振った。

【クーデリア、デモ隊の言葉に困惑】
クーデリアはデモ隊を横断しようとするが、デモ隊の女性組合員に危険なので下がるよう押しとどめられてしまう。
その時、デモ隊の一人がクーデリアに気付き、「クーデリアさんが来てくれた!」と喜び、彼女をデモ隊リーダーたちの元へ案内した。

一方、デモを撮影していたテレビ局のクルーたちはデモ隊が盛り上がっていることに気付き、その中心にいるクーデリアの姿をテレビカメラが映した。
これを見たテレビ局のディレクターは、「誰か知らんが組合のオッサンたちより絵になる」と喜び、しばらくクーデリアを映し続けることを指示した。

【三日月、クーデリアに気付く】
クーデリアを探す三日月とアトラは、家電店のテレビにクーデリアが写っていることに気付いた。
するとアトラは「このことみんなに伝えてくるから、三日月は早く行ってあげて」と言い、三日月を見送った。
騒然とする街を女の子が一人で行動することは危険だというのに、クーデリア救出のため最善の選択をしようというアトラはなんて健気なのだろうと思う。

【鎮圧作戦の開始】
デモ隊のリーダーであるナボナ、そして組合員たちはクーデリアに、武器や弾薬を送ってくれたことへの礼を言う。
だがクーデリアは全く身に覚えがなく、困惑するばかりである。

その時、ドルト本社の入り口の一角が爆発し、炎が上がった。
だがデモ隊側は全く身に覚えがない。
ギャラルホルンの自作自演である。

宇宙艦でデモのテレビ中継を眺めるガエリオは「随分杜撰なシナリオだな」と呆れた。
だが艦長は「大義名分としては十分でしょう。情報操作はあとでいくらでも出来る。我々は、ギャラルホルンなのですから」と言う。
艦長としては、褒められたことではないが、ギャラルホルンによる支配のためには卑怯であってもやむを得ず、容認するしかないというところだろうか。
ガエリオは嫌悪の表情を浮かべ、アインは心を痛めているようである。

【ギャラルホルン、デモ隊に発砲】
デモ隊のメンバーたちは、爆発は自分たちがやったことではないとギャラルホルン側に訴える。
だがギャラルホルンは作戦を開始。
まずデモ隊のモビルワーカーを砲撃して次々と撃破し、デモ隊の重火力を潰す。
これにデモ隊のメンバーたちは自動小銃を発砲。
ナボナは「撃つのをやめてください!これでは相手の思うツボです!」と訴えるが、もはやデモ隊の暴発を止められない。
デモ隊の女性組合員はクーデリアの肩を掴むと後方に誘導しようとする。

一方ギャラルホルンのモビルワーカーは煙幕を次々と発射、デモ隊はたちまち白煙に包まれ、視界を塞がれる。
続いてギャラルホルンのモビルワーカーは機関銃でデモ隊を猛射した。

間もなく煙幕が晴れた。
クーデリアが起き上がると、目の前にはデモ隊の射殺体が無数に横たわっていた。

クーデリアのそばには、先ほどの女性組合員が血まみれで倒れていた。
彼女がクーデリアの盾になったようである。

クーデリアは女性組合員の上半身を抱き起こすが、もはや虫の息である。
女性組合員は「革命の乙女」クーデリアの腕の中で死ねることに笑みを浮かべ、息絶えた。

【フミタン、クーデリアを庇う】
ノブリスの部下二人は、ビルの窓からデモ隊虐殺の惨状でクーデリアがまだ生きていることに少し驚くが、「注目を集めてる今こそ、『革命の乙女』が散るのに絶好の舞台だろ」と言い、ライフルでクーデリアを狙撃した。

その時、フミタンがクーデリアを庇って射線の間に割って入った。
銃弾を受けたフミタンは背中から血を吹き上げながら倒れるが、両手をついてクーデリアを庇う。

ノブリスの部下二人は、フミタンが自身を盾にして狙撃を阻んだことに驚くが、クーデリアがデモに参加した記録は残ったことで良しとし、これ以上ここに留まれば自分たちも脱出困難と判断して撤退した。

【フミタンの告白】
瀕死のフミタンは、両手をついてクーデリアを庇いながら、まだ狙われているかもしれないので動かないように言う。
そしてクーデリアからプレゼントされたネックレスを取り出し、「私にこれは…相応しくない…」という。

フミタンの血に染まりながら茫然とするクーデリアに、フミタンは告白する。
「覚えて…いますか?
あの火星のスラムで…私はわざとあなたを置き去りに…
だって…あの子は、まるで昔の私だったから…

嫌いだった…
何も知らない…まっすぐなだけの…あなたの…眼差し…
現実が見えたら…すぐ曇ってしまうものと…

でもあなたは輝きを失わずここまで…
あの本の…少女の…ように…」

フミタンの身体が力を失い、クーデリアの上に倒れた。
クーデリアが何度呼んでも、フミタンは返事をしない。

【三日月、クーデリアを救出】
三日月は大通りでクーデリアとフミタンを見つけ、クーデリアにここを離れるよう促す。
だがクーデリアは、フミタンの死を受け入れることができない。
「ダメよ、フミタンがここにいるのに。私行けないわ、三日月」と言い、フミタンの傍を離れようとしない。

三日月は「もう…フミタンじゃない」と言うとクーデリアを肩に担ぎ、大通りを立ち去った。

【ノブリスとマクマード・バリストン】
火星のオフィスで、ノブリス・ゴルドンはフミタンの裏切りに少々立腹していた。
その時、テイワズ代表マクマード・バリストンから電話がかかってきた。

ノブリスはテイワズが何の用かと首をかしげながら受話器を取り、慇懃無礼にマクマードへ挨拶する。
するとマクマードは単刀直入に言う。
ノブリスが鉄華団を利用してドルトコロニーの労働者たちに武器を運んだことは知っている、そしてノブリスの狙いは、反体制派のシンボルとなっているクーデリアを殺すことで火種を作ることだろうと。

警戒するノブリスに、マクマードは提案する。
「金のなる木を無駄に切るのは惜しいだろう。
あの娘は小さな火種で終わるタマじゃねぇってことさ。
あの娘がこの騒ぎからうまく抜け出すことができたなら…その時はひとつ、手を組んでみるってのはよ」

マクマードの真意は不明である。
だがノブリスは、マクマードもまた戦争を利用して金儲けしようとしていると思い、『金のため』にクーデリア暗殺を保留し、自分の得になると思う限りはテイワズと共同歩調をとるようになるだろう。マクマードは一時クーデリアの身の安全を確保したとは言える。

だが鉄華団やクーデリアを命の危険に晒し、ドルトコロニーの労働者たちが虐殺されること知りながら武器を運ぶなど、マクマードのやり口は冷酷非情と言える。
マクマードの真の目的は単なる金儲けか、世界の変革か、今後に注目したい。

【クーデリア、フミタンを想う】
三日月はクーデリアを連れて仲間たちと合流、危機を脱した。
だが騒乱のため、民間回線に制限がかかっており、オルガたちは装甲艦イサリビと連絡が取れず、次の一手をどうするか思案している。

そしてクーデリアは無言で座り込み、フミタンに贈ったネックレスを眺めながら思い出していた。
クーデリアは子供の頃、フミタンにこの時代では珍しい紙の本を見せた。
それは革命の歴史についての本である。

フミタンは貴重品に触れることをためらうが、遠慮しないようクーデリアに促され、ページをめくっていく。そしてフミタンは、一つの挿絵に目が止まった。
それは、槍を持つ大勢の近世ヨーロッパ風市民の前に立つ、片手に剣を持ち、片手に少女を抱きかかえる金髪の少女である。

クーデリアはフミタンが興味を持ってくれたことを喜び、喜々として話す。
「これは革命の絵なの。絶望の中で、それでも輝いた眼差しで前を見つめて…」

その時クーデリアは、フミタンの異変に気付いて尋ねた。
「どうしたの?フミタン」

フミタンは、自分でも知らずに涙を流していた。
「申し訳ありません。何かこの少女がまるで…まるで希望のように私には見えて…」

【予告】
次回「クーデリアの決意」

予告では、アインがガエリオに敬意を抱いていることを語っていたが、その理由が「早寝早起き。出された食事は残さない。きちんとした生活態度に清き心が垣間見える」というのには笑ってしまった。

次回は久々にモビルスーツ戦が繰り広げられるようであり、まずはメカ戦が楽しみである。
そしてクーデリアが今回の件をどのように乗り越え、何を決意するのかに注目したい。

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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第15話「足跡のゆくえ」

  • 2016/01/18(月) 03:28:58

【感想概略】
今回は、ビスケットと兄サヴァランの再会と別れが描かれ、拷問を受けてもクーデリアを庇い続けるアトラの健気さが描かれ、フミタンが初めて自分の本心を明かし、クーデリア暗殺への加担という任務を放棄してクーデリアの前から立ち去るが、クーデリアはフミタンを探して町をさまよう姿が描かれ、面白かった。

【仮面の男、登場】
冒頭、ドルト3コロニーに謎の仮面の男が出現した。
この男、「大人にはなりきれないものだな。これほどに胸が躍るとは」などと発言し、何やら企んでいる様子なのだが、声が明らかにマクギリスである。マクギリスの変装か、双子か、クローンか、それとも他人の空似なのだろうか。

一方、火星の大富豪ノブリス・ゴルドンは入浴しながら、鉄華団に運ばせた武器は無事ドルトコロニーの労働者たちに渡ったとの報告を受けていた。これに満足のノブリスだが、クーデリアがドルト3に行ったこと、監視役の女性も一緒であるとの報告については訝しげな表情である。
ノブリスとしては、部下が自分の命令に逆らうなどあり得ないことで、監視役の女性の行動が理解できないというところだろうか。
そしてこの報告者の言葉から、フミタンはノブリスの密偵であり、クーデリアの監視役ということで確定のようである。

なおこの場面、ノブリスの全裸やお尻がバンバン映り、一体誰が喜ぶのだろうかと思ったが、小学生男子であれば「ケツだケツだ~!」と腹を抱えて爆笑するのかもしれない。

【フミタンと三日月】
ドルト3の店舗の外では、フミタンと三日月はクーデリアが買い物を終えるのを待っていた。
フミタンはいつもポーカーフェイスであり、自分の感情を表にだすことが殆ど無い。
だが三日月はフミタンの僅かな異変に気づき「何があったの?」と声をかけ、振り向いたフミタンに「いつもは何考えてんのか分かんないけど、今は何か考えてんのが分かるから」と言う。

フミタンは三日月に、どんな行為にも必ずつきまとう「責任」というものについて考えていただけだと答える。
すると三日月は言う。
自分のしたことなら責任をとるのは当然のこと、それがオルガの言う「筋を通す」ということだろうと。
フミタンは同意し、「責任は自ら取るしかない。私も、あなたも」という。

【クーデリアと三日月】
買い物を済ませたクーデリアは店舗から出てくると、三日月とフミタンが何やら話していることに気づき、どうかしたのかと尋ねた。
フミタンが「責任について話をしていただけです」と答えると、クーデリアは責任と聞いて顔を赤らめる。
キスした者同士は責任をとって交際すべきであり、だからも自分と三日月は交際すべきとでも思ったのだろうか。

挙動不審になったクーデリアは「ビスケットさんはお兄さんに会えたんでしょうか?」と強引に話題を変えると、三日月は「分かんないけど、会えてたらいいね。昭弘の時みたいなのは、嬉しくないからさ」と言い、表情を曇らせる。
昭弘兄弟の話に神妙な表情のクーデリアだが、雰囲気を変えようと明るい声で「三日月と団長さんも時々本当の兄弟のように見えますよね」と言う。
これに少し嬉しそうな三日月である。

【オルガと組合のリーダー・ナボナ】
ドルト2コロニーの港湾施設では、オルガたちが頭を悩ませていた。
労働者たちとギャラルホルンとの衝突現場に居合わせてしまったが、ギャラルホルンと揉め事を起こさないよう名瀬に固く言い含められている。
出来れば騒動に巻き込まれる前に装甲艦イサリビに戻りたいが移動の手段がない、三日月たちにも緊急事態を知らせたいが定時連絡以外に連絡手段がない。

その時、オルガたちに組合のリーダー、ナボナ・ミンゴが声をかけ、オルガと握手を交わした。
このナボナ、50代くらいの穏やかな現場責任者といった風貌の男性である。
そしてオルガたちの迎えが来るまで身を隠せる場所に案内したいと申し出た。
ここはナボナの申し出を受けるオルガである。

【ビスケット、兄サヴァランと再会】
ドルト3の広場で、ビスケットとアトラはベンチに腰掛け、ビスケットの兄サヴァランを待っていた。
だがビスケットは浮かない表情であり、アトラは「やっぱりお兄さんに会うの嬉しくない?」と声をかける。
自分はビスケットに望まないことをさせてしまっているのではないかと思い、申し訳無さを感じているアトラである。

ビスケットはアトラに心苦しさを感じさせてしまっていることに気付き、決してアトラの好意が迷惑なわけではないと自分の不安を正直に話した。
サヴァランは、今のビスケットの年頃には一人で立派に働き、ビスケットはそんな兄の背中を見上げていた。だが自分はまだこんなだとビスケットは自信なさそうである。

するとアトラは「ビスケットも立派に働いてるから大丈夫だよ。自信持って!」と励ます。
これにビスケットは前向きな気持ちを取り戻し、兄には礼を言いたい、一番大変な時に一人で頑張ってくれたと言う。そんなビスケットにアトラは好ましい笑みを浮かべる。

その時、スーツ姿の若い男性が現れ、「お前…ビスケットか?」とビスケットに声をかけた。
ビスケットの兄サヴァランであり、ビスケットとの再会を喜ぶ気持ちに嘘は無さそうである。

そしてサヴァランはビスケットと一緒にいるアトラに気付くと、若い女性もいるならゆっくり話ができる場所を用意しようといい、電話ボックスに向かった。
だがサヴァランは何者かに車と4~5人の人手を寄越してくれるよう連絡するのである。

【オルガたち、ドルト2のスラムに潜伏】
オルガたちは、組合のリーダー・ナボナに案内され、ドルト2貧民街の団地の一室に匿われていた。ここはナボナの自宅なのだという。
この貧民街、街は薄汚れ、柄の悪そうな男たちがとぐろを巻いており、治安もあまりよくなさそうである。

ヤマギ、シノ、ユージンたちは、コロニーとはもっときれいな所だと思っていた、火星のクリュセ自治区と変わらない、空がある分クリュセの方がマシに思える、などと無礼な発言を連発する。
これにオルガはシノたちの発言をたしなめる。

だがナボナは特に気を悪くすることもなく、「この辺は我々労働者が暮らすエリアですからね。ドルト3の商業エリアは華やかですよ。」と同じコロニーであっても違いがあることを説明し、「まあ、スラムの住人が足を踏み入れられる場所ではないんですが」と自嘲する。

するとナボナの仲間たちは、ドルト3に移り住んだのはここ数年では『サヴァラン』くらいだ、奴は優秀だったからいいところの養子に貰われて運が良かったと皮肉そうな物言いだが、ビスケットの兄のことのようである。

オルガがサヴァランについて尋ねると、ナボナは彼はスラム出身の青年であり、今は会社の役員になって自分たちとの交渉の仲介役をやってもらっているという。
これにナボナの仲間たちは、良い返事は一向に無い、サヴァランは偉くなって変わってしまい、もうあっち側の人間だと言い、サヴァランを裏切り者扱いである。

だがナボナは「彼にも事情があるのでしょう…」と言い、サヴァランに理解を示す。

【ビスケットとアトラ、拉致される】
ドルト3では、サヴァランは部下たちにビスケットとアトラを捕らえさせ、廃ビルの一室に連行した。
ビスケットは困惑し、アトラを背に庇うと、何故こんなことをするのかサヴァランに抗議する。
するとサヴァランは、スラムの人々に武器を渡してどういうつもりかと、逆にビスケットを問い詰めた。
ビスケットは自分たちが運んだ積荷が武器と言われて驚くが、サヴァランは何事かを結論づけ、アトラを指差して断言する。
「なるほど。お前たちも利用されただけ…というわけか。そのクーデリア・藍那・バーンスタインに!」
さらにギャラルホルン兵が部屋に入ってくるが、アトラをクーデリアと思い込んでいる。
ギャラルホルン兵がクーデリアの顔を知らないところを見ると、かなり厳しく情報操作されているようである。

アトラは少し考えると自らをクーデリアと名乗った。

【オルガたち、ビスケットとアトラの異変を知る】
ドルト2のスラム、団地の一室に潜伏するオルガたちに、組合のリーダー・ナボナは自分たちは一時間ほどでドルト3へ向かう、オルガたちには小型宇宙艇を一台用意したので使ってもらえるよう申し出た。

オルガはナボナに「武器を取る以外に手はないのか?」と言うが、ナボナは「我々は、どんな手段を使ってでも会社を交渉の場に引きずり出さなければならないんです」と言う。

ナボナとしては、これまでさんざん交渉を呼びかけたがまともに相手にされず、そこでクーデリアの代理人を名乗るノブリスの部下にそそのかされ、自分たちの決意の固さを会社の上層部に理解してもらうには武器を持って会社本部に行くしか無いという結論に達したというところだろうか。

ナボナはオルガに、もし可能ならば鉄華団の力を貸してほしいと訴えるが、オルガは「悪いな。それをすると世話になってる人に迷惑をかけちまう」と申し訳無さそうに断る。
これにナボナは理解を示し、今の言葉は忘れてほしいと笑う。

その時、ナボナの仲間が部屋に駆け込んできて、ドルト3に潜伏する仲間が送ってきた画像を見せた。
そこにはビスケットとアトラがスーツ姿の男たちに拉致されている姿が写っている。
これにオルガたちは動揺する。

その時、オルガの携帯端末に三日月から連絡が入った。
オルガは三日月にクーデリアが無事であることを確認し、ビスケットとアトラが捕まったことを伝えた。

【三日月、フミタンにクーデリアを託す】
ドルト3のホテルで、三日月はクーデリアとフミタンに隠れているように言い、フミタンに「クーデリアのこと頼んでもいい?」という。
フミタンは、クーデリアを守ることも自分の責任と言い、依頼を了解する。

三日月はフミタンが何者かの密偵と薄々気付きながら、それでもフミタンの本質を見抜き、クーデリアをフミタンに委ねたということだろうか。

三日月はホテルを出ると早速アトラとビスケットの捜索を開始、すると何者かが三日月に声をかけた。どうやらドルト3に潜伏するドルト2労働者のようである。

【ガエリオ、艦長に説得される】
ガエリオの座乗する宇宙艦のモビルスーツデッキでは、ガエリオとアイン三尉がシュヴァルベ・グレイズ、そしてガンダム・キマリスを見上げていた。
ガエリオは三日月を懲らしめること、そしてアインは亡きクランク二尉の仇を討つことに闘志を燃やしている様子である。
その時ブリッジから、ガエリオに来てほしいとの艦長からの連絡が入った。

ガエリオはブリッジに行くと、艦長から入港までまだ待つことになりそうだと言われる。
不満そうなガエリオに、艦長は説明する。
まず急に入港することにしたので簡単に許可はおりない。
そして統制局による不満分子の大規模鎮圧作戦も影響していると思われる。
もしセブンスターズの紋章をつけたこの船がコロニーに近づいたら、活動家たちは警戒して武装蜂起を中止して潜伏してしまうだろう。
「ここで統制局に花を持たせるのも後々のためかと。こらえてください」と艦長はガエリオに訴える。

これにガエリオは「お前が政治をしろと言うなら、聞き入れよう」と艦長の言葉に理解を示し、ブリッジを立ち去った。
ブリッジの士官たちは、ガエリオを説得した艦長の弁舌を「お見事です」と賞賛するが、艦長は「見事なものか」とあまり嬉しそうでない。
艦長にしてみれば、『お坊ちゃまのお守り』など武人の本分でなく、そんなことが上手くても自慢にならないということだろうか。

そして艦長はモビルスーツデッキにガエリオがキマリスで飛び出さないよう釘を差し、「今日は娘の誕生日なんだぞ…」と今回の突然の『演習』に不満そうである。

【ビスケットとサヴァラン】
廃ビルの一室では、二人のギャラルホルン兵がアトラを椅子に縛り付けて顔を何度も殴り、武装蜂起の計画について話すよう問い詰めていた。
アトラが何も話すことは無いと答えると、兵士はさらにアトラを殴るが、アトラは決して口を割らない。

一方別室では、サヴァランがビスケットに、クーデリアの計画について知っていることを話すよう問い詰めていた。

するとビスケットは言う。
クッキーとクラッカは9歳になり、元気に祖母の農場を手伝っている。二人が大きくなれたのは、サヴァランが火星に行かせてくれたおかげだ。自分はそんなサヴァランの背中に憧れ、いつも追いかけていた。そんなサヴァランが何故こんな真似をするのかと。

これにサヴァランは言う。
鉄華団が運んできた武器を手にした組合員たちが暴動を起こせば、この機会を待っていたギャラルホルンに暴徒鎮圧の大義名分を与え、虐殺されてしまう。そうなればビスケットも暮らしていたスラムの住人が血を流すことになる。だが革命の乙女クーデリアを捕らえることが出来ればギャラルホルンは満足し、見せしめの虐殺を回避できると。

ビスケットは「彼女はクーデリアさんじゃないんですよ!」と叫ぶ。
これにサヴァランは驚愕、罪悪感をにじませるが、「別人だろうとギャラルホルンを止められるならそれでいい」と追い詰められた表情で言う。

【クーデリアとフミタン】
ドルト3のホテル。
クーデリアはホテルをこっそりと抜けだそうとするが、フミタンに見つかってしまう。
クーデリアは自分が本物と名乗り出ればとアトラは解放されるのではと訴えるが、フミタンはアトラが偽物と分かった方が危険かもしれないと指摘する。
これにクーデリアは自分の考えが浅はかだったこと、かえってアトラを危険にさらしたかもしれないことに一瞬うつむくが、フミタンを真っ直ぐ見つめて言う。
「私は大切な家族を…アトラさんや鉄華団の皆さん、それにフミタンを、裏切るような真似はしたくないんです!」

家族と言われ、裏切るようなことはしたくないと言われ、フミタンはついに本心を明かす。
「お嬢様はあの頃から何も変わっていませんね。
その真っ直ぐな瞳が、私はずっと嫌いでした。

何も知らないが故に希望を抱ける。
だから、現実を知って濁ってしまえばいいと思っていたのに…

ですが、変わったのは私の方でした。
変わらなければこのような思いを抱かずに済んだのに。
どんな行為にも、責任は付きまとうものなのですね」

この時のフミタンの表情はクーデリアへの愛情と、喜びと、苦痛と、様々な感情がないまぜになった笑みであり、これこそが彼女の本来の心を隠さない素顔なのかもしれない。

その時、怪しい仮面の男が出現、「一度お目にかかりたいと思っていましたよ」とクーデリアに挨拶した。
不審者の出現にフミタンはクーデリアを背に庇う。

一方、仮面の男は笑顔で言葉を続け、ここは直に労働者たちの武装蜂起で荒れるのですぐに立ち去るよう忠告した。
そして武装蜂起のための武器を鉄華団に運ばせたのがノブリス・ゴルドンであることを明かし、「あれは、あなたを利用するために、自らの手の者をそばに潜り込ませているような男だよ」とフミタンの正体を明かした。

この発言にクーデリアは激怒、今の言葉を取り消すよう求める。
だがフミタンは仮面の男の言葉を認め、クーデリアに別れを告げると立ち去った。

【三日月、ビスケットとアトラを救出】
ビスケットとアトラは後ろでに縛り上げられ、同室に監禁されていた。
顔を腫れ上がらせ、鼻血を流すアトラをビスケットは気遣うが、アトラは「こんなのなんともないよ。子供の頃は毎日だったし。それにクーデリアさんは家族だからね」と笑ってみせる。そして「お兄さんに言いたいことは言えたの?」とビスケットを気遣うのである。

その時、廃ビルにトラックが突っ込んできた。
見張りの男たちがトラックの運転席を覗き込むが誰も乗っていない。

間もなく、ビスケットとアトラの監禁された部屋に三日月がたどり着いた。
三日月はアトラの殴られた顔を見てこのビルにいる男たちの仕業と知ると激怒、一瞬で鬼の形相と化し、敵を皆殺しにしかねない様子である。
だがアトラにクーデリアが無事が聞かれると落ち着きを取り戻し、アトラを担ぐとビルを抜け出し、逃走を開始した。
そしてこれに気付いたサヴァランが、ビスケットたちを追う。

三日月たちは工事中のビルの間を走りぬけ、フェンスを乗り越えて更に走る。
その時、オルガたちがトラックに乗って駆けつけ、三日月たちに乗るように叫ぶ。

サヴァランはビスケットに、アトラを連れて来てくれるよう懇願する。
するとビスケットは言う。
「兄さんには感謝してます。
父さんと母さんが死んだあと、必死に俺たちを養ってくれて。
今の俺があるのも兄さんのおかげだから。
だから!あの時は本当にありがとうございました。
でも今俺は、鉄華団の団員なんです!」

オルガたちの乗ったトラックは走り去った。
サヴァランは、ナボナに詫びた。

その頃ナボナたちは銃を手に、ドルト3の社屋に向けて歩き始めた。
そしてクーデリアは、フミタンを探して街の中を駆け回っていた。

【予告】
次回「フミタン・アドモス」

まずはフミタンとクーデリアがどうなるのか気になる。
労働者たちの武装蜂起もどうなるのか。
次回にも注目したい。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第14話「希望を運ぶ船」

  • 2016/01/11(月) 03:49:14

【感想概略】
今回は、鉄華団がスペースコロニーに寄港するが、火星の大富豪ノブリス・ゴルドンの陰謀に巻き込まれるお話しである。
地球圏であっても、コロニー育ちの住民は差別される姿が描かれ、前回三日月にキスされたことに戸惑うクーデリアの動揺が描かれ、ビスケットに実はコロニーで会社勤めする兄がいることが明かされ、フミタンがノブリスの密偵であるらしいこと、そしてクーデリア暗殺の命令に思い悩む姿が描かれ、鉄華団のメンバーたちはたまにしか風呂に入っておらず、艦内がにおっており、これを改善するためクーデリアとアトラが闘志を燃やす姿が描かれ、面白かった。

またタイトル「希望を運ぶ船」は意味深に思えた。
鉄華団の装甲艦イサリビが運んできたものに、コロニー民は確かに希望を見出した。だがその結果が現実をより良い方向に変えるものになるか、コロニー民にとって悲劇的なものになるかは不明である。希望の結果が善なるものとは限らないのであり、皮肉なタイトルなのかもしれないと思った。

そして今回からオープニングが新しくなり、新たに公家のような丸い眉の女性と、マスクをかぶった若い男性が登場。あのマスク男は新キャラクターか、それともマクギリスの変装だろうか。次回に注目したい。

【クーデリア、フミタンに相談する】
地球へ向けて宇宙を航行する鉄華団の装甲艦イサリビの船室では、クーデリアのメイド・フミタンは、クーデリア暗殺のため彼女をドルト2コロニーに誘き出せという何者かの指令を眺めながら思い悩んでいた。前回、火星の大富豪ノブリス・ゴルドンは、クーデリアにはコロニーで死んでもらうと発言していたが、フミタンはノブリスの密偵ということのようである。

そのとき、フミタンの部屋を思い悩んだ様子のクーデリアが訪ねてきた。
クーデリアは前回、震える三日月を抱きしめたところキスされてしまい、そのことで悩み一睡もできなかった。ところが先ほど顔を合わせた三日月は普段と全く変わらぬ様子であり、クーデリアはかなり混乱しているようである。
たぶん三日月は、前回の名瀬の行動と発言から、かわいく思えた女性にはキスすることがあるべき行動なのだと思い、それを実践しただけであり、これがクーデリアを思い悩ませるかもしれないとは考えてすらいないだろう。

クーデリアはフミタンに、目をそらして赤面しながら、たとえ話であるが、男性にキスされたら本気で交際するつもりがあると考えて差し支えないのか、その場合、真剣に結婚を考えるべきだろうかと尋ねた。

これにフミタンは思わず吹き出すが、クーデリアに「私、何かおかしなこと言った?」と抗議されると真面目な表情をつくり、気になるなら相手の男性に尋ねたらどうかと提案した。
クーデリアはフミタンの言葉に納得し、「フミタンにはどんなことでも相談してきたら、つい」と礼を言う。
一方フミタンは、クーデリアが自分に全幅の信頼を寄せることに複雑な表情を浮かべる。

その時、アトラがクーデリアをブリッジに呼びに来た。
コロニーが見えてきたのだという。

【オルガたち、ドルトコロニー群を目視】
地球へ向けて宇宙を航行する鉄華団の装甲艦イサリビ及びタービンズの装甲艦ハンマーヘッドは、複数のスペースコロニーを目視で確認した。
イサリビのブリッジで、オルガがユージンたちに説明する。
このドルトコロニー群は、地球四大経済圏の一つ、アフリカユニオンの公営企業ドルトコロニーが所有するものであり、イサリビはドルト2へ入港予定だと。

そしてビスケットが説明する。
ドルトコロニー群はコロニーごとに違いがあり、ドルト3は地球から来た工場経営者たちが住む高級住宅街とそれら富裕層向けの商業施設があると。
これに、さすがビスケットは物知りだと感心するシノである。

その時、アトラが彼方に青く光る地球に気付いた。
アトラ、三日月は初めて見る地球をきれいだと言い、感動の様子である。

【クーデリア、ドルト3行きを申し出る】
クーデリアは商業施設と聞くと、フミタンと一緒にドルト3へ買い物に行きたいと申し出た。
少し難色を示すフミタンを、クーデリアは「いいでしょ?フミタン。いろいろ買っておきたいものもあるし」と無自覚に笑顔で押し切る。
そして「いいな~」というアトラも誘い、ドルト3行きを決定してしまうのである。
これにオルガは、非戦闘員だけで行動させるのは危険ということで、クーデリアたちの護衛を三日月に依頼した。三日月はあっさり承知するが、クーデリアは複雑な様子である。
さらにビスケットもドルト3行きを希望、彼も同行するのである。

【オルガたち、名瀬たちと打ち合わせ】
コロニーへの出発前、オルガ、ユージン、シノはタービンズの装甲艦ハンマーヘッドに行き、名瀬およびアミダ・アルカたちと事前の打ち合わせを行う。

ここで名瀬はオルガに、くれぐれもギャラルホルンと騒動を起こさないように念を押して説く。
これまで鉄華団が活動していた圏外圏は言わば無法地帯である。
だがコロニーは既に地球圏であり、秩序と法があり、人を殺せば普通に罪に問われる。
圏外圏では泣く子も黙るテイワズも、地球圏では一企業の力しか持たないのであり、騒ぎを起こしてはならないと。

オルガたちは名瀬の言葉を肝に命じるのだが…。

【ガエリオ、独断でコロニー群へ出発】
地球では、ガエリオがアインを率い、宇宙船でドルトコロニー群に向かおうとしていた。
ガエリオとしては三日月を懲らしめないと気が済まず、「ちょび髭男」の報告で鉄華団がドルトコロニー群にいると知ると、居ても立っても居られなくなったようである。

アインは、地球圏で勝手に軍を動かしては問題になるのではとガエリオを諫める。
だがガエリオは、演習中に出発することにすればいいと強気であり、アインには上官の仇を取らせてやるという。
こう言われると反対はしないアインであるが、ガエリオの予想外の行動はノブリス・ゴルドンの計画を大きく狂わせるのだろうか。

またマクギリスとしては、クーデリアにはより大きな騒動を起こしてほしいのであり、自分のコントロールできないところで突然死なれては都合が悪いと思うのだが、クーデリアを危険にさらしかねないガエリオの行動をどう思っているのだろうか。

【クーデリア、鉄華団の衛生への無頓着さを指摘】
ドルト3の大型量販店に入る前、クーデリアはビスケットと三日月に、最後に体を洗ったのはいつかと問うた。
ビスケットは「確か4日…、いや5日前?」と自信なさそうであり、「ええ~?!」とアトラは驚愕である。

クーデリアは、言いづらそうに、実は以前から艦内に漂うにおいが気になっていたという。
アトラも「確かにくさいかも。みんなが集まっていると『ウッ』てなる時あるもん。雪之丞さんなんて、近くに行くと、目がツ~ンって痛くなるし」と言い、クーデリアに同意する。

クーデリアはこれを問題視し、今回のコロニー寄港を機会にイサリビ艦内をきれいにするつもりだという。これにはアトラも大賛成し、手伝いますと乗り気である。

そしてクーデリアたちはドルト3の大型量販店で、ショッピングカートに大量の洗濯用洗剤、洗浄剤、掃除用具、着替えを放り込んでいくのである。

【鉄華団、コロニー労働者に歓迎される】
装甲艦イサリビはドルト2に入港、手続きのためオルガ、ユージン、シノ、ヤマギ、そしてメリビットが下船した。
すると港の労働者たちはオルガたちを歓迎し、クーデリアと鉄華団を支持する理由を語った。

自分たちコロニー育ちの労働者たちは低賃金で働かされ、身体がダメになるとたちまち解雇されてしまう。病気や事故で死んでも何の保障もない。
一方地球出身の人間は遊んで暮らしながら利益を吸い上げている。

だが突然、希望の光が差し込んだ。
若き独立運動家クーデリアが火星独立運動の先頭に立ち、地球経済圏の大物を動かしたと聞いた。立ち上がれば世界は変えることが出来ると自分たちは気付いた。
革命の乙女クーデリアと、彼女を守り戦う鉄華団は、自分たちみんなの希望なのだと。

ユージンとシノは自分たちが褒められ、ものすごく嬉しそうである。
一方オルガは、結成したばかりの鉄華団の名が地球圏まで知れ渡っているのは妙だと疑念を隠さない。

【ビスケットと兄】
ドルト3の大型量販店では、ビスケットは三日月たちに、ここに来たかった理由を明かす。
ビスケットはドルトコロニー群の出身であり、ドルト3に来ることは小さい頃の憧れだった。
だが事故で両親が亡くなり、ビスケットと妹たちは火星の祖母に引き取られた。
そしてビスケットには兄がおり、学業優秀だったので会社の偉い人の家に引き取ってもらえたのだが、その後連絡はとっていないのだと。

すると三日月はビスケットに、兄と連絡を取ってみたらどうかと言う。
ビスケットは、急に連絡したら困るかもしれないと及び腰である。

だがアトラは「困るわけないじゃない!」と断言。
昭弘ももっと早く弟と会えていたらと言う。

これにビスケットは心を動かされたようで、兄サヴァランの務める会社に電話を入れた。
電話はあっさりとつながり、ビスケットは久々に兄と会話し、鉄華団で働いていると伝え、もし良かったら少しだけでも会いたいと言う。
するとサヴァランはこれを了承するのだが、鉄華団と聞くと表情を曇らせ、ビスケットとの再会を全面的に喜んでいるようには見えなかった。
またビスケットも、必ずしもサヴァランとの再会を喜んではいない。

そもそもサヴァランが、わずかでもビスケットたちに仕送りしておらず、連絡すらとっていなかったことも不可解である。
サヴァランにはどのような事情があるのだろうか。

【ドルト2の労働者、武装蜂起】
ドルト2の港では、鉄華団の運んできたコンテナが開けられ、荷物の確認をしていた。
だが出てきたのは自動小銃多数、そして戦闘用モビルワーカーである。

積荷にリストには工業用物資と記載されており、シノとユージンは困惑する。
だが港の労働者たちは銃を手に取り「これだけあれば十分だぜ」と笑顔である。
労働者たちは、この武器はクーデリアの代理を名乗る支援者からのものであり、支援者の名前は知らないという。

その時、ギャラルホルンの装甲車が多数、港に乗り込んできた。
そして多くの武装兵が次々と降車し、労働者たちに銃を向け、武器を捨てて両手を高く上げるよう命じた。
いきなり発砲したりせず、火星のギャラルホルンよりは人権を尊重しているようである。

ギャラルホルン兵たちはコンテナの武器を確認し、ここで違法な取引があるとの通報を受けて来たのだと言い、労働者たちを連行しようとする。

これに一部の労働者が発砲、ギャラルホルン兵を撃った。
すると他の労働者たちも開き直ってギャラルホルン部隊に発砲、攻撃を開始した。
ギャラルホルン部隊は応戦、たちまち激しい銃撃戦が繰り広げられる。

オルガたちは物陰に隠れて様子を伺いながら、イサリビに騒動に巻き込まれないよう港を離れるよう指示する。
イサリビはドルト2を離脱するが、メリビットは武器を満載したコンテナの依頼主はGNトレーディングという会社だと報告する。

間もなくギャラルホルン部隊は鎮圧するには兵力不足と判断し、撤退した。

労働者たちは「俺たちの勝利だ!」と大喜びである。
だがオルガは労働者たちに、喜んでいる場合ではない、ギャラルホルンはより多くの兵力を投入してくると言う。
しかし労働者たちは、戦って勝つしかない、俺たちはやれるんだとあくまで強気である。

その頃、装甲艦ハンマーヘッドのブリッジで、名瀬は「あのバカども、いきなり騒ぎを起こしやがった」と頭を抱えていた。
これを聞いたアルカは笑みを浮かべているように見えたが、面白そうなケンカができると思っているのだろうか。

ノブリスの計画は、クーデリアをまずは「革命運動の象徴」に祭り上げ、ギャラルホルンの凶弾によって革命に殉じたことにして「革命の女神」に神格化し、以後は「クーデリアの理念の後継者」を名乗る者が革命運動を牛耳るということだろうか。
そして地球圏であるドルト2で武装蜂起を発生させたのは、蜂起をギャラルホルンが鎮圧して多数の死傷者を出せば、法と秩序の世界で市民を虐殺したという汚名をギャラルホルンに着せることが出来るという効果を狙ってのことかもしれない。

【予告】
次回「足跡のゆくえ」

まずはビスケットと兄の再会がどうなるかが気になる。
コロニー民の武装蜂起に巻き込まれたオルガたちがこの危機をどう乗り切るのか、蜂起したコロニー民たちはどうなってしまうのかも気になるところである。
そしてクーデリア暗殺計画とフミタンがどう行動するかに注目したい。


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