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機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第45話「これが最後なら」

  • 2017/02/26(日) 23:47:24

【感想概略】
今回は、マクギリス率いる革命軍および鉄華団が、ラスタル率いるアリアンロッド艦隊と激突するお話である。
ラスタルは戦力差を活用して確実に革命軍の兵力を削ぎ、同時に謀略で大打撃を与え、マクギリスと鉄華団を追い詰める。これに対し鉄華団はシノの発案で、彼の駆る流星号の機能を最大限利用した一撃逆転の奇策を敢行する、というお話であり、全編戦闘シーンの連続で迫力があり、特にシノとヤマギに見せ場があり、見応えがあり、面白かった。

【革命軍VSアリアンロッド艦隊の戦闘開始】
マクギリスは自ら率いる革命軍、地球外縁軌道統制統合艦隊、そして鉄華団で、ラスタル・エリオン率いるアリアンロッド艦隊を迎え撃った。
マクギリス陣営の布陣は、右翼に革命派艦隊、中央に鉄華団、そして左翼艦隊の配置である。

これに対しラスタルは、アリアンロッド艦隊の火力を右翼の革命派艦隊に集中し、さらにモビルスーツ隊を繰り出し、敵艦隊の分断を図る。
一方鉄華団は、バルバトス、グシオンリベイク、及びフラウロスを中心とするモビルスーツ隊を繰り出し、敵モビルスーツ隊を迎え撃つ。

鉄華団のモビルスーツ隊は練度も士気も高く、敵モビルスーツを次々と撃破する。
だが敵モビルスーツ隊は兵数が多く、鉄華団のモビルスーツ隊が次々と敵機を撃破しても、攻撃は全くゆるまない。

さらにジュリエッタがレギンレイズ・ジュリアを駆り、配下部隊を率いて鉄華団モビルスーツ隊に斬り込み、自らはバルバトスと斬り結ぶ。
ジュリエッタは戦いの前、バルバトスを止める任務をラスタルから直々に与えられていた。
敬愛するラスタルが、自分を見込んでくれて直々に言葉をかけてくれたことに、ジュリエッタはこの任務だけは果たして見せると気合全開であり、バルバトスと激しく斬り結ぶ。

【ラスタルの策略】
その時、革命軍のモビルスーツが一機、大型砲でアリアンロッド艦隊を砲撃し、敵モビルスーツ多数を撃破した。
何とこのモビルスーツ、条約で禁止された兵器ダインスレイヴを発砲したのであり、パイロットはラスタルの間者だった。全ては、マクギリスがダインスレイヴで先制攻撃したという罪を捏造するためのラスタルの策略である。

ラスタルは、マクギリスがダインスレイヴで攻撃してきたと非難、自軍にダインスレイヴでの攻撃を命じた。
そしてラスタルのモビルスーツ隊はダインスレイヴを次々と発砲。
ナノラミネートアーマーすら貫通する特殊砲弾が、革命軍の戦艦およびモビルスーツに次々と命中、大破させていく。

この攻撃で革命軍の艦隊は半数を失い、革命軍若手将校のリーダー格、ライザも戦死した。
そして鉄華団は、流星号ことフラウロスを駆るシノがライドを庇って左腕骨折の重傷を負い、輸送艦ホタルビは大ダメージを受け、火器管制システムが使用不能になってしまう。
鉄華団は手早くホタルビの乗員をイサリビに乗り移らせるが、状況は険しさを増すばかりである。

一方、旗艦で指揮をとるラスタルは、側近くにイオクを置き、自らの戦いを実地で見せていた。
ラスタルは、なぜ自分が地球外縁軌道統制統合艦隊を攻撃しないか分かるかとイオクに問い、イオクが素直に「いえ…」とこたえると、彼らはマクギリスの命令で動いてはいるが革命派ではない、せっかくの戦力を消耗させるバカはおるまいと言う。
ラスタルとしては、イオクを見込んでいるからこそ、将来の指導者となるべく、リーダーとしての研修を行っているというところだろうか。
同時にラスタルは、もはや勝ち目の無いことを受け入れてマクギリスが降伏するかを注視し、マクギリスが愚者か否かを見定めようとするのである。

【シノとヤマギ】
オルガは、この状況でアリアンロッド艦隊の撃破は困難と考え、撤退を検討する。
だがダンテたちは、この戦いに勝たなければ自分たちに戻る場所はないのだろうといい、オルガに戦闘続行を訴える。
そしてシノは、流星号にダインスレイヴを装着し、旗艦で指揮を執る敵将ラスタルを討ち取る作戦を提案した。
もはやこれ以外に策はなく、オルガは作戦を決意、三日月にバルバトスで露払いを依頼する。

そして作戦の要であるシノはヤマギに頼み、負傷した左腕を包帯で操縦桿に縛ってもらう。
だがヤマギは、このあまりに無謀な作戦にシノが身を投ずることが耐え難く、シノの左手を両手で包んで言う。
「死んだら許さない」

これにシノは「ほんとおっかねえな、お前は」と笑い、「上がりは見えてんだ。くたばってたまるか」とヤマギの目を見て真顔で答えた。

【流星号、ラスタルを狙撃】
鉄華団は、輸送艦ホタルビを装甲強襲艦イサリビの盾とし、バルバトスを中心とするモビルスーツ隊で敵モビルスーツを迎え撃ちつつ、アリアンロッド艦隊への突撃を開始した。

この破れかぶれの特攻に、ラスタルはダインスレイヴの集中砲火およびモビルスーツ隊で応戦する。
ホタルビには次々と特殊砲弾が突き刺さり、ラスタル陣営のモビルスーツ隊はイサリビに攻撃を集中し、イサリビの接近を許さない。

ついにイサリビは、盾としていたホタルビを切り離し、後退していく。
ラスタルは鉄華団の悪あがきを撃退したことを確信し、余裕の表情である。

その時、宇宙を漂うホタルビから流星号が姿を見せた。
これぞ、敵将ラスタルに出来るだけ接近するためのシノの命がけの策である。

さしものラスタルも驚愕、イオクはとっさにラスタルを背に庇い、ジュリエッタはレギンレイズ・ジュリアでバルバトスと激しく斬り結びながら、流星号に急行する。

そしてシノはダインスレイヴの照準をラスタル旗艦の艦橋に合わせ、発砲する。
だがその瞬間、ジュリエッタはレギンレイズ・ジュリアで刀剣を投げ、流星号の砲身にぶつけた。
シノの渾身の砲撃は、ジュリエッタの必死の一撃により弾道をそらされ、ラスタル艦の艦橋をかすって火花を上げるにとどまった。

シノは絶叫を上げ、流星号で突撃した。
だが流星号はアリアンロッド艦隊の集中砲火を浴びて大破、沈黙した。

【予告】
次回「誰が為」

シノが大変なことになってしまったが、鉄華団は圧倒的に不利なこの状況をどう切り抜けるのか。またマクギリスには、この状況を覆す策はあるのか。引き続き次回も注目したい。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第44話「魂を手にした男」

  • 2017/02/19(日) 22:44:44

【感想概略】
今回は、マクギリス一派及び鉄華団と、ラスタル率いるアリアンロッド艦隊との決戦前夜のお話である。
これまでマクギリスは、緻密な計算と分析で、ギャラルホルンの実権を握るための謀略を遂行してきた。
だが謀略の要となる、マクギリスが絶対と信じていたアグニカ・カイエルの権威は、実はギャラルホルンではマクギリスが思うほど通用しないことが明らかになった。セブンスターズの当主たちは、銃を突きつけられて脅迫されてもマクギリスに従わず、マクギリスは自派の戦力と鉄華団のみで、戦力差が二倍以上あるアリアンロッド艦隊と戦うことになってしまう。
鉄華団を率いるオルガは、あまりに危険性の高い戦いに仲間たちを挑ませることに苦悩、ついにマクギリスに本音をぶつけ、あと一回の戦いで終わりにすると話をつける。鉄華団のメンバーたちは、あと一回で終わりだ、これで上がりだと士気が高まるが…というお話であり、見応えがあり、面白かった。
そしてアルミリアは、ガエリオ殺害未遂の真犯人がマクギリスと知り、マクギリスを憎いと思う一方で、マクギリスへの愛情を捨てることが出来ず、まだ10歳くらいだというのに苦悩する姿が気の毒だった。

【ラスタル、マクギリスの謀略を暴露】
アリアンロッド艦隊を率いるラスタル・エリオンは、マクギリスへの反撃を開始した。
まずは全世界に向けて放送を行ない、ガエリオがマクギリスの罪状を明かしてくれたと言い、これまでのマクギリスの謀略を暴露して非難する。

すなわち、マクギリスは地球外縁軌道統制統合艦隊を手に入れるため司令官カルタ・イシューを謀殺し、イズナリオ・ファリドを失脚させて家督を乗っ取り、ガエリオ・ボードウィンを殺害しアルミリア・ボードウィンを妻とすることでボードウィン家を乗っ取ろうとし、さらにギャラルホルンの象徴、アグニカ・カイエルの魂の宿る機体ガンダム・バエルを、クーデターを正当化する道具に利用して辱めた。
そしてラスタルは、例えギャラルホルンの法に背くことになっても、マクギリスを断固断罪すると宣言するのである。

装甲強襲艦イサリビでラスタルの演説を聞いていた、マクギリス派将校のライザは、ガンダム・バエルの威光がラスタルには全く通用しないことに困惑する。
そしてユージンたちは、バエルを手にすればマクギリス一派の勝利なのではなかったのか、話が違うではないかとマクギリス一派に不信を抱いている様子である。

【セブンスターズの当主たちとマクギリス】
ギャラルホルン地球本部でマクギリスは、ガンダム・バエルの権威を背景にセブンスターズの当主たちに服従を迫り、アリアンロッド艦隊との戦いのため、各家の戦力の提供を要求する。

だが、マクギリスが思うほどバエルの威光はセブンスターズの当主たちには通じず、彼らは服従に難色を示す。
それどころか、ラスタルがマクギリスの謀略を暴露したことにより、マクギリスはセブンスターズの当主たちの信頼を決定的に失ってしまう。

セブンスターズの当主たちは、銃を突き付けられながらも、マクギリスにもラスタルにも協力しない、あくまで中立を保つという立場を崩さない。
結局マクギリスは自派の戦力と鉄華団のみで、戦力差が二倍以上あるアリアンロッド艦隊と戦うことになってしまう。

マクギリスは、自身が少年の頃から心酔しているアグニカ・カイエルの権威が、今でもギャラルホルン内で有効と信じて疑わず、その実態を見誤っていた。これもラスタルのいうところの、マクギリスの大人になれない、子供なところなのかもしれない。

【オルガとマクギリス】
オルガは、あまりに危険性の高い戦いに仲間たちを挑ませることに苦悩しながらマクギリスとの打合せに望むが、マクギリスの「多少の被害があったとしても」という発言に激怒。マクギリスを殴り、「その多少の中にゃ、俺らの家族一人一人がいるんだ。十把一絡げにすんじゃねえ!」とついにマクギリスに本音をぶつける。
そしてオルガは「腹割っていこうじゃねえか、大将!」とマクギリスと談判し、あと一回の戦いで終わりにすると話をつけるのである。

これに鉄華団のメンバーたちは、あと一回で終わりだ、これで上がりだと士気が高まる。
鉄華団のメンバーたちとしては、これまでもオルガの決断に従っていれば戦いを切り抜けて鉄華団はより大きくなってきた、だから今度もオルガに従っていれば大丈夫と思う気持ちがあるのではないか。

だがユージンは、自分たちはオルガ一人に考えることを押し付けてしまっていた、自分たちが危険な戦いをオルガに選ばせてしまったのだという。
するとシノは、悩むのはオルガの仕事であり、自分たちの仕事は一つだと言い、作戦の危険さを認識しながらも、オルガの決定に従って戦うまでという姿勢である。

そして新兵ザックだけは、勝ち目の薄い、犠牲者が大勢出ることが予測される無謀な戦いに突き進もうとすることに強く疑問を抱き、そのことを新兵仲間のデインに主張するが、雪之丞にも聞かれてしまう。
ザックは作戦に反対していることを雪之丞に咎められるかと、愛想笑いを浮かべて団長には内緒にと頼み込む。
が、雪之丞は笑ってザックに言うのである。
「お前みてぇなのが鉄華団にもっといたら、きっとオルガも楽だったろうな。考えることをやめんじゃねえぞ」

一方アトラは三日月に、戦っている方が余計なことを考えなくて済んで楽と言われ、ついに感情を爆発させて涙を流す。
アトラとしては、いつも三日月の安否を不安に思い、無事を祈ることしか出来ないのに、三日月はアトラの気持ちなど全く気にしていないと言ったに等しいと思ったのだろうか。
すると三日月はアトラを後ろから抱きしめるが、彼がアトラを大事に思う気持ちは本当なのだろう。

そして火星のクーデリアは、鉄華団がかつてない強敵との戦いに挑むことに心を痛め、せめてこれが彼らの未来につながる始まりであることを祈るのである。

【予告】
次回「これが最後なら」

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第43話「たどりついた真意」

  • 2017/02/12(日) 22:48:47

【感想概略】
今回は、マクギリスと仮面の男ヴィダールが中心のお話である。
マクギリスの壮絶な過去、そして彼がクーデターを起こした真意が明かされ、仮面の男ヴィダールの正体と彼のマクギリスへの想い、そしてガンダム・ヴィダールの秘密が明かされ、というこれまでの多くの謎がついに明かされたお話であり、戦闘描写は迫力があり、見応えがあって面白かった。

またヤマジン・トーカの口から、ガンダム・ヴィダールにはアインの脳と彼の阿頼耶識がシステムとして組み込まれており、機体からのフィードバックをアインの脳が処理することで、リミッターを解除した阿頼耶識と同等の力を、パイロットは負荷を受けずに発揮出来ることが明らかにされた。
だがそのことをジュリエッタに話すヤマジンは明らかに興奮気味であり、狂気の笑みを浮かべていたのであるが、ヤマジンが今後どのような動きを見せるのかにも注目したい。

【マクギリス一派、ギャラルホルン地球本部を制圧】
前回、地球のギャラルホルン本部ではマクギリス派の将校たちがクーデターを敢行、クーデター派将校のリーダー、ライザ・エンザは全世界に向けて放送で演説し、これまでのギャラルホルンの腐敗と非道、虐殺を批判し、革命の正当性を訴えた。

そして今回、クーデター派の地上部隊はギャラルホルン本部施設の7割を占拠し、セブンスターズのメンバーたちを拘束、通信施設の制圧も完了、そして本部施設のモビルスーツ隊はバルバトスがことごとく撃破して無力化していた。
各地のギャラルホルン支部は、このクーデターを様子見しているが、これはマクギリスとラスタル、どちらに味方するのが得になるかを計算しているというよりは、元々ギャラルホルンは予想外の事態への対応が苦手であり、どうして良いのか本当に分からないというところもあるのだろう。

だが現状では、マクギリスはあくまで非合法な暴力でギャラルホルン地球本部を制圧した、単なる簒奪者であり、そのことはマクギリスも自覚している。
マクギリスがギャラルホルンの実権を握るには、正統な指導者と認められるような権威が必要だが、マクギリスには何か秘策があるようで、掴みかかる義父ガルス・ボードウィンに「あれを手に入れれば立場は一転するでしょう」と不敵に笑うのである。

【マクギリスの過去】
マクギリスはギャラルホルン本部の地下に向かいながら、ついにこの日が来たと心中でつぶやき、自身の過去を思い出す。
それは、あまりに過酷なものだった。

少年の頃、マクギリスは親も無く、頼れる者は誰もいなかった。
僅かな食料を奪うために人を殺し、その日暮らしをしていたが、その美貌に目をつけられ、娼館に引き取られ、男娼として客を取らされていた。
可愛い美少年ということで人気があったようだが、同僚たちには妬まれ憎まれ、陰でリンチを受けていた。

やがて客として現れたイズナリオ・ファリドに気に入られ、彼に引き取られるが、虐待を受け、夜の相手をさせられることに変わりはなかった。
絶望の日々でマクギリス少年の目に映る世界の真理、それは力が無いものは虐げられ、力のある者が全てを手に入れる、というものである。
彼の心には、他者への信頼は無く、他者への愛情も無く、信じるものは力のみである。
マクギリスがイズナリオの元で認識したことは、力にはむき出しの暴力だけでなく、権力など様々な力があることであった。

やがてマクギリス少年は、ギャラルホルンの創始者アグニカ・カイエルの人物評伝に出会う。そして世界最高の権力、威力、暴力を手中にする方法に思い至った。
以後、マクギリスはその力を手にすることに人生の全てを捧げ、そしてついに今日の日を迎えたのである。

【マクギリス、ガエリオと再会】
マクギリスはギャラルホルン本部の広大な地下施設に到着した。
その中央にそびえ立つモビルスーツに、マクギリスは語りかける。
「新しい時代の幕開けだ。目を覚ませ、アグニカ・カイエル」

その時、天井を破壊して一機のモビルスーツが乱入してきた。
ガンダム・ヴィダールであり、コックピットのハッチが開き、仮面の男ヴィダールが姿を見せる。そして仮面を外し、素顔をマクギリスに晒した。
ヴィダールの正体は、かつてマクギリスの謀略の前に倒れたガエリオであり、顔には大きな傷痕があった。

ガエリオは、誰にも話したことが無かったであろうマクギリスへの想いを明かす。
子供の頃、ガエリオにとって、誰に対しても心を閉ざすマクギリスは遠い存在だったが、憧れであり、認められ、隣に立ちたいと願った。
やがてマクギリスは、表面的には社交的に振る舞うようになり、仮面をつけたように本来の自分を隠すようになった。
それでもマクギリスは、誰にも言えないようなギャラルホルンへの批判をガエリオにだけは語ってくれた。ガエリオは、マクギリスの隣に立つことが叶った、自分の前でだけはマクギリスは仮面を外してくれていると、そう感じた。あの時までは。

ガエリオはマクギリスに言う。
自分やカルタ・イシューや、寄り添おうとしている人間を裏切ってまで、マクギリスが手に入れようとしているものの正体を確かめたかったと。

そしてガエリオは、マクギリスに言うのである。
「愛情や信頼、この世の全ての尊い感情は、お前の瞳には何一つ映らない。お前が理解できるのは、権力、威力、暴力。」
マクギリスは無言だが、ガエリオの分析については異論は無いというところだろうか。

ガエリオはマクギリスに「バエルに乗れ。仮面を外したお前を全否定してみせる」と言い、決着をつけることを申し込む。

その時、天井の穴から三日月の駆るバルバトスが出現した。

【バルバトスVSヴィダール】
三日月はバルバトスでメイスを構え、「やってもいいの?」と聞くと、マクギリスは凶悪な笑みを浮かべて「頼む」と依頼した。
マクギリスとしてはガエリオとの決着になど興味は無いというつもりなのだろうが、ガエリオをもう一度手にかけたくない気持ちもどこかにあるのではないか。

三日月はバルバトスでガンダム・ヴィダールに襲いかかり、メイスに加えて尻尾のような有線テイルブレードで攻撃を繰り出し、ヴィダールを圧倒する。
するとガエリオは謎のシステムを作動、「俺の身体をお前に明け渡す!」と何者かに告げ、ヴィダールの目が紫色に光った。

そしてヴィダールは猛然と反撃を開始。
瞬時にバルバトスの間合いに踏み込むと猛攻を繰り出す。
三日月はバルバトスでヴィダールの攻撃をしのいで間合いをとり、その戦い方はかつてエドモントンで戦ったアインのものであることに気付くのである。

ヤマジン・トーカによると、ガンダム・ヴィダールにはアインの脳と彼の阿頼耶識を補助システムとして搭載している。
そしてパイロットがフレーミングした敵対者に対し、そのシステムがモビルスーツをコントロールする。アインの脳を介することで、パイロットの脳に負荷をかけずに、リミッターを解除した阿頼耶識と同等の力を得るのだという。

ヴィダールはバルバトスを圧倒、三日月は敵の規格外の強さに「こいつ、やばいな」とつぶやく。
その時、マクギリスがガンダム・バエルに搭乗し、自らの背中に埋め込んだ阿頼耶識をモビルスーツと接続した。何とマクギリスも、阿頼耶識の手術を受けていたのである。

ガエリオは、敵ガンダムが二機になると形勢不利を認めて間合いを取る。
そして三日月に「いつかのことを謝罪しよう。阿頼耶識の手術を受けた君たちを、唾棄すべき存在としたことを」と言い残すと撤退した。

【マクギリス、全世界に宣言】
マクギリスはガンダム・バエルを駆って地上に姿を見せた。
そして全ギャラルホルンに向かって放送で宣言するのである。
「300年の眠りからマクギリス・ファリドのもとに、バエルは甦った!ギャラルホルンにおいてバエルを操る者こそが、唯一絶対の力を持ち、その頂点に立つ。」

これを見たクーデター派のリーダー、ライザは「我々の勝利だ!」とガッツポーズで喜ぶ。ライザの認識は、マクギリスは力のみで実権を奪った簒奪者ではないのだ、バエルの主であるギャラルホルンの正統なる指導者なのだ、ギャラルホルンは皆これを受け入れるのが当然なのだ、というもののようである。

どうやらガンダム・バエルは、ギャラルホルン最強の機体であるばかりでなく権威の象徴であり、バエルを駆ることの出来る者がギャラルホルンの正統な指導者である、というのが本来のルールのようである。例えるなら、アーサー王伝説において聖剣エクスカリバーを抜いたものがブリテン島の正統な統治者とされるようなものだろうか。
(だが阿頼耶識を搭載したガンダムフレームの機体は数多いのに、なぜバエルの主がギャラルホルンの指導者なのか。バエルには、例えばアグニカ・カイエルの脳が組み込まれており、アグニカが認めた者しか操縦できないなど、他の機体とは異なる秘密があるのだろうか。)

だがラスタルの認識はライザとは異なるようで、バエルの主こそギャラルホルンの正統な指導者とは考えていないようだ。
そしてラスタルは、かつてマクギリス少年がバエルが欲しいと言っていたのは冗談ではなく本気だったのだと理解し、「どこまでも愚かな…お前は大人になれぬ子供だよ、マクギリス・ファリド」とつぶやくのである。

これに対し、ガエリオは放送に割り込み、素顔をさらして名の名乗り、マクギリスを討つと宣言するのである。

【予告】
次回「魂を手にした男」
今回は予告ナレーションは無かったのであるが、予告ナレーションは担当声優による役の立場でのアドリブとのことで毎回楽しみにしているので、次回は復活してほしい。
そして、次回も鉄華団の戦いに引き続き注目したい。

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第42話「落とし前」

  • 2017/02/05(日) 21:31:02

【感想概略】
今回は、鉄華団はジャスレイの艦隊と全面抗争に突入、ジャスレイはテイワズの実権を握る謀略の手はずを整え、手ぐすね引いて鉄華団を迎え撃つ、一方地球のギャラルホルンではマクギリスの同志たちがクーデターを敢行、鉄華団はテイワズのマクマードに盃を返し、クーデリアのアドモス商会と提携を打ち切り、マクギリスの革命に加わる道を選び…、というお話であり、メカ戦は迫力があり、見応えがあり、面白かった。

またアリアンロッド艦隊の整備主任ヤマジン・トーカも気になる。
ヤマジンは、ジュリエッタが三倍の訓練を積み、新鋭機レギンレイズ・ジュリアで戦ったにもかかわらず、百錬を駆るアミダに及ばなかったことに苦悩していると、人間をやめることも選択肢の一つと提案し、その考え方はギャラルホルンとして認められないとジュリエッタに一蹴されていた。
だが人間をやめることの利点を説くヤマジンの目には狂気が感じられたのだが、ヤマジンの最大の関心事はモビルスーツの性能を最大限に引き出すことであり、そのためには犠牲もやむを得ないと思っているのだろうか。
ラスタルの役に立ちたい一心で強さを求めるジュリエッタの心境がどうなるかも気になるところであり、今後も注目したい。

【鉄華団、ジャスレイ艦隊に殴り込み】
ジャスレイは鉄華団に挑発を繰り返し、遂にラフタを暗殺した。
全ては自分の謀略のため、鉄華団を暴発させるためである。
ジャスレイの思惑通り、ラフタまでも殺されたことに鉄華団のメンバーたちは激怒、オルガは罠と知りながらもジャスレイ打倒を決意した。

そして今回、オルガは装甲強襲艦イサリビと輸送艦ホタルビ、及びモビルスーツ隊でジャスレイ艦隊への攻撃を開始した。

ジャスレイ艦隊のモビルスーツ傭兵部隊は、数では鉄華団を上回っている。
が、数々の修羅場を踏んできた鉄華団のバルバトス、グシオンリベイク、フラウロスを中心とするモビルスーツ隊は、練度及び個々の戦闘力、そして士気でジャスレイ側を圧倒。
次々と敵モビルスーツを撃破していく。

旗艦「黄金のジャスレイ号」で指揮を執るジャスレイは、モビルスーツ隊の損耗率の高さに、傭兵たちの不甲斐なさを罵倒し、予定時間に現れないイオク・クジャンを罵る。
だがジャスレイは、イオク・クジャンの軍勢が駆けつければ形勢逆転だと悪そうに笑う。

ジャスレイの計画、それはイオクの部隊が鉄華団を背後から襲って殲滅、さらに歳星に突入してマクマードを逮捕、そしてジャスレイが新たなテイワズのボスになるというものである。
イオクは鉄華団を部下の仇と思っており、だからこそ怨敵である鉄華団打倒のためイオクは必ず現れるというのがジャスレイの読みである。

だがいつまで経ってもイオクは姿を見せず、ジャスレイ側のモビルスーツの損耗はますます増えるばかりである。
ついにジャスレイは、ヒューマンデブリ全員を出撃させた。

阿頼耶識によりモビルスーツを駆るジャスレイ側のヒューマンデブリは、傭兵より遥かに戦闘力が高い。
鉄華団のモビルスーツ隊も、これまでのように敵モビルスーツを排除できないのだが、腰を据えて打撃を与え、確実に敵機を撃破していく。

【ザック、敵ヒューマンデブリも討つことに納得できず】
鉄華団のモビルスーツ隊の心には、名瀬の、アミダの、ラフタの仇を討つという復讐心があるが、戦い方は冷静であり、各機は適宜に母艦に戻り、補給とメンテナンス、パイロットの短い休憩を取る。
アトラとザックは、ハッシュたちパイロットたちに食事と飲み物を配り、パイロットたちは手早く食事を済ませる。

ここでザックは、言いづらそうにダンテとチャドに尋ねる。
敵はヒューマンデブリを繰り出してきたが、かつてヒューマンデブリだったダンテとチャドは、やりづらくないのかと。

だがダンテもチャドも、そんなものはどうだっていい、立場も背景も関係ない、武器を持てば誰しも対等であり、ただ潰すだけ、躊躇していたら死ぬぞという。
これにザックは、どうしてあんな風に割り切れるのかと納得がいかないのだが、ザックの敵ヒューマンデブリを思いやる姿は、今回のせめてもの救いになっていると思う。

【ジャスレイとマクマード】
鉄華団モビルスーツ隊の猛攻の前に、ジャスレイのモビルスーツ隊の損耗は、遂に五割を超えた。
ジャスレイの舎弟たちは、鉄華団に詫びを入れることをジャスレイに勧め、拒まれるとマクマードと話をつけることを求めた。

ジャスレイはマクマードに通信を入れ、鉄華団を撤退させてほしいと頼む。
だがマクマードは、ジャスレイの謀略を全て知っていることを明かす。
さらにイオク・クジャンの後見人ラスタル・エリオンと話しをつけたので、イオクは来ないと伝え、自分で後始末するよう告げると通信を切った。

マクマードは鉄華団を、組織としては使えないガキと評しながらも、「兄貴の仇討ちとは、いい兄弟じゃねえか」と笑うのである。

【ジャスレイの最期】
追い詰められたジャスレイは、通信でオルガに手打ちを申し入れる。
だがオルガはこれを拒否、「お前が無様に命乞いをする姿を見たかっただけだ。これっぽっちも面白くなかったがな」と虚しそうな無表情でいう。

その時、三日月の駆るバルバトスがジャスレイ艦のブリッジの前に着地した。
そして三日月が「どうすればいい?」と指示を求めると、オルガは「潰せ」と短くこたえる。
ジャスレイは必死で命乞いするが、三日月はバルバトスでメイスを躊躇なく振り下ろし、艦橋もろともジャスレイを潰した。

【マクギリス一派、クーデターをおこす】
そのころ地球では、マクギリスの同志たちがギャラルホルンでクーデターを起こしていた。

クーデター派の将校は地球圏、圏外圏に放送で説く。
まずギャラルホルンはセブンスターズが自分たちの特権を維持するための組織になりさがっていると現状を批判、そしてイオク・クジャンが民間組織タービンズの罪を捏造して多数の非戦闘員を虐殺したこと、地球のアーブラウとAEUの紛争の背後でラスタル・エリオンが暗躍していたことを暴露してその非法非道を糾弾し、革命の正当性を訴えた。

装甲強襲艦イサリビで、鉄華団年長組はこの放送を眺めていた。
名瀬の仇とはいえテイワズの幹部であるジャスレイを討ち、鉄華団はテイワズの庇護を失った。こうなったら、新たな後ろ盾としてマクギリス一派と組み、マクギリスの革命に参加するしかない。

シノは放送を眺めながらオルガに問う。
ギャラルホルン革命派の考えは、お前の考えと同じなんだなと。
これをオルガは肯定するのだが、必ずしも本心ではなさそうである。
オルガとしては、マクギリスの政治理念が何であれクーデターに協力し、マクギリスにギャラルホルンの実権を握ってもらい、彼を後ろ盾にすることしか、鉄華団の仲間たちが安心して暮らせるようにする方法はないというところだろうか。

【オルガと三日月】
オルガはモビルスーツデッキの三日月を尋ねた。
もはや三日月と会うことが、オルガが唯一リラックスできる時間である。
オルガは三日月に新規改修されたバルバトスの調子を聞き、そして言う。

火星の王とか名前はどうだっていい。
俺はたどり着いた場所でバカ笑いしたい、みんなで一緒に。

オルガの言葉に三日月は「いいね、それ」と穏やかな笑みを浮かべた。

【予告】
次回「たどりついた真意」

次回はマクギリスの真意が描かれるのであろうか。マクギリスがどのような世直しを目指しているのか、ラスタル・エリオンは、ヴィダールはどのように動くのか、そして鉄華団はどうなるのか、引き続き注目したい。