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オイレンシュピーゲル 壱(冲方丁/表紙・挿絵:白亜右月/スニーカー文庫/H19.02.01)

  • 2007/05/09(水) 21:45:16

冲方丁の近未来SF小説。
舞台は2016年、かつてウィーンとよばれたテロ・犯罪の多発する国際都市ミリオポリス。
14歳の戦闘サイボーグ少女、涼月、陽炎、夕霧の3人。

それぞれ「黒犬」(シュヴァルツ)、「紅犬」(ロッター)、「白犬」(ヴァイス)と呼ばれる3人は、警察組織MPBの遊撃小隊「ケルベロス」として、凶悪犯罪者と戦う。
またある時は、警察の広報任務として、メイド服や扇情的な衣装を着せられ、パレードさせられるのである。

【感想】
おもしろかった。

まず登場人物が魅力的である。
サイボーグならではの戦闘描写は迫力があった。
実験的な文体も、ルビに多用されるドイツ語の硬質な格好良さも、独特の雰囲気を盛り上げていた。
もちろん、白亜右月の表紙・口絵・挿絵も、大変よかった。

そして現代社会ならではの犯罪者、現代の延長にあるような問題を抱える犯罪都市は、単におもしろいだけでなく、ちょっと考えさせられた。

主人公の3人も、それぞれかなり重い過去を背負っているが、彼女たちに降りかかった不幸は、現代社会ならではのものである。
時代が進みそれまでの問題が解決されても、時代が進んだが故の新たな問題が生ずるものであり、若い者ほど幸福なはずとはいえない気がした。

あとがきも、おもしろかった。
続刊が楽しみである。

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