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速水螺旋人の馬車馬大作戦 bis 赤本(速水螺旋人/イカロス出版)

  • 2015/01/13(火) 23:59:51

本書は、2008年に刊行された漫画家・イラストレーターの速水螺旋人の作品集「速水螺旋人の馬車馬大作戦」を復刻し、さらに「赤本」「黒本」の二冊に分け、萌えミリタリー誌「MC☆あくしず」等に掲載のイラストコラムを多数収録した作品集のうちの「赤本」である。

この「赤本」には、「アームズマガジン」連載のイラストコラム・コミック「馬車馬戦記」0話~27話、その他のイラストコラム、そして「MC☆あくしず」掲載のイラストコラム「ロシア妄想主義概論」を完全収録している。
なお「赤本」というタイトルは、「ロシア妄想主義概論」で扱う旧ソ連軍、すなわち赤軍からきているのであろう(「黒本」は、コミック「黒色火薬時代」で扱う黒色火薬からきていると思われる)。

「馬車馬戦記」については以前感想を書いたのだが、速水螺旋人の描くアナログ架空兵器および架空戦記は、独特の不便さ、野暮ったさ、人間の愚かさによる恐竜的進化、そして無骨でありながらもどこか可愛らしく愛嬌があり、笑えるところが魅力的である。
http://yabumi.blog107.fc2.com/blog-entry-416.html

そして今回収録のイラストコラム「ロシア妄想主義概論」では、ロシア軍及び旧ソ連軍、さらにロシアの文化、宗教、民族などを扱っているのだが、著者のロシア愛が炸裂しており、人物及び兵器等のイラストも、手書きのコラムも大変興味深く魅力的な内容になっている。
たとえば第二回では「ソ連軍初の元帥、鬼騎兵将軍ブジョンヌイ元帥!」といきなりアクセル全開。
第三回は「大和より役に立った!赤い戦艦ガングート」などなどと、各連載では、帝政ロシア、社会主義国ソ連ならではの非合理と、同時に大変な合理性が混沌と共存する姿、その中で繰り広げられる人間のドラマが、無骨でありながら可愛らしいイラストで描かれ、独特の語り口の手書き文字で語られており、この調子で全17回の連載をフルスロットルで突っ走っているのである。

本書は、どこから読んでも楽しめる内容になっており、末永く手にとって楽しめるであろう一冊である。「黒本」も楽しみである。


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