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FLAG -戦場カメラマン・白州冴子-(渡辺麻美/HJ文庫)

  • 2007/04/17(火) 22:05:25

【あらすじ】
時代は近未来。
舞台は、内戦が続くアジアの小国ウディヤーナ。

このウディヤーナでは、長年内戦が続いていたが、ようやく停戦が実現しようとしていた。停戦の機運を生み出したのは、「FLAG」と呼ばれる一枚の旗である。

この「FLAG」が何者かに奪われてしまった。
すると国連は、国連軍特殊部隊「シーダック」へ「FLAG」奪回を命令。
そして、この「シーダック」のFLAG奪回作戦を同行取材するのは、駆出しのカメラマン・白州冴子であった。


【感想概略】
小説「FLAG」は、高橋良輔監督による同名アニメの小説化作品である。

アニメは3話までしか見れなかったので、続きを知りたくて本作を読んだのだが、主人公・白州冴子の視線で、戦場カメラマンの戦場同行取材を追体験でき、同時に、対テロ戦部隊の日常や作戦行動を描いた作品としても、国連軍の内情を描いた作品としても楽しめた。

【架空の国ウディヤーナ】
「FLAG」の舞台、架空の国ウディヤーナは、チベットやネパールを思わせる国である。この種の作品でチベットやネパールがモデルのものはあまりないので、まずそこが斬新だった。

宗教の描き方も興味深く、おもしろい。
まず、このウディヤーナには「活仏」がいる。
それは、男性である「ラ・ポー」と、生き神の少女「クフラ」の二人なのだが、二人とも対照的である。
そして、この「二人の活仏」が物語の展開に大きな影響を与えており、無意味な設定は無いという感じである。

また、ラ・ポー率いるゲルト派の教義は「破壊」なのだが、これはボトムズの宗教結社マーティアルの教義「武は万物の調和なり」が思い出され、興味深い。

【カメラの視線】
アニメ「FLAG」の画面は、デジカメや軍用照準カメラといった「カメラごしの画像」として描かれている。
これは電子式カメラの普及した現代が舞台であること、カメラマンの話であることをかんじさせ、おもしろかった。

【ロボット兵器ハーヴィック】
「FLAG」に登場するロボット兵器「ハーヴィック」は、2足歩行モードと車両モードへ変形できる変形ロボットである。
「FLAG」のテーマの一つは、「変形ロボットでリアル寄りの物語を作れるか?」ということかと思うのだが、アニメではハーヴィックは物語に違和感なく溶け込んで見えた。なお小説「FLAG」では、戦闘描写はかなりあっさりしており、最近読んだボトムズ外伝小説「コマンドフォークト」と対照的にかんじた。

【特殊部隊シーダック】
特殊部隊「シーダック」のメンバーたちは、各人が内面に葛藤を抱えているが、健全な良心・良識を持ち、それぞれ考えがあって軍人を志した人たちとして描かれている。
「FLAG」では、現代社会の軍人を、人間として描こうとしているように見えた。ただし一歩間違えると戦争や軍隊を美化するような内容になってしまうので、難しいところだとは思う。

【白州冴子】
白州冴子は、等身大の現代の若い女性に見えた。このような「等身大」の日本人女性が、ロボットアニメの主人公というところも、斬新な気がした。
また白州は、心の中に「いつか殺してやりたい人リスト」があり、たまに名前を書き加えているそうである。一見屈託のない白州のこういうところが好きである。
物語は白州の視線で描かれ、白州の目線で冒険を楽しみ、白州とともに考えさせられた。

そして、白州冴子が最後に死んでしまうとは思わなかったので、少しショックだった。アニメでも、白州は死ぬのだろうか?

第1巻のサブタイトルは「戦場カメラマン・白州冴子」だが、これは白州が死んでもFLAGの物語は続くという意味に思えた。

続巻を期待したい。

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