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知られざる素顔の中国皇帝 歴史を動かした28人の野望(小前亮/ベスト新書)

  • 2007/04/21(土) 22:14:42

「知られざる素顔の中国皇帝」は、中国史上初めて皇帝を名乗った始皇帝の秦から、中国最後の王朝である清までの、28人の皇帝についての人物評伝である。

【感想】
本書「知られざる素顔の中国皇帝」では、以下5つのテーマごとに5~6人の皇帝をとりあげ、皇帝たちの事績と人物像を、人物の面白さや歴史のエピソードを中心に紹介している。

第1章 創業の英雄…王朝の創始者、初代皇帝。
第2章 血塗られた玉座…クーデターにより帝位についた皇帝。
第3章 見果てぬ夢…帝位の目前で夢破れた者、 一代で滅んだ王朝の皇帝。
第4章 天涯をめざして…外征により最大版図を実現した皇帝。
第5章 愛すべき皇帝たち…個性的な名君たち。

著者は元歴史研究者の歴史作家なので、最新の研究成果が反映され、面白い視点からお馴染みの皇帝やマイナーな皇帝を紹介していることを期待して読んだのだが、期待以上に読みやすく、分かりやすく、面白かった。

特に、10世紀の五代十国時代に活躍した乱世の皇帝・後周の世宗についての見方が面白かった。

世宗は即位から39歳の若さで早世するまでの僅か6年の間に内政を整備し皇帝直属軍を強化、連年の征戦により周辺諸国から領土を奪い勢力圏を拡大。
世宗の事業を受け継ぐ宋の趙匡胤による中国統一の基礎を築いた皇帝であり、「早死しなければ、乱世を統一し、遼から燕雲十六州を奪回していただろう」とすら評されることが多い。

一方、本書「知られざる素顔の中国皇帝」では、世宗の内政外征は全力疾走であり、特に連年の征戦は後周の国力を上回っており、続けていれば国が内部から崩壊した可能性があるという見方をしており、この評価は斬新に思えた。

一人の皇帝について触れると同時に、その皇帝の生きた時代についても取り上げているので、個々の皇帝と同時に中国史全体の勉強になった。

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