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アルスラーン戦記 第1章「エクバターナの栄華」

  • 2015/04/05(日) 20:13:21

【感想概略】
田中芳樹の同名小説、及び荒川弘によるコミカライズのアニメ化作品。

小説もコミック版も好きであり、事前情報によると制作スタッフは原作小説をリアルタイムで読んできた方々とのことであり、「アルスラーン戦記」をアニメとしてどのように表現してくれるか楽しみにして視聴したところ、キャラクターの魅力、パルティア王国やササン朝ペルシアといった中世ペルシアをモデルとするファンタジー世界の魅力が伝わるようアニメならではの描き方がされており、戦闘描写は迫力があり、おもしろかった。

あと、エンディングのアルスラーンがほとんど美少女のようで可愛らしかった。

【パルス軍、ルシタニア軍に大勝】
第1話の主役は、まずアルスラーンであり、アルスラーンを人質にしたルシタニアの少年(実は少女エステルだろう)、そして王都エクバターナの繁栄とそこに暮らす人々だと思う。

物語は、アルスラーン11歳の時、国王アンドラゴラス3世がパルス軍30万を率い、ルシタニア軍を撃破するところから始まる。この戦闘描写は迫力があり、見応えがあった。

小説だと、アルスラーン初陣のアトロパテネ会戦でパルス軍が大敗し、さらに王都エクバターナがルシタニア軍によって陥落してしまうところから物語が始まっているが、これをアニメでやるとパルス軍の強さが伝わりにくいので、まずは勝ち戦を見せてくれたのは良かったと思う。

【エクバターナの民、子供の捕虜に心を痛める】
王都エクバターナに、アンドラゴラス3世が軍勢を率いて凱旋、エクバターナの民は、侵略者を撃退した王と王国軍を歓呼の声で迎える。
凱旋軍は、捕虜も引き連れているのであるが、その中には何と子供もいる。子供の捕虜を見ると、人々は心を痛めるのであるが、エクバターナの民は基本的に、心優しく健全な常識をもつ人々であることが伺える。

凱旋した父王をアルスラーンは出迎えるが、アンドラゴラス3世はアルスラーンを見てもにこりともせず、素っ気ない態度である。
そして母后タハミーネもまた、アルスラーンに話しかけれられても眉一つ動かさず、アルスラーンの話を打ち切って立ち去ってしまう。
アルスラーンは、父からも母からもあまり愛されていないようであり、これはアルスラーンの心を傷つけているだろう。

【アルスラーンとルシタニアの少年(少女?)】
さて、主人公のアルスラーンである。
アルスラーンは11歳。
素直で真っ直ぐな性格の少年であり、王宮で大人たちから習ったことを正しいことだと思ってきた。また、特に抜きん出たところがなく、民の子供たちからはどこか頼りない王子と思われていているようである。

ある日、アルスラーンはルシタニアの捕虜から外国の話を聞こうと王都の商業地域に出かけた。けっこう好奇心旺盛で行動力のあるアルスラーンである。
そこでアルスラーンは、逃げ出したルシタニア人の少年と出くわした。

ルシタニア人の少年は、アルスラーンを人質にして逃走。
アルスラーンは腕を引っ張られるままに一緒に走り続け、少年が誤って落ちそうになると思わず腕を掴んで引っ張りあげてしまう。
アルスラーンが少年に付き合うのは、剣を突き付けられているからというのもあるが、この少年が悪人には思えなかったからだろう。

逃走の中、ルシタニアの少年は、市内に奴隷が多いこと、奴隷たちが棒で殴られていることに表情を曇らせる。
だがアルスラーンは、奴隷が存在することに疑問をもっておらず、奴隷の多さはパルスが豊かな証という。

そしてアルスラーンは少年に、デリカシーの無いことを笑顔で言うのである。
なぜ奴隷にならないのか。奴隷になればルシタニアにいた頃よりいい暮らしができるだろうと。

これに少年は激怒して言う。
自分たちの信仰するイアルダボード教では、神の前では人間はみな平等であり、奴隷などいないと。
ここまでは立派である。
だが少年の次の発言が問題である。
イアルダボード教だけが正しい信仰であり、だから異教徒は差別しても良いのだと。

少年はアルスラーンを連れて逃げまわった挙句、衛兵たちに追い詰められ、城壁から飛び降りて堀に飛び込む。
駆けつけた勇将ダリューンは弓の狙いを、馬で逃げる少年に定めるが、アルスラーンに制止され、狙いを外した。

城内に戻ったアルスラーンが見たのは、衛兵の前に引き据えられた3人の少年である。少年たちは、ルシタニアの少年を痛めつけようとして返り討ちにあい、脱走させてしまったこと、そのためアルスラーンを危険にさらした罪を問われていた。

だがアルスラーンは、笑顔で少年たちを解き放つよう衛兵に言い渡す。
これに少年たちは感動、いずれアルスラーンのために働きたいと思い定めるのである。

アルスラーンにとってあのルシタニアの少年の話は、王宮で聞いたことのないものであり、初めて知る考え方だった。
好奇心を刺激されたアルスラーンは、もっとルシタニア人の話を聞きたいと、ルシタニア人が捕らえられている奴隷商人の元を訪れる。
だがそこで見たのは、暴れて手に負えないという理由で殺されたルシタニア人たちだった。

ルシタニアの少年との出会い、そして人間的には優しい奴隷商人たちが躊躇なく奴隷を殺してしまったことは、奴隷の存在を当たり前と思っていたアルスラーンの心に何かを残したようである。

一方、脱走に成功したルシタニアの少年は、仲間たちを助けに戻ることを心に誓う。
この少年にとっても、アルスラーンとの出会いは、心に何かを残しただろう。

奴隷が存在する社会と、神の前の平等を説く一方で異教徒は差別しても構わないという信仰。
この二つの考え方のぶつかり合いをどのように描ききるのか、見届けたいと思う。


【予告】
次回「十四歳、初陣」

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