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アルスラーン戦記 第7章「美女と野獣たち」

  • 2015/05/17(日) 23:59:47

アルスラーン戦記 第7章「美女と野獣たち」

【感想概略】
原作小説既読。
今回は、ルシタニアの裏事情とタハミーネの過去の一端が描かれ、女神官ファランギースとギーヴの出会いが描かれ、3年前にアルスラーンと出会ったルシタニアの少年兵エトワールが再登場し、カーラーンの焼き討ちから民を守るため行動を開始するアルスラーンが描かれ、面白かった。

なお今回のタイトルの「美女」とはファランギースとタハミーネ、そして「野獣たち」とはイノケンティス七世、ギスカール、銀仮面、カーラーン、ギーヴのことだろうか。もしかしたら美女には女装したエラムも含まれるのかもしれない。

次回、アルスラーン一行がついにカーラーンと対決するようであり、楽しみである。

【イノケンティス七世、エクバターナ入城】
前回、パルス王国の王都エクバターナはルシタニア軍によって陥落。
エクバターナに雪崩れ込んだルシタニア軍は王宮に乱入、神官と役人を皆殺しにした。
王都の役人を皆殺しにしたことで、今後の占領行政に支障が出てくるだろう。

そして今回。
エクバターナにルシタニア国王イノケンティス七世が入城した。
イノケンティス七世は丸々と肥満した巨漢であり、屈強な男達の担ぐ輿に乗って入城するのだが、太りすぎて馬に乗れないのかもしれない。

【イノケンティス七世、タハミーネに一目惚れ】
パルス王宮の玉座の間。
玉座にはイノケンティス七世が鎮座、その前には多くの諸将が居並んでいる。
そして玉座の間に、捕らえられた王妃タハミーネが連行されてきた。
タハミーネは虜囚の身であるが、全く怯えもせず、その態度は堂々としている。

諸将はタハミーネの過去を小声で囁く。
関わった男をことごとく不幸にする女だと。

かつてタハミーネは、バダフシャーン公国の宰相の婚約者だったのだが、バダフシャーン公はタハミーネを奪って妻とし、宰相は自害した。
その後、バダフシャーン公国はパルス王国の前王オスロエス五世によって滅ぼされ、バダフシャーン公は自害。そしてタハミーネはオスロエス五世の王妃となった。
ところがオスロエス五世が死去。
王位を継いだアンドラゴラス三世はタハミーネを王妃とした。
そのアンドラゴラス三世も、アトロパテネ会戦で大敗している…。

まだまだ迷信深い時代であり、ルシタニア諸将がタハミーネを妖怪のように思っても無理は無いだろう。

とは言っても、ルシタニア諸将はタハミーネの悪運(?)もここまでだと思っていた。
主君イノケンティス七世が異教徒に対する裁きで容赦したことはなく、今回も同様だろうと諸将は思っている。
この点で諸将は、イノケンティス七世を信頼していた。

ところがイノケンティス七世はタハミーネに一目惚れし、王妃に迎えたいと言い出した。
これには臣下たちも困り果ててしまう。

【王弟ギスカール】
ルシタニアの王弟ギスカールは、軍に次々と指示を出し、軍の運営とパルス残党の攻撃に備えていた。実はルシタニアの実務を切り盛りしているのはギスカールなのである。

そんなギスカールのところに、王の家臣が転がり込んできた。
そして、イノケンティス七世がタハミーネを妻にしたいと言って皆を困らせており、王を説得してほしいと訴えた。
この兄王の行動に、ギスカールは唖然とすると同時に、かなり怒っている様子である。

ギスカールとしては、異教徒であるタハミーネと結婚したいなどというのは、イアルダボード教徒である家臣たちへの配慮に全く欠けたものであり、無用のトラブルを起こさないでほしいというところだろうか。

【ギスカール、兄王イノケンティス七世を説得】
パルス宝物庫の点検を、輿に乗って視察するイノケンティス七世の元を、ギスカールが訪れた。

ギスカールはイノケンティス七世に、「兄者…あの女に関わった男の無残な末路をお知りですか?不吉ですぞ。」と言い、タハミーネとの結婚は思い直すよう訴える。

だがイノケンティス七世は、「神が彼女に試練を授けたもうたのかもしれぬ。敬虔なるイアルダボート教徒の妻になることこそ、彼女の運命かもしれぬ。」と言い、全く揺らがない。

しかもイノケンティス七世は、この宝物庫の管理をボダン大司祭に任せるという。
これにギスカールは納得出来ない様子だが、ルシタニアも一枚岩ではない様子である。

そしてイノケンティス七世はギスカールに、タハミーネとの結婚に反対する皆を説得してくれと言い残し、輿に乗って立ち去った。

【ギスカールと銀仮面】
ギスカールは執務室に戻るが、「兄者に、あの女との子なんぞできたらと考えるだけで…胃がねじ切れるわ!」と怒り心頭である。
ギスカールとしては、いずれ自分が次期国王になるつもりだというのに、イノケンティス七世に実子が生まれてたりしたら国王になれないではないか、というところだろうか。

そんなギスカールに銀仮面は「ルシタニアを勝利に導いた者は誰か。真に王の器たる人物が誰か。それは臣下の誰もが知るところ…」と説き、「物事には機というものがございます。今は耐えられよ、王弟殿下」と自重を促すのである。

銀仮面の言葉にギスカールは落ち着きを取り戻すが、銀仮面は何やら企んでいる様子である。

【カーラーンと銀仮面】
王宮の一室で、カーラーンは部下たちを叱責していた。
何とアルスラーン一味に逃げられたというのである。

銀仮面は、そんなカーラーンに「ナルサスとやらに手玉に取られたようだな。手ぬるいのではないか?」と言い、手法の見直しを促す。

失策に返す言葉がなく、脂汗を流すカーラーンに、銀仮面は「期待しておるぞ、大将軍カーラーン」と言うのだが、これは皮肉ではなく本心なのだろうか。


【ルシタニアの少年兵、仲間たちを探す】
王都エクバターナ。
市場では、ルシタニア兵は店をひっくり返したり、無銭飲食をしたりとやりたい放題であり。

そんな王都の市場で、一人の若いルシタニア兵が人々に「ルシタニア人の奴隷を知らぬか?3年前、奴隷商に売られた者達だ」と尋ねて回っていた。

この兵士、三年前にパルス軍の捕虜となってエクバターナに連行され、奴隷にされるところを逃げ出し、たまたま出くわしたアルスラーンを人質に逃走を続け、ついに馬を奪って逃げおおせた、あの少年兵である。
あの時、少年兵は必ず仲間たちを助けだすと決意した。
そしてルシタニア軍がパルス軍を破ったことで、ようやく助けに来ることが出来たのである。

だが少年兵は知らない。
仲間たちは、暴れて手に負えないという理由で、少年兵が逃げた直後に全員殺されてしまったことを。

【市場の少女】
市場の通りを、カーラーンの部隊が通過していく。
だが人々の目は、裏切り者カーラーンに対して冷たい。

そんなカーラーン隊をじっと見つめる一人の少女がいた。
なかなか可愛らしい少女であり、警備のルシタニア兵が少女に「そこの娘。そんなに兵士が珍しいか?」と声をかけた。

少女は「この隊列は何事かと思いまして」と言うと、ルシタニア兵は「これは、逃げた王子を捕まえに行くんだ」と教えてやる。

そしてルシタニア兵は少女の肩に手をかけ、細かいことは二人きりで話そうといい、路地裏に連れ込む。
少女は嫌がるのだが、ルシタニア兵は好色な笑みを浮かべ、少女の言葉に耳を貸さない。

これに、ルシタニアの少年兵が気付いた。
少年兵としては、たとえ同胞といえども、女性に対し不埒な振る舞いは言語道断である。

少年兵は「おい、貴様!その娘を放せ」と怒鳴りながら路地裏に踏み込む。
が、そこで見たのはルシタニア兵の死体、そして血のついた短剣を握る少女である。

【エトワールVSエラム】
少女は少年兵に突撃。
短剣で躊躇なく斬りかかる。

少年兵は少女の短剣を剣で受けとめ、この少女は只者ではないと確信。
自らを「騎士見習いエトワール」と名乗り、少女に名を問うが、少女は名乗るほどの者ではないと言う。

少女の身は軽く、斬撃はことごとくかわされてしまう。
エトワールはすれ違いざま、少女の頭巾を掴んで引っ張る。
すると頭巾がお下げ髪ごととれてしまい、少女の顔があらわになった。

エトワールは、少女が実は少年であることを知り驚愕する。
もっとも、それがナルサスの従者エラムであることは知る由もない。

【エトワール、奴隷たちに詰め寄られる】
エトワールと少女の戦いは激しく、エトワールは木の壁に激突。
すると壁が崩れ、向こう側には6人ほどの奴隷がいる。

奴隷たちはエトワールに気付くと、エトワールを取り囲んで訴えはじめた。
「いつになったら俺達を自由民にしてくれるんだ!」
「中から城門を開けるのを手伝ったんだぞ!」
「協力したら解放してくれるって約束だろう!」

ルシタニア軍は王都エクバターナの攻略時、城内の奴隷たちに協力すれば自由と財産を与えると呼びかけた。だがその約束は守られていないようである。
そしてエトワールは、奴隷たちの訴えに返す言葉が無い。

この隙に、エラムは駆け出すと、壁の出っ張りを器用に足がかりにしてたちまち壁を登り、そのまま逃走した。

【アルスラーン一行出発】
アルスラーン一行は、森の中の小屋に潜伏していた。
ここにエラムが帰還し、カーラーンがアルスラーンを捕らえるため、1000騎以上を率いて城を出たことを報告した。

アルスラーンは、「私の隠れている場所をどうやって見つけ出すつもりなのだろう?」と疑問を口にする。

するとナルサスが語り始めた。
「私がカーラーンで、一刻も早く殿下を捕らえようと思ったら…まず、適当な村を襲って焼きます。」
恐ろしいことをサラリというナルサスはさらに続ける。
「村人を殺し、それを布告して殿下を脅迫する。殿下が出頭しない限り次々と村を焼き、罪なき者を殺します」

アルスラーンの顔はみるみる青ざめ、カーラーンはあれでも武人であり、そこまでするだろうかと言う。
が、ナルサスは「国と王を裏切る模範的な武将ですな」と言い、カーラーンの人間性に期待など出来ないことを指摘する。

これにアルスラーンは、カーラーンの蛮行を止めることを決意。
「すぐに出る!鞍の用意を!」と言うと、馬の用意をさせる。早速出発するつもりである。
ナルサスは、民を大事に思うアルスラーンの正義感、そして決断の早さに嬉しそうな様子である。

【ギーヴ、美女と出会う】
山道を、ギーヴは馬に乗って進んでいた。
途中、ルシタニアの騎兵小隊に気付くと、ギーヴは物陰に隠れてやり過ごす。

その時、ギーヴは気付いた。
ルシタニアの騎兵小隊と反対側から、馬に乗った美女が進んでくることに。

これを見たギーヴは「滅多にいない良い女だ!」と大喜びし、この美女をルシタニア兵から助けて好感度を上げよう、そうすれば喜んで何かお礼をしてもらえるだろうと、良からぬ算段をはじめた。

一方、騎乗の美女はルシタニア兵たちと遭遇、取り囲まれた。
ルシタニア兵たちは、「女!一人で どこへ行くつもりだ?」と尋問するが、美女は無言である。

その時、ギーヴが馬で接近してきた。
美女を助けて恩を売るつもりであり、「幸運の女神アシよ!あなたの信徒のうちで最も容姿端麗なこの美丈夫に早速ご加護をたれたもうたか。」などと言い、この『幸運』を神に感謝している。

ギーヴ接近に、ルシタニア兵たちの注意が後方に向いた瞬間。
美女は弓を構え、躊躇なく矢を放ち、目の前のルシタニア兵を射殺す。

ルシタニア兵たちが動揺した隙に、美女は馬を駆けさせる。
ルシタニア騎兵は美女を追うが、美女は馬上で身を捻って矢を放ち、ルシタニア兵を次々と射殺していく。
この調子だと、ルシタニア騎兵小隊は間もなく全滅である。

これに慌てたのがギーヴである。このままでは美女に恩を売れなくなってしまう。
ギーヴは馬を駆けさせるとルシタニア騎兵に襲いかかり、次々と斬り伏せていく。
ついにルシタニア兵たちは美女の追跡を断念し、逃げ出した。

【女神官ファランギース】
ギーヴは「危ういところでしたな、ご婦人」と笑顔で美女に声をかける。
が、美女はギーヴを無視して馬を進めていく。

これにギーヴは動揺。
「お待ちあれ!そこの美人…」と声をかける。
が、美女が騎馬の歩みを止める様子は無い。

ギーヴは小さくなっていく騎乗の美女に「そこの絶世の美女!」と叫ぶ。
すると美女は騎馬の足を止めると振り返り、「私を呼んだか?ただの美女というならともかく、絶世の美女といえばそうはおらぬゆえ」と言う。

ギーヴはひきつりながらも、美女が足を止めてくれたことに喜び、「旅の楽士」を名乗るのである。

美女は、自らをミスラ神殿の女神官ファランギースと名乗った。

【ファランギース、ギーヴの詩を酷評】
さっそくギーヴは、ファランギースの美しさを称える詩を吟じる。
通常であれば、女性はギーヴの詩にうっとりするのだろう。

だがファランギースは全く感銘を受けた様子がなく、楽士を名乗るにしては詩に独創性が無いと指摘する。

ギーヴはひきつりながらも、どのような用事で旅をしているのか尋ねる。
するとファランギースは言う。
王太子アルスラーンの元に向かうところなのだと。

【カーラーン、村を焼く】
その頃。
カーラーンは部隊を率いて村を焼き討ちし、男達を殺す。
そして女達に言い渡す。
「近隣に触れ回れ。アルスラーンとその一党を匿えば、女子供も 皆殺しにするとな」


【予告】
次回「裏切りの英雄」

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