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アルスラーン戦記 第24章「決戦」

  • 2015/09/21(月) 23:59:34

【感想概略】
今回は、アルスラーン軍6万と、聖マヌエル城に陣取るルシタニア・パルス連合軍との戦いに決着がつくお話である。

覚悟を決めたアルスラーンはエラムの負傷に苦悶の表情を浮かべることはあってもパルスを取り戻すという決意は決して揺らがず、恨みと憎悪をエネルギーとするヒルメスと、アルスラーンへの忠義一途のダリューンとの激闘が描かれ、決死隊を率いて特殊任務を遂行するアルフリードの活躍が描かれ、アルスラーンに好感を抱きながらもイアルダボート教の信徒として城の人々とともに死を選ぶしかないバルカシオン伯爵の姿が描かれ、アルスラーンの正体を知って苦悩し、アルスラーンがバルカシオン伯爵を殺したと思って激怒するエトワールの姿が描かれ、見応えがあり、面白かった。

エトワールのキャラクターは原作とは結構違う気がするのだが、アニメのエトワールはよりボーイッシュで真っ直ぐな気性で好きである。
また聖マヌエル城の戦いも、2クールのアニメとして盛り上がるよう原作とは異なる描き方をされており、作戦に大味なところがあったかもしれないが、全体としてよかったとおもう。

【エトワール、アルスラーンの正体を知る】
前回、エトワールは小隊を率いてエラムの後をつけてアルスラーン本陣に潜入、アルスラーンの天幕に斬り込み、アルスラーンと出くわす。
だがエトワールは「王太子アルスラーン」の顔を知らず、「お前のような小僧に用はない」とアルスラーンにいい、「隠れ潜む卑怯者、アルスラーンはどこだ?!」と怒鳴る。
するとアルスラーンはエトワールの前に進み出て、「私がアルスラーンだ」と名乗った。

そして今回。
エトワールは一瞬混乱するが、3年前に出会って以来、何かと出くわすお坊ちゃんが王太子アルスラーンであることを理解すると同時に怒りがこみ上げてきた。

エトワールは「私を謀ったな!」と叫ぶと剣を斬り上げ、アルスラーンは間一髪で斬撃をかわす。
なおもエトワールはアルスラーンの首を狙い、突きを繰り出すが、エラムが割って入り、アルスラーンを庇う。

アルスラーンの天幕には、ファランギース、ナルサス、アルフリードも駆けつけ、形勢はエトワールに不利なのだが、エトワールはアルスラーンの首を狙い続ける。
が、部下から「誰がバルカシオン伯爵さまをお守りするのですか?!」と言われるとついに諦め、天幕から駆け出すと馬に乗って逃走した。

【アルフリード、エトワール小隊を追跡】
アルフリードは激怒し、馬に飛び乗るとエトワール達の追撃しようとするが、ナルサスはエトワール達の跡をつけて城への抜け道を見つけるように指示した。

アルフリードは即座にナルサスの意図を理解し、にやりと笑うと騎兵小隊を率い、感づかれないようにエトワール小隊の追跡を開始。
間もなく、エトワール小隊は洞窟に駆け込んでいった。

これぞ聖マヌエル城への抜け道であり、アルフリードの報告によってナルサスの作戦は最終局面を迎えるのである。


【アルスラーン軍、城門に突撃】
その夜。
アルスラーンは、ナルサスとダリューンに明日は自分も出陣すると言う。
戦況が互角な今だからこそ王が出陣し、将兵の士気を高め励ましたいというアルスラーンの主張に、ダリューンとナルサスは好ましい笑みを浮かべて了承した。

翌日の夜明け前。
アルスラーン軍は聖マヌエル城から少し離れた位置に布陣した。
アルフリード率いる決死隊が抜け道から聖マヌエル城に潜入、夜明けとともに城門を開け、アルスラーン軍本隊が突撃する手はずである。

騎乗して突撃命令を待つ将兵たちに、アルスラーンは訓示する。

「アトロパネテの初陣の日、私は敗走した。
絶望の淵にあったが、今日まで、ダリューンやナルサス、そしてここにいる全ての者が私を支えてくれた。
皆とともにエクバターナを奪還する。そして私は、みなの王となろう!」

アルスラーンの言葉に、将兵たちは鬨の声をあげた。

そして太陽が登り始めると、アルスラーンは朗々と叫ぶ。
「パルスの神々よ。
あまたの英霊たちよ。
願わくば、我らにお力を貸し給え!
ヤシャシィーン!」

アルスラーンは全軍に突撃を命令。
軍勢は聖マヌエル城の城門目掛け突き進む。

一方、聖マヌエル城に潜入したアルフリード隊は作戦を開始。
城壁を駆け上がると城門巻き上げ機の周囲の敵兵を斬り伏せ、城門を上げ始めた。

【アルフリード隊、城門を開く】
城内にパルス部隊が出現したことにルシタニア側は動揺。
ヒルメスの参謀サームは、アルフリード隊は少数であり、すぐに包囲して討ち取り、城門を奪い返すよう命ずる。

ルシタニア兵は次々とアルフリード隊に襲いかかるが、アルフリードたちは奮戦。
その間に、パルス兵二人が必死で城門の巻き上げ機を回し、城門は少しずつ開いていく。

ついに城門は頭をかがめれば潜れるくらいに開き、ザラーヴァントの部隊が突撃。
城門に陣取る敵兵を撃破し、城内に突入する。

この間も城門はアルフリード隊によって徐々に開いていき、ついに3メートルほどの高さまで開いた。
続いてアルスラーンとダリューンを先頭とする部隊が城門から突撃、さらに敵陣を切り崩す。
さらにアルスラーン軍は次々と城内に突入。
ナルサスは部隊を左右に展開し、城壁の敵兵を制圧することを命じた。

【クバード参戦】
アルスラーンとナルサスは兵たちを率いて城の本陣を目指す。
が、ルシタニア・パルス連合軍の戦力は尋常ではなく、次から次へとアルスラーンたちに襲い掛かる。
その時、大剣を振るう隻眼の騎士が出現、圧倒的な強さでルシタニア騎兵を次々と斬り伏せていく。

ヒルメスのもとを去った元万騎長クバードの仕業である。
クバードはルシタニア兵たちの前に立ち塞がると、アルスラーンに言う。
「さあ行かれよ!ご自身が真の王だと言われるなら、ご自分自信で示さねばなりませんぞ!」

アルスラーンはクバードに後を任せ、ダリューンとともに城の奥深くに突き進む。

【ナルサスVSサーム】
城の本丸前に到達したアルスラーンたちの前に、サームが部隊を率いて出現、アルスラーン軍を迎え撃つ。

ナルサスは抜刀するとサームに襲いかかり、斬り結ぶ。
そしてアルスラーンとダリューンに「立ち止まれば、こやつの隊に包囲されるぞ!」と叫び、さらに進むように促す。

【ファランギースVSルシタニア弓兵隊】
アルスラーンとダリューンは兵を率い、ついに本丸に突入した。
だが吹き抜け4階ほどの本丸では弓兵たちが待ち構えており、矢を雨あられのように浴びせ、アルスラーンたちは容易に前進できない。

その時、ファランギースが矢の雨の降り注ぐ中を平然と歩き、吹き抜けホールの中央に進んだ。
敵兵はファランギースに向かって次々と矢を射るが、全く当たらない。

無謀と思える行動だが、ファランギースは心配するアルスラーンに言う。
「私にはミスラ神の加護があります。汚れた邪教の矢が私に当たることなどありえませぬ。」

ファランギースは弓を構えると矢を放ち、次々とルシタニア兵を討ち取りながらアルスラーンに言う。
「非道な輩に悔い改めさせることが出来るのは、殿下をおいて他にないと私は思っております。
お行き下さい。
殿下の行く先、敵は全て私が射抜いて差し上げましょう」

アルスラーンとダリューンは、この場をファランギースに任せ、兵を率いてさらに進む。

そしてアルスラーンとダリューンは城の大広間に到達した。
そこにはバルカシオン伯爵、そして銀仮面がいる。
この場こそが、敵軍の本陣である。

【アルスラーン、敵城本陣に突入】
アルスラーンはヒルメスに「ペシャワールの夜以来になるな、従兄弟どの」と声を賭けた。

ヒルメスは「従兄弟などと呼ばれるのは汚らわしいが、よく来た」というと仮面を外してやけどの傷をさらし、アルスラーンに憎悪の目を向けて言う。
「さぞや、今日ここに辿り着くまでに苦しんだことであろうな、アルスラーン」

ダリューンはアルスラーンを背に庇い、ヒルメスが逆恨みでアルスラーンを追い詰めてきたことを非難する。

だがヒルメスは聞く耳を持たず、「この癒えぬ傷の痛み、貴様に分かるものか!」とアルスラーンに叫ぶ。

凄まじい憎悪を浴びながらもアルスラーンは一歩も退かずに言う。
「分かります。
だが傷ついているのはあなただけではない。
パルスの民、皆だ。
あなたが国を思う正当な血縁だというのなら、どうだろう、私に力を貸してはくれないだろうか?」

アルスラーンの思わぬ言葉に、ヒルメスは言う。
「王位を譲る、とは言わぬのだな…」

これにアルスラーンはこたえる。
「今や私にも、背負うものがある。
皆の望みと、私の望みは同じだ。
私がパルスの王を継ぐ!
国と民をおもう気持ちは、あなたと違いない!」

ヒルメスは激怒。
抜刀し、アルスラーンに襲い掛かる。
が、ダリューンも抜刀、剣でヒルメスの斬撃を受けとめた。

ダリューンはヒルメスと刃を押し合いながらアルスラーンに言う。
「殿下。今の言葉、しかと胸に刻みました。
あなたの家臣でよかった」

その頃、アルスラーン軍はサームの部隊を圧倒。
サームはこの場を支えきれないと判断し、生き残った部下を率いて撤退した。

【ダリューンVSヒルメス】
ヒルメスはダリューンの忠義に苛立ち、アルスラーンを罵倒。
これにダリューンは激怒。
ヒルメスと激しく打ち合い、体当たりを浴びせ、ヒルメスもろとも窓を突き破って落下する。
が、壁に生えている蔦を掴んで落下の速度をやわらげて中庭に着地。

さらに激しく打ち合い、ヒルメスはダリューンの眉間に必殺の突きを繰り出す。
ダリューンは間一髪でかわすが、兜を弾き飛ばされてしまう。

二人は距離を取ると剣を構え、相手の動きから目を離さない。
ダリューンとヒルメスの腕は互角。
ならば、肉を切らせて骨を断つのみ。

ダリューンとヒルメスは駆け出し、瞬時に互いの間合いに踏み込み、必殺の斬撃を繰り出す。
二人の剣は、互いの脇腹に一撃を与え、ダリューンとヒルメスは口から血を噴き出して倒れた。

ヒルメスは何とか立ち上がり、ダリューンもまた剣を支えに立ち上がろうとする。
ダリューンは苦悶の表情を浮かべながらも、その目は意志の光りで輝き、ヒルメスから目をそらさない。

ヒルメスは剣を支えにどうにか立ち、あくまで戦意を失わないダリューンに怒りと憎悪を隠さない。
「信念に突き動かされた忌々しい目だ…」

ヒルメスの周囲の地面から青黒い瘴気が噴き出す。
瘴気から、仮面姿で黒いローブをまとった怪しい男達が出現し、ヒルメスを瘴気で覆い始めた。


「証明してみせようではないか。誰が正しいのか。
まだ殺さぬ…。
お前たちが、心の底から負けたと思わない限りな…
そうでなければ、意味が無い。
そうでなくては、私の怒りが収まることはないのだ」

ヒルメスは呪いの言葉を残し、ローブの男達とともに瘴気の中に消えた。

【聖マヌエル城のルシタニア軍壊滅】
城内のルシタニア軍は壊滅。
生き残ったルシタニア兵のある者は城外に逃亡し、ある者はアルスラーン軍に降伏した。
双刀将軍キシュワードは、声を張り上げて兵たちに念を押す。
「無駄に殺すな!我々は文明国であるパルスの民だ。
略奪もならん!固く命じる!」

そして激戦をどうにか生き残ったエトワールは、バルカシオン伯爵を守るため本丸へ急ぐ。

【イアルダボート教徒たち、信仰に殉ずる】
聖マヌエル城の本丸大広間。
バルカシオン伯爵は、もはや勝敗は決したことを理解した。
アルスラーンはバルカシオン伯爵に「降伏しては下さいませんか?」と言う。

その時、アルスラーンは城の塔にルシタニアの女性たちが集まっていることに気付いた。そして女性たちは手を合わせ、祈りの姿で次々と塔から身を投げていく。

アルスラーンは血相を変え、「戦いは終わった!皆を止めてくれ!」とバルカシオン伯爵に訴える。

だがバルカシオン伯爵は言う。
「優しい異教の王子よ。だからといって止められるものではありません。信仰とはそういうものです。」

バルカシオン伯爵は短剣を取り出し、自分に突き立てようとする。
「私に出来ることは、皆と、そして神と共にあることです。」

アルスラーンはバルカシオン伯爵の自害を止めようともみ合う。
だが伯爵はアルスラーンを振りほどくと短剣を自分に突き刺し、よろめいてバルコニーから落下した。

【アルスラーンVSエトワール】
その時、エトワールが大広間に駆け込んできた。
そして落下するバルカシオン伯爵と、血のついた短剣を手に茫然とするアルスラーンを見た。

エトワールは激怒。
剣を構えてアルスラーンに襲い掛かる。

アルスラーンはエトワールの斬撃をかわし、間合いに踏み込んでエトワールの下腕を掴んで突き飛ばす。

その勢いでエトワールの兜と頭巾が外れ、輝く豊かな金髪が現れた。
アルスラーンはその姿が、つい先日ペシャワール城で出会った少女だと気付いただろうか。

驚愕するアルスラーンに、エトワールは怒りの目を向けて問う。
「伯爵さまを殺したのは、お前か?!」

【予告】
次回「汗血公路」

聖マヌエル城を攻略したアルスラーン軍の次なる戦いの行方はどうなるのか。
そしてエトワールはどうなるのか、アルスラーンと分かり合うことは出来るのか、次回に注目したい。

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