1. 無料アクセス解析

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 第23話「最後の嘘」

  • 2016/03/14(月) 01:44:58

【感想概略】
今回は、鉄華団はクーデリアと蒔苗を守り鉄道で密かにエドモントンへ向かうが、その前にカルタ・イシューが出現して決闘を申し込む、だが三日月は…というお話である。
カルタの騎士道と三日月の血も涙も無い合理主義のぶつかり合いと戦いの非情さ、自ら戦いを選ぶ少年兵たちと、少年兵たちを案じ何とか子供たちが戦いに身を投じることを思いとどまらせようとするメリビットの苦悩、実はビスケットの死を乗り越えてなどいないがそれでも前に進むしかないオルガの苦悩が描かれ、見応えがあり、面白かった。

マクギリスは、ガエリオ、カルタとの友情を犠牲にしてでも目的を実現したいということのようである。
ギャラルホルン社会で出自を理由に差別されていたマクギリスを、ガエリオとカルタは友として受け入れたが、そんな二人を切り捨ててでも優先したいこととは何か。マクギリスの育ての親、実の母の名誉のためだろうか。引き続き注目したい。

【カルタ、イズナリオに復命】
前々回、カルタ・イシューは配下を率いて鉄華団に戦いを挑むが敗退、多くの兵を失い、僅かに生き残った部下たちに救われて生き延びた。
そして今回、カルタはギャラルホルン地球本部で長官イズナリオに敗戦を詫び、鉄華団との再戦を願い出た。
イズナリオはカルタの行動はイシュー家の家名に泥を塗ったと叱責する。
だがイズナリオは、本来なら敗戦したばかりのカルタには荷が重いと思うが、マクギリスの強い要望により、カルタに名誉挽回の機会を与え、鉄華団との再戦を許可するという。

【カルタとマクギリス】
イズナリオの執務室を退出したカルタは、廊下でマクギリスと出くわした。
カルタはマクギリスに「惨めな私に手を差し伸べてくれるなんてね。感謝するわ、マクギリス」と礼を言うが、自分はマクギリスに情けをかけられたのだと思い、ありがたく思うと同時に屈辱を強く感じているようである。

だがマクギリスは「惨めだなどと…」と上から目線で情けをかけたのではないと言い、そしてマクギリスにとってカルタは、出会った時から手の届かない憧れのような存在だったという。
これにカルタは頬を赤らめる。

二人は子供の頃のことを思い出す。
当時、マクギリスはファリド家の養子に迎えられたが、妾腹の子ということで蔑視されていた。
だがカルタとガエリオはマクギリスを好ましく思い、他人の目など気にせずマクギリスと接し、一緒にいようとする。
マクギリスは二人に心を開かず、「僕と一緒にいない方がいいですよ」と言い残して立ち去ろうとする。
が、カルタは走ってマクギリスを追い抜くと腰に手を当てて立ち塞がり、マクギリスの優れたところを次々と指摘し、優れているのに卑下される方が屈辱であり、堂々とするように言う。
少なくともこの頃は、マクギリスはカルタとガエリオの裏表のなさに心を動かされていたと思う。

【メリビットとオルガ】
鉄華団はクーデリアと蒔苗を護衛し、特別列車で北米の雪原をエドモントンに向かっていた。
車内のテレビには、政界では蒔苗の再出馬の噂が飛び交っていると報ずるニュース番組が映り、蒔苗派の有力議員ラスカー・アレジのロビー活動は順調なようである。

前回のオルガの「弔い合戦」演説により、鉄華団の少年兵たちの士気は高い。
が、メリビットは少年兵たちが戦いに身を投じ、命を失いかねないことに納得できない。

メリビットはオルガに声をかけ、「鉄華団はみんないい子たちだわ。なのに…このままじゃ戻れなくなる」と言い、せめて年少組の少年兵たちはオルガの戦いに巻き込まないよう訴える。
だがオルガは、「戻る?どこに?」と開き直ったような笑みを浮かべて逆に聞き返す。

そこにライドとタカキが現れ、「余計なこと言うなよ」「俺たち別に巻き込まれているわけじゃないです」と言い、メリビットの訴えに反論する。

メリビットは二人の意思を尊重しながらも、「分かるわ。でも…でもね…あなた達には、本当はもっと多くの選択肢があるはずなの」と言い、命を落としかねない道に進むことを思いとどまらせようとする。

が、ライドは「やり返せずに生きてたら、ずっと苦しいまんまじゃん」と言い、メリビットの言葉を受け入れない。
ライド、タカキとしては、メリビットが自分たちを大事に思ってくれることはありがたく思うが、ビスケットの死に何もしないことは泣き寝入りするように思え、例え命の危険があってもそちらの方が耐え難いというところだろうか。

【アインとガエリオ】
ギャラルホルン本部の奥深く、巨大な研究施設をガエリオが訪れた。
すると何者かが拡声器でガエリオに呼びかけた。
ガエリオは声の主がアインと気付き、「良かった、本当に」とアインが回復したと喜ぶ。
アインもまた明るい声で「これでクランク二尉の無念を晴らすこともできる!本当にありがとうございます。」とガエリオに感謝する。

だがガエリオは、技師から見せられたアインの現状に口を絶句する。
アインは腰から下を失って上半身のみとなっており、背中、首、胸、腰でモビルスーツと接続されているのである。

【ガエリオとマクギリス】
ガエリオは別室で、アインを助けるためとはいえ、あんな姿にしてしまったことに苦悩していた。
するとマクギリスはガエリオに語りかける。
堕落したギャラルホルンに変革をもたらすのはガエリオやカルタの良心だろう。そして、例えどのような姿になっても、この戦いによってアインは英雄となれると。
マクギリスの言葉に、ガエリオは無理やり自分を納得させようとしているようである。

だがマクギリスは一人になると心中でつぶやく。
「ガエリオ、カルタ…。君たちは良き友だった。その言葉に嘘はない。君たちこそが、ギャラルホルンを変える。」

マクギリスはガエリオ、カルタに友情を抱いているが、それでもこの二人を犠牲にして自分の目的を実現しようとしているようである。マクギリスはギャラルホルンを滅ぼすこと、その中枢であるセブンスターズの壊滅を考えており、そのためにカルタをはじめとするセブンスターズの人間を抹殺しようとしているのだろうか。引き続きマクギリスの動向に注目したい。

【オルガと三日月】
吹雪の中を走る列車で、オルガは三日月にぽつりぽつりと話す。
弔い合戦などと言ってしまったが、ビスケットはこういうのが嫌で鉄華団を降りるとまで言っていたのにと。
実はオルガはビスケットの死を乗り越えてなどおらず、ビスケットの死に責任を感じ、ビスケットが反対していた戦う路線を推し進めていることに苦悩しているようである。

すると三日月は「あの日、ビスケットが言ってたよ」といい、ビスケットから聞いた言葉をオルガに伝える。
「三日月、俺は降りないよ。
僕は怖くなったんだ。
オルガの強い力に引っ張られて、こんな所まで来て。
でもそれは、僕が、みんなが望んだことだ。
だから僕は降りないよ。降りるときは…帰るときは、みんなで一緒に帰るんだ」

三日月が見張りのために立ち去ると、オルガはビスケットに語りかける。
「みんなで一緒に帰る…か。それだったらもう、どうやったって帰れねぇじゃねぇか…ビスケット」

【カルタ、決闘を申し込む】
鉄華団の列車は、前方にエイハブ・リアクターの反応を検知した。
カルタの搭乗するグレイズリッター指揮官機、そして二機のグレイズリッターである。

オルガは、モンターク商会が裏切った可能性を考えるが、まずは列車を停車させた。
一方、カルタは機体の外に姿を晒すと名乗り、モビルスーツ三機同士による決闘を申し込んだ。

これにシノは「面白ぇ!やってやろうじゃねぇか。なあ昭弘!」と言い、昭弘も決闘に闘志を燃やす。
するとアジーは「決闘なんて無駄だ」とシノと昭弘を制止し、ラフタは「数はこっちが上なんだしさ、みんなでボコ殴りにしちゃえばいいだけじゃん」と明るい声で言う。
ここらへん、合理主義に徹しきれず、売られたケンカは正々堂々と買おうとするシノと昭弘が好きである。

その間もカルタは口上を述べ、「セッティングにかかる時間を考慮し、我々は30分待とう」という。
その時、バルバトスがレンチを手に突撃。
一瞬で敵機の間合いに踏み込み、まずカルタ機の左側にいた一機をレンチで殴って撃破。
続いてカルタ機の右側の一機にレンチを繰り出して撃破、コックピットを踏み潰して止めを刺した。

三日月の容赦のない戦いぶりは正に悪鬼羅刹。
これには昭弘、シノも顔を引きつらせ、ラフタも「うわっ…グ口っ」と思わずつぶやく。

【カルタVS三日月】
カルタは「なんと…なんと卑劣な!誇り高き私の親衛隊を!」と怒り、グレイズリッター指揮官機で剣を構え、果敢にバルバトスに挑む。

だが阿頼耶識とバルバトスの機能を使いこなす三日月はカルタを圧倒。
カルタ機の斬撃をかわし、レンチを地面に突き立て、これを支柱にポールダンスのように身体を回転させて強烈な蹴りを入れる。
そしてバルバトスはレンチでカルタ機の左肩を掴むとチェーンソーを駆動、カルタ機の左腕を斬り落とす。

メリビットは少年兵たちが車外に出てバルバトスとカルタ機の戦いに見入っていることに気づいた。メリビットにしてみれば、三日月の残虐ファイトはどう考えても子供の教育に良くない。
メリビットは少年兵たちに、危ないから車内に戻るよう呼びかける。

が、少年兵たちはメリビットの言葉を拒絶し、三日月の戦いから目をそらさない。
「俺達は見なくちゃいけないんだ」
「俺達の敵を」
「三日月さんの戦いを」
「ビスケットさんの…みんなの敵討ちなんだから」

【ガエリオ、カルタを救出】
グレイズリッター指揮官機はコックピットを損傷。
カルタは負傷しながらも剣を繰り出すが、バルバトスはことごとくかわし、ついにレンチで強烈な一撃を浴びせた。
カルタ機は凍結した湖に倒れた。
氷が割れ、カルタ機の破損したコックピットはたちまち浸水し、瀕死のカルタは首まで冷水につかってしまう。

カルタはもはや戦うことなど出来ない状態だが、マクギリスの憧れた自分であり続けようとし、死を目前にしても毅然とし続けようとする。
だが、止めを刺そうと三日月がバルバトスで刃を向けた時、カルタは思わずつぶやく。
「助…けて…マクギリス…」

その時ラフタは、急接近するエイハブ・ウェーブに気付いた。
ガエリオの駆るキマリストルーパーである。

キマリストルーパーはスラスターを吹かして地上を高速で移動、瞬時にカルタ機を回収し、高速で離脱していく。
三日月は追撃しようとするが、オルガは三日月を制止していう。
「わざわざ深追いする必要はねぇ。
今のうちにとっとと進むぞ。
俺達にはもう戻る場所はねぇ。
けどな、たどりつく場所ならある。
たどりつくぞ、俺達みんなで」

【ガエリオとカルタ】
キマリストルーパーはカルタ機を連れて戦場を離脱できたが、カルタは重傷である。
ガエリオは通信機で呼びかけるが、カルタにはもはやガエリオの声と分からない。
カルタは、マクギリスが助けに来てくれたと思い、「マクギリス…助けに来て…くれた…のね…」と礼を言う。

ガエリオはマクギリスのふりをして「ああ。そうだ」と答えた。
カルタは「私は…不様だった…わね…」とマクギリスの期待に応えられなかった自分を自嘲する。

だがガエリオは言う。
「そんなことはない。お前は立派に戦ったよ、カルタ」

するとカルタは、マクギリスが認めてくれたことに礼を言う。
そしてカルタは何も言わなくなった。

【エドモントンへ】
翌朝。
鉄華団の列車でクーデリアは、針葉樹林の彼方に霞むビル群に気付いた。
そしてオルガは三日月と、ビル群に視線を送りながらつぶやく。
「とうとう来たぜ。いよいよ敵陣だ」

【予告】
次回「未来の報酬」

次回から決戦と思われる。
クーデリアの理想の行方、そして戦いに身を投ずる少年兵たちの安否、ラフタとアジーの安否が気になる。次回も注目したい。

この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

機動戦士ガンダム鉄血のオルフェンズ 第23話 『最後の嘘』感想

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ 4 (特装限定版) [Blu-ray]posted with amazlet at 16.02.22バンダイビジュアル (2016-03-25)売り上げランキング: 189Amazon.co.jpで詳細を見る  色んな真実があって、色んな嘘があった。  中でも際立った嘘は、やはり。    最早、ここで多くを語ることもないでしょう。  全ては以下...

  • From: 新・00をひとりごつ |
  • 2016/03/14(月) 17:38:24

機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ ♯23「最後の嘘」

評価 ★★★★ それだったら……もうどうやったって帰れねぇじゃねぇか……              

  • From: パンがなければイナゴを食べればいいじゃない |
  • 2016/03/20(日) 14:46:34

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する