FC2ブログ
  1. 無料アクセス解析

天璋院と徳川将軍家101の謎(川口素生/PHP文庫)

  • 2008/01/18(金) 23:58:11

天璋院は、幕末の薩摩藩主・島津斉彬の養女であり、13代将軍・家定の正室である。
その人生は幕末・維新の激動と密接にかかわり、江戸幕府の終焉を見届け、明治以降も生き抜いた女性である。
本書は、今年のNHK大河ドラマの主人公でもある天璋院について、そして彼女の生まれ育った薩摩および島津家、嫁ぎ先である徳川将軍家、嫁である和宮、などについて紹介した文庫である。

【感想概略】
本書は、天璋院とその時代について、101の記事で紹介している。
一つの記事は見開き2ページ強ほどで読みやすい。
そしてどの記事も結構よみごたえがあり、記事の内容が薄いということは全く無く、おもしろかった。

本書を読んで、天璋院は歴代大奥の御台所の中では、個人についてのエピソードが多く伝わっている方なのだろうが、それでも確実に分かっていることは限られているのだろうとかんじた。
だが、本書は天璋院について分かっていることをかなり網羅しているようであり、天璋院の人物像を伺わせる様々なエピソードについて、そして天璋院と幕末維新期の有名人との交流について知ることができた。

特に、明治以降、江戸幕府滅亡後も生き延び、文明開化の時代を生きた天璋院と徳川将軍家についての各記事は、天下を失っても人としての前向きさを失わない天璋院と徳川宗家の生き様が興味深かった。

同時に本書では、幕末維新期の薩摩や徳川将軍家、そして大奥及び大奥の人脈に連なる公家や朝廷についても結構詳しく扱っており、徳川将軍家及び大奥からの視点から幕末維新を眺めることが出来、近世から近代への過渡期という新旧両時代のせめぎあうおもしろさ、魅力的な人物が多数活躍した幕末維新期のおもしろさを、改めてかんじた。

なお本書の巻末には、島津家家系図、徳川将軍家家系図、そして人物辞典と史跡辞典を掲載。
天璋院とその時代について調べるのに便利である。



この記事に対するトラックバック

この記事のトラックバックURL

この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

この記事に対するコメント

この記事にコメントする

管理者にだけ表示を許可する