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篤姫 第22回「将軍の秘密」

  • 2008/06/07(土) 23:59:42

家定、本当の姿を篤姫に明かす!
老中・阿部正弘、死去!

【感想概略】
今回は、ついに家定が自らの秘密を篤姫に明かすお話である。
自らの密命を明かし真っ直ぐな気持ちでぶつかる篤姫と、その心根に偽りのないことに心を動かされた様子の家定は、見ていて気分が良かった。

政略面では、老中・阿部正弘の急死による一橋派の動揺、いよいよ動き出そうとする紀州派の井伊直弼、江戸登城と将軍との謁見を求める米国総領事・ハリスの動き、頭脳は優れているが人間性と心の強さに問題のありそうな一橋慶喜の本格的登場、そして次期将軍に相応しい英明な人物と聞かされてきた慶喜の資質に疑問を抱く西郷、などなど、幕末の新たな嵐を予感させる動きが描かれ、時代性がかんじられた。

【篤姫の苦悩】
篤姫にとって夫婦と言えば、今泉の父母である。
そして篤姫は家定と、心の通った夫婦になりたいと思っていた。
篤姫の見たところ、家定はうつけを装い、妻である篤姫の前ですら本当の自分を見せようとしない。
篤姫は、どうすれば家定は本当の自分を見せてくれるのか、悩みに悩むのである。

もう一つ篤姫を悩ませるのは、斉彬から受けた密命、次期将軍を一橋慶喜としてもらえるよう家定を説き伏せることである。
篤姫は幾島から、度々斉彬の密命を果たすよう、家定の説得を試みるよう促される。
幾島としては、斉彬への忠義の心からなのだろう。

だが篤姫としては、これは家定に隠し事をしていることであり、心苦しい様子である。
苦しみぬいた篤姫は、母の言葉を、本来の自分の生き様を思い出し、決意した。
そして篤姫、次期将軍の件を家定に話すと幾島に告げるのである。

【家定、篤姫に本当の自分を見せる】
そして家定が篤姫の元へ渡ってきた夜。
篤姫は家定へ正直に、斉彬の密命のことを、次期将軍を一橋慶喜とするよう家定を説き伏せる使命を受けていることを明かした。

篤姫は言う。
自分は家定に何故うつけのふりをするのかと迫った。
だが家定に本当の自分を見せることを求めながら、自分が隠し事をしているのは卑怯ではないかと。

すると家定、ついに自らの内政外交についての驚くべき分析と考えを篤姫に明かした。
まっすぐな気持ちでぶつかってきた篤姫の心に、家定は何かを動かされた様子である。
さらに家定、篤姫と阿部の様子から密命についても気付いていたことを明かした。

実は家定、内憂外患に苦しむ幕府統治下の日本を救う方策として、老中・阿部の新政治体制構想を支持する考えをもっていたのである。

阿部の構想が実現し、外様も譜代も関係なく、政治的力量のある大名が力を合わせて国政を行なうようになれば、徳川将軍家も一大名とならざるを得ない。
それならば全てを阿部たちに委ね、将軍は飾り物であった方が良いと家定は考えていたのであり、これが決して政治的リーダーシップを執ろうとしなかった理由のようである。
家定は最後の将軍となるつもりなのであり、世継ぎをもうけるつもりがないのはこのためだったようである。
この名君・家定もまた格好よかった。

もっとも家定は、篤姫を信用はしたが、信頼はしていない。
家定は篤姫に驚くべき事実を明かす。
実は家定、これまでに何度も毒を盛られて既に身体はボロボロになっており、もはや余命は長くはないというのである。
そして家定は、この世の人間の誰も信じないという。

将軍家に生まれたばかりに、欲と権力闘争に翻弄され肉体も人生も破壊されてしまった家定の人間不信は根深いようである。
篤姫を信用し、篤姫の前ではうつけのふりを止めた家定だが、篤姫はこれからどのように家定と心を通わせるのだろうか。

【老中・阿部正弘の死】
今回の重要人物は、老中・阿部正弘である。

阿部は死の20日ほど前、篤姫と対面した。
これは政略について、篤姫と相談するためである。

篤姫は、阿部に本心で接する。
阿部はそんな篤姫に敬意と信頼を抱いた様子である。
そして大奥で阿部は大人気だと誉めることばへの謙遜から、ついに自らの苦悩を篤姫に明かした。
それは、これまで誰にも話したことのないことなのだろう。

阿部はこれまでずっと、自分の意見は主張せず、多くの人びとの声に耳を傾け、人びとの意見を調整してきた。だが阿部は、そんな自分の手法を「何も言わず、何も考えなかった。」と自嘲する。
阿部は言う。
斉彬のような国全体のためを考える人間は少数派であり、ほとんどの者は自分の利益を考えるばかり、そのような愚かな声を聞くことに少々疲れたと。

だが篤姫は、阿部の政を担う者としての姿に好ましい笑みを浮かべ、深い敬意を抱いた。
そして篤姫は阿部に言う。
人の声に耳を傾けるのは、為政者として大事なこと。
信ずることを、言うべきことを、言えばよいではありませんかと。

この篤姫の言葉に、阿部は何かを吹っ切ることが出来た。

そして阿部は、江戸城の一室に集まった重臣たちの前で、はじめて自分の思うところを徳川斉昭に強く主張した。
欧米諸国と日本が戦争しても勝てないと。日本にとって不利にならない条件で、開国と交易に応ずるべきなのだと。
これには考える姿勢を見せる斉昭である。
このときの阿部は格好良かった。

それから間もなく、阿部は急死した。
内憂外患に苦しむ時局で14年に渡り老中を務め続け、その激務に命は削られ続け、ついに39歳の働き盛りで命を失ったのである。

阿部の死によって、幕府内部の勢力関係と内政外交は新たな局面に突入していく。
物静かに多くの人びとの間に立って、可能な限りみんなの意見を反映させようとしてきた阿部の存在がいかに大きかったかということであり、興味深かった。

【尚五郎、篤姫を案ずる】
薩摩の尚五郎も今回、新たな動きを見せ始めていた。
尚五郎は、実は今でも篤姫を忘れることができない。

尚五郎自身は、篤姫のことは諦めたといい、本人はきっぱりと諦めることが出来たつもりかもしれないのだが、実はまったくそうではない様子である。

尚五郎は、篤姫が苦しんでいるのではと思われるような噂を、篤姫は権力闘争の道具として「うつけ」である将軍・家定へ政略結婚させられたのだという話を耳にして、心を痛めていた。

その頃、斉彬と西郷が江戸から薩摩へ帰国した。
すると尚五郎、まずは小松屋敷を訪れた西郷を問い詰めた。
当初西郷は誤魔化そうとするが、尚五郎は納得せず、同席する大久保は厳しい目で西郷を睨み続ける。
西郷も二人に隠し事をするのは心苦しく、ついに頭を下げ、守秘義務があるので口外できないと詫びた。
この時の大久保が西郷を見る目は怖いくらいなのだが、「篤姫」ではこれが大久保と西郷の歩む道が分かれていくはじまりなのかもしれない。
そして、篤姫のためならなりふり構わぬ尚五郎を見て、お近は内心穏やかではない様子である。

さらに尚五郎、鶴丸城の斉彬の元へ召し出されると、斉彬にも食い下がった。
すると斉彬、家定はうつけではないと篤姫が言っていると告げた。
この言葉にとりあえずは引き下がる尚五郎だが、納得出来ない様子である。

篤姫は政略の道具として利用され不幸になったのではないかという思い、そんなことのために篤姫を奪われたという思いが、尚五郎の今後に影響を与えるのだろうか。

【予告】
次回「器くらべ」

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この記事に対するコメント

この回、超良かったですね!
安部の死によって、家定が本気になるっていうのが良く出来てるなあと。
安部ってそんなにスゴイ人だったんですねえ。自分がないキャラのように見えてたけど、社会で潤滑油になってる人って、こういう目立たない人なのかも知れない。

  • 投稿者: 低木
  • 2008/06/08(日) 13:01:40
  • [編集]

低木さん、コメントありがとうございます。

私もこの回はいいお話だと思いました。

この「篤姫」では、老中・阿部のような、普通の人びとの意見を良く聞き、それらを尊重し、よい所は取り上げて政務に反映させるという調整型リーダーの果たす役割の大きさが描かれ、おもしろいと思います。

ドラマでは、信長のような天才肌の独断専行リーダーが、凡人たちの思いつきなど歯牙にもかけず、凡人たちを強引に引っ張る姿が格好良く描かれることが多い気がするので、阿部のようなタイプの存在の大きさが描かれることが斬新に思えました。

そして篤姫も家定も幕閣もそのことを理解していて、阿部を高く評価していたと描くところも良かったと思いました。

  • 投稿者: -
  • 2008/06/09(月) 03:18:36
  • [編集]

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