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今日の読書「幕臣たちの技術立国」

  • 2008/06/11(水) 23:59:32

現在、以前購入した「幕臣たちの技術立国」(佐々木譲/集英社新書)を読んでいる。
この本は、幕末に活躍した三人の技術系幕臣、洋式砲術で有名な韮山代官・江川英龍、洋式船の国産などに活躍した浦賀奉行与力・中島三郎助、そして榎本武揚を紹介している。
今は江川英龍について紹介した第一部を読み終わり、中島三郎助を紹介した第二部を読んでいるところなのだが、おもしろい。

まず本書によると、洋式砲の国産化や独自の改良は、高島秋帆や江川英龍によって、ペリー来航以前から進められたことであり、老中・水野忠邦は江川英龍を高く評価していた。後に伊豆の下田が開港されたことも、江川英龍と無関係ではない。
また、洋式砲術の研究とこれを幕府軍制に取り入れることをはたらきかけることは、保守派の反感を招く。保守派と革新派の摩擦は変革期の必然といえるかもしれないが、やがて鳥居耀蔵たちによる蘭学者への大弾圧・蛮社の獄が巻き起こるのだが、実はこの事件は江川英龍と無関係ではないのである。

そして洋式船の国産化の研究は、浦賀奉行与力・中島三郎助によってペリー来航以前から進められており、三郎助を中心とする初の国産洋式船の建造はペリー再来航の前後に実現していた。そして浦賀奉行が当初ペリー艦隊と折衝したのは決して予期せぬ出来事ではなかったという。

日本の技術面での近代化は、実はペリー来航の何十年も前から先駆者の手によって進められており、技術の発展と同時に、その中心となった人びとが来航した欧米諸国とどのように関わったのか、そして幕閣も決して無関心であった訳ではないことが本書では紹介されれいるのだが、その姿には何やら興奮と感動をおぼえるのである。

また、この三人の活動していた時代は、ちょうど今年の大河ドラマ「篤姫」の舞台となっている頃である。
「篤姫」でお馴染みの人物、老中・阿部正弘や13代将軍・家定、薩摩藩主・島津斉彬、水戸の徳川斉昭、ジョン万次郎などなどは、本書の三人に色々と関わっている。
そして「篤姫」で描かれたモリソン号やペリー艦隊来航の背後で、そして「篤姫」で描かれていないところでこんな興味深いことがあったのだと思うと、ちょっと感動である。

本書を全部を通して読むのが楽しみである。

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