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「ペールゼンズ・ファイル」【5巻】 第10話「戦略動議」

  • 2008/08/25(月) 22:34:59

【感想概略】
この第10話「戦略動議」は、前半はウォッカムが「モナド攻略作戦」を実現させる政略劇のおもしろさがあった。軍高官たちはウォッカムに翻弄されつつも自分の道を見失わず、彼らにとっての前向きさを決して失わない姿も好きである。
後半はボトムズ・ワールド最大規模の宇宙軍どうしのぶつかり合いが描かれ、ボトムズ初の国家軍隊による「宇宙戦争」の戦闘描写が楽しめた。

【戦略動議】
百年戦争の末期、バララントとの停戦を目前とした時期。
情報省次官ウォッカムは最高戦略会議で、敵勢力圏内の戦略上の要地、惑星モナドの攻略を動議した。

この惑星モナド。
バララントが増強に次ぐ増強を重ねて築き上げた難攻不落の要塞惑星であり、その守りは鉄壁を誇り、真正面から攻め寄せても撃砕されるばかりである。

モナド攻略は、いわば無理を通す作戦であり、ウォッカムの提案した作戦規模は、必要とされる兵力も、必要とされるあまりに莫大な予算も、軍の将校たちの想像を絶するものだった。

だが軍は、政略上ウォッカムの提議に反対できず、むしろ軍の権益のためには積極的に協力せざるを得ない。
まさにウォッカムの目論見どおりである。

こうして慌しく、モナド攻略作戦は準備され、実施に移されるのである。

まず前半は、政略劇のおもしろさがあった。

【ギルガメス軍、大軍を動員】
軍はウォッカムの提案した作戦に基づき、このモナド攻略のため、何と1億2000万の将兵を動員する。
ちなみに、ギルガメス陣営が一つの作戦に動員した最大兵力は、2000万である。
モナド攻略の動員兵力は、実にその6倍、まさに史上最大規模であり、この圧倒的な兵力でモナド攻略を敢行しようというのである。

【ウォッカムの真意】
しかし、ウォッカムの真意は別にある。
ウォッカムは、ペールゼン・ファイルに基づき、「異能生存体」と推測される、異常に生存率の高い兵士たちを過酷な戦場に放り込んでその異能を試してきた。
そして不死の部隊は創造できると確信したのである。
この不死の部隊こそ、ウォッカムはモナド攻略の要と考えているようである。

【ウォッカム、バーコフ分隊と対面】
ウォッカムは、惑星ガレアデの極北最前線基地で、1万数千機の大AT部隊を敵に回しての絶望的な戦いとダウンバーストの極寒地獄を生き延びたバーコフ分隊の兵士たちと、ついに直接対面する。
そしてウォッカムは、バーコフ分隊に情報省部隊への転属を命じ、数日の休暇を与えるのである。
さすがのバーコフ分隊も、のんびり楽しむのだが、特にザキは、ここから離れたくねえとかなり気に入った様子である。
この束の間の休暇の直後、バーコフ分隊はこれまでを上回る過酷な戦場に放り込まれることになるのである。

【モナド奪還作戦】
そしていよいよモナド攻略作戦が発動。
ギルガメス軍は、圧倒的な大兵力で要塞化された惑星モナドの周辺宙域に攻め寄せ、力攻めに押しまくる。
そしてキリコたちバーコフ分隊は、モナドの中枢攻略目指して作戦を開始する。

この空前絶後の戦いはどのような結末を迎えるのか。
そして物語はどのような結末を迎え、キリコに何をもたらすのか。

次巻も楽しみである。


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