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時代劇スペシャル「母恋ひの記」

  • 2008/12/13(土) 23:59:15

谷崎潤一郎の小説「少将滋幹の母」のドラマ化作品。
平安時代中期の公家社会を舞台とする時代劇。

【感想概略】
時代劇で描かれる時代の多くは、江戸時代か戦国時代、たまに鎌倉時代であり、これ以外の時代が描かれることは少ない。
なので本作はまず、平安時代を題材とするところが貴重である。

そして物語であるが、母・北の方に対し、過剰なまでの愛情を抱く異父兄弟・滋幹と敦忠の内面と葛藤が描かれ、妻・北の方を奪われた国経の複雑な思いが描かれ、人物たちの内面の描写と、人物同士のドラマが楽しめた。作中で描かれる題材は、平安時代だからこそ真正面から描けるテーマと思え、興味ぶかい。

また時平の家来を怪演する本田博太郎や、強欲な権力者だが憎めないところのある時平、敦忠の心優しい兄、どこまでも滋幹を味方する乳母、強気でプライドが高く情の深い女性・右近などなども、いい味を出していた。

さらに本作の大きな見所は、映像で描かれる美麗な平安絵巻である。
平安時代を描いた衣装や建物・小道具などの美術は素晴らしく、ビジュアル的に美しいところも好きであり、まさに見応えがあった。

本作のようなお話も面白いのだが、そのうち平安時代を舞台に、今度はスカッとするような映像ドラマを見たいところである。


【北の方と、二人の異父兄弟】
平安時代中期の10世紀初期。
非業に死した菅原道真の怨霊が恐れられていた頃。

藤原滋幹と敦忠は、母を同じくする異父兄弟である。
そしてこの二人の母が、絶世の美女と呼ばれる女性・北の方である。

この滋幹と敦忠は、ともに母・北の方に対し、過剰なまでの愛情を抱いていた。

滋幹は幼い頃に母から引き離され、一目でも母と会えることを望んでいる。
そして敦忠は、母が本当に愛しているのは異父兄・滋幹ではないのかと思って苦しみ、母の愛情を独占することを望んでいた。

【実力者・時平、北の方を奪う】
北の方が二人の母となった事情は複雑である。
もともと北の方は、大納言・国経の妻であり、一子・滋幹を授かった。
北の方と国経の年齢差は何と50歳以上なのだが、夫婦仲は円満である。

だが、時の実力者・藤原時平が、北の方に横恋慕した。
そしてついに、77歳の国経に、23歳の北の方を差し出させてしまう。

この時、滋幹は7歳、まだまだ母が恋しい年頃である。
そして北の方は時平との間に、一子・敦忠を授かった。

【滋幹と敦忠、ともに母を想う】
滋幹少年は、優しく美しかった母を慕い続けた。
その思いは成人しても変わらず、むしろ深まるばかりである。

一方、敦忠は、母・北の方は、自分を見てくれていないのではと思い、幼い頃から複雑な思いを抱いていた。
敦忠は、母には自分だけを見てほしかった。
自分だけを愛して欲しかった。
北の方の愛情を独占したかった。
だが敦忠には、北の方は常に滋幹のことを想っているように思えてならないのである。

滋幹は、何とか母のことを思い切ろうとするのだが、どうしても母への想いを断ち切ることができない。
そして敦忠は、何とか滋幹を母から引き離し、母の心から滋幹を追い出そうと画策する。

滋幹と敦忠。
母・北の方への二人の想いは、それぞれに何をもたらすのか。
ここら辺が、本作の一つの大きな見所である。

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