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風林火山 第30回「天下への道」

  • 2007/07/29(日) 23:44:39

長尾景虎、家督を継ぐ、だが家臣は未だ心服せず!
越後の硬骨漢・宇佐美定満が登場!
武田家、紀州根来寺で鉄砲百丁を買付ける!
軍師・勘助、武田家の天下統一構想を晴信に語る!

【感想概略】
今回の「風林火山」、半分近くは越後の物語であった。
まず前半は越後の情勢と長尾家の内情、景虎の真っ直ぐな心根と、未だ景虎に心服せぬ諸豪族との緊迫した関係が描かれ、景虎が格好良かった。

後半は、勘助による新兵器大量買付け(久々にコミカルでおもしろかった)と今川家との外交交渉、長尾景虎の真意を測りかねる北条氏康と関東管領が描かれ、おもしろかった。

【長尾景虎、家督を継ぐ】
越後守護代の弟・長尾景虎は、対立していた兄・晴景と和解した。
仲介したのは、越後守護・上杉定実である。

義を重んずる景虎は、兄の差し向けた軍勢を撃退しても、兄本人を討つことは到底できなかった。
そこで、実権を失ったとはいえ主家筋に当たる越後守護・上杉定実に、兄との和睦仲介を依頼したのである。

こうして景虎は、平和的に長尾家当主となるのであった。
ここら辺は、父を追放して家督を奪った武田晴信とは対照的でおもしろい。

【晴景の遺言「長尾政景を味方にせよ」】
和解の後、景虎は、病床の兄・晴景を見舞った。

晴景は、仏法を学ぶ景虎を強引に武将としたこと、そして景虎を妬み兵を差し向けたことを詫びた。
すると景虎は、兄上自ら出陣すれば景虎が討たれていたでしょうと、あくまで兄をたてるのである。

自嘲的な笑みを浮かべる晴景であるが、家督を継いだからといって油断は出来ぬと語る。
晴景は、景虎の姉・桃を、対立する同族・長尾政景へ嫁がせよと言うのである。

これに景虎は、自分のことを思う兄の気持ちはありがたいが、姉を道具として利用することには納得のいかない様子である。

【景虎の姉・桃】
間もなく景虎は、姉・桃の元を訪れた。

桃は景虎に言う。
自分は長尾政景の元へ嫁ぐ、それが景虎のために出来る唯一のことだと。

これに景虎は「敵に嫁がせるわけにはまいりませぬ」という。
すると桃は、強い口調で言うのである。
「敵ではない、同族ぞ。私が嫁げば、そのようになりましょう」

弟・景虎のため、長尾家のため、未だ争い絶えない越後の安定のため、自分に出来る唯一のことをしようとする姉の強い意志を、景虎は止めることはできない。

だが決して納得できない景虎である。

【景虎、夜伽の申し出に激怒】
重臣・直江実綱は、娘・浪(なみ)を、景虎の身の回りの世話役として景虎へ紹介した。
これに景虎は「うむ、よろしく頼む」とあっさり承諾である。
だが、直江は娘に何事かを言い含めていた。

そして夜。
「もう下がってよい」と言う景虎へ、浪は「よろしければ、お夜伽をさせていただきまする」と申し出た。

景虎は、「父に言われたか、押し付けられたか」と静かに問う。
「押し付けられたのではありませぬ」との言葉に、景虎は「されば、己の欲か!己の欲で、我が身を差し出すか!」と声を荒げる。
浪は恐れ入るばかりである。

「なにゆえ皆、欲を捨てぬ、欲に屈するのじゃ」と怒る景虎。
浪は「欲ではありませぬ。殿のお役に立ちたい一心でした。申し訳ございませぬ。」とただただ許しを請うた。

その怯えた姿を見て、景虎は「すまぬ、そなたのことではない」と穏やかな口調で詫びる。
そして浪に巻物を一つ与え、「これを読むことが、儂への夜伽じゃ」と言って下がらせるのであった。

義を重んじ、道理を重んじ、女性関係にも潔癖。
しかも浪のプライドや立場を傷つけぬ配慮も忘れない長尾景虎、格好良すぎであった。

これまで「風林火山」に登場した男性には、女性をモノ扱いしたり、何人も妾や側室を持つことに何の疑問も抱かない人間が多かった気がするが、そんな男ばかりではないという描き方が好きである。

【景虎、評定で宇佐美定満をほめる】
長尾家の評定の席で、長尾家と敵対する部将・宇佐美定満の名があがった。
宇佐美定満の居城・琵琶島城は、長尾政景に放火されたが、大した打撃は受けなかったというのである。

この宇佐美定満は、越後守護・上杉氏の家臣である。
宇佐美はあくまで守護へ忠義を尽くし、景虎の父・為景と敵対していた武将である。

義を重んずる景虎は、行動に一貫性のある者が好きである。
宇佐美定満を忠義に篤いとほめるのだが、家臣たちは若造が何を綺麗ごとを、と白けた表情である。

ここら辺には、景虎はいまいち家臣たちに支持されていない様子が描かれており、義将・景虎と、潔癖な景虎から見れば俗物な豪族たちとの溝がかんじられ、おもしろかった。

【宇佐美定満、登場】
未だ統一されず群雄割拠する越後の大勢力・長尾景虎と、その従兄弟・長尾政景。

越後の豪族・宇佐美定満は、このどちらにも味方せず、沈黙を守り続けていた。
そんな宇佐美の耳に、景虎は宇佐美に好意的との情報が早速伝わっていた。
伝えたのは、長尾家家臣・大熊朝秀である。

家臣の手前、そう言ったのではないか?という宇佐美に、大熊はそのようには思えませなんだという。
宇佐美は、新しく長尾家当主となった景虎が守護を蔑ろにするなら闘うつもりであるが、景虎がどのような人物か見定めると云う。

大熊もまた、父は景虎殿を支持したが、それがしは容易にまだ仕える気にはなれませぬと語る。

気骨の士・宇佐美定満と、義将・長尾景虎の今後の出会いに期待したい。

【勘助、紀州根来寺で鉄砲買付け】
さて今回、勘助は伝兵衛とともに、紀州根来寺を訪れていた。
新兵器・鉄砲を買付けるためである。

勘助とは旧知の、がっちりとした体格の僧侶・津田監物が、鉄砲はこうやって撃つのだと説明。
「だあん!!」と監物が大声を出すと、勘助も伝兵衛もびびりまくりである。
が、発射まで時間がかかり、雨が降ると使用できないという話に伝兵衛は、こんなもの本当に役に立つのか?と不満げである。

「撃てばわかる!」と、監物は鉄砲をずいと勘助に渡した。
だが勘助は「伝兵衛、お主が撃て!儂は…撃たれた故、その威力は知っておる!」と押し付けた。

伝兵衛は、こんな得たいの知れない物イヤだという表情だ。
が、「いよ~し!お主が撃て!」と監物に言われ、渋々受け取り、構えると、勘助はこわごわと伝兵衛から距離を取るのであった。

ここら辺は、久々にコミカルで、おもしろかった。

【勘助、今川家に港を借りる】
勘助は、駿河の今川家を訪れた。
鉄砲を荷揚げするため、今川領の港への入港許可を得るためである。

久々に、今川義元、雪斎、寿恵尼が登場である。
義元、荷は鉄砲と聞き、「晴信殿は人の持っている物を何でも欲しがるのう」と、期待を裏切らぬ嫌味発言である。

ここで勘助は、北条と関東管領の緊張が高まっていること、越後の長尾景虎が関東管領へ援軍を送ったこと、北条は景虎の出方がはっきりするまで動けない、という話を聞く。

義元は入港を了承し、雪斎を伴って席を立つ。
残された寿恵尼は、勘助に、別の政略の話を切り出した。

寿恵尼は言う。
今川は現在、尾張の織田家と戦っているが、今川が後顧の憂いなく戦えるのは、武田との誼あってのことである。
だが両家の絆である義元に嫁いだ晴信の姉の病が篤い。
晴信姉に万一のことあらば、新たな絆が必要であろうと。

ここら辺、寿恵尼は相変わらず政略に通じ抜け目無く、格好良かった。

【北条と関東管領、長尾景虎に注目】
場面変わって、久々に北条氏康が登場。
景虎の真意を測りかね、慎重な姿勢をくずさぬ氏康である。

さらに場面変わって上州・平井城。
関東管領・上杉憲政の陣営である。

憲政は、景虎の援軍のおかげで助かったくせに、景虎にあまり良い印象を持っていない。
景虎というより、その父・長尾為景が憲政の同族である越後守護・上杉氏に対し下克上の戦いを繰り広げたからである。

何故越後をつけ上がらせると、憲政は不満げである。
これに家臣・長野業政は憲政に言う。
越後の支援なくば我らは滅ぶのみと。

だが、憲政は、この乱世、欲で動く者ばかりではないか、義によって動く者などいるのか?と信じがたい様子である。

【矢崎十吾郎、平蔵に頭を下げる】
今回は、矢崎十吾郎も大活躍であった。

元諏訪家家臣・矢崎十吾郎と娘・ヒサは、村上義清の元へ身を寄せていた。
矢崎に仕える、葛笠村出身で勘助とは旧知の仲の平蔵も一緒である。

平蔵は、上田原の戦いの働きを村上義清に高く評価され、義清の近習となっていた。
平蔵、大出世である。

だが平蔵の主・矢崎の元へ、ヒサを側室にとの話が持ちかけられた。
ところが矢崎はこれを断った。
そして平蔵に手をつき、ヒサを妻にしてほしいと頭を下げるのである。

娘をおもい、家を安定させる話を蹴って、娘の想い人と添い遂げさせようとする、矢崎は格好良かった。

【勘助の天下統一構想】
甲斐へ帰還した勘助は、晴信へ天下統一の構想を語った。
それは武田家が、越後も駿河も手中に入れて大国となった上で天下に号令するという、大計画であった。

そして勘助は、越後の長尾景虎を見定めたいと晴信に願い出た。
笑顔で承諾する晴信であるが、まずは信濃守護・小笠原長時の駆逐を勘助に命ずるのであった。


次回、まずは信濃守護・小笠原長時の活躍(?)に期待したい。
長尾方が描かれることも期待したいところである。

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風林火山~第30話・長尾景虎!

風林火山ですが、オープニングの「疾きこと風の如し~」のナレーションの声が変わっていた気もしますが、ひょっとしたらGacktが読んでいたのかもしれません。参院選ではありませんが、風林火山も主役交代かと思うくらいの長尾景虎中心の回です。(風林火山、第30話・

  • From: 一言居士!スペードのAの放埓手記 |
  • 2007/07/30(月) 00:57:49

この記事に対するコメント

おはようございます

景虎の人物像、確かに魅力的ですね~。ストイックすぎて周囲からは浮いているあたりも、景虎という人物がどういう人なのか、ということが分かって、面白かったです。独特の美学を持っていて、なんかGacktとちょっと重なる所があるかも?と個人的には思いました。
矢崎も今回は見せ場がありましたが、このドラマ、見せ場があるということは、次回の展開が怪しい(笑)。次回にも期待しています。

  • 投稿者: なったん3211
  • 2007/07/30(月) 10:23:33
  • [編集]

なったん3211さん、コメントありがとうございます。
景虎についてのコメント、楽しく読ませていただき、大変参考になりました。
ブログの方も拝見させて頂いたのですが、充実の内容で勉強になりました。
なったん3211さんの次回の「風林火山」の記事、楽しみにしています。

  • 投稿者: やぶみ
  • 2007/07/30(月) 21:54:06
  • [編集]

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